METAL WOLF Archive XD   作:W.B.O

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Chapter Ⅰ-Ⅱ "Drowning in debt"(借金まみれ)

 結論から述べてしまうと、ヘルメット団拠点における戦闘は対策委員会の圧倒的な勝利で終わった。

 何せたどり着いたときにはボロボロの団員と、半泣き状態で縮こまっている団員がほとんどであり、満足に戦えるヘルメット団は10名程度であったのだ。

 そんなものでは勢いに乗った対策委員会を止められるはずもなく、全員ボッコボコに叩きのめされ、あるいは逃亡するなどした。マイケルの手を借りるまでもなく、ほんの少しの指示を出しただけで終わったのだ。

 そして主が居なくなった倉庫の廃墟の一角に様々な物資が積み上げられている。これらはヘルメット団の保管庫から引っ張り出した武器弾薬であり、その量は対策委員会が受け取った弾薬量よりも多い。

 シロコ達がそれらを検分し、分別しているが、マイケルは少し離れてヘルメット団の居住スペースを探っていた。

 

 

『うーん、これもハズレですね』

 

”情報の入った端末の一つでも残っていればと思ったが、もしかしてアナログでやり取りしていたのか?”

 

『可能性はあります。こうなることを予期して、ヘルメット団には紙の書類で命令を出していたのかもしれません』

 

 

 シッテムの箱を片手に、打ち捨てられたスマホやパソコンを拾っては繋げ、拾っては繋げを繰り返していたが戦果はゼロ。

 時間短縮及び所有者のプライバシー保護のためにアロナにデータを精査させていたが、クライアントにつながるような情報はどこにもなかったのだ。

 もちろん、現在の時点でヘルメット団が雇われであると確定できる情報は何一つなかったのだが、現在対策委員会が検分している武器の質からみてほぼ確定といっても過言ではない。

 端末をハックしていたアロナは残念そうな顔をしているが、マイケルは労わるようにその頭をなでる。

 

 

”さて、と……ヘルメット団も我々が去ればこの場所に戻って来るだろう。私物を取りにね”

 

『先生、何をなさっているのですか?』

 

”何、少しばかりメッセージをさ、彼女らだって好んでこんな暮らしをしたいわけではないだろう”

 

 

 懐から取り出したのは対策委員会に渡したのと同じ名刺。その裏に何かをペンで書き込んだ後、彼は名刺をそっと端末の上に置いた。

 その直後、シロコに名を呼ばれたので彼は応じるべくその場を立ち去った。

 

 

「先生、検分が終わったけど武器にしろ弾薬にしろ品質がとてもいい。ヘルメット団に買えるようなものじゃない」

 

 

 居住区を出てすぐ、シロコがヘルメット団の武器と弾薬を手に駆け寄ってきた。

 手にしたAR-15とそのマガジンをマイケルに差し出し、良く見てほしいと促してきたので両手で手に取り、慣れた手つきで様々な操作を行った後にマガジンに装填されている弾丸を取り出した。

 

 

”これは……ブラウンチップ*1か。銃もレシーバーの工作精度が高そうだ”

 

「しかもシリアルナンバーがない。明らかにそういう目的で製造されてる……先生、これってやっぱり」

 

 

 シロコは困惑気味にマイケルを見上げる。

 まさかこんなものが出てくるとはと思ってなかったのは明らかで、恐らく対策委員会の他のメンバーも同じような感じなのだろう。

 

 

”調べるものが増えたな。だがとりあえずは帰ろうか、持っていけるものは持って破壊するべきものは破壊して”

 

 

 こうして対策委員会の手によりこの倉庫はアジトとしての機能を喪失することとなった。

 燃料や弾薬の一部は対策委員会が接収し、持ちきれない分は爆破処分ということで一同合意し、その通りの処置が行われた。

 その際セリカはヘルメット団の私物も処分すべきだと主張したが、他のメンバーがそれをなだめることで一先ずはヘルメット団の私物だけは残されることで落ち着いた。

 

 

******************************************************************

 

 

 対策委員会の部室へ戻り、各々が武器の軽いメンテナンスを行いながら、今回の遠征では学校に居残っていたアヤネが押収品の銃と弾薬を手に浮かない顔をしている。

 彼女もこの押収された銃器の問題が理解できているのだろう。そして、それがどうしようもできないものであることも。

 

 

「ヘルメット団の襲撃に悩まされることはしばらくなくなったとはいえ、これは……」

 

「でも、直接手出しされなくなったのなら重要な問題に着手できる」

 

「そうね、ようやく借金返済に全力を出せるように───あっ」

 

 

 気を取り直すべくシロコが発言し、それに乗っかるようにセリカが言葉を続けたが、部外者に聞かせるべきではないことを口走ってしまったことに気づき両手で口を塞ぐが時すでに遅し。

 とはいえ、アビドスの問題の根幹についてはマイケルはおおよそ把握していた。

 

 

「ん、セリカ……多分先生は知ってる。隠しても無駄」

 

”ああ、連邦生徒会もある程度は把握していたわけだ。資料にも記載されていたが……おおよそ10億『円』か”

 

「はい……正確には9億6235万円です。これがアビドス高校が背負い、私達対策委員会が支払うべき借金になります。支払えなければ、学校は差し押さえられて廃校に……」

 

 

 腕を組むマイケルの頭の中にあるのは『たったの』それだけかという感想であるが、彼の基本的な金銭感覚はドルのまま抜けてないし国家予算を目にしていれば仕方がないところである。

 価値観の相違ではあるが、それをあえて口に出して話の腰を折るほど彼は無遠慮ではない。それに子どもが背負うにしてはその額は大きいというのも彼は理解できている。

 アヤネの話を最後まで聞いてから意見を述べよう、そう思ったその時セリカが音を立てて席を立った。

 

 

「私は先生に関わらせるのには反対よ! これはアビドスの、私達の問題なの!」

 

「でもセリカちゃん、折角私達の陳情書を見てきてくれた大人なんですよ?」

 

「ノノミ先輩は黙ってて! 今まで大人がこの学校の問題にまともに対応してきたことなんてあったの!? 連邦生徒会だって借金のこと把握していたのに何もしてこなかったじゃない!」

 

「そりゃー、学園自治の建前があるからねぇ、連邦生徒会もそうそう口を出せないよ。

それでセリカちゃん、私達だけでやってるのが現状なんだからさ、新しい意見の一つぐらいもらってもいいじゃない。それとも、他にいい案でもあるの?」

 

 

 セリカの反発に、残りの対策委員会の面々が諭すように話しかけるが、セリカにとって大人とは信用できないものという先入観は強い。

 ヘルメット団に追い込まれていた時はそれは鳴りを潜めていたのだが、一先ず解決して次の話題となるとそれは首をもたげてくる。

 しかし彼女自身、それがただの先入観とプライドの混合物であることを理解していた。していたのだが、割り切れるほど彼女は大人ではく、子どもであった。

 

 

「ホシノ先輩まで……! わっ、私は認めないわ!」

 

 

 ダン、と机を強く叩き席を立つセリカ。そのまま彼女は乱暴にドアを開けると、逃げ出すように部屋から走り出す。

 その背中を見送りやれやれと肩をすくめてからマイケルは椅子に座り、置かれていた水のペットボトルに手を付けた。

 

 

”私は気にしないよ。まあ、ああいう感じで中央からの支援を拒む人間は珍しいわけじゃない。今は彼女も感情的になってるだけだろうしね”

 

「そう言ってくださるのは助かりますが……私、セリカちゃんの様子を見てきます」

 

 

 ノノミはセリカの後を追うように部屋を飛び出し、マイケルを除く残された3人に微妙な空気が流れる。

 前職の経験もあり先生たるマイケルは全く気にしていないのだが、やはり身内が失礼な態度を取ったのは気にするものらしい。

 

 

「……それで、先生はアビドスがどうしてこうして借金に溺れるような事になったかはご存知でしょうか」

 

”アビドスの沿革に載っていたな。砂嵐に埋もれた街はキヴォトスの外にもあったから、知らなくても想像はつくが”

 

 

 アビドスの沿革の中にあった記述を思い出す。数十年前に発生した大規模な砂嵐で市街地が砂に沈み、その復旧費用として多額の資金を要したこと。

 その規模の砂嵐が例年起こるようになり、アビドスの出費が年々嵩んでいき、砂嵐から逃げるようにアビドス自治区から住民が去っていき自治区全体の経済が悪化、最終的にアビドスを代表する企業が起死回生の一手を打つも見事に爆死し、自治区から撤退。

 経済中枢を喪失したアビドスは瞬く間に過疎化が進み、今や見る影もなくなったということだ。

 

 

「ドバイ……だね。先生は資料を見てるなら分かってると思うけど、アビドスでもそういう事が起こった。お金と砂嵐の因果関係は逆だけど」

 

「うーん、シロコちゃんが言ってるドバイってのはよくわからないけど、まあ、そういう形でアビドスは衰退しちゃったんだ。

それと、セリカちゃんがこのことで神経質なのは……誰もアビドスに手を差し伸べてくれなかったからなんだよ、先生」

 

”こればかりはな……”

 

 

 ホシノの言葉に僅かに眉間にシワを寄せ、マイケルは心の中で世の不条理を嘆く。

 アビドスに落ち度は何もなかったのだ。にも関わらず砂嵐に襲われ、そのために借金を背負い、今では自治区という名の故郷を失おうとしている……あまりにも始まりが理不尽すぎた。

 とはいえ、この程度の理不尽など世の中にいくらでも溢れている。溢れているとはいえ、その案件に関心を寄せない理由にはならないのだが。

 

 

”そういえばだが、アビドスは連邦生徒会に支援要請とかを出しているのか?”

 

「はい、今の対策委員会の形ができてから定期的に出してますが……何の音沙汰もなく」

 

”申請書類か陳情書のコピーとか無いか? 連邦生徒会は形式にうるさいんだ、不備があるかも知れない”

 

 

 マイケルの言葉を受けてアヤネは部屋の棚を探り、何枚かの紙を取り出し彼に渡した。

 それを読み込んでいき、ため息を一つ。問題を見つけたと言わんばかりに手の甲で紙を叩き、おもむろに口を開く。

 

 

”名義が対策委員会で生徒会じゃあない。学校経営に関しての権限は生徒会にしかないんだ、これでは受理されないのもわかる”

 

「えっ」

 

「あっ」

 

「そういえば……確かに対策委員会は正式な部活動ではありません。でも、そんな理由で受理しないなんてあるんですか?」

 

”自治区を代表する生徒会と、自称部活動ではやはり重みが違う。私も手紙の内容の割に生徒会名義で出されていないことを怪しんだ。

官僚機構たる連邦生徒会に出されたら、最初の段階で弾かれるだろうな。正しい書式については私が教えよう”

 

 

 そして始まるのが、連邦捜査部シャーレによるアビドス廃校対策委員会への行政指導である。

 つい先日まで行政府の長であった彼からすれば正しい手続きとは正当性を担保するものという認識であり、現在進行系で連邦生徒会に正しい書式を強いられている立場なので色々言いたくもなるのだ。

 数字はキヴォトス漢数字でないと受け付けませんと最初の数日は全部突っ返されたのも今ではいい教訓となっている。

 

 

「でも、生徒会はもう解散しています。私達対策委員会が業務を代行していますが……」

 

”引き継ぎの手続を済ませれば君たちは晴れて正規の生徒会権限を持つことになる。連邦生徒会にはまだアビドス生徒会は登録されたままだから……ホシノ、別途君のサインが必要だな”

 

 

 突然名指しされ、ホシノがぎょっとしながらも、明確にアビドス生徒会の名を出されては誤魔化しようがなく、観念したように彼女は表情を崩した。

 

 

「うへっ!? 先生、そこまで調べてたんだ……うんまあ、確かに私はアビドス生徒会の最後の一人だったんだけど……」

 

”すぐに手続きの準備を始めよう。プリンターはあるか? 連邦生徒会公式HPから雛形をダウンロードして印刷するんだ。大丈夫、一度覚えてしまえば後は簡単さ”

 

 

 かなり強引に始まる書類作成の時間。対策委員会の三人の顔が引き攣るが、マイケルは止まる気配はない。

 というのも、早くに対策委員会の立場を公式なものにしなければ、生徒会役員であったホシノの身に何かが起きた時にアビドスは生徒会がない学園となってしまう。

 生徒会のない学園など、連邦生徒会からすれば無法地帯にしかすぎず、その土地で何が起きようと関与できないのだ。

 

 

”……それで、この後は部活動参加者のサインと、こっちには生徒会役員のサインが必要になる”

 

「ん~、でも今ノノミちゃんとセリカちゃん居ないし、とりあえずここまでにしない?」

 

 

 一通り必要事項を記入し、残るはサインだけとなったところでホシノは伸びをしながら言う。

 既にホシノ、シロコ、アヤネのサインが記入されたそれはマイケルが見る限り連邦生徒会のルールに合致しており、これならばあとはノノミとセリカの名前を書いて提出しても順当に受理されるであろう。

 

 

「ところで、何で先生はこんな手続きをさせるの? ヘルメット団の件は……解決したとは言えないけど、一段落ついたし」

 

”ん? あぁ、言うのを忘れていたか……連邦捜査部S.C.H.A.L.E顧問マイケル・ウィルソンはアビドス廃校対策委員会の顧問も兼任する。ほら、もう手続きを終えてある”

 

 

 シロコの疑問に応えるようにマイケルはシッテムの箱の画面を見せる。

 生徒にとってシッテムの箱はアロナが見えぬ以外はただのタブレット端末と同じであるようで、画面に写ったファイルを見た3人全員が目を丸くした。

 そこにはしっかりとアビドス廃校対策委員会顧問マイケル・ウィルソンと書かれており、連邦生徒会の承認がきっちりなされていたのだ。

 

 

「えっ、先生、本当に顧問になってくれるの?」

 

「おじさんびっくり。随分前のめりだけど、先生大丈夫?」

 

”ヘルメット団の問題は解決してないからな。当初の要請ついでに、君たちが抱える問題も多少手助けしよう”

 

 

 スーツの上着を肩に掛け、アヤネ達をしっかりと見据えながら宣言するマイケルの顔は、3人からすれば非常に頼もしく映ったのは間違いなかった。

 今までと違う大人の到来は、アビドスに確かな変化をもたらそうとしていた。

 

 

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 翌日、アビドスのまだ生きている住宅街の一角を歩いているセリカは、ふと上空から聞き慣れぬ音が近づいてくることに気づいて立ち止まると、その場で天を見上げた。

 透き通った青空に幾つもの光輪が重なるいつものキヴォトスの空に、何か黒い点があることに気づき、眉間にシワを寄せながらそれが何なのか確認しようと目を凝らす。

 それは段々と大きくなっていき、何かが落ちてくることに気づいて顔を引き攣らせると慌ててその場を離れようと駆け出したが、地面に”それ”が届く寸前猛烈な噴射が地面に届き、セリカは姿勢を保てず尻餅をついた。

 

 

「うひゃあ!!?」

 

 

 同じくして周囲の砂が巻き上がる。旧市街地と違ってこの近隣は清掃がなされているため巻き上がる砂の量は少ないが、それでもいくらかの砂が彼女の上にふりかかった。

 そして彼女の前に落下してきたもの、それは『メタルウルフ』であり、かなりの高度から落下してきたものの特に損傷の見られぬ姿でセリカに気づくとそれは軽く右手を上げる。

 

 

”おっと、セリカか。おはよう”

 

 

 挨拶をするマイケルの声は気さくな感じではあるが、いきなり噴射を浴びせかけられ砂を被ったセリカは当然のことながらお冠であった。

 

 

「おはようじゃないわよ! いきなり空から降ってくるとか朝からなにやってんの!?」

 

 

 昨日の延長戦と言うべきか、当然の帰結というべきか、目を吊り上げて掴みかからんとする様子であったが、『メタルウルフ』の高さと装甲形状から掴む場所はないためバンバンと太ももの装甲板を叩きながら騒ぎ立てる。

 一方でマイケルは涼しい顔をして空を指差し、あっけらかんとした様子で説明を始めた。

 

 

”アビドス高校から新市街地にかけての地形を記録しているところだな。正確な地図が無いから自分の足でやるしかない”

 

「それが何で空から降ってくる理由になるのよ!?」

 

”対地レーダーによる自動マッピングだ。高いところから見下ろせばそれが一番効率がいいから、上空にジャンプする”

 

 

 昨日あれだけ拒絶したのにまるで気にすることなく接する大人というものに彼女のイライラは募っていく。さらに言えば、アビドスの地形を知るために単身飛行しながら移動しているなど非常識にもほどがあるのだ。

 ツッコミ役の気質がある彼女はマイケルの行動に一々言葉を返さずには居られない。そんなセリカの内心を知ってか知らずか、彼は気安く言葉を続けた。

 

 

”ところで、今日は登校日じゃないのか。アビドス高校はあっちだが”

 

「ふ、ふん、今日は自由登校日なのよ。私は用事があって忙しいの! じゃあ!」

 

 

 これ以上一緒に居たら調子が狂ってしまう。彼女はこの場を早く立ち去る決断をし、交差点を曲がると彼の視界から消え去った。

 その背中を見送ってから、マイケルは先程マッピングし終えたアビドス現市街地の地図を眺め、僅かにその視線を動かすと―――彼はアビドス高校へ『メタルウルフ』を向かわせた。

 

 

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 アビドス市街地の一角、商店街から一つ通りを渡った区画にあるラーメン店『柴関ラーメン』、産業の衰退したアビドスにおいてほぼ唯一と言って良い他の学園自治区からの来客がある飲食店である。

 口コミサイトにも高評価が並ぶが、唯一の欠点といえばその立地だろう。

 アビドス自治区という辺鄙なところにあるともなれば、高い評価の割に客足自体は良くはない。

 だがしかし、それでも地元民や物好きな他学園の生徒、あるいは愛好家が断続的にやってくるため、客が居ない時間は殆ど無いのがこの店であった。

 

 

「いらっしゃいませ! 何名様ですか? 今から空いている席に案内します!」

 

「セリカちゃん、4番テーブルのお客さんに柴関ラーメン2つ持っていって」

 

「はい大将!」

 

 

 本日この店を切り盛りするのは店主の柴犬獣人である柴大将、それとアルバイト店員としての立場を持つ黒見セリカの二人だけだ。

 接客担当であるセリカは案内、注文、配膳、会計といった調理以外の全てをテキパキとこなし、もちろん笑顔も忘れない。

 ランチの時間帯も過ぎて客も少なくなった時間帯、ようやく一息つけると気を緩めた矢先、正面の引き戸が開き複数人の気配が店内へと入ってくる。

 気付いたセリカは顔を上げて迎えようとし、瞬間その表情が凍りついた。

 

 

「あの~☆5人ですけど~」

 

「セリカちゃん……その、お疲れ……」

 

「ん、おつかれセリカ」

 

「やっぱりここだったねー。やっ、セリカちゃん」

 

 

 ここにいるはずのない対策委員会の面々に、セリカは言葉を引き出せない。

 口元をボードで隠しながら辛うじて店員としての体面を守っていたが、隠している引き攣る口元は接客業にふさわしくない。

 深呼吸を1回、心を落ち着かせようとしたところに新たに一人、暖簾をくぐって店内に入ってくる。

 その顔を見てセリカは愕然とした。あの大人、マイケル・ウィルソンがそこに居たのだ。

 

 

”やあ、朝ぶりだねセリカ”

 

「な、なんであんたが……もしかして空から尾行していたの!?」

 

「違うよ~、セリカちゃんが用事で忙しいって言うならきっとアルバイトしてるだろうっていう話になってね、バイト先の候補で柴関を選んだら一発で大当たりってわけ」

 

 

 疑心暗鬼にかられるセリカをやんわりと宥めるホシノの姿は、伊達に3年生ではないといったところか。

 そうやって入口でワチャワチャしていると、厨房の方から柴大将の声が飛んでくる。

 

 

「セリカちゃん、アビドスのお友達と仲良くするのはいいけど注文をとってくれないかい」

 

「は、はい大将。う、うぅ……広い席に案内します……」

 

 

 案内された席は4人がけのボックス席であり、席はやや広いので小柄であれば6人に詰めることができるかもしれないレベルのものであった。

 しかしながらノノミやマイケルのような体格ではそのような詰め方はできない。

 一先ず4人を先に座らせたマイケルはどうしようかと考え、店の片隅に置かれた予備の椅子を見つけるとそれを手に取り、4人を視界に収められるように置いて座った。

 セリカが顔を引き攣らせたままお冷をドンと乱暴に置くが、それすらも話題にするようにワイワイと対策委員会の4人は彼女を弄くり倒していく。

 この調子では店主にまた怒られてしまうだろうなと考えたマイケルは助け舟を出すためにメニューを手に取り、わざとらしく身振りを交えながら4人に声をかけた。

 

 

”この店のおすすめはなんだい? RAMENの店に来るのは初めてでよくわからないんだが”

 

「あれ~? 先生ってラーメン初めてなの? あ、でもなんかそういう店には縁が無いって感じは確かにするかも……?」

 

「それだったら私はチャーシュー麺をおすすめしま~す! このお店のチャーシュー、とっても美味しいんですよ~」

 

「私は塩が好き。でも、ラーメン初挑戦ならオーソドックスな醤油ラーメンがいいかも?」

 

「そうですね、やっぱり一番最初は無難にいったほうがいいかと」

 

 

 初心者相手にアドバイスをしたくなるのは人の性。マイケルをラーメン沼に沈めんとばかりに対策委員会の4人はセリカの相手を切り上げ、メニューを覗き込みながらああだこうだと意見を出し合う。

 先輩たちのおもちゃ状態から解放されたセリカはほっと一息つきながらも、あいも変わらず営業スマイルを忘れた顔でがなった。

 もちろんそういうことをすると折角外れたロックが向けられるので再びいじられる対象になるのだが、羞恥心やらなにやらでテンパっている彼女はそこまで頭が回らない。

 

 

「ご注文は! お決まりですか!」

 

「セリカちゃ~ん、そんなんじゃ接客業失格だよ~。それはそうと私は特製味噌の炙りチャーシュートッピングで!」

 

「チャーシュー麺おねがいします~」

 

「私は塩、アヤネは味噌でよかった?」

 

「はい、それで大丈夫です」

 

 

 対策委員会の4人は思い思いに注文するが、マイケルは相変わらずメニューとにらめっこをしている。

 本来彼の性格であればパパっと即断即決であるのだが、キヴォトスでの生活の中で彼自身緩やかに変化しているのだ。本人は気づいてないようであるが。

 とはいえ流石にずっと迷っているわけにもいかず、そろそろ空腹がきつくなってきたこともありマイケルは思い切ってみることにした。

 メニューから視線を外してニッコリと笑みを浮かべたその様子にセリカはぎょっとしたが、彼は構わず言葉を続けた。

 

 

”こういう時は一番詳しい人間に任せてみよう。セリカ、君が決めてくれ”

 

「はっ、あぁ!? えっ、それでいいの!?」

 

”君のプロフェッショナル精神を信じるさ!”

 

 

 全く予想できなかった事態にセリカは目を白黒させ、見事なスマイルとサムズアップを送ったマイケルの無茶振りに、ホシノが面白くなりそうだと言わんばかりに前のめりになりながらセリカの肩を叩く。

 

 

「おぉ、先生も思い切ったねぇ。さぁさセリカちゃん、先生の期待に応えなくちゃ」

 

「う、うぅ……」

 

 

 セリカはかなり生真面目な人間である。いくら大人がムカつくといっても自分の仕事をひん曲げてでもなにかしてやろうと思うタイプではなく、むしろプロ意識が高い分全力でやるのが彼女なのだ。

 

 

「わ、わかった。大将に相談してみる」

 

”楽しみにしてるよ。ああ、この際言っておくが予算は気にしなくてかまわない”

 

 

そうしてセリカは厨房へと向かう。その双肩に謎の重みを感じながら。

 

 

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 待つこと数分、対策委員会の全員に注文したメニューが届き、伸びるのも良くないと付いた順から箸をつけていく中、マイケルは生徒たちの箸の使い方やラーメンの食べ方を観察していた。

 大統領時代に東アジア圏の首脳や外交官との会食の経験もあり、箸を多少なりとも使える彼であっても、啜るという行為に接したことはなく食文化の違いに関心をしているところである。

 とはいえ、アメリカの都市圏では近年ラーメンが進出してきており、アメリカ人だから縁が無いというわけではないのだが、大統領という役職を8年も続けると色々な都合によりそういう大衆向けの店とは縁がなくなってしまう。

 もちろんデリバリーをすればという考えもあるにはあるが、残念ながら彼はそこまでしてラーメンを食べようという欲求を持ったことはない。

 皆が箸をつけてから2分程度過ぎた頃、セリカともう一人、柴犬獣人の柴大将がやってきたことに気づきマイケルは表情を切り替えた。

 

 

「やあいらっしゃい、セリカちゃんたちアビドス高校の皆が世話になったんだってね。先生はラーメンが初めてでメニューはお任せだって聞いたから、ちょっとサービスさせてもらったよ」

 

 

 セリカがラーメン、そして餃子とチャーハンのセットをテーブルの上に置く。

 本来はラーメンのみを頼む予定だったが、こちらのセットが大将の言うサービスなのだろう。

 ラーメンを覗き込む。澄んだ色のスープ、卵とチャーシュー、ネギ、メンマでトッピングされたそれは塩ラーメンであったのだが、そこまでの知識は彼にはなかった。

 

 

「塩ラーメンかぁ、シンプルでいいよね」

 

「ん、お揃い」

 

「クセがない方が良いと思ってね。さあ先生、俺の自信作だ」

 

 

 大将に促され、箸を手にし麺を掬い上げて口へと運ぶ。

 啜るという行為に慣れていないため、少しまごつきながらも彼は最初の咀嚼し、飲み込む。

 

 

”……なるほど、悪くない”

 

 

 舌と鼻で味わい、その結果を頭の中で組み立てたマイケルの言葉はなんとでも取れるものであったが、ラーメンという未知との遭遇であったことを考えるとむしろ良いほうだと言えた。

 再び麺をすくい上げる彼の姿を見れば、ポジティブな意味であることは誰の目にも明らかだ。

 

 

「気に入ってくれて嬉しいよ。つくった甲斐があるってもんだ」

 

 

 それを見た柴大将も満足した様子で厨房に下がっていく。

 セリカはホッとした様子を見せ、彼女を見ていたホシノがニンマリと笑って見せた。

 

 

「先生も柴関の味が気に入ったみたいで良かったねぇセリカちゃん。きっとリピーターになってくれるよ」

 

「そ、そんなことは別に望んでないわよ! むしろ入り浸られると困るの!」

 

「まあまあ、減るものでもないですし~」

 

「減るでしょ! そっちのお金が! それに先輩たち、またノノミ先輩に奢ってもらうつもりなの!?」

 

「またノノミちゃんに奢ってもらうのは気が引けるからねぇ、こういう時は年長者である先生がきっと奢ってくれるんじゃないかなぁ。ね、先生?」

 

 

 マイケルの顔を見ながらホシノが笑う。

 その笑顔の裏に先生を試すような意図が見え隠れしたが、彼はそれをあえて正面から受けることにした。

 

 

”ハッハッハッハ、心配はいらない。全員分の支払いを立て替えても全然問題ないから喜んで支払うさ”

 

「さすがは大人! 太っ腹~」

 

 

 懐からカードを取り出すマイケル。キヴォトスに来て今まで所持していたカードは使えなくなっていたが、いつの間にか持っていたこのカードはその代わりとなっている。

 同様にいつの間にか出来上がっていた口座に振り込まれていた金額は、彼の純資産と大統領警護隊プレジデントフォースの秘密予算の合計で30億円*2はあったのだ。

 つまり、ホシノが囃し立てるように彼は金持ち、億万長者といえた。

 もっとも彼の純資産の多くは父親*3から相続したものであり、それも不本意な結果*4によるものであったのだが。

 

 

 

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 あれからマイケルは塩ラーメン、餃子、チャーハンのすべて平らげて満足した様子で、全員の支払いを終えてアビドス高校へと戻っていった。

 彼は塩ラーメンがを気に入ったようで、次も食べたいものだと笑っていたが、一方セリカはやはり反抗心と羞恥心が勝っているようで二度とくるなと喚き、対策委員会の皆に笑われたものだ。

 それから特に何かが起きることもなく時間は過ぎ、日は沈み空は星が瞬く頃合いとなり、フルタイムのバイトもようやく定時を迎えた。

 店じまいの作業を終え、バイトの制服から着替え終えた彼女はやや重い足取りで帰路についた。

 

 

「はぁ、先輩たちも先生も一体何なの……騒がしいったらありゃしないわ」

 

 

 日中の出来事を思い出し、深くため息を付く。

 相変わらず反抗心は強くありホシノを主犯とする先輩たちのグループとマイケルへの怒りを吐き出しながら、彼女は時折ズカズカとそれを表現するような歩き方をした。

 

 

「先生も何なのよ、分かったような顔して……!」

 

 

 自分の家に向かう道、見慣れたはずのその景色は数ヶ月前と比べると少し寂しく、街の灯りも明らかに減っている。

 人口流出は今でも続き、アビドスの地は静かに、しかし確実に砂に埋もれようとしていた。

 

 

「……大人にだって、どうにかできるわけがないじゃん」

 

 

 立ち止まり、頭によぎる最悪の未来。砂に埋れ、廃墟となったアビドス自治区の光景、それを頭を振って追い出し、彼女は再び歩き出す。

 

 

「ダメよセリカ、弱気になっちゃ。アビドス高校を立て直すためにも、私が頑張らないと」

 

 

 人気のない空き家ばかりの住宅街に差し掛かり、あと10分もすれば家につくと思った時、彼女の進路上に複数の人影があることに気づいた。

 街灯もなく僅かに浮かび上がるシルエットは丸っこい頭部が特徴的な、明らかにヘルメット団のもの。すかさず愛銃をつかみ、セリカは吠える。

 

 

「何のつもりか知らないけど、今の私は虫の居所が悪いの。ギッタギタにしてやる!」

 

「……やれ」

 

 

 いざ攻撃、その瞬間にヘルメット団の背後に巨大な何かが現れた。

 銃を構えたまま呆然とそれを見上げるセリカ。それが巨大な戦車であることに気づいたのはそれの砲塔が回り、主砲が自分の方を向いた時であった。

 たかが数秒、されど数秒、その隙はあまりにも致命的であり、巨大戦車の主砲に光が集まるその瞬間まで彼女の脚はピクリとも動かず、ようやく命の危険を感じて横に飛んだその時、光の濁流が視界を埋め尽くす。

 全身が焼けるような痛みとともに、セリカの意識はそこで途絶えた。

 

 

******************************************************************

 

 

「……死んではいないだろうな?」

 

「大丈夫です、生きてます」

 

「ならいい。トラックに放り込んでランデブーポイントへ向かうぞ」

 

 

 リーダー格のヘルメット団員の命令で一番近い団員が倒れたセリカに近づき、脈と呼吸を確認して生きていると合図をすると、リーダーはトラックに閉じ込めるように指示を出す。

 発射直前に横に動くことができたため直撃はしなかったものの、セリカの左半身はひどく傷つき、衣服の一部は焼け焦げていた。

 それを雑に担ぎ上げ、トラックの荷台に放り込んで鍵を掛けたあと、ヘルメット団員たちは各々のトラックや装甲車に乗り込んでいく。

 

 

「おい、お前たちが情けないからアタシらが一々アビドス来んだりまで出向く羽目になったんだ。ちったぁ役に立てよ」

 

「は、はぃ……」

 

 

 そんな中、ボロボロな衣装のヘルメット団員5名が身なりの良い団員に(なじ)られながら現場の片付け作業をしていた。

 彼女たちは先のアビドス高校襲撃に参加したメンバーであり、その後の対策委員会の逆襲で応戦したもののあえなく撃破され、拠点から逃げ出した後にカタカタヘルメット団本隊から派遣された増援部隊に捕まって雑用を押し付けられていたのだ。

 たとえ同じカタカタヘルメット団のメンバーであっても、任務に失敗した以上はこのような扱いを受けるのは当然というのが掟であり、行場がない退学者からすればどれほど屈辱的な扱いであってもヘルメット団から抜けることはできない。

 悔しさと惨めさを噛み締めながらも彼女たちは増援メンバーがそこら中に投げ捨てた装備を拾い集め、輸送トラックに乗せてようやく自分たちに割り当てられたボロのジープに乗り込んだ。

 幌もなく吹きさらしのキャビンに身を寄せながら、メンバーの一人がボソリと呟く。

 

 

「なんで私達、こんな事になってるんだろうね……」

 

「そりゃあ……そもそもルピナス学院が廃校になっちゃったからでしょ」

 

 

 車列の最後尾にジープをつかせて、運転手がそれに答える。

 彼女たち5人は元々は公立ルピナス学院の学生だったのだが、前年度に母校が廃校となり、他の学校に転入もできずにこうしてヘルメット団に流れ着いていた。

 その決断が正しかったのか今でもわからないが、少なくとも寝る場所と日々の食事に困ることはないのがヘルメット団での暮らしだ。

 上下関係が厳しく、失敗すればこんな風にいびられ、雑に扱われるが、学籍の保護がない子供がキヴォトスの中で生きていくためには仕方のないことだと自分に言い聞かせて飲み込んでいけば、少なくとも明日のことを気にしなくても良い。

 

 

「……あのアビドスの子、どうなるんだろ」

 

「知らないよ、クライアントがどうするかなんてアタシらには関係ないでしょ」

 

「この作戦、成功すれば大金が手に入るってリーダーは言ってたけどさ、成功するのかな……アビドスの連中普通に強いし、今はシャーレの先生がついてる」

 

「……あのロボットがシャーレの先生だなんてあの時は思わなかったよ。それに、うちらの拠点こんなもの置いていくなんて」

 

 

 助手席に座っている団員は胸ポケットから一枚の小さな紙を取り出す。

 表に描かれていたのは『メタルウルフ』とマイケル・ウィルソンの写真に連邦捜査部シャーレ顧問という肩書が添えられていた。

 あの時マイケルが置いていった名刺を彼女たちは見つけ、増援組に見つからぬようこっそりと回収していたのだ。

 裏面には連絡先と「今が辛くて苦しいと感じたのなら連絡をしてくれ」というメッセージが記されており、彼がどういうつもりでこれを置いたのかが伺えるが、彼女たちはそれをとても胡散臭く感じており接触を図るつもりはなかった。

 

 

「シャーレの先生、この作戦に気づくかな」

 

「気づいてないことを祈るしかないけど、もし気づいてたら私らまたボコボコにされちゃう……」

 

「あ、安心しろよ、あのデカブツ戦車があればアビドスの連中もシャーレの先生だってひとたまりもないだろ」

 

 

 車列の真ん中を走る巨大な戦車を見ながら運転手が他のメンバーを落ち着かせようとするが、後部座席の団員は首を横に振りそれを否定する。

 

 

「先生のパワードスーツ、アビドスの校舎を飛び越えてきたじゃん。あの機動力で対戦車ランチャーでも持ってたらひとたまりもないよ」

 

 

 スクラップになる巨大戦車を想像し、全員の顔が青ざめる。

 冗談じゃない、あんなのとまた戦うのは絶対にごめんだとその瞬間五人の心が一つになった。

 

 

「……どうしよう、逃げ出したら私達もうヘルメット団に居られなくなっちゃうし」

 

「うーん……」

 

 

 既に彼女たちの中ではこの作戦はアビドスに露呈するものとして、いかにしてアビドスとの衝突を回避するかその一点を追求すべく頭を捻る。

 しかしながら彼女たちは自認している通りに頭は良くない。妙案が浮かぶわけもなく、ただ時間が過ぎていく。

 

 

「……正直さ、アビドスを廃校にする仕事なんて本当はやりたくないんだよ」

 

 

 そんな中、団員の一人が呟く。彼女は元ルピナス学院の5人の中では慕われている生徒で、この集まりの中ではリーダー格になる。

 頭が悪いと自認する他4名を放っておけずにヘルメット団についていった、特段優秀ではない平凡な生徒であったが、だからこそ元ルピナスの学生4人からの人望は篤かった。

 

 

「学校が潰れることの辛さなんて分かってるはずなのに、お金につられて自分たちがそれに手を貸すなんてやっぱりおかしいよ」

 

 

 そんな彼女が訴えれば、他のメンバーもそれに流される。頭は良くないからこそ、旗振り役がいれば方向性が決まるのは早かった。

 カタカタヘルメット団に対する裏切り行為なのは間違いないが、新入りだからといびられ続けてきて組織に愛着が湧くわけもなく、そうなれば切り捨てるのも当然早い。

 結局のところ彼女たちはカタカタヘルメット団というよりもルピナス学院のグループであった、ということだ。

 

 

「……だったらいい方法がある」

 

 

 助手席の団員がもう一度名刺を取り出し、裏に書かれたモモトークのIDを入力してマイケルのアカウントを登録する。

 

 

「先生に教えよう。そうすれば、分かってくれるはず」

 

 

 彼女は周囲の写真を撮り、そのデータをモモトークに送った。

 メッセージも送ろうとしたが、他のヘルメット団の車両が接近してきたために慌てて打ち切り、スマホをポケットにねじ込んだ。

 

 

 

To be Continued in Chapter Ⅰ-Ⅲ ”Saving Student Serika”

 

 

*1
5.56mmNATO弾のM855A1のこと。軍用規格でありヘルメット団が簡単に入手できるものではない

*2
元がドルである

*3
名はマイケル・ウィルソン。元大統領であり、NINJAとしての修業を受けたエキスパートであった。故人

*4
彼は家族をテロで失っている




用語解説
公立ルピナス学院
任務14で訪れる廃校の一つ。
本作では前年度に資金繰りの悪化から廃校になっており、旧自治区はブラックマーケットの一部になっている。
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