機動戦士ガンダム オリオンの軌跡   作:浅片名羽馬

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第14話 トレチャラス・トラップ

モハーヴェ砂漠のトランバース山脈での「ノイジー・フェアリー隊」との死闘から4日。旧エドワーズ空軍基地の格納庫は、金属の軋む音と整備士たちの怒号で騒然としていた。

宇宙世紀以前、20世紀に建設されたこの基地は、かつて戦闘機や実験機のテスト飛行の聖地として名を馳せていた。

F-4ファントム、X-15ロケットプレーン、SR-71ブラックバードといった航空技術の粋を集めた機体が広大な滑走路を駆け抜け、航空史にその名を刻んだ。

しかし、宇宙世紀の到来とともに宇宙開発が優先され、基地は廃墟と化し、埃と砂漠の風に晒されていた。

一年戦争の勃発後、連邦軍の北米反攻作戦の要衝として急遽再整備され、

仮設のモビルスーツ基地として蘇ったのだ。

航空技術の最前線を支えた滑走路には、オリオン小隊のミデア輸送機が駐機しており、格納庫の薄暗い照明の下で火花と工具の音が響き合っていた。

オリオン小隊のモビルスーツは、4日前の一戦で深刻なダメージを負っていたが、整備班の不眠不休の努力により、修理が完了していた。

ソウヤ・タカバの量産型ガンキャノンは、ノイジー・フェアリー隊のヘレナ・ヘーゲルのイフリート・イェーガーの狙撃で左肩装甲と頭部を破壊され、ミア・ブリンクマンのドム・ノーミデスの30cm砲の爆風で左脚を損失。

爆風の衝撃でソウヤはコックピット内で脳震盪を起こし、気絶。

ヤザン・ゲーブルの陸戦型ジム改は、アルマ・シュティルナーのティターニアとの壮絶な高機動戦闘で機体の限界を超える稼働を強いられ、両腕と両脚のアクチュエーターやモーターが焼き付き、オイル漏れと火花を散らして機能停止に陥っていた。

ルナチタニウム合金の装甲はかろうじて原型を保っていたが、内部機構は整備士たちを悩ませる惨状だった。

整備班を率いるケンジ・ナガト中尉は、疲労で目の下にクマを作りながら、格納庫の中央で作業の最終確認を行っていた。

 

「イヤン、ミサキ、修理完了の報告を早くしろ!キャリフォルニア・ベースの攻略が迫ってるんだ!」

 

ケンジの声は、格納庫の喧騒を切り裂く。

イヤン軍曹は、ソウヤの量産型ガンキャノンの最終点検を終え、汗と油で汚れた顔を上げる。

 

「班長、ガンキャノンの修理、完了しました!ジャブローからミデアで運ばれたパーツが上物で助かりましたよ。破損した頭部、左肩装甲、左脚は予備パーツに交換済み。アクチュエーター、トルク、センサーも全てジャブロー工廠の最新ロットに換装しました。ただ、微調整が終わってないので、全体の可動率は8割程度で、フルスペックは出せません。」

 

一方、ヤザンの陸戦型ジム改の周りでは、ミサキ上等兵が最終調整を終えたばかりだった。

彼女は高トルクモーターの動作確認をしながら、徹夜作業のせいか興奮気味に話す。

 

「おやっさん!ヤザンの陸ジム改も修理バッチリです!…でも、ヤザンの無茶な操縦のせいで、モーターが半分溶けてたのにはほんと参ったわ!」

 

ケンジは両機体の修理完了を確認し、疲れた笑みを浮かべる。

 

「よくやった、イヤン、ミサキ。ヤザンの無茶な操縦がなければ、こんな良いパーツを全部消費することはなかった。ソウヤも、脳震盪だけで済んだのはほんとラッキーだ。次の出撃では慎重に動いてもらわないとな。」

 

格納庫の端では、ジャブローからミデア輸送機で運ばれてきた予備パーツのコンテナが空っぽになっていた。

ナガトは空のコンテナを眺め、疲れた声でイヤンに呟く。

 

「ジャブローから持ってきたパーツ、全部使い切った。アクチュエーターも高精度センサーも、こんな短期間でなくなるなんて…。次の補給が来るまで、機体を壊されたら修理不能だ。ヤザンとソウヤには、くれぐれも慎重に動けと伝えておけ。」

 

イヤン軍曹が苦笑する。

 

「班長、ヤザン曹長に『慎重に』は無理ですよ。さっきも『早く戦わせろ』って吠えてました。タカバ少尉なら、脳震盪から回復したばっかだし、ちょっとぐらい配慮してくれるかもしれないです。」

 

格納庫の外には、ヤザンが戦闘中に投棄したロケット・ランチャーの残骸が放置されていた。

ミサキがその砲身をチェックし、顔をしかめる。

 

「このロケット・ランチャー、完全に使い物にならないわ。砲身がグニャっと曲がって、照準装置も修復不能。ヤザンの奴、ほんと無茶しすぎよ!せっかくジャブローから極上パーツで機体を直したのに、こんな大事な武器をダメにするなんて!次やったら、私がコックピットに乗り込んで説教してやるから!」

 

彼女の声には、苛立ちと同時に、ヤザンの無謀な戦いぶりをどこか認めているような響きがあった。

 

ミサキの剣幕に、ケンジとイヤンは思わず笑い声を上げる。

その時、格納庫の入口からオリオン小隊の隊長、イーサン・ミチェル・オルグレン少佐が現れた。

整備作業の喧騒の中、彼の落ち着いた足音が響く。

ナガトはミサキとイヤンに目をやり、短く指示する。

 

「ミサキ、イヤン、残りの整備点検の続きを。細かい調整が終わったら報告しろよ。」

 

二人は「了解!」と答え、量産型ガンキャノンと陸戦型ジム改の最終チェックに戻った。

ケンジとイーサンは、格納庫の片隅で二人きりで話し始めた。

 

「ケン、ソウヤとヤザンの機体はどうだ?」

 

イーサンが落ち着いた声で尋ねる。

ナガトは陸戦型ジム改を一瞥し、答える。

 

「両機とも修理は完了したが、ジャブローから持ってきたパーツはほぼ全て使った。アクチュエーター、高精度センサー、トルクモーター…どれもジャブロー工廠の最新ロットだ。次の補給が来るまでは、これ以上の修理は不可能だ。」

イーサンは腕を組み、ヤザンの陸戦型ジム改を見つめる。

 

「しかし、ヤザンの操縦に機体が追いつかないか…。」

 

ナガトは呆れたように笑い、続ける。

 

「まさか、あの極上パーツを使ってもヤザン曹長の操縦に追従できないとは参ったぜ。あの腕と脚のパーツ、アフリカで暴走したブルーディスティニー1号機のものと同型だろ?」

 

イーサンは頷き、静かに答える。

 

「そうだ。マグネットコーティングこそ施されてないが、あのブルーディスティニーと同型のパーツだ。本来なら、陸戦型ジムのバージョンアップ用として支給される予定だった。だが、アフリカでブルーディスティニーが暴走したせいで、計画が中止になった。」

 

ケンジが苦笑する。

 

「その生産済みのパーツを、こっちで引き取ってヤザンの陸ジムに組み込んだんだがな…。それでも、あの野獣の操縦には耐えきれなかったってわけだ。」

 

イーサンは陸戦型ジム改を見つめ、深いため息をつく。

 

「参ったよ。ヤザンのためにわざわざ取り寄せたパーツなんだがな。あれ以上の反応速度を求めるなら、もうガンダムくらいしかないぞ。」

 

ケンジは声を上げて爆笑する。

 

「ハハハハ!ヤザンのためにガンダムを持ってくるのかよ!でもよ、そんなの無理だろ。そんな話、聞いたことねえぞ。」

 

イーサンは苦笑いを浮かべ、肩をすくめる。

 

「そうだな。ガンダムタイプのほとんどは宇宙に上がっちまったし、陸戦型ガンダムもアジア戦線に持っていかれた。ヤザンに渡せるガンダムタイプなんて、どこにもないな。」

 

ケンジは腕を組み、イーサンに目を向ける。

 

「で、そのヤザンはどうなんだ?あの野獣、魔女との戦闘の後、かなり荒れてたぜ。『魔女を倒せなかったのは整備班のせいだ』って喚いてたからな。」

 

イーサンは申し訳なさそうに頭を下げる。

 

「すまなかった。まさかヤザンがあそこまで荒れるとは思わなかった。あいつの性分だ、許してくれ。」

 

ケンジは軽く手を振って笑う。

 

「まあ、仕方ねえよ。ヤザンはまだ若いからな。それにあの戦い、あの魔女をあと一歩で仕留めそうになって、逆に危うくやられそうになった。そりゃ、頭にくるさ。」

 

 

イーサンは少し申し訳なさそうに目を伏せる。

 

「すまない、ケン。」

 

ケンジ・ナガト中尉は軽く手を振って笑う。

 

「気にするなよ。モビルスーツ開発部隊からの旧友だろ?お前だって、配属された当初は大概ヤバかったじゃねえか。」

イーサンは慌てたように手を振る。

 

「おい、その話はよしてくれ!あの時はブリティッシュ作戦の後で、いろいろゴタゴタしてたんだよ。」

 

ケンジは懐かしそうに目を細め、くすくすと笑う。

 

「わかった、わかった。で、そのヤザンは今どうしてるんだ?」

 

イーサンは肩をすくめ、格納庫の外の滑走路を指差す。

 

「基地のどこかで日光浴してるよ。あいつらしいだろ。」

 

その頃、ヤザン・ゲーブルは滑走路の脇、ミデア輸送機の影でレジャーシートを敷いて寝そべり、ポータブルオーディオから流れるロック音楽を聴きながら日光浴を楽しんでいた。

モハーヴェ砂漠の乾いた風が彼の髪を揺らし、魔女との戦いの苛立ちを一時忘れさせようとしていた。

だが、ヤザン・ゲーブルの心は、滑走路の陽光の下で静かに過去へと遡る。

貧困街で生まれ育ち、強さを求めて喧嘩に明け暮れた荒々しい青年時代。

18歳になり、親の同意なしで連邦軍に入隊できる年齢を迎えた日。

迷わず募集事務所に駆け込み、志願した瞬間の熱い衝動。

教育隊での過酷な訓練、担当軍曹にしごかれながら基礎を叩き込まれた日々。

歩兵部隊に配属されてからの3年間、治安維持の任務で泥と汗にまみれながら、駆け抜けたことを。

そして、宇宙世紀0079年、ジオン軍が地球侵略作戦を開始したあの時――北米の戦場で、泥にまみれ、倒れた仲間の血に濡れた地獄のような日々。

ヤザンにとって、モビルスーツは全てだった。

巨大な機体で敵を圧倒し、自分の暴力を正当化し、命を懸けた戦場で「生」を実感する。

戦果を上げれば出世も手に入る。

モビルスーツパイロットは、力を渇望するヤザンにとってまさに天職だった。

歩兵時代は伍長だったが、モビルスーツパイロットに転向して軍曹に昇進し、オリオン小隊への配属で曹長にまで上り詰めた。

出世の快感は、ヤザンの胸を熱くさせた。

だが、心の奥に燻る苛立ちがあった。

ソウヤ・タカバ――マスコミに「オデッサの新星」と持ち上げられ、脚光を浴びる男。

ソウヤは悪い奴じゃない。

何度も自分を助け、強敵との戦いでは露払いとして道を開き、自分が全力で戦えるように支えてくれる。

だが、任官したばかりのソウヤが周囲から認められ、称賛されるのは、どうしても納得できなかった。

ヤザンは思う。

俺は3年間、歩兵として泥と血にまみれ、ジオン軍の地球侵略作戦で仲間と共に死線をくぐり抜けてきた。

なのに、なぜソウヤだけが脚光を浴びる? 任官したばかりの新米が、なぜ俺より先に認められるんだ? ソウヤへの友情を感じながらも、ヤザンの心には嫉妬の炎がチラチラと燃えていた。

唇から苦々しい呟きが漏れる。

 

「俺のあの日々は、なんだったんだ…?」

 

それは、連邦軍の歩兵として過ごした過酷な日々――特にジオン軍の地球侵略作戦での初期の戦闘で泥と血にまみれた日々への苛立ちだった。

仲間が倒れ、血に塗れた戦場を這いずり、生き残るためだけに戦った時間。

それが、ソウヤ・タカバという新米が「オデッサの新星」と称賛される光景を前に、虚しく響いていた。

 

 

 

イーサンとケンジ・ナガト中尉が、格納庫の一角でヤザンの陸戦型ジム改の最終調整を眺めていると、入口からソウヤ・タカバ少尉が小走りで駆け込んできた。

急いで着替えたのか、制服の襟はわずかに乱れていたが、その目は任務への決意に燃え、戦場への復帰を待ち望む若々しい覇気が溢れていた。

二人はソウヤに気づき、ナガトが気さくに声をかける。

 

「お、ソウヤ、もう大丈夫なのか?あの魔女の爆風でぶっ倒れてたんだろ?

 

ソウヤは立ち止まり、軽く敬礼して息を整える。

生真面目な笑顔が、いつもの彼らしい。

 

「ケンさん、心配してくれてありがとうございます。軍医の診察で復帰許可をもらいました。いつでも、出撃可能です。」

 

イーサンはソウヤの元気な姿に目を細め、肩の力を抜く。

 

「それは良かった。だが、なんでそんなに慌てて駆けてきたんだ?何かあったのか?」

 

ソウヤは少しバツが悪そうに頬をかき、腕に抱えていたデータパッドを差し出す。

 

「す、すみませんでした!北米司令部から緊急の任務が届いたんで、データパッドに転送された指令を持ってきました!」

 

イーサンはソウヤからデータパッドを受け取り、画面に表示された任務内容に目を走らせる。

 

「補給基地に籠城中のジオン軍を制圧せよ。敵はモビルスーツ3機、ザクIIが主力と思われる。場所はここから北西、森林地帯の奥だな。」

 

 

イーサンはデータパッドの地図データを拡大し、補給基地の座標を入念に確認する。

モハーヴェの荒野から続く森林地帯の地形が、立体映像としてパッドに映し出される。ナガトは顎を撫で、口元に軽い笑みを浮かべる。

 

「キャリフォルニア・ベースに向かうついでに、補給基地の制圧か。敵が3機なら、オリオン小隊には朝メシ前の仕事だな。」

 

イーサンが頷き、冷静な声で続ける。

 

「今の俺たちにはちょうどいい任務だ。ガンキャノンの可動率の確認、ヤザンの陸戦型ジム改の交換したパーツの調子も、実際の戦闘で試せる。」

 

ナガトがイーサンに目を向け、確認するように問う。

 

「この任務、受けるんだな?」

 

イーサンはデータパッドをソウヤに返すと、力強く答える。

 

「ああ、司令部からの直々の指示だ。モビルスーツ3機の制圧なんて、俺たちなら楽勝だろ?ヤザンも、このくらいの戦いでリベンジの機会を掴めるさ。」

 

ナガトはニヤリと笑い、同意する。

 

「その通りだ。北米の魔女にやられた借り、返さねえとな。」

 

ナガトは振り返り、格納庫の喧騒を切り裂くような大声で整備班に号令をかける。

 

「野郎ども!オリオン小隊、出撃だ!ジム・ドミナンス、ガンキャノン、陸ジム改、完璧に仕上げろよ!修理が終わったら、ミデアに積載だ!急げ!」

 

格納庫に響くナガトの声に、整備班から気合の入った喊声が返ってくる。

整備班のミサキが工具を手に陸戦型ジム改の装甲を叩き、ドライバーでボルトを締め上げる。

イヤンは量産型ガンキャノンの関節部を入念に点検し、可動率8割の機体に最終調整を施す。

陸戦型ジム改のコックピットハッチが開き、点検ランプが明滅する中、クレーンがジム・ドミナンスの二連ビームライフルを慎重に運び、整備士たちの「固定完了!」という叫び声が響き合う。

整備班の作業は、ミデア輸送機へのモビルスーツ搭載へと移る。

格納庫の奥で待機するミデアのコンテナが開き、ジム・ドミナンス、量産型ガンキャノン、陸戦型ジム改が次々と搭載されていく。

イヤンが「ガンキャノン、搭載位置よし!」と叫び、ミサキが「ジム改、固定ベルト確認!」と応じる。

モビルスーツの装甲がミデアの腹に収まるたびに、金属同士のぶつかる音が反響し、整備士たちの動きは戦場への準備を加速させていた。

隊長のオルグレン少佐の声が、通信機を通じて整備班に届く。

「ミサキ、イヤン、整備と搭載は順調か?オリオン小隊は、これよりシエラネバダの森林地帯へ向かう。」

 

ミサキが工具を工具箱に直し、通信機に軽快に応じる。

 

「隊長、機体はバッチリです!いつでも行けます!」

 

イヤンが冷静にガンキャノンの補足をする。

 

「ガンキャノンの可動率は8割。無理な運用は控えてください、隊長。」

 

格納庫の外、エドワーズ基地の滑走路に駐機するミデア輸送機が、低いエンジン音を響かせて待機していた。

陽光に照らされた滑走路のコンクリートには、戦闘の爪痕が刻まれ、一年戦争の激戦を物語っている。

航空機の聖地として名高いこの滑走路から、今、モビルスーツを乗せたミデアが新たな戦場へ飛び立とうとしていた。

その光景は、過去の航空史と現在の戦争が交錯する、どこか荘厳な瞬間だった。

ミデア輸送機のエンジンが唸りを上げ、航空機の聖地、エドワーズ基地の滑走路から力強く離陸する。

ジム・ドミナンス、量産型ガンキャノン、陸戦型ジム改を乗せた機体が、陽光を浴びながら空を切り裂くのだった。

かつて無数の航空機がこの滑走路から飛び立ち、歴史を刻んだように、今、オリオン小隊を乗せたミデアがシエラネバダ山脈の麓、森林地帯に潜むジオン軍の補給基地へと向かう。

 

 

 

 

 

シエラネバダ山脈の麓、鬱蒼とした森林地帯の奥に、ジオン軍の補給基地がひっそりと潜んでいた。

カリフォルニア州は連邦軍によってほぼ制圧され、キャリフォルニア・ベース奪還に向けた包囲網が日ごとに狭まっていく。

機体修理で進軍が遅れていたオリオン小隊に任務が下されたのは、キャリフォルニア・ベース攻略の成功率を少しでも上げるための布石だった。

補給基地から離れた森林の開けた一角に、オリオン小隊のミデア輸送機が低空で轟音を響かせ、VTOL機能で静かに着陸した。

コンテナハッチが重々しい油圧音とともに開き、陽光が差し込む中でジム・ドミナンス、量産型ガンキャノン、陸戦型ジム改が次々と降ろされる。

ジム・ドミナンスの重厚な装甲が湿った土と落ち葉を踏みしめ、鈍い金属音がセコイアの森の静寂を切り裂いた。

量産型ガンキャノンがゆっくりと立ち上がり、センサーアイが緑色に点灯し、関節部が低く唸る。

陸戦型ジム改が大地に降り立ち、ビームライフルを構えながら、巨木の間を睨むように姿勢を整える。

ヤザン・ゲーブルの陸戦型ジム改のコックピットに、整備士ミサキ上等兵からの通信が入る。彼女の声は、苛立ちと心配が混じるいつもの調子だ。

 

「ヤザン!ロケット・ランチャーは前の戦闘で壊れたから、今回はビームライフルだからね!予備パーツ、全部使い切ったんだから、絶対に大事に扱ってよ!」

 

ヤザンはコックピット内で舌打ちし、不機嫌そうに答える。

 

「わかった、わかった。壊さないように気をつけますよ、ミサキさんよ。」

 

ミサキの声が一段と高くなる。

 

「もー!本当に大事に扱ってよ!折角、交換したパーツが泣くわ!次壊したら、私がコックピットに乗り込んで説教するからね!」

 

通信が切れると、ヤザンはヘルメットのバイザーを下げ、ぶつぶつと呟く。

 

「ったく、うるせえな…。あの魔女をぶっ倒すためなら、武器なんてなんでもいいぜ。」

 

イーサン・ミチェル・オルグレン少佐のジム・ドミナンスから、ソウヤとヤザンに通信が入る。冷静で落ち着いた声が、コックピットに響く。

 

「こちら、オリオン1。オリオン2、オリオン3。準備は良いか?」

 

ソウヤ・タカバの量産型ガンキャノンから、きびきびとした返答が返る。

 

「こちら、オリオン2。いつでも行けます。機体も体調も問題なしです!」

 

砂漠の戦闘の回復を証明するかのように、ソウヤの声は力強い。

続いて、ヤザンの陸戦型ジム改から通信が入る。

 

「こちら、オリオン3。了解。」

 

声にはいつもの荒々しい闘志が欠けていた。

ティターニアとの戦いの苛立ちとソウヤへの嫉妬が滲む不機嫌な響きがあった。

イーサンはヤザンの声音に一瞬眉をひそめるが、すぐに心を任務に切り替える。

 

「では、目的地まで移動を開始。状況開始だ。森林地帯は視界が悪い。敵の待ち伏せに備え、慎重に進め。」

 

オリオン小隊は、シエラネバダ山脈の雄大な景色を背景に、セコイアの巨木の間を縫うように移動を開始した。

モビルスーツの重い足音が、落ち葉と湿った土を踏みしめ、森の静寂を切り裂く。

ヤザンの陸戦型ジム改が先頭を切り、ソウヤのガンキャノンが中距離支援の位置を確保し、イーサンのジム・ドミナンスが後方から全体を統率する。

セコイアの木々が織りなす濃い影は、モビルスーツの装甲を隠す一方で、敵の気配を見えづらくしていた。

1時間後、オリオン小隊は補給基地の外縁に到達。

セコイアの巨木に身を隠しながら、基地の戦力を確認する。

遠くに見えるジオン軍の補給基地は、簡易なバリケードと物資コンテナに囲まれた小規模な施設だった。

だが、その中に立つモビルスーツの姿に、イーサンは困惑する。

ザクIIは損傷しており、左腕が欠け、装甲に無数の弾痕が刻まれていた。

補給基地周辺を巡回しているザクIは、塗装が剥げ、関節部からオイルが滲み、まるで戦場を這いずった老兵のようだった。

そして、異様な存在感を放つザクタンク――背中に180mmキャノン砲を背負い、両腕は作業用の大型ペンチアームに換装され、戦闘よりも解体作業をするような機体だった。

基地の周囲には、ジオン軍の車両残骸が散乱し、トラックや装甲車の焼け焦げた残骸が無人の荒廃を物語っていた。人影はなく、静寂が不気味に漂う。 イーサンのジム・ドミナンスから、驚きと警戒が混じる通信が入る。 

 

「オリオン2、オリオン3。敵のモビルスーツを確認。ザクII、ザクI、ザクタンク…あんな機体で補給基地を守るのか?だが、この静けさ…何かおかしい。油断するな。」

ソウヤが慎重に応答する。

 

「了解、隊長。ガンキャノンのセンサーで索敵を続けます。車両残骸が多い…これは戦闘の痕跡か、あるいは…」

 

ヤザンは苛立ちを隠さず、通信で吐き捨てる。

 

「チッ、あんな機体が相手かよ。時間の無駄だ。さっさと叩き潰して終わらせましょうぜ!」

 

イーサンはヤザンの焦りを抑えるように、冷静に続ける。

 

「ヤザン、焦るな。情報が少なすぎる。この基地の静けさ、機体の構成…全てが不自然だ。罠の可能性が高い。索敵を優先しろ。センサー反応が少ないのも気になる。」

 

補給基地の静寂は、まるで嵐の前の不穏な凪のようだった。

オリオン小隊は、ジオン軍の補給基地を前に、罠の気配を孕む静けさに身構えていた。

 

セコイアの巨木が織りなす濃い影に身を潜め、オリオン小隊はジオン軍の補給基地を注視していた。

簡易なバリケードと物資コンテナに囲まれた基地は、まるで廃墟のように静まり返り、ジオン兵の人影は皆無だった。

焼け焦げたトラックや装甲車の残骸が周囲に散乱し、戦闘の爪痕か、意図的な偽装かを疑わせた。

基地の中央には、損傷したザクII、ボロボロのザクI、そして背中に180mmキャノン砲と作業用大型ペンチアームを装備したザクタンクが佇んでいた。

だが、その動きは異様だった――まるで何かに怯えるように、機体はセンサーアイを忙しなく動かし、森林の奥や空を神経質に探っている。

ソウヤ・タカバは量産型ガンキャノンのコックピットで、センサーを駆使して索敵を続けていた。

モニターに映るザクタンクの映像を拡大すると、不自然な点が目に飛び込んできた。

180mmキャノン砲の接合部が、まるでみみず腫れのように粗雑な溶接で固定されている。

あの状態では砲身の斜角調整は不可能で、弾の装填すらできない。

ソウヤはザクタンクのバックパックのキャノン砲はハリボテであると気付き、イーサンに報告する。

 

「隊長、あのザクタンクですが、キャノン砲がハリボテのようです。」

 

ソウヤは冷静に通信を送り、ガンキャノンのカメラで撮影した画像データを転送。

接合部の粗雑な溶接痕と砲身の不自然な固定状態が、イーサンのデータパッドに克明に映し出された。

イーサン・ミチェル・オルグレン少佐のジム・ドミナンスのコックピットで、映像を確認した彼は驚きと警戒が混じる声で応答する。

 

「ハリボテだと?…じゃあ、武装しているのはザクIIとザクIの2機だけか?だが、この機体の動き…妙だ。まるで何かを怯えているような警戒だ。」

 

損傷したザクII、巡回しているザクI、ハリボテのキャノンを装備したザクタンク、3機ともモノアイを絶えず動かし、森林の奥を警戒する動作が異様に神経質だった。

基地の無人状態、散乱する車両残骸、貧弱なモビルスーツの構成、そしてこの怯えたような警戒行動――全てがあまりにも不自然で、怪しい雰囲気を漂わせていた。 イーサンは低い声で呟く。

 

「どういうことだ?ボロボロの機体で補給基地を守る気か?この静けさ、この怯えた動き…何かがあるぞ。」

 

ヤザン・ゲーブルの陸戦型ジム改から、苛立ちを隠さない通信が割り込む。

 

「隊長、さっさと倒しましょうぜ!所詮はジオンなんですから!時間の無駄ですよ!」

 

ヤザンの声には、ティターニアとの戦いの屈辱とソウヤへの嫉妬が滲み、コックピット内で彼の指が操縦桿のトリガーを握りしめ、焦りを抑えきれない様子が伝わってきた。 イーサンはヤザンの衝動を制するように、冷静に通信を返す。

 

「オリオン3、焦るな。この状況はあまりにも不自然だ。ハリボテのザクタンク、損傷した機体、無人の基地、そしてこの妙な警戒行動…何か怪しい。ソウヤ、センサー反応を徹底的に洗え。森林の奥に何か潜んでいる可能性がある。」

 

ソウヤは頷き、ガンキャノンのセンサーを最大出力に切り替えて周囲を索敵する。

だが、基地を警戒するジオン軍のモビルスーツ以外の反応は皆無だった。

セコイアの木々の間を縫う風の音と、遠くで響く鳥の鳴き声だけが、センサーに微かなノイズとして拾われる。

あまりにも静かすぎる状況が、逆に不気味な緊張感を漂わせていた。

 

「オリオン1、こちらオリオン2。索敵結果、補給基地のモビルスーツ以外に反応はありません。熱源も電磁波も…何も検知できません。」

 

ソウヤの声は冷静だが、反応のなさがかえって不穏な気配を強めていた。

 

イーサンはコックピット内で一瞬目を閉じ、深く息を吐く。データパッドに映る基地の映像と、ソウヤの報告した反応のなさが、彼の頭の中で点と点を結び始める。この基地が囮である可能性、ジオン軍が隠した増援――全てが頭をよぎる。

だが、イーサンの信念は揺るがない。無益な殺生は避けたい。

敵の意図を暴くには、戦闘を回避しつつ、相手の出方を探る必要があった。

 

「オリオン2、オリオン3、聞け。」

 

イーサンの声が、いつもより重く、しかし決然と響く。

 

「俺はジム・ドミナンスで基地に接近し、ジオン軍に投降を促す。無益な戦闘は避けたい。敵の反応を見て、裏に何があるのか探る。だが、罠の可能性は捨てていない。準備を怠るな。」

 

ソウヤが驚きを隠せず、通信で即座に応答する。

 

「隊長、投降を促す?危険すぎます!もし敵が応じなかったら…」

 

ヤザンは怒気を帯びた声で割り込む。

 

「ハァ?隊長、何考えてんですか!ジオンの野郎に投降を促すなんて、ふざけてるんありますか!?俺なら一瞬でぶっ潰しますよ!」

 

ヤザンの声には、ソウヤへの嫉妬と、ティターニアへの焦燥心が混じる。

イーサンは冷静に、しかし力強く続ける。

 

「オリオン3、命令だ。俺を信じろ。この基地の不自然さ、敵機の怯えた動き…怪しすぎる。敵が投降に応じれば、敵から情報が手に入る。応じなければ、その反応で敵の意図が読める。ソウヤ、ヤザン、俺が動く間、センサーと索敵を続けろ。敵が動いた瞬間、対応しろ。」

 

ソウヤは一瞬躊躇するが、イーサンの信念と決意を感じ取り、頷く。

 

「…了解しました、オリオン1。センサー監視を続けます。隊長、気をつけてください。」

 

ヤザンはコックピット内で舌打ちし、苛立ちを抑えきれず呟く。

 

「チッ、隊長の考えがわかんねえ…。ソウヤの奴、また隊長に気に入られてんじゃねえか…。」

 

イーサンのジム・ドミナンスが、ゆっくりとセコイアの木々の間から姿を現す。

通信チャンネルをオープンにし、ジオン軍に向けて呼びかける。

 

「ジオン軍モビルスーツ部隊に告ぐ、こちらは地球連邦軍オリオン小隊だ。武装を解除し、投降してくれ。こちらは無益な戦闘は望まない。応答せよ!」

 

ザクII、ザクI、ザクタンクのモノアイが一斉にイーサンに向けられ、ジム・ドミナンスにザクマシンガンの銃口が突きつけられる。

ジオン軍の反応を待ちながら、怪しい状況の真相を暴く危険な一手に踏み出していた。

 

ザクIのパイロットが怒りと恐怖に震える声で応じた。

 

「連邦の畜生が何の用だ!? 投降勧告? 嘘に決まってる!」

 

イーサンは冷静に言葉を重ねる。

 

「嘘ではない。投降に応じれば、南極条約に従い、命を保証する。」

 

だが、ザクIのパイロットの怒りは増す一方だった。

 

「南極条約だと!? お前たちが破っておきながら、よくもぬけぬけと!」

 

ザクIのモノアイが激しく明滅し、武器を構える気配が森の静寂を裂いた。イーサンはその頑なさに一瞬眉をひそめたが、通信を続けた。

その間、量産型ガンキャノンで索敵していたソウヤは、補給基地周辺の車両の残骸に目を奪われていた。

散乱するトラックや装甲車が、奇妙にもキャリフォルニア・ベースの方角を向いている。

損傷の少ない車両を調べると、車体に白と赤の塗料の痕跡—戦場で負傷兵を運ぶ医療車両の印を見つけた。

ソウヤの胸に冷たい確信が走る。

 

「倉庫に…負傷兵が隠れている可能性がある。」

 

突然、攻撃警報がセコイアの密林に響き渡った。

補給基地後方の森から小型ミサイルが火を噴き、イーサンのジム・ドミナンスに向かって突進してきた。

イーサンは瞬時にシールドを構え、ミサイルを防ぐ。

シールドに焦げた痕と凹みが刻まれ、煙が立ち上った。

 

「やっぱり、罠だったか!」

 

ヤザンの陸戦型ジム改がビームライフルを構え、怒りに震える声が通信に響く。

魔女への焦燥心とソウヤへの苛立ちが混じり、機体が前のめりに動く。

だが、ソウヤの量産型ガンキャノンが素早く割り込み、ヤザンのライフルを押さえつけた。

ガンキャノンの関節が軋み、可動率8割の限界がコックピットに警告音を響かせる。

 

「頼む!撃つな、ヤザン!」

 

ソウヤの声は鋭く、だがその奥には懇願に近い響きがあった。

それ以上に、ヤザンがその引き金を引くことで、取り返しのつかない汚名を背負うかもしれないという恐怖がソウヤを突き動かした。

ヤザンはオリオン小隊の仲間だ。

どんなことがあっても、ヤザンを戦争犯罪者にさせたくない—その思いがソウヤの冷静な頭脳を貫いた。

もし、倉庫に負傷兵がいるなら、攻撃は南極条約違反の罪になる。

ヤザンがその十字架を背負う姿を想像すると、ソウヤの胸は締め付けられるようだった。

 

「放せ、ソウヤ! 俺の邪魔をする気か!?」

 

ヤザンは激昂し、陸戦型ジム改がソウヤのガンキャノンを押し退けようとする。

ガンキャノンの装甲が軋み、ソウヤは懸命に機体を制御してヤザンの動きを封じた。

ジオン軍のモビルスーツは混乱に陥っていた。ザクタンクのパイロットが叫ぶ。

 

「今のは誰の攻撃だ!?」

 

ザクIIのパイロットが慌てて応じる。

 

「分かりません! あんな攻撃、準備してない!」

 

ザクIのパイロットが必死に通信を返す。

 

「我々の攻撃ではない! 繰り返す、先のミサイルは我々のものではない!」

 

ソウヤはヤザンの機体を抑えながら、声を張り上げる。

 

「ヤザン、駄目だ! 攻撃しちゃいけない! あの倉庫には負傷兵がいるかもしれないんだ!」

 

ソウヤの心は、ヤザンを守りたいという願いと、負傷兵を保護しなければならない責任感で引き裂かれそうだった。

ヤザンは仲間だ。

戦場で命を預け合い、共にジオンを相手に戦ってきた。

その仲間が今、怒りに駆られて取り返しのつかない罪を犯そうとしている。

 

「そこを退け! 俺がジオンに引導を渡してやる!」

 

ヤザンの陸戦型ジム改がソウヤのガンキャノンを押し退け、ビームライフルを再び構えようとする。

ガンキャノンのコックピットに警告音が鳴り響く。

その瞬間、イーサンの怒声がオープンチャンネルに叩きつけられた。

 

「黙れ! そして全員、動くな!!」

 

ジム・ドミナンスがシールドを構えたまま、セコイアの巨木の間で威圧的に立ち尽くす。

イーサンの声は、森の空気を震わせ、オリオン小隊もジオン軍も一瞬にして動きを止めた。混沌とした戦場に、緊張の静寂が訪れた。

 

 

 

イーサンのジム・ドミナンスのコックピットハッチが油圧音とともに開き、ワイヤー式の降下装置が作動する。

ヘルメットを手に、モビルスーツから生身で降り立った。湿った土を踏みしめ、陽光に照らされたその姿は、まるで戦場の静寂に一石を投じるかのようだった。

ジオン軍のザクI、ザクII、ザクタンクは、突然の行動に凍りつき、モノアイが明滅しながらも動かなかった。オリオン小隊の通信が騒然となる。

 

「隊長! 何をしてるんですか!?」

 

ヤザンの声が、陸戦型ジム改のコックピットから焦りを帯びて響く。

 

「隊長! 自殺行為です! すぐにモビルスーツに戻ってください!」

 

ソウヤの量産型ガンキャノンからも、冷静さを保ちつつ切迫した声が飛び出す。

イーサンはヘルメットを脇に抱え、静かに、だが力強く応じた。

 

「うるさい、黙って見ていろ!」

 

その言葉に、ソウヤのガンキャノンはヤザンの陸戦型ジム改を抑えるのをやめ、ヤザンもまた、ビームライフルを構える手を下ろした。

ソウヤもヤザンも、ジオン軍のモビルスーツも、固唾を飲んでイーサンの行動を見つめた。セコイアの巨木の影が、戦場の静寂を一層重くする。

イーサンは無防備な姿でザクIの前に立ち、ヘルメットを脱いで脇に抱え、堂々とした声で呼びかけた。

 

「先のミサイル攻撃は、そちらの意図しないものだったな? 確認したい。」

ザクIのパイロットは慌てて外部スピーカーに切り替え、震える声で答えた。

 

「もちろんだ! あの攻撃は俺たちのものじゃない! 信じてくれ!」

 

イーサンはその言葉に、わずかに安堵の息をついた。

 

「分かった、信じよう。なら、俺たちも信じてほしい。抵抗しなければ、こちらも攻撃はしない。南極条約に基づき、必ず公正な対応を保証する。」

ザクIのパイロットはイーサンの言葉に困惑し、モノアイが揺れる。その時、補給基地のスピーカーから、落ち着いた女性の声が響いた。

 

「皆さん、この方を信じてみましょう。黒犬の部隊とは違う…そう感じます。」

 

補給基地の倉庫脇のドアが開き、白衣を着た女性が姿を現した。

彼女はゆっくりと、だが確かな足取りでイーサンに歩み寄った。

陽光が白衣を照らし、戦場の緊張と対照的な穏やかさを放つ。

彼女は慎重に、しかし真剣な眼差しで尋ねた。

 

「本当に…南極条約に基づいた対応をしてくれるのですか?」

イーサンは真っ直ぐな瞳で彼女を見つめ、力強く答えた。

 

「もちろんだ。必ず、南極条約に従い、公正な対応をする。約束する。」

 

女性は一瞬目を伏せ、疑問を投げかけた。

 

「私たちジオンは、コロニー落としのような罪を犯しました。それなのに、なぜ…あなたは命を危険に晒してまで、私たちに手を差し伸べるのですか?」

 

イーサンの表情に、あの時の記憶がよぎった。

ブリティッシュ作戦の戦場で、青いザクIが自分を殺さず、不殺を貫いた瞬間が脳裏を過ぎる。

彼は静かに、だが確信を持って答えた。

 

「確かに、ジオンはコロニー落としを行った。だが、それはジオンの上層部が命じたことだ。俺は知っている—ジオン軍の中にも、その罪を嫌悪する者がいることを。もし俺がここで引き金を引けば、コロニー落としを命じた者たちと同じになる。それだけは、絶対に避けたい。」

 

女性の目から涙が溢れた。彼女は震える声で呟いた。

 

「連邦軍にも…あなたのような人がいるなんて。本当に、良かった…。分かりました。投降します。」

 

彼女が手を上げると、倉庫のシャッターが重々しい音を立ててゆっくりと開いた。薄暗い倉庫の中には、負傷したジオン兵や女性兵士たちが身を寄せ合い、怯えた目で外を見つめていた。

セコイアの巨木の影に照らされたその光景は、戦争の過酷さと人間の希望が交錯する瞬間だった。

 

 

 

 

イーサンは、負傷兵の投降を受け入れ、毅然とした声でオリオン小隊に指示を出した。

 

「ヤザン、ミデアに戻れ。ケンに歩兵部隊の派遣を伝え、その後はミデアの護衛に就け。」

 

ヤザンの陸戦型ジム改から、不満を滲ませた声が跳ね返る。

 

「隊長! なんで俺が後方待機なんだよ!」

 

イーサンの声が、鋭く通信を切り裂いた。

 

「二度も言わすな! ミデアに戻り、ケンに歩兵部隊の派遣を伝え、護衛に就け!」

 

ヤザンは一瞬言葉を詰まらせ、歯を食いしばって応じた。

 

「了解です…くそっ、なんで俺がこんな役目を…。」

 

陸戦型ジム改のスラスターが低く唸り、セコイアの木々の間を縫ってミデア輸送機へ向かう。コックピット内で、ヤザンは操縦桿を握りしめ、呟いた。

 

「なんで、俺がこんな惨めな思いをしにゃきゃならん。ソウヤばっかり…。」

 

イーサンは次に、ソウヤの量産型ガンキャノンに指示を出した。

 

「ソウヤ、ザクと協力して周辺の警戒をしろ。」

 

ソウヤは一瞬驚いたが、すぐに返答した。

 

「了解しました!」

 

量産型ガンキャノンのセンサーアイが光り、ジオン軍のザクI、ザクII、ザクタンクを味方識別に切り替える。

つい先刻まで敵として対峙していたモビルスーツと並び、森林地帯の警戒に当たる状況に、ソウヤは不思議な感覚を覚えた。

敵だった相手と肩を並べる—戦場の不条理が胸に刺さる。

だが、負傷兵を守る責任感がその思いを凌駕した。

その時、ザクIからオープンチャンネルで通信が入った。

 

「先ほどはすまなかった。君たちの隊長の寛大な対応、感謝する。そして、君が同僚を止めてくれたことにも礼を言う。」

 

ソウヤは一瞬言葉を失った。

敵だったはずの相手からの感謝は、戦場の混乱の中で奇妙な温かさを帯びていた。

 

「いえ、あなた達が無事で本当に良かったです。」

 

ザクⅠのパイロットにオープンチャンネルでそう答えた。

 

「…悪くない気分だ…。」

 

ソウヤは小さく呟き、負傷兵を保護できた安堵と、戦争の不条理な現実が交錯する複雑な心情に浸った。

一方、イーサンは倉庫脇で白衣の女性軍医と向き合い、彼女の事情を聞いていた。

 

「あなたたちに何があった?」

 

女性軍医は涙をこらえ、震える声で答えた。

 

「私たちはキャリフォルニア・ベースに撤退する部隊の後方支援をしていました。連邦軍の勢力がここまで迫ってきたため、補給支援と負傷者の治療を続けていたんです。」

 

彼女は次の言葉を口にしようとして、壮絶な記憶に声を詰まらせた。だが、懸命に言葉を絞り出した。

 

「後方支援中に…黒い犬のエンブレムを付けた連邦軍が襲ってきたんです。赤十字のマークを見せても、白旗を上げても、問答無用で攻撃されました。彼らは…まるでアリを潰す子どものように、私たちの殺戮を楽しんでいたのです!」

 

イーサンの顔が怒りに強張った。

 

「何だと!? それは南極条約違反どころか、人として許されざる行為だ!」

 

女性軍医は涙を拭い、話を続けた。

 

「私たちは逃げました。仲間がなぶり殺されるのを見捨てながら、必死でこの補給基地に逃げ込んだんです。キャリフォルニア・ベースに救援を求めるため、赤十字が描かれた車両で出発しようとしたけど…その車両は黒い犬の部隊に狙撃され、こんな有様に…。」

 

イーサンは周囲を見回した。

補給基地に散乱する車両の残骸—赤と白の塗料が剥がれ、破壊された姿は、救援を求めた者たちの無念を物語っていた。

女性軍医は声を震わせ、続けた。

 

「黒い犬の部隊は言いました。『倉庫に赤十字を描けば、お前たちを皆殺しにする』と。だから、倉庫に赤十字を描けなかったんです…。」

 

イーサンの胸に怒りが燃え上がった。連邦軍の名を汚す、こんな卑劣な部隊がいるのか。

だが、彼は冷静さを取り戻し、女性軍医に力強く告げた。

 

「大丈夫だ。必ず、俺たちがあなたたちを守る。」

 

女性軍医は涙をこぼしながら、繰り返し感謝の言葉を口にした。

 

「ありがとうございます…ありがとうございます…。」

 

彼女は泣き崩れ、戦争の過酷さの中で見つけた希望に身を委ねた。 イーサンは敬礼し、静かに言った。

 

「俺は調べたいことがある。モビルスーツに戻るが、あなたたちの安全は私の部下が守る。安心しろ。」

 

イーサンはジム・ドミナンスへ走り、ワイヤー式降下装置の足掛けに乗り込んだ。

ワイヤーが巻き取られ、コックピットへと引き上げられる。

ハッチが閉まり、ジム・ドミナンスのセンサーアイが再び光を放つ。

 

イーサンはミサイルが発射された密林の奥へと機体を進めた。

ジム・ドミナンスの重い足音がセコイアの落ち葉を踏みしめ、薄暗い森を慎重に周辺を捜索、ついにミサイルの発射源を発見した。

左手のマニピュレーターがそれを掴み取った。

 

「なぜ、これがここに?」

 

センサー画面に映る物体の構造に、イーサンは眉をひそめた。

3時間後、補給基地に轟音とともにミデア輸送機2機が着陸した。

木の葉が舞い上がり、セコイアの枝葉が揺れる。

一機には負傷したジオン兵や女性兵士たちが慎重に乗せられ、もう一機にはザクIとザクIIが収容された。

歩兵部隊が迅速に動き、負傷兵を支えながらミデアのハッチへと導く。

白衣の女性軍医が、負傷兵たちを見守りながら、静かに涙を拭った。

イーサンとソウヤは、歩兵部隊に後事を託し、補給基地を離れる準備を始めた。

その時、ミデアのハッチ脇に整列した負傷兵、女性兵士、女性軍医、ザクのパイロットたちが、一斉にイーサンとソウヤに向かって敬礼した。

セコイアの木漏れ日が彼らの疲れ切った顔を照らし、静かな感謝の意志が戦場に響き合う。

ソウヤは量産型ガンキャノンのコックピット内でその光景を見つめ、胸に熱いものがこみ上げた。

 

「自分たちのやったことは…正しかったんだ。」

 

敵だったはずのジオン兵からの敬礼は、戦争の不条理を越えた瞬間だった。

イーサンはミデアの隊長に近づき、低く指示を伝えていた。

 

「負傷兵をジャブローに確実に移送しろ。他の部隊の動きに警戒を怠るな。」

 

ミデアの隊長が頷き、準備を進める。

イーサンはジム・ドミナンスのセンサーアイを一瞬ジオン兵たちに向け、敬礼を返した。

ソウヤのガンキャノンも静かに右手を上げ、敬礼に応える。

ジオン兵たちの敬礼に見送られ、オリオン小隊は補給基地を後にした。

セコイアの巨木の影が、ミデアの離陸音とともに遠ざかる。

 

 

 

 

オリオン小隊のミデア輸送機は着陸したまま静かに佇んでいた。

 

ジム・ドミナンスのコックピットハッチを開き、ワイヤー式降下装置でイーサンは地面に降り立った。

 

ナガト中尉がミデアのハッチから駆け寄り、イーサンの前に息を切らして立ち止まった。

 

「どうした、イーサン?急に呼び出して?」

 

イーサンはジム・ドミナンスの左手に握った物をナガトに見せ、静かに言った。

 

「ケン、これを見てくれ。」

 

ナガトの目が驚愕に見開いた。

 

「M-101A3の対MS重誘導弾!?リジーナじゃねえか!」

 

型式番号M-101A3、対MS重誘導弾(AMSM)。一年戦争初期、モビルスーツに対抗する術を持たなかった連邦軍が、対戦車誘導弾をスケールアップして急造した兵器だ。

有線式の半自動指令照準線一致(SACLOS)で、照準装置で狙った目標に自動で飛翔する。

だが、その運用は複数分隊による同時攻撃を前提とし、単体では効果を発揮しにくい。

偽装ネットに半ば隠されたその姿は、戦場の不穏な雰囲気を一層濃くしていた。

ナガトが訝しげに尋ねた。

 

「なんでこんなものがジオンの補給基地に? 鹵獲したもんか?」

 

イーサンは冷静に答えた。

 

「鹵獲の可能性はある。だが、ジオンがリジーナを使うと思うか?」

 

ナガトは一瞬考え込み、首を振った。

 

「いや、使わねえだろう。ジオンはモビルスーツで戦うのが基本だ。こんな急造兵器に頼るなんて、らしくねえ。」

 

その通りだった。

ジオン軍はモビルスーツに対抗する手段として、同じモビルスーツを投入する戦術を採っていた。

一年戦争初期の連邦軍の苦肉の策であるリジーナは、ジオン軍の戦い方にはそぐわない。

ナガトがさらに尋ねた。

 

「リジーナは他にもあったのか?」

 

イーサンは首を振った。

 

「いや、周辺を索敵したが、このリジーナ1つだけだ。」

ナガトの声が一層驚愕に染まる。

 

「なんだって? リジーナが1つだけだ!?」

 

リジーナは単体運用を想定していない。

敵モビルスーツの関節部や装甲の薄い部分を、複数の分隊が同時攻撃する戦法が基本だ。

一個分隊につき対MS特技兵2~3名が本体と弾頭を運搬・設置し、敵を狙撃する。

単体で放置されたリジーナは、あまりにも不自然だった。

 

「どういうことだ?」

 

ナガトは額に手を当て、困惑を隠せなかった。

イーサンは静かに、だが重い口調で言う。

 

「もしかしたら、この補給基地の制圧自体が罠だったのかもしれない。」

 

ナガトの顔が深刻に強張った。

 

「北米の連邦軍が俺たちをハメようとした? そんな馬鹿な! 俺たちは味方だぞ!」

 

「だが、状況から判断すると…。」

 

イーサンの声は冷たく、黒い犬のエンブレムの部隊が脳裏をよぎった。

その時、ミデアのコンテナ格納庫から騒がしい声が漏れ聞こえた。

静寂を破る怒声と物音に、イーサンとナガトが顔を見合わせる。

そこへ、イヤン軍曹が汗と焦りを顔に浮かべて駆け寄ってきた。

 

「隊長! 班長! すぐ来てください!」

 

イーサンが鋭く問う。

 

 

「どうした、イヤン軍曹!? 何があった?」

 

イヤンは呼吸を荒げ、声を絞り出した。

 

「ヤザン曹長が…タカバ少尉を!」

 

イーサンとナガトは一瞬目を見合わせ、ミデアの格納庫へ急いだ。

 

コンテナのハッチをくぐると、騒然とした光景が広がっていた。

ソウヤ少尉が尻餅をつき、呆然とした表情で床に座り込んでいた。

ヤザン曹長が怒り狂った獣のようにソウヤに詰め寄り、整備兵たちが必死に彼を押さえ込んでいた。

 

「ヤザン曹長! 落ち着いてください!」

 

「殴ったらダメです! ダメですよ!」

 

だが、ヤザンは聞く耳を持たず、怒声を上げた。

 

「うるせえ! こいつが邪魔しなけりゃ、俺はあのジオン連中を叩き潰せてたんだ!」

 

ソウヤはヤザンの怒りに満ちた顔を見つめ、言葉を失っていた。ヤザンはさらに声を荒げ、ソウヤに牙を剥く。

 

「何だよ、その『オデッサの新星』ってふざけた呼ばれ方は! チヤホヤされやがって! 任官したばっかの奴が、なんでヒーローみたいに扱われるんだ!」

 

ソウヤは立ち上がり、反論した。

 

「好きで呼ばれてるんじゃない! 周りの連中がプロパガンダで勝手に言ってるだけだ!」

 

ヤザンの目が一層燃えた。

 

「周りが勝手に言ってるだと? それなら仕方ねえよな! 周りがお前を認めて、俺を差し置いてヒーロー扱いしてるんだからよ!」

 

ミサキがヤザンの腕を掴み、必死に仲裁に入った。

 

「やめなよ、ヤザン! らしくないよ! 私たちは仲間じゃない!」

 

ヤザンはミサキを振り払い、声を張り上げた。

 

「黙れ、ミサキ! 仲間だろうと納得できねえことがある! 俺はな、モビルスーツに乗る前は歩兵だった。ジオンが地球に降下した時、ライフル持って泥と汗、血にまみれて戦った! なのに、お前は任官した途端にモビルスーツに乗って戦果を上げ、ヒーローみたいに持て囃されてる! 俺の血まみれの日々は何だったんだ!」

 

ソウヤは言葉を詰まらせた。

確かに、自分は任官間もない新米で、ヤザンのような過酷な歩兵経験はない。

反論すれば、ヤザンとの絆が壊れるかもしれない—その恐れがソウヤの口を封じた。

ヤザンはさらに続ける。

 

「お前がチヤホヤされて!あの魔女に無様に負けて!今日はお前に俺の行動を否定された! どれだけ俺を惨めにするつもりだ!」

 

ソウヤは必死に声を絞り出した。

 

 

「そんなこと思ってない! あの時、ヤザンに罪を犯してほしくなかっただけだ!」

だが、ヤザンの怒りは収まらない。

 

「知るかよ、そんなこと! 俺はそう思ってるんだ!」

 

ヤザンは整備兵の拘束を振りほどこうともがき、格納庫に怒声が響く。

その時、イーサンの怒声がミデアの格納庫を切り裂いた。

 

「いい加減にしろ、ヤザン!!」

 

イーサンは格納庫の中央に踏み出し、ヤザンの胸ぐらを力強く掴んだ。

普段の穏和な表情は消え、鬼の形相でヤザンを睨みつける。

目は燃えるような怒りに満ち、声は格納庫の鉄壁に反響した。

 

「どうしてタカバ少尉を殴った? お前は本当に、あの時攻撃するのが正しかったと思ってるのか?」

 

ソウヤ、イヤン、ミサキ、整備兵たちは、イーサンのこれまでにない激しい怒りに凍りついた。

ヤザンもまた、隊長のこんな顔を見たことがなく、言葉を失い、胸ぐらを掴まれたままわずかに身を引く。

格納庫の空気が重く淀む。

イーサンは声を震わせ、言葉を絞り出した。

 

「ソウヤは俺とお前に、負傷兵殺しの汚名を着せないために必死に止めようとしたんだ! お前はそんなことも分からないのか? 抵抗もできず、戦う力のない相手を一方的に殺すのが、そんなに楽しいか?」

 

ヤザンは戸惑い、掠れた声で反論した。

 

「しかし、隊長だって実際に攻撃されたわけで…!」

 

「黙れ! 言い訳するな!」

 

イーサンの声がさらに鋭く、格納庫を切り裂く。

ヤザンの胸ぐらを掴む手が震え、怒りが全身を支配していた。

 

「ただ単に、お前はソウヤがプロパガンダでチヤホヤされてるのが気に食わないだけだろ! ソウヤがいつ、自分から『オデッサの新星』と喧伝した? 言ってみろ、ヤザン!」

 

ヤザンは口を閉ざし、視線を逸らした。

イーサンの瞳が、ヤザンの心を抉るように睨みつける。

 

「お前は無抵抗に殺された者の気持ちが分かるか? 蹂躙され、取り残された者の気持ちが分かるか?」

 

ナガトとソウヤは、イーサンの次の言葉を予感し、止めようと身を動かしたが間に合わなかった。

イーサンの声は、怒りと悲しみが混じり、格納庫に轟いた。

 

「俺は…コロニー落としに使われたアイランド・イフィッシュに暮らしていたんだ! 母と恋人は、ジオンの毒ガスで虐殺された! お前があの時引き金を引いていたら、お前はコロニー落としを命令した奴らと何も変わらねえ!」

 

格納庫の空気が凍りついた。整備兵たち、ミサキ、イヤンは息を呑み、イーサンの言葉に同情の視線を送った。

ソウヤとナガトは、事情を知る者として申し訳なさそうに俯く。

ソウヤの胸には、ヤザンへの反論を抑えた無力感と、イーサンの過去への共感が重くのしかかる。

イーサンはさらに声を張り上げた。

 

「正しいことだ? プロパガンダだ? じゃあ、正しくてプロパガンダになるなら、コロニーの住民を毒ガスで皆殺しにして、そのコロニーを落とすのが正しいことか、ヤザン!」

 

ヤザンは何も言えず、怒りに燃えていた目が揺らぎ、牙を抜かれた獣のように肩を落とした。

屈辱と動揺が、ヤザンの顔に滲む。

イーサンはゆっくりとヤザンの胸ぐらを離し、声を抑えて言った。

 

「すまん、言い過ぎた。だが、ヤザン。少し頭を冷やせ。別命があるまで休憩室で待機だ。」

 

ヤザンは力なく、掠れた声で答えた。

 

「了解…しました…。」

 

肩を落とし、ミデアの休憩室へ向かう。

ヤザンの足音が格納庫の鉄床に虚しく響く中、黒い犬の部隊の影に立ち向かう決意を静かに燃やした。

さらなる罠が潜む戦場へ踏み出すために。

 

 

【機動戦士ガンダム オリオンの軌跡】に登場するオリジナル機体で好きな機体はなんですか?

  • 陸戦型ジム改
  • バイアリーターク
  • ペイルライダー・ヴァンガード
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  • ヴァルキリー
  • グフ・ノクターン
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