格ゲーの悪の組織のナンバー2やってます 作:テムテムLvMAX
「待てコラァァァ!」
「待てと言われて待つバカはいない!」
走るグスタフ追うリヴィと申しまして、長い通路を追いかけているんだがグスタフの野郎中々足が速いんだこれが。
サイキックパワーで身体能力を底上げして追いかけているのに追いつかない、もしかしてグスタフもサイキックパワー持ってたりするのかと疑いたくなる。
「グスタフ! いい加減に観念しろや!」
「アンヌこそ私を追いかけるのはやめたまえ!」
「うるせぇ! 散々人を付け狙ってたくせに!」
アンヌが走りながらカットラスを投げ放つ、しかしグスタフはそれを同じく走りながら回避し銃で撃ち返してくる。
やっぱりグスタフもサイキッカーだよな……
「いつの間にそんな器用になったんだグスタフゥ!」
「知りたいか! とあるお方のおかげだよ!」
「ふーん……後天的にサイキックパワーを目覚めさせるですか……嫌なこと思い出しますね」
あーリヴィのいた組織ってそういう実験もやってたんだっけ……一応原作だとサイキックパワーの人為的な覚醒はあの組織絡みが多かったから……となるとグスタフのバックにはあの組織が?
「リヴィさん、それって?」
「アンヌ……おめー図々しいですね」
「それは失礼しました……って、グスタフが消えた!?」
「一本道なのに……何処へ逃げた……」
一瞬目を離した隙に逃げられたか、この一本道で何処で見逃した……?
サイキックパワーで探知してみるか、グスタフもサイキックパワーを持っているなら一般人よりはっきり探せるはずだ……
いた、壁の中を走っている……そうか隠し通路か! あの野郎用意周到にも程があるだろ!
「二人とも、壁の中に隠し通路があるみたいだな」
「なるほど! グスタフの考えそうなことだ!」
__ドゴーン!
アンヌのカットラスがコンクリートの壁を突き破り人が通れるほどの穴をこじ開け、その中には狭いが通路があった。
こうしている間にグスタフは地上に出たようだな、クソッ……探知外に逃げられたか……
「すまん、追えなくなった……」
「チッ……まぁ、気にするなよ……ナインライン、さん?」
「露骨ですね、おめー」
積もる話をしたいので、このまま通路を進んで地上に出る、地図上では街の真ん中に出たようで、今さっき通っていた通路は路地裏に繋がる通路だったようだ。
路地裏から出れば人混みも人混みで、例え見つけていても追跡は不可能だったろう。
それよりも、いきなり態度を変えたアンヌにリヴィちゃんが詰め寄っていた。
「おめーはナンバー2をなんだと思ってたんです?」
「だ、だって、仕方ねぇでしょ! あの時四天王と一緒にいたから付き人なのかなって思うじゃないですか、捕まえてみたらナンバー2で……そのアクダーマ陛下の右腕ですよ、部下に欲しいじゃないですか……いい人材をみるとついつい部下にしたくなるっていうか……ね?」
「アホなのです?」
アンヌ、根っからの人材コレクターだったんだ……
そんなことよりグスタフが逃げた先を特定しないとな……アンヌは何か知っているだろうか。
「アンヌ、グスタフの行き先に心当たりは?」
「いや、無ねぇ……です」
「アンヌ、もういつも通りでいい」
「本当に……? なら、いつも通りやらせてもらうぜ」
やっぱこっちのアンヌが良いな、変な遠慮は気持ち悪いしこれでいい、アンヌの方はこれでいいとして、グスタフの行き先は分からないか……
なら、今度は俺の用事を済ませるとするか。
「アンヌ、一旦グスタフの事を切り上げてもいいか、テキサス支部に顔を出したいんだ」
「まぁーそれで良いぜ、あの野郎が元気ならまた私にちょっかい出してくるだろうし」
「リヴィちゃんから逃げ切れたとは思わないことですね、あのやろー」
……グスタフ、次にリヴィと出会ったら形もなく溶かされそうだなぁ、可哀想、なむなむ。
さて、では行くぞテキサス支部へ!
テキサス支部は他の支部と比べて古く規模が大きい、だから構成員も本部に引けを取らないし所属する人間も粒揃いだ、四天王に選ばれなかったメンバーが何人か居るはずだ、流石にゲームに出てくるようなメンバーではないが。
そんなテキサス支部、何度も言うようだがアメリカンマフィアをまとめ上げて好き勝手やってるらしい、そういう事情があるので不正があってもおかしくない、そもそも街一つ牛耳るとか許してないんだけどね……。
支部長はファッツマンとか言う元ヒールプロレスラー、サイキックパワー持ちでその部下にもサイキックパワー持ちが何人も居る強敵さ。
素直に言うこと聞いてくれるかなぁ……
「ついたですね、テキサス支部」
考え事してたら到着していたテキサス支部は国立施設かと言いたくなるほど露骨なビッグサイズ、リンカーンでも座ってそうな……ホワイトハウスかな? そんな建物である。
やりすぎだろ、そんな金渡してないし。
「ほほ〜テキサス支部は豪勢だねぇ」
「アンヌも人のこと言えないだろ」
「私の支部はこじんまりとしてるぜ、これに比べりゃな」
まぁ、そうかな……いや、うーん……壁に大水槽埋め込んでるやつが言うかそれ?
中に入るためテキサス支部の入り口に向かうとそこには見慣れた黒服たちが守備を固めていた、どうにも物騒だな、肩から下げているアサルトライフルが余計にそう思わせるのか。
「おっと、この先は通せません」
「ドミニオンナンバー2、ナインラインだ、テキサス支部のファッツマンに顔合わせに来た、話は通したはずだ」
「ナンバー2!? 貴方が噂の……失礼しました! お通り下さい!」
……なんか、すんなりと折れたな……いや、普通はこうだよな! なんせ俺はナンバー2なんだから! やりたくもないのにナンバー2やってんだこういう役得くらいあって良いだろ!
さて、ファッツマンに会いに行きますか!