生徒に、家族を。   作:木林8852

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はい、こんにちは。木林です。
なんかキャラ崩壊してるかな、、と思いつつ投稿します。

そろそろゲール君のルーツが明らかになるかな?

まぁ、どこにでもある、つまらん話です。


38話 奇跡の代償

 

 

遠くで、何か聞こえる。

 

曇り空に、一筋の光が差す。

 

青い空が、彼女らを見守る。

 

 

「げほっ、げほっ、、」

 

 

、、どうやら自分にはそんな奇跡は起こらない様だが。

 

 

 

「さぁ、来い、、!」

 

 

 

全身に被った血のようなナニカ、それを拭う。べっとりと付いているが、拭うと驚くほどスムーズに取れる。

 

 

 

「まだだ、まだ、殺れる、、!」

 

 

 

全身を殺意が覆う。何故戦うのか。もうその意味など分からない。

 

、、けれど。

 

 

これが、私の生きた理由だ。

 

 

 

沸き続けるユスティナ聖徒会に向かい、走る。

もう弾は尽きた。それに、、

 

 

そんなものは必要ない。

手刀を形作り、突き出す。

 

 

「ッ、ギャアァアアッ、、!!」

 

 

手刀はユスティナの腹を貫き、そのぽっかりと空いた穴が全身へと広がっていく。そのまま白く消える前に黒く消えた。

 

 

ユスティナが悲鳴を上げるほどの一撃。

 

 

ユスティナの顔面を掴み、爪を刺す。

 

ユスティナの喉を掻き切る。

 

ユスティナの全身を殴打し続ける。

 

 

ユスティナを地面に叩きつけ、蹴り飛ばし、消す。

 

ユスティナを消す、、殺す度に、己という存在が強く分かる。

 

 

私は、この為に生まれたのだ。

 

この為に、望まれたのだ。

 

この為に、恐れられたのだ。

 

 

 

、、、一体誰に?

 

 

 

 

〜 〜 〜

 

 

廃ビルに浮かぶ二つの影。

 

 

「あぁ、嗚呼!素晴らしい!」

 

「黒服、静かにしろ。今私の"崇高"が、、」

 

 

「新たな神の誕生!この物語に似合わない歪!祝福も、謳われも、何もされない、純粋な、、」

 

 

「呪い!!」

 

「、、おい!!」

 

 

「っと、すみません、マエストロ。興奮で思わず、、」

 

 

「、、はぁ、少しは感謝しろ。これほどの贄、人の命ではこの物語が捩れるところだっただろう。」

 

 

「えぇ、ええ!!勿論。感謝しています!」

 

 

「それにしても、驚いた。」

 

 

 

「彼が神に成れる存在だったとは。」

 

「、、厳密には、少し異なります。」

 

 

「マエストロ。貴方は"神"を何だと考えます?」

 

「そんな物、決まっているだろう。」

 

 

「人の想いだ。」

 

「それも一つの答えです。」

 

 

「ユスティナ聖徒会ならば、戒律を守る"法の守護"。」

 

「信仰、怨み、正義、悪、想いならば、何でも。」

 

 

「彼は、、少なくとも善や正義には見えないが。」

 

「いえ、彼には"全て"があります。」

 

 

「昔話をしましょう。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

彼の名前は、ゲール。

⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎という国に生まれました。

 

 

その国は平和とは、自由とは程遠い国でした。

 

東西南北、あらゆる方角を敵国に囲まれ、もはや風前の灯。いつ地図から消えるかも分かりません。

 

 

小さなその国は、生き残る事に必死でした。

 

 

あらゆる敵国にスパイを送り込み、情報を抜き取り、また別の敵国に流す。

 

 

敵国同士で戦争が起きれば、そこに兵をやって恩を売る。

 

 

沢山の国に人をやる訳ですから、人手が沢山要ります。

そこで、偉い人は国中から子供を集めます。

 

 

「お前は▲▲国、お前は●●●国、、」

 

 

潜入する国の言語、歴史、情報、、ひたすらに学ばせました。

ゲールも、そんな子の一人でした。

 

 

 

「ゲールや。お前は強く、聡い子だから、、」

 

「この国を守る、立派な兵士になるんだよ。」

 

 

家を出る前、家族にそう言われました。

まだ首も座らぬ、小さく幼い頃に、、

 

 

 

施設に着き、物心がついた頃、、辛い生活が始まりました。

 

 

ナイフの持ち方、銃の構え方、、人を殺す方法を、学びました。

 

 

食事は硬いパンだし、スープは3日に一度。でも、これは家とあまり変わりません。

 

その国は寒く、作物が育ちにくい環境でした。

 

 

施設に入り、十数年、、

 

 

ゲールは、立派な兵士になりました。

遂に潜入任務が回ってきます。

 

 

敵国の要人を暗殺し、情報を持って帰る。

難しい任務ですが、何とか成功させました。

 

 

その敵国は要人暗殺を他の国の所為と考え、遂に戦争を始めました。

 

 

「ゲール!この国の加勢に行きなさい!」

 

 

ゲールは国の命を受け、敵国の市街地へと行きました。

 

 

「きゃぁ!助けて!」

 

「まだ死にたくない!」

 

 

敵国の市民を、ゲールは沢山、たくさん殺しました。

 

 

ゲールは思います。

 

「これも、この国を守る為だ、、!」

 

 

ゲールは紛争地にも飛び込み、兵士を次々と倒していきます。

 

 

その姿は味方を元気づけ、敵からは恐れられました。

 

 

 

しかし、あるとき、、

 

 

ゲールは罠にかかってしまいました。

 

仲間が次々に倒され、ゲール自身も傷ついていきました。

 

 

 

ゲールは最期まで諦める事なく、戦い抜き、、

 

亡くなりました。

 

 

 

しかしその姿は、最期まで諦めなかった勇姿は、この国の兵士達に崇められ、、

 

 

戦神として、見守ってくれています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「、、、まるで御伽話だな。」

 

「そうですね。これが現物です。」

 

 

黒服は懐から絵本を取り出した。

 

 

「ほう、、現物を持って来れたのか?」

 

「えぇ。本屋で売ってました。」

 

 

黒服は指をスライドさせると、絵本の下から書類が出てきた。

 

 

「こっちは、、?」

 

「これも、ゲールさんのです。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

戦績報告書

 

「血花のゲール」

 

20X⬛︎年●月▲日

 

本人物は▲▲国第7市街地にて計300名以上の一般市民を殺害。また第⬛︎次戦争にて237名の兵士を殺害。

 

●時⬛︎分▲秒。1〜6小隊の30名により血花のゲール、他未登録の兵士3名を取り囲む事に成功。

 

血花のゲールは情報通り銃を一切使用しておらず、剣と投擲武器のみで戦闘を行っていた。

 

ゲリラ戦に持ち込まれ、26名戦死。3名の未登録の兵士を殺害。

 

最終的に残り1名まで追い込まれるも、●●二等兵による拘束により血花のゲールの殺害に成功。

 

 

本作戦にその命を尽くし尽力した29名の兵士に、勲章を授与する事を強く所望する。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

マエストロは資料をパラパラとめくる。顔が二つあるが、どちらで見ているのだろうか。

 

 

 

 

「、、これだけみると大罪人のようだが。」

 

「よう、ではないでしょう。」

 

 

「実際に彼には死者の影がある。」

 

「そういえば、彼は死人だったのか。」

 

 

「、、で、これからどうするのだ、黒服。」

 

「??」

 

 

「彼は神性を自覚し、明らかに人間を超越した。この物語の生徒達のように。」

 

「正確に言うなら、、」

 

「神ではなく、、化身、、?」

 

 

「まぁ、そんなところでしょうね。」

 

「特に力を持たず、定型の姿もなく、あるのは虚像。実際は唯の兵士。身に余る呪い。」

 

 

「戦場に散った花達の、集まり。」

 

 

「そう考えると、、」

 

「もうどうでもいいですね。」

 

 

「どうせどの神性にも優る者ではありませんし。」

 

「人が上位の存在に成った瞬間。それを見れたので満足です。」

 

 

「黒服、これは仮説なのだが、、」

 

マエストロはパチンと指を鳴らし、そのまま人差し指を立てた。

 

 

「彼は、もう既に意識が、、」

 

「ふむ、、」

 

 

「神に成る、ということは、、」

 

「その想いに囚われるということ。」

 

 

「彼の存在は固定された。」

 

「戦争の神として。」

 

 

〜 〜 〜

 

 

「アズサちゃん、こっちです!」

 

 

「うへ〜、数が多いね〜。」

 

「ん、先輩サボらないでね。」

 

「ヒフミさん、ここは私達が!」

 

 

アズサが、走る。ヒフミに手を取られて。

 

 

「アズサ!もう一人にはさせない!」

 

「さあ、もう少し。頑張りましょう!!」

 

 

「キヒ、キヒヒッ、キヒャァッ!!」

 

「コハル!行ってください!!」

 

 

転びかけた二人をコハルとハナコが支える。

 

 

 

覆面みず、、アビドス対策委員会のみんなが、正義実現委員会のみんなが、道を作ってくれる。

 

 

「はぁ、はぁ、アズサ、、アズサぁっ!!」

 

 

「サオリ、、もう、負けない。」

 

 

サオリがアズサに走り出した、刹那。

空中から何かが飛び出す。

 

 

「がっ、、」

 

 

「、、っ、さ、おり、、?」

 

 

その存在はサオリを地面に叩きつけ、砂埃を巻き上げた。

サオリのヘイローが消える。

 

 

「っ、誰だ、、?」

 

先生がそう呟き、砂埃の中を注視していると、、

 

 

「(何か飛んでくるっ!!)」

 

「みんなっ!気をつけっ!!」

 

 

「先生!アズサさんです!受け止めて下さいっ!!」

 

 

アロナの一言で咄嗟に腕を広げる。飛び込んでくるアズサを必死に受け止めた。アズサがここまで飛ばされて来た、、?

 

 

「な、んで、、」

 

 

「ゲールさん、、」

 

 

みんなに銃口を向けられた砂埃が晴れ、その姿が現れる。

 

 

ゲールだ。

 

 

 

だが、違う。

 

 

ゲールの頭上にはヘイローが浮いていた。しかもそれだけじゃ無い。

 

 

そのヘイローから更に光の帯が飛び出し、ゲールの身体に巻き付いていた。縛りつけるように。

 

 

 

 

「、、ゲールさん、どうしたのさ。」

 

 

「クヒャハッ!邪魔だぁッ!!」

 

 

最も速く動いて見せたのはホシノとツルギだった。近接戦に優れる二人が接近する。

 

ゲールも動く。ツルギに高速で近づき、掴んだ。

 

 

「離せェッ!!!」

 

ツルギが二丁のショットガンをゲールに向け、放った。

 

 

弾ける銃声が二発。しかし、、

ゲールはものともせずツルギに膝蹴りを入れた。

 

 

「どうやら、いつものゲールさんじゃ無いみたいだね。」

 

 

ホシノが盾に身を隠したまま突撃する。まるで砲弾のように鉄塊がぶつかりに行く。

 

 

ツルギを投げたゲールは、ホシノの盾に真っ向から拳を振るう。

 

 

「やぁっ!!!」

 

 

ゴキンとトラック同士が衝突したかと思うほどの轟音が響き、ホシノが仰け反った。

 

 

「、、マジでぇ、、?」

 

 

体勢が崩れたホシノに、アッパーカットがヒットする。瓦礫に飛ばされ、更にその瓦礫が崩れ始めた。

 

 

「(二人が、、)」

 

「みんな、気をつけて!普通じゃない、、!」

 

 

「先生!スクワッドが、、!」

 

 

ヒフミが指差す方向を見ると、サオリを担いだスクワッドが逃げていく。

 

 

「くそ、どうすれば、、」

 

「ユウ先生。」

 

 

名を呼ばれ振り返ると、ヒナが立っていた。

 

 

「ヒナ、、?」

 

「ゲールに何があったのかは分からないけど。」

 

 

「ゲールの相手は、風紀委員会で受け持つ。」

 

「でも、ヒナが、、」

 

 

「大丈夫。先生はスクワッドを追って。」

 

 

 

ゲールは不思議とヒナの元へ歩き出した。

 

みんなの弾丸を、ミサイルを、手榴弾を、ものともせず。気にもしないみたいだ。

 

 

「、、無理はしないでね。」

 

 

「標的変更ー!!スクワッドを追って!!」

 

 

アズサを抱き抱えながら、スクワッドの元へと走る。

 

 

 

 

 

 

〜 〜 〜

 

 

「ゲール。」

 

名前を呼ぶ。

 

 

「頑張ったね。」

 

例え聴こえていなくても。

 

 

「疲れたね。」

 

デストロイヤーを構える。

 

 

「今、助けるから。」

 

今度は、私の番。

 

 

 

 

 

 

「風紀委員会、戦闘準備。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 





ゲール君闇堕ちしちゃった!!
まぁしょうがないね、殺しすぎたね。

という事で補足。

ゲール君は自分の神性を自覚し、光輪を得ました。
それがヘイローかどうかはさておき。

故に「戦争の想い」に囚われました。
きっと誰かを殺し続けるでしょう。

まぁ神々や悪魔のような特別な力も、逸話も、祈りも恐れもないでしょう。なので弱いです。

神性が弱いこととケンカの強さは別ですがね。


、、自分でもくさいというか、イタいこと言ってるなぁ、、
遅めの中二病かな、、

羞恥心が襲ってきました。寝ます、、



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