どうも、木林でっせ。
様々な人物と話し「空崎ゲール」がどう言う人物だったかを知ったゲール。
夜風の中現れた白洲アズサの目的とは!?
「ふーーむ、、」
「どうしますか先生?調べる範囲を他学園まで広げれば、もう少し分かることが増えるかも知れませんが、、」
「いや、、大丈夫。頑張ったねアロナ。」
「うう、すみません。このすーぱーあろなちゃんでも情報が全く掴めないなんて、、」
空崎ゲール。
現在のゲヘナ学園、風紀委員会顧問兼副委員長。
それより以前は傭兵としてゲヘナ近郊で活動しており、依頼成功率もかなり高かったようだ。
ある日当時一年生の空崎ヒナを凶悪犯から助けて、その際に右脚を無くす。以降義足に。
ここまでは取れた。問題はそれよりも更に以前だ。
生まれも、家族も、生い立ちも、その全てが不明だ。
2年前あたりに突然現れたみたいに、、
「、、チッ。」
黒服の言葉がよぎる。
「あの者は、まともな者ではありませんよ。」
「この物語に、致命的な傷を与える、、」
そんな訳はない。ゲールとは一緒にお酒も飲んだりして、ヒナ程ではないが内面も知っている。
過去に何があったかは知らないが、、
今のゲールは善人だ。間違いない。
、、でも、ゲールはその「今」を忘れてしまった。
今の彼は、敵?味方?
昨日、濁り切った瞳をしたセイアと話した。ただの少女が未来を知るなど、どんな残酷な事だろう。
そして、真実を知った。
ゲール、、キサラソはアリウスからの襲撃に遭ったあと、長らく行方不明だったが、セイアが保護していたのだ。
もとから姿を眩ましていたセイアの元なら、怪我の治療中もいっさい情報が漏れなかったことも納得がいく。
更に、、セイアは、出会ったのだ。
黒服と。
彼女によると、会話の途中で眠気にも似たものを感じ、気絶したのだと言う。
その後、ゲールは姿を消したのだ、とも。
黒服が何かしたのだろうか?
その後、ゲールは何処からかエデン条約調印式に現れた。
ひたすらアリウスを襲撃し続ける復讐者と化して。
そしてあの姿だ。
ヘイローから更に光が伸び、人を縛りつける様子など、今まで見た事もない。
ヒナ達がなんとか収めてくれたようだが、いつまたあんな姿になるか分からない。未だヘイローがある以上は。
ユウ先生は机を何度も指で叩いた。その様子をシッテムの箱、、アロナが心配そうに覗き込んでいる。
「終焉、、」
キヴォトスの終焉。赤い空。ゲマトリアによって引き起こされる災厄。キヴォトスに招かれた、外部の存在によって。
セイアが予見した恐怖。
この、「外部の存在」というのは、、
「先生、そろそろ連絡された時間です。」
「もうそんな時間か、、分かった。」
、、今は目の前の問題に集中しよう。自分がセイアに言ったように。
この発信元不明のメール。
きっと、何かある。
〜 〜 〜
、、もう、朝。
ずるずる引き摺られるように起き、顔を洗った。
食パンをトースターにセットし、インスタントコーヒーを準備する。その間にも心は晴れない。
私は、ゲールを失ったのだろうか?
あの日。ゲールを失い、先生も失いかけた日。
またもゲールに助けられた。
記憶が無くなっても、私を助けてくれた。
結果的にゲールは帰ってきた。
あの特異な姿と、なぜかできていたヘイロー。
イオリ達に聞くと、性格は以前と変わりないようだ。
でも、、
わがままを言うなら、私の事を憶えていて欲しかった。
ゲールの見舞いには、全く行けていない。
忙しいから、、というのは、逃げているに過ぎない。
本当は、怖いだけ。
ゲールに、「空崎ゲール」を押し付けてしまわないだろうか。気を使わせてしまうのではないか。
恨んでいないだろうか。右脚を無くす事になってしまった原因を。
、、ふと、昔の事を思い出した。
「ゲールさん、これ、貸します。」
「これは、、」
「本、です。ゲールさん暫く動けないみたいだから、退屈してるんじゃないか、、って。」
「本、、か。そんな物がある事も、忘れていました。ありがとうございます。大切に読みますね。」
一緒にトランプもした。ゲールはルールを知らなくて、神経衰弱を字面から怖いものだと思ってたっけ。
当時の情報部のくだらない愚痴だとか、あまりついていけなかったオシャレの話とか、沢山した。
オシャレの話ができてたのって、女装、、いや、色んな経験をしてたからなのかな。
、、、また、話したいな。
「空崎ゲール」じゃなくていい。ゲールと。
例え一人になっても、大切な思い出はもう沢山できたから。部屋が少し、、寂しくなるかもしれないけど。
今日もがんばろう。
、
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そして業務がひと段落し、なんとか時間を作った。
アコ達に感謝しなくちゃ。
でも今は20時。病院の消灯時間まであと1時間くらいしかない。急がないと。
夜風が通り過ぎていく中で、病院に入った。
本当は面会時間外だけど、家族である事と日中は時間が取りづらい事を説明し、許可を貰っている。
手続きを済ませた後、部屋へと向かった。
深呼吸をしてノックをしようとした時、中で話し声がしている事に気がついた。誰だろう?病院の人だろうか?
つい、聞き耳を立てた。
こんな事、前もあった。あの時はゲールに嫌われているんじゃないかと勘違いをしたんだ。
「、、ールさん、本当にいいのか?」
「、わか、、ない。しかし行くべきな気が、、」
誰だろう?女の子、、?
「わた、、には、これが正しい、、わから、、」
「もう一度、、アリウスと、、」
アリウス?
背中に不吉で嫌な物が通り過ぎていくのを感じ、ドアを開けた。
バンッ!!!
「ッ!?」
「貴女、は、、」
先生が言っていた、、確か、白洲アズサ。
しかし私は彼女からは目を離し、ゲールを見た。
ゲールは銃を持っていた。
「あ、、え?何で、ゲール、、?」
嫌な感じに心臓が高鳴り、手が痺れる。耳の奥が痛い。
咄嗟にドアを閉め、手を広げた。だめ。どこにもいかないで。
「空崎ヒナ、、」
「待ってください。アズサさんは外に出てて下さい。」
「私は少し話をしてから行きますので。」
、
、
、
ゲールは感情の無い目でこちらを見つめ、側の机にゆっくりと手にしていた銃を置いた。
「ゲール、、何しようとしてるの、、?」
「、、言いたくありませんが、しょうがないでしょう。」
「アリウススクワッドの元へ向かいます。」
「な、何で?やっぱり、アリウスの事を恨んでる?」
「恨んでる、、とは少し違うかもしれませんし、やっぱり否めないところもあります。」
「あ、危ないよ、、?せっかく助かったのに、また、また、、」
「、、それは十分承知です。」
「ダメッ!!」
「、、、」
ゲールの手が居場所なさそうに宙を浮いている。
「ゲール、、お願い。また私の前から居なくなるの?そんなの、、そんなの、耐えられない、、」
「アリウスが恨めしいなら、私も行くから。貴方の代わりに気分を晴らすから。だから、、」
「もう、居なくならないで、、」
「、、すみません。ヒナさん。」
「行かなければ。私自身の為にも。」
「、、ダメ、だめ、、」
「もう、何もしないままでいたくない。」
「通さない。ゲールを危ない所には行かせない。」
「、、やめて下さい。どうしてそこまで、、」
「家族だから。貴方が、大切だから。」
「、、、貴女は、私の事をどこまで知っていますか?」
「どこまで、、って。」
「、、すみません、付いてきてくれませんか?」
「大丈夫。話が終わるまで、逃げたりしません。」
私達は、屋上へと向かった。鍵がかかっていたが、ゲールが壊してしまった。
「家族、といいましたよね。」
「うん。」
「、、、」
ゲールは柵にもたれかかり、くるりと景色を眺め始めた。なにか葛藤しているのが背中から分かる。
「貴女は、何も分かっていない、、」
「どういうこと、、?」
「私のしてきた事を知らない。」
「私は、きっと貴女を騙したんです。」
「ヒナさん、信じますか?」
「私が、、私が、人を殺めた事があると告白したら。」
「あや、め、、」
「幸せそうな若者も。」
「何も知らない幼子も。」
「人生を生き抜いた老人も。」
「皆、皆、、この手で殺しました。」
「時々思うんです。何故私は生きているのだろう、と。」
「私は、、とっくに死んでいた方が良かった。」
「壊れてるんです。」
「おかしいんです。私は。」
「何故、貴女のような人を騙して、、」
「家族ごっこをしているのでしょう?」
ゲールは、自嘲するかのように、懺悔するかのように、捲し立てるように喋った。違う。私は、そんな風には、、
「きっと、私は自分の過去に蓋をするように生きてきたんでしょう。違いますか?」
「皆に聞きました。空崎ゲールはどんな人だったのか。」
「優しい人。頼れる人。そんな声ばかり。」
「悪い所がない人みたいに、善人みたいに、皆言う。でも違う。そんな奴じゃない。そいつは私ではない。」
「こんなふうに思っていた事がある。」
「殺しもするんだ、殺されもするだろう、、とね。」
「そんな考えは話にもならない。只自分の咎から逃げているだけ。現実逃避をしているだけ。」
少しだけ、、落ち着いて話を聴けるようになってきた。
けど、なんて答えればいい?
「違う、、違う。ゲールはそんな事をしない。したいと思わない。」
「ゲールだって、したくてした訳じゃないでしょう?環境、時代、もっと大きな、自分では変えられないもの。」
「確かに、私には分からないかもしれない。けどずっと話さないで抱えていくのも、辛いに決まってる。」
「何か理由があるんでしょ?私に話したくなかった理由も、なんでそんな事をしなくちゃいけなかったのかも。」
「そんなものはない。自分がしたかったのか、したくなかったのか、それすらも、、分からない。」
「悔やんだのも事実だ。まともに生きたかったのも事実だ。だが、、そんな事、許される訳ない。」
「頼む。もう関わらないでくれ。その方が、貴女にとっていいに決まっている。」
「違うよ。」
「ゲールと家族になりたいって言った時、、」
「あなたは、笑ってくれた。」
「家族になりたいって、言ってくれた。」
「これは、私が言い出した事。それに、、」
「私も、生半可な気持ちで貴方の側に来た訳じゃない。」
「貴方にどんな過去があっても、それを理由にして逃げたりしない。」
「どんなに苦しくても、償いをしたいなら協力する。話を聞く。一緒に考える。」
「お願い。もう自分を、、それ以上貶めないで。あなたは、とっても優しい人、、」
「、、てくれ。」
「やめてくれ。それ以上、、話さないでくれ。」
ゲールに、そっと歩みを進めた。
目を伏せていた彼は気づくと、後退りをする。
あぁ、この人は、この優しい人は、壊れかけていて、どうしようもなく自分が嫌いで、真っ暗な道を歩んできたんだ。
今までの頼れる背中も、優しい言葉も、全部嫌いな自分を隠す為に、狂わない為に演じてたんだ。
今、この人は分からないんだ。どうやって生きていけばいいのか。本当の自分はなんなのか。
アリウスに執着するのは、きっと、、
「ねぇ。これ、受け取ってくれる?」
取り出したのは義足、、私がかつて贈った、あの義足だ。
「貴方がどんな道を歩んでいくとしても、せめてその一歩の助けになりたい。」
「付けてあげる。」
慎重にゲールに近づいた。跪いて病院で支給されたであろう物を外し、義足を近づけていく。
やはりぴったりと付けれた。
「消えて欲しいなら、もう帰る。けど約束して。自分と向き合って。 何がしたいか、考えて。」
「もう二度と、私とは会いたくないなら、、そう言って。」
「私、は、、あなたの考えに従うから。」
待つ。ゲールがどんな答えを出しても、受け止める。
それが責任。私が決めた事。私の覚悟。
ゲールは、、
何も答えず、屋上の非常階段から消えていった。
またヒナ曇ってる、、
でもさぁ!曇ってる方が可愛いぃ、、
最低だ、オレって、、
関係ないけど悩みを話します。
ゲヘナメインスト見た結果、思ったより雷帝が洗脳教育的なことまでしてたってことで序章の展開がアレで良かったかな?と悩んでます。
まぁ多少の雷帝関連の話はしてましたし、頑張って考えます。
イブキは、、何だろうな、、
フロム的考察をするなら、雷帝が一から教育する事でもう一人の自分を作ろうとした的な?
とあるシーンでマコトを先輩じゃなくてさん付けしてたからまだゲヘナに入学もしてなかった頃?
いやー、楽しみですなぁ。