ソードアートオンライン 翠玉の守護者 ~神様のミスで死んだので、SAO世界に転生して頑張りたいと思います。~   作:灯油明太子

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 初めての投稿です。
 思い付きで書いてるので、結構展開に矛盾があったとしても、妖怪のせいってことにして、許してください(笑)


第0話 神様のせいで死んだので、チート能力もらって転生しました

「おう、しんでしまうとはなさけない!」

 

 目の覚めた俺の耳に飛び込んできたのは、某ゲームの有名なセリフだった。確かコンビニに行こうとして、近所を歩いてたところまでは覚えてるんだけど......

 

「俺もしかして、ドラクエの世界に来ちゃった??」

 

「あ~、いやいやごめんね。僕神様なんだけど、あれにちょっと憧れててさ......」

 

「いや、神様が一ゲームの一神官ごときのセリフにあこがれないで下さいよ、まったく。ていうか、神様!?」

 

「そうだよ。僕はアトラス、君が元居た世界の管理者をやってる。れっきとした神様だよ。」

 

急に神様に出会うとか、何をどうしたらそうなるんだよ。と心の中で突っ込んでおく。というかこの展開って、もしかして異世界転生とか異世界転移とかそういうやつなんじゃ?でも俺、死んだ記憶ないんだけど......

 

「今回は、君に一つ謝らなきゃいけなくてさ。こっちのミスで、君を死なせちゃってね......」

 

「??...... え? そっちのミスで殺されたのに、開口一番『しんでしまうとはなさけない!』とかのたまいやがったんですか???」

 

 そのことに気づくと急に、目の前にいる神様に対しての怒りがわいてきた。普通に考えて、ただの人間が神様に対して何かされて、平然としてるとお思いで??

 

「ホントにごめんって。代わりとして、転生させてあげるからさ。まあ、元々の世界に転生しなおすのは無理なんだけど」

 

 「元々の世界に転生しなおすのは無理」という言葉のせいで、某異世界をスマートフォンを携えて生きていく作品のような感じがする。といっても、この神様は CV. 立木文彦さんの某世界神様って感じじゃなくて、中間管理職をしてる感じの CV. 杉田智和さんって感じなんだけども。

 

「まさかその転生って、服装そのままに、スマートフォンだけ持たされる感じのやつじゃないですよね??」

 

「ああ、でも君あの作品好きだよね?最近完結して、その次世代の話も連載されてるやつ」

 

「まあ、あれも好きな作品ではありますけど、自分がそういう転生をしたいかと言われれば...... ねぇ。あれって、主人公のコミュ力とか度胸ありきな気がするしな...... ていうか、神様だからこっちの考えてることも分かるのか? 出来ることなら、『タッカラプト ポッポルンガ プピリットパロ』とかしてみたいですけどね。」

 

「てことは、ドラゴンボールの世界に行きたいってこと?ポルンガを呼び出すときの呪文だし、ナメック星にでも行きたいの?」

 

「あ、いや、そういうわけじゃなくて、転生する時の特典みたいなので、三つくらい願いをかなえてくれたらなぁ、って」

 

「まあ心が読めるから、そういう意図で言ってたってのはわかるんだけどさ」

 

「それなら、すぐにそういう話をしてもろて」

 

 なんか、結構面倒くさいタイプの神様だな。

 

「あ、なんか失礼なこと考えてない??まあいいや、それじゃあ気を取り直して、ごほん......『さあ、願いをいえ!』」

 

 急に、神龍になるじゃん。案外サブカルにも精通してるタイプの神様だな。まあ、CV. 的にもこっちの声優さんに対応してアドリブ入れてくるまでありそうなタイプだけども。

 

「えーっと、まず一つ目は、『SAOの世界に転生したい』かな。」

 

「わかったよ。で2つ目の願いは?」

 

「急に素に戻ったな」

 

「だって、君の願い事の言い方が、神龍に言うって感じじゃないし」

 

あ、なんか神様がふてくされてる。いや、現実世界に生きていて、神龍に願いを言う、なんてシチュエーションはドラゴンボールに声の出演でもしてなけりゃないだろうに。

 

「まあ、さっきの喋り方だと変なプレッシャーを感じるし、その喋り方のままでいいよ。で、2つ目の願いは『SAO内での切り替え可能な不死属性の付与』でお願いするよ。」

 

「あ~、それはどうだろう。下手するとカーディナルシステムに検知されて、BAN対象にされるみたいなこともあり得そうだけど......」

 

「確かに。あいつもGM権限持ちだったから、カーディナルシステムに見逃してもらってた可能性もありそうだもんな。じゃあ、『体力と耐久力の大幅増加』ならいける??」

 

「それなら、問題ないと思うよ。最後の願いは?」

 

「んーっと、あと一つはその時が来たら使いたいんだけど、それって行ける?」

 

「大丈夫だよ。じゃあ、転生の時間だね。今度は悔いのないような人生を送ってね。」

 

「前の人生に悔いが出来たのは、僕の目の前に誰かさんのミスせいなんですけどね。」

 

「それに関しては、ホントにごめんってば。」

 

「冗談だよ、じゃあ、3つ目の願いをかなえる時はお願いするよ。」

 

 そう言った直後、俺の身体は浮き上がり、光に包まれた。

 

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 さて、転生は滞りなく完了したのだろうか?

 

 知らない天井だ...... ってことは、ベッドに寝てたってことか。とりあえず起きて、自分の転生先の状況を確認するかな

 

 そう思って、身体を起こそうとするが何も起きない。というか、自分の身体が自由に動かせない。もしかしてあの神様、転生でもミスったんじゃないだろうな...... そう思っていたところ、自分の目に小さな腕が見えてきた。ん、小さな腕? もしかして、赤ちゃんからのやり直しってこと!? 聞いてないんですけど!? 普通にSAOの正式サービス開始前とかログインしたタイミングへの転生にしろよ、あのくそ神。あと、なんで転生後もそっちと会話ができるような設定になってるんだよ。

 

『会話っていうか、念話みたいなイメージの方があってるかな。おっと、それはそうと君のその暴言は聞いてて耳が痛いね。さすがに『くそ神』はないんじゃないかな?』

 

 うるせえ! 大体なんなんだよ、赤ちゃんからのやり直しって! 俺はすぐにでもSAOの世界で遊びたかったんだぞ!

 

 心の中で叫び散らしていると、アトラスは少し困ったようにため息をついた。

 

『まあ、気持ちはわかるけど、こればっかりはね。君の魂を新しい肉体に定着させるには、一番初期の状態、つまり赤ちゃんからが一番スムーズなんだ。それに、SAOの世界に転生させるって言ったけど、具体的な時間軸までは指定してなかっただろ? 』

 

 ふざけんな! それならそうと先に言えよ!

 

『まあまあ。で、今の念話だけど、これは少し特殊な状態でね。僕が君の心に直接語りかけてるんだけど、これ、結構力を使うんだ。だから、基本的には3つ目の願いを叶える時以外は、君に話しかけることはしないよ。滅多なことでは干渉しないから安心して』

 

 じゃあ、この頼りない声を聴かずに済むってことか

 

『頼りないって言うけど、ちゃんと神様だからね! 君が今いるのは2007年の日本だ。つまり、SAOの正式サービスが始まるまで、あと15年あるってことだね』

 

 俺は絶句した。15年だと!? 赤ちゃんからやり直して、SAOが始まるまで15年も待てと!?そんなに経ったら、SAOの大まかなストーリーは覚えてても、細かいところは忘れるだろうから、今考えている立ち回りが出来ないかもしれない。

 

『それから、君のその『体力と耐久力の大幅増加』の特典だけど、それはこの現実世界でも有効だよ。まあ、突然マッチョになるとか、不死身になるとかじゃないから安心しな。ちょっとした傷ならすぐに治るし、体力もかなりあるはずだ。試しにその身体を動かしてみたら?』

 

 アトラスに言われるがまま、俺は小さな手足を動かしてみた。確かに、普通の赤ちゃんなら疲れそうなほど動かしても、全く疲労感がない。それに、この身体、やけに軽い。

 

『あと、君は前世の記憶を全部持ってるだろ? それを活かして、この現実世界でも無双してみるのも面白いんじゃない? 例えば、小学校の勉強とか、スポーツとかさ......』

 

 そう言って、アトラスの声は完全に途絶えた。本当に消えやがった。なんだよ、あの無責任神!

 

 しかし、言われてみれば、確かに前世の知識がある。小中学校の内容なんて、今考えれば簡単なことばかりだ。それに、この身体能力の高さ……。

 

(まあ、文句を言っても仕方ないか。どうせなら、この人生、とことん楽しんでやる!)

 

俺は、赤ん坊の小さな身体で決意を固めた。

 

それからというもの、俺の人生は文字通り「無双」の連続だった。

 

 物心ついた頃には、既に読み書きを完璧にマスターしていた。保育園では他の園児がアルファベットの練習をしている横で、漢字ドリルを解いていたため、先生は「天才児だ!」と目を丸くしていた。小学校に上がると、その傾向はさらに顕著になる。テストは常に満点、クラスで発表される問題も瞬時に解答し、先生が思わず「もう教えることがない……」と漏らすほどだった。特に数学や理科、社会は、前世の知識がそのまま活かせるため、得意科目だった。

 

 運動面でも、その恩恵は絶大だった。小学校の持久走大会では、スタートからゴールまで一切ペースを落とすことなく、文字通りぶっちぎりの一位。運動会では、全ての競技で圧倒的なパフォーマンスを見せつけ、周りの保護者や先生方を驚愕させた。ちょっとした転び傷なども、次の日には綺麗に治っているため、親は「丈夫な子だ」と感心していたが、まさか転生特典のおかげだとは夢にも思わないだろう。

 

 そういえば、小学生時代には近所に住んでいた異性の幼馴染とも仲良くなった。たまに、勉強を教えることもあって、お互いの家を訪ねたりもしていた。

 

 俺の両親は、一見すると少し厳しい面もある。特にゲームに関しては「勉強に影響が出たら困る」という考えがあったようだが、俺の圧倒的な学業成績と身体能力のおかげで、それは杞憂に終わった。「これだけできるなら、ゲームくらい好きにやらせてやろう」という方針に変わり、ゲームの時間に制限を掛けられることは一切なかった。

 

 俺は、与えられた自由な時間を使って、SAOの原作の振り返りや自分の望む未来のためにやるべき行動を考察していた。また、クラインのようにSAOと同時にナーヴギアを手に入れるよりも早く手に入れておきたくて最速購入をし、来るべきSAOへの期待を募らせていった。そして、ついにその時が来る。

 

 2022年秋、俺は中学3年生も折り返しを過ぎた俺の目の前には「ソードアート・オンライン」のソフトがあった。1000人限定のβテストには落ちてしまったが、1万本のソフトは手に入れることが出来た。親は「誕生日プレゼントに神様が当選させてくれたんだよ」と言っていた。何の因果か誕生日が11月6日であり、SAOの正式サービス初日でもあったのだ。まあ、SAOの世界に転生させてもらったのだ。当選しなかったらアトラスを一生怨んでた自信がある。そういうわけで、一応感謝しておくか。

 

「ありがたや、ありがたや」

 

 まあ、こんなもんでアトラスへの感謝はいいだろう。さっきも言ったが、今世での誕生日は今日である。しかし、「SAOを最速でプレイしたいから、誕生日を祝うなら前日にしてくれ」って言っておいたので、今日は特に何も予定はない。それに両親には保険として、「今日はSAOに熱中するかもだから、夜ご飯に起きてこなかったら冷蔵庫に入れておいて。後で食べるから」と言っておいた。これで全国的なニュースになる前にナーヴギアの警告を無視して外されて強制ゲームオーバーのルートはないだろう。こんなことを振り返っていると、部屋の時計が12時55分を示していた。

 

「そろそろ時間だな」

 

 俺は興奮を抑えきれなかった。この日のために、俺は16年間を過ごしてきた。ナーヴギアを頭にかぶり、ベッドに横たわった。原作を知っているため、これからプレイするゲームが2年続くデスゲームになる事は理解している。転生特典で死ぬ可能性が小さくあるとしても、絶対的な不死ではない。そのことに対しての恐怖は少なからずある。しかし、転生前の世界にもないリアルさを持つゲームは初めてだったし、そこに対しての期待と興奮が上回っていたのだろう。

 

「リンクスタート!」

 

 ナーヴギアに意識を集中させ、呪文のようにその言葉を唱える。五感の確認やIDとパスワードの入力をして、アバターの設定をすることになった。元々の素体は現実世界の自分のようだったため、ほとんど変更しないことにした。まあ、手鏡のせいでどうせ戻っちゃうからって理由なんだけどさ。名前は、本名の"柊 斗真"からとって、"shuto"にした。顔バレしちゃうのに、本名そのままってわけにはいかないからさ。

 そんなこんなでアバターの設定を完了させた後、視界が真っ白な光に包まれ、強烈な浮遊感が俺の体を襲った。いくつかのメッセージが表示された後、俺の目の前には広大な景色が広がっていた。

 

 巨大な城壁に囲まれた街並み。空には無数の島々が浮かび、その中央には雄大な浮遊城アインクラッドがそびえ立つ。まさにゲームの世界そのものだった。こんなものを見せられたら、感動せずにはいられない。

 

「すげぇ……!」

 

 思わず声が出た。これが、あの始まりの街か。

 

 周囲を見渡せば、俺と同じように新しいプレイヤーたちが現れては街へ歩を進めていた。彼らもまた、初めてのVRMMOの世界に興奮しているのだろう。誰もが周囲の景色に目を奪われ、感嘆の声を上げている。

 

 だが、俺には彼らとは違う目的がある。このデスゲームの結末を知っているからこそ、俺にはやらなければならないことがあるのだ。

 

 まずは、身体の動作確認だ。ゲームにログインする際に設定したアバターは、前世の俺とほぼ同じ容姿になっているはずだ。軽く腕を上げてみる。違和感なく動く。次に、ステータス画面を開く。半透明のウィンドウが目の前に現れ、能力値が表示される。

 

(よし、体力と耐久力は初期値から桁違いに高い。これはアトラスの言った通りだな)

 

 他のステータスは普通のプレイヤーと変わらないが、この二つの数値は明らかに異彩を放っていた。これで序盤の立ち上がりはかなり有利になるだろう。俺はゆっくりと深呼吸をした。胸いっぱいに吸い込んだ空気は、現実世界と同じように感じられる。アインクラッドの澄み切った空気が、これから始まる戦いの予感を告げているようだった。

 

ここから、俺のソードアート・オンラインでの物語が始まる。 

 

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