「そういえば、目覚める前に奇妙な光景を見たんだ」と何気なく、私はフェイトに話す。
「奇妙な光景?」
「星が爆発して、それを私が俯瞰する……」
その言葉にフェイトは、「夢でも見てたんじゃない?」と返すが……
――本当に夢だったんだろうか?
鮮明に感覚があった。体が焼けるように熱くて、でも冷たい。
星の爆発を見届けて、徐々に体の感覚が無くなって……
はぁ、考えても意味ないか。
「ねぇ、フェイト」
「何?」
「結構歩いたのに、風景が全然変わらないね?」
そう、あれから10分程歩き続けたのに、全くと言っていい程風景に変化が無い。
「そうね……」
「ここは侵入禁止区域だから、方向感覚がめちゃくちゃになるの」
「とは言っても、私も入るのは今日が初めてだから……」
私は改めて、侵入禁止区域とはなんなのかを聞いてみた。
「侵入禁止区域っていうのは、大きく6つの区画に分けられるの。第伍区画、第肆区画、第参区画、第弐区画、第壱区画、第零区画。私達が居るのは第伍区画ね」
「第伍区画は、以前の都市が荒廃して草が生い茂っているのが特徴だよ」
「あとは……侵入禁止区域って言うのはクローンやフラクター達によって特殊な結界みたいな物が張られてて、方向感覚が狂わされるの」
侵入禁止区域って呼ばれる程だ、危険な場所だって言うのは分かっていたけど……文字に起こされると危険度が浮き彫りになるな……そういえば、
「ねぇ、
「まだ言ってなかったね。フラクターは敵意を持った機械みたいな物で、クローンは意思を持った機械よ。とりあえず、両方とも敵だって思っとけばオッケー」
なるほど、それと戦う為の武器って訳か。
とは言っても使い方がわからないんじゃ意味がない気もするけど……それはその時が来たら聞こう。
さらに10分が経過――
いくら歩いても景色が変わらない。
「流石に疲れて来た……」
私がそう言うと、
「まぁ、フラクター達に会ってないだけマシだね。それにしてもいなさ過ぎるけど」
フラクター、普段はどれほどいるのかな?
「ちょっと休憩しようか」
フェイトはそう言って、バッグから水と食料を出した。
「こういう時の為に、非常用食料とかはある程度持ってるの」
流石は先輩支援者だ。
「フェイトって、支援者になってからどれくらいたつの?」
私はふと気になってそう聞いた。
「私? 私は……3ヶ月くらい?」
思っていたよりも先輩じゃなかった……
「意外と最近なんだ」
「まぁね、昔から支援者の知り合いは居たんだけど……中々なれなくてね」
支援者になるにも、中々大変なんだなぁ……