格ゲーの悪の組織のナンバー2やってます   作:テムテムLvMAX

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6コンボ目 海賊らしく頂いていく!!!!

「がべおべらっ!?」

 

 

 男の着ているシャツの襟首を掴んで思い切り引き寄せ、足を支点に体を回して地面へ投げる。

 叩きつけられた男は喚きながらも動けなくなるくらいにはダメージを負った事で他の仲間も諦めて去っていった。

 

 やったのは俺じゃなくてラウムだがね。

 

 

「相手が悪かったな、しかし観光客と勘違いしてカツアゲとはな……それにドミニオンの名前に傘に着るチンピラが多い、どうにも腹立たしい」

 

「助かった、やはりラウムを連れてきて間違いはなかった」

 

「この程度で褒められるとむず痒い……で、この先に居るのだろう? アンヌとやらが」

 

「あぁ、その筈だ」

 

 

 謙虚、強い、適度な距離感、流石四天王の最年長、付き合いやすいな……最年長と言っても表向きだが……ラウムは40手前だった筈、特殊な修行のせいで実年齢より10年若く見えるけども。

 

 

「支部と言うには些か派手じゃないか?」

 

「それはアンヌに言うんだな、外見も恐らく内面も改造しているぞ、まるでダンジョンだ」

 

 

 オーストラリア支部は、元はビル一棟を与えてあっただけなのだが、アンヌの趣味でビルから洞窟風の秘密基地に改造されていて入るだけで疲れそうだ。

 

 一応外から中へ話が通じるようにインターホンはあった、ミスマッチなだなぁ……洞窟の入り口にインターホンがあるなんて。

 

 インターホンを押すと下っ端らしい人が出た、黒服では無さそうだ、現地で雇った部下だろうか。

 

 

「はい! 何のようだい!」

 

「俺はナインライン、事前に__」

 

「ほほーう! テメェが姐さんの言ってた客人か! 今入り口を開けるから待ってなぁ!」

 

「あ、あぁ」

 

 

 うるさっ、船乗りのテンションをインターホン越しにしないでくれ、マイク壊れるから。

 

 一応事前に「ナンバー2と四天王で伺います」と連絡入れてある、もてなしを期待しないが面会出来ませんなんて言われたらナンバー2傷ついちゃう。

 

 なにはともあれ洞窟の入り口が開いて中へ入れるようになった、じゃあ早速中へ……

 

 

 __ブゥゥゥゥゥゥン!!! 

 

 

 何だこのエンジン音は……バイク? 

 

 

 

「イィィィィィヤッホォォォォォォッ!!!!」

 

「なんだ……! ……なんだ?」

 

「あれがアンヌか、まさか洞窟からバイクで取り出してくるとは、もてなしにしてはサプライズが過ぎるな」

 

 

 ハーレーに跨るのは、金髪のいかつい女、エンジンを唸らせながらこちらを見ていた、その手にはカットラスと鎖をつなげた得物が握られていて……まるで俺たちを敵視しているような気配だなぁ、なんで? 

 

 対応を決めかねている内にアンヌは不敵な笑みを浮かべながらこう言った。

 

 

「あんたらが……本部から来たっていう視察組かい?」

 

「そうだ、俺は」

 

「おおっと! 本部の人間と馴れ合うつもりはない! お引き取り願おうか!」

 

 

 

 ん? んん? なんで? アンヌさん? おおっとカットラスを頭上に掲げて回し始めて何をする気なんだ、まさか俺を狙ってるのかなそんなわけ無いよなだって俺ナンバー2だし支部長の反乱なんてあり得ないよなあり得ないと誰か言ってくれ! 

 

 いやぁ! 投げてきたぁ!? 

 

 

「そいやーっ!!!」

 

「避けろナインライン殿!」

 

 

 戸惑い無いねぇ!? 慌てて回避してアンヌを見るとアクセル全開でバイクが突っ込んでくるーっ! 

 

 

 __ブゥゥゥゥゥゥン!!! 

 

 

「死になぁ!」

 

「うわっ」

 

 

 これも避けは出来たが足元に何かが絡みつく、鎖だ! 

 避けられても良いように先に投げたカットラスと繋がる鎖を俺の足に絡めるように巻き付けたんだ! クソ無駄に高度なことしやがって! 

 

 

「洞窟の中へご案内! 地獄までのドライブ楽しんでこうぜぇ!」

 

「なっ、あっ、ナインライン殿ぉーっ!」

 

「うぉぉぉぉぉっ!?」

 

 

 背中がズル剥けになる前にサイキックパワーで保護して痛覚を鈍くしておくが、いつまで持つか分からない以上どうにかしてアンヌを止めないとモミジおろしになっちまうぞーッ! 

 

 

 

 そのままバイクに引きずられるように洞窟の中へと入っていた。

 

 

 

 

 

 ◆

 

 

 

 

「ぐへぇっ!」

 

「なんだ、すっとろいやつだなぁ、本部の人間も大した事ないねぇ」

 

 

 連れてこられた先は壁に水槽が埋め込まれた玉座の間、すげぇな玉座の横に大型バイク止まってるよ、ファンキー過ぎるだろ。

 

 俺? 鎖で簀巻きにされて床に転がされてる、新時代の接待かな、ドM向けだよ。

 

 

「おいお前! テキーラ!」

 

「へーい!」

 

 

 玉座の側に控えていた頭にバンダナを巻いた水兵風の男に指示を飛ばして酒を取りに行かせたアンヌは、玉座にどっしりと腰を据えて足を組んだ。

 

 

「本部の人間って話だが……そこまで弱い奴はいなかったなぁ、さてはお前四天王の部下だろ? 隣に居たのはラウムさんだってのは気が付いてたんだが……肝心のナンバー2はどこへやら……」

 

「姐さん、テキーラでさぁ」

 

「どーも」

 

 

 ジョッキに注がれた酒を豪快に飲み干し、投げるように部下に渡し、また俺を見る。

 

 

「なぁ……ナンバー2ってお人はどういう人なんだよ? えぇ? あの陛下に認められた腕利きはよぉ、なんか知ってんだろ? えぇ?」

 

 

 ……そっか、顔、知らないもんな。

 

 俺が仮に今、ナンバー2だって言えば……どうなるの? 殺される? 殺されちゃう感じ? 死ぬの俺嫌だよ? 

 

 ……よし、四天王の部下のフリで行こう。

 

 

 __ボガァァァン! 

 

 

 壁を突き破るように登場したのはラウム、まさか入り口から直進してきたのか。

 

 ラウムの背に日光が見える、えお前そんな剛力タイプだったか? 

 

 

 

「ナインライン殿ーっ! ぬ! 無事だったかっ!」

 

「チッ、ラウムさんがもう来ちまったか……って、ナインライン? ……お前が……ナンバー2?」

 

「何を今更……! アンヌとやら! お前がそこに転がしているのは正真正銘ナンバー2であるナインライン殿だぞ!」

 

 

 おま……おま……ラウムおま……! 

 

 

「……ふーん?」

 

 

 __じゅるり

 

 

 

 アンヌさん? アンヌ様? なんで俺を見て舌舐めずりしたんですか? 教えてくださいますか? だめですか? 

 ラウムありがとうね、助けに来てくれて今じゃなかった絶対今じゃなかったよタイミング的にウルトラバッドタイミング、今しかないと逆に見計らったのかなもしかして謀殺しようとしかしてないよねお願いします 助 け て ! 

 

 

「ほう……じゃあお前、今日から私のナンバー2にしてやるよ」

 

「何を!」

 

「ラウムさんよ、今どっちが有利か分かるよなぁ?おとなしく手を引いて帰ってくれないと……なぁ?」

 

「チッ……すまぬナインライン殿、一旦引く!」

 

 

 

 ラウムさぁぁぁぁぁぁぁぁん!!!!!!!どうなるんだ、どうなるんだ俺ぇぇぇぇぇ!!!

 

 

 

 

 

 

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