転生したら超次元サッカーの世界だった件について   作:山野彩

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主人公とユウがとある島にいきます。


11.化身を操る為の特訓

彩はユウに連れられ、とある島にいた。

 

 

「ユウ、ここは…?」

 

 

 

「ここはゴッドエデン。未来でシードを育成する為の施設があり、未来の雷門イレブンが特訓をする場所かな。」

 

 

 

「ここが…」

 

 

 

 

「今日ここに連れてきたのは、君に合わせたい人がいるからなんだ。」

 

 

 

そう言ってユウが連れてきたのは、学ランを着たシュウだった。

 

 

 

「ねぇ、彩。彼に見覚えはない?」

 

 

見覚えって言っても、未来の原作で登場する子だとしか…と思いながら彩の脳裏に一つ思い浮かぶ姿見があった。

 

 

 

「もしかして、君は…私が前世で事故に遭いそうだったから突き飛ばした子?」

 

 

 

「正解。初めまして。山野彩さん。僕の名前はシュウ。あの時は助けてくれてありがとう。」

 

 

「どうやら思い出してくれたようだね。」

 

 

 

「でも、何故彼が私の世界に?シュウは私とは住む世界自体が違うはずだけど…」

 

 

 

「それはね、彼にある調査を以来していたからなんだ。彼とは古い付き合いでね。基本的にはゴッドエデンから離れたがらないんだけど、調査に人手が必要で僕が頼み込んだってわけ。」

 

 

 

「ユウには散々振り回されたけどね。」

 

 

 

 

「ある調査…?」

 

 

 

「彩は原作を知っているならセカンドステージチルドレンって知ってるよね?それに対抗する組織がエルドラドってことも。」

 

 

 

彩は頷く。丁度サッカー部が設立した日、未来から来た天馬やフェイたちと一緒にエルドラドと戦い、そこで化身をだしたのだから。

 

 

 

「実はね、異世界というかパラレルワールドにもセカンドステージチルドレンがいる事を知ったエルドラド達が味方に引き込もうと彩のいる世界にも調査が入っていたんだ。彩の世界ではイナズマイレブンの世界よりも科学が発展していただろ?そして科学では証明できない不思議な力を持った人達がテレビとかで超能力者として特集されたりとかしてなかったかい?未来を予言したりとか、霊や動物と話ができたりとか。彼らも広い意味で言えばセカンドステージチルドレンの能力者達だったんだ。イナズマイレブンの世界のセカンドステージチルドレンよりも力は劣るから寿命が短いとかもないけど、エルドラド達はサッカーを消す為にサポートに入ってもらおうと考えてたらしい。」

 

 

 

「そうだったんだ…」

 

 

 

「まぁ神さまとしては異世界は異世界として独立し、その文化と歴史があるわけだから本来なら異世界に干渉して欲しくないのが神さまとしての考えでもあってね。そこで、古い付き合いであるシュウに彩の世界に行ってもらってエルドラド達の同行を調べてもらってたってわけ。そしたら調べてる途中でエルドラド達に勘づかれたみたいでね…事故に見せかけてシュウを消そうとしたみたいだけど、たまたま近くにいた彩がシュウを突き飛ばして代わりにその世界の彩が犠牲になってしまったんだ。申し訳なかったのとシュウの願いも会ってお詫びとして君の願いでもあるこのイナズマイレブンの世界に転生してもらったって訳。」

 

 

 

「危なかった所を助けて貰ったお礼と、関係なかったのに巻き込んでしまったお詫びとしてもね。君がいなかったら僕はエルドラドに消されていただろうから…」

 

 

ユウ達から事のあらましを聞いた彩はむしろ感謝していた。ユウ達がこの世界に転生してくれたおかげで円堂や風丸達と一緒にサッカーができるのだから。

 

 

「そんな…むしろ感謝してるぐらいだよ。シュウやユウがこのイナズマイレブンの世界に転生してくれたおかげで家族もいなくてひとりぼっちで毎日をつまんなく過ごしていたあの頃とは違って守や一郎太達、雷門イレブンのみんなと大好きなサッカーをする事ができてる。」

 

 

「君が充実した毎日を過ごしているようで、何よりだよ。もう一つ、彩をこの島に連れてきた目的があってね…。彩は化身が使えるんだったよね?でも常時化身を発動できる訳ではなくて今はここぞという場面でしかまだ使えない。そうだったよね?」

 

 

 

彩は頷いた。確かに、化身を使えるようにはなったが体力の消耗が激しく、試合中に使えるのは前半と後半で1回ずつ使えるかどうか。なのでここぞという場面でしかまだ使えたことがないのだ。

 

 

「彩には地区大会決勝までの一週間、ここで体力をつける特訓をしてもらい、化身の力が必要な時に必要なだけ発動できるようにしてもらう。シュウはその特訓の監督だ。」

 

 

 

「化身が必要な時に必要なだけ使えるようにする…確かに、これからの全国大会には他にも化身使いがいるかもしれない…分かりました!!やらせてください!!」

 

 

 

「ふふ、そうこなくちゃ。早速だけど特訓場に行ってみようか。」

 

 

 

そう話しながらたどり着いたのはまわりは崖が聳え立ち、滝が見える場所だった。

 

 

「彩には今からこの崖の頂上まで登ってもらう。未来で松風天馬がこの特訓をして化身を進化させることができた。進化まではいかなくても、崖を登る事で状況を見極める強さと忍耐力、体力がついてくるだろう。はい、これをはめてね。」

 

 

渡されたのはグローブと命綱。この崖を登り切るのは大変そうだと思いながら特訓がスタートした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

数日後…

 

 

「後、もう少し…」

 

 

頂上まで残り1mまで来ていたが、彩の体力はもう限界だった。崖のくぼみを掴んでいる為、握力が必要だが手の感覚がなく力も入らない。

 

 

 

「彩!!頑張って!!落ち着いて崖の形を見極めるんだ。あともう少しで頂上だ!!」

 

彩の脳裏に浮かんだのは雷門イレブンのみんなだった。こんな私に居場所を作ってくれた守や一郎太。彼らの役に立ちたい。彼らの為に強くなりたい。その思いが彩の身体を少しづつ動かし、ついに…

 

 

「や、やったぁぁぁ!!」

 

 

 

彩は崖の頂上まで登り切ることに成功する、

 

 

 

 

「おめでとう、彩。よくぞこの高さを登り切ったね。この特訓で得た力は必ず君の役に立つはずさ。」

 

 

 

「ありがとう、ユウ、シュウ!!雷門イレブンのみんなの役に立ちたいって思ったら限界だったはずなのに自然と身体が動いていたの!これで一郎太や守達の力になれる!」

 

 

 

 

 

 

彩がゴッドエデンから帰ってきたのは秋葉名戸との試合が終わった次の日だった。

 

 

「彩ちゃん、おかえりなさい!用事はもう済んだの?」

 

 

「うん。秋葉名戸との試合に出れなくてごめんね。こっちの用事は無事に済んだから。」

 

 

 

「ふっふっふ、彩さんにも僕の活躍を見てもらいたかったですね。」

 

 

 

雷門が地区大会決勝に進出した事で学校のグラウンドを借りられるようになったらしい。それぞれ練習に励んでいた。

 

 

練習からの帰り道、皆で雷雷軒による事にしたが、土門の様子がおかしい事に気づいた彩はこっそり後をつけていた。

土門は考え事をしていたのか、赤信号なのに横断歩道を渡ろうとした為慌てて肩を掴んで歩道に引き寄せる。

 

 

「わりぃ、ありがとな。山野。考え事してたらつい…」

 

 

「たまたま近く通ったら赤信号なのに渡ろうとしてたからびっくりしちゃった。視界に入らないぐらいの考え事ってどうしたの?」

 

 

土門はそう聞かれ、自分が帝国からのスパイだとの事、総帥のやり方に疑問を持っている事を言えない為目を泳がせる。

 

 

「……ちょっと付き合ってくれる?」

 

 

そう言って彩が連れて行ったのはイナズママークがある鉄塔だった。彩と円堂のお気に入りの場所だ。

 

 

土門は観念したかのように他のメンバーには言わない事を約束してもらい、自分が帝国から送り込まれたスパイだと伝える。

 

 

「そうだったんだ…土門、話しづらかっただろうにうちあけてくれてありがとう。帝国と雷門の板挟みになって辛かったでしょう?」

 

 

「恨んで…ないのか?雷門のデータを帝国に送ったりしていたんだぜ?雷門サッカー部を追放されてもおかしくはない事をしていたんだ。」

 

 

 

「恨むだなんて…土門はもう、立派な雷門イレブンの一員だよ。たとえ前に所属していたチームが帝国であったとしても、豪炎寺だって前は木戸川中だったし、全然おかしくはないもの。守だってそう言うはずよ。」

 

 

「オレはもう、人を傷つける総帥のやり方にはついていけない…ホントは思いっきり円堂達とサッカーをしたいんだ!!」

 

 

 

「土門のその言葉、私も信じるわ。あとは私に任せてくれる?」

 

 

 

 

「ありがとうっ!!」

 

 

 

彩に話せた事で付きものが一気にとれたような表情を浮かべた土門。

翌日、土門は自身が帝国のスパイだったと雷門イレブンにうちあけ、頭を下げて謝罪していた。

 

 

「土門…話してくれてありがとな。お前はもう立派な雷門イレブンの一員なんだ!誰も恨んだりしていないさ。そうだろう?みんな!!」

 

 

「ったくよぉ、水臭いぜ。1人でずっと悩んでただなんて。何のために俺たちがいると思ってんだよ!!仲間だろうが!!」

 

 

円堂や染岡の言葉に涙を流した土門。あらためて雷門に来れてよかったと思うのだった。

 

 

 

翌日、夏美が冬海先生が遠征に使うバスを試運転するって事で車庫に連れて行かれた雷門イレブン達。だが冬海先生は中々バスを発車させようとはしない。

 

 

「ここに手紙があります。あなたがバスに細工してブレーキオイルを抜いていたとね!!」

 

 

「ふっふっふ、あっはっはっはっは。そうです。私がバスに細工しました。あなた方をフットボールフロンティアに参加させない為にね。」

 

 

「なんだって!?」

 

 

「あなた方が決勝戦に参加すると困る人がいるんです。私はその人の為にやったんだ。」

 

 

 

「帝国の学園長か!?帝国のためなら、生徒を危険に晒してもいいとでも!?」

 

 

 

「あなたのような教師は、即刻学園から立ち去りなさい!!これは理事長の言葉と思ってもらって結構です!」

 

 

「クビですか!そりゃぁいい。いい加減ここで教師をしているのも飽きてきた所です。しかし、この雷門中に入り込んだ帝国のスパイが私だけとは思わない事だ。ねぇ、土門君?」

 

 

冬海の言葉に固まる土門。そんな土門の前に彩が立ち塞がる。

 

 

「土門が帝国のスパイだとは我々雷門イレブンのみんなは既に知っています。知った上で、土門は雷門イレブンの一員だと認めたんです。土門は人を傷つける帝国の総帥のやり方に疑問を持ち、自ら帝国のスパイだとうちあけてくれた…総帥のやり方に反発する訳でもなく、自身の身を守る為に生徒たちを危険に晒すあなたと一緒にしないで!!土門は立派な雷門イレブンの一員です!!」

 

 

「山野……」

 

 

 

「そうですか。ま、せいぜい彼を仲間に加えたことを後悔しないようにする事ですね!!!では、私はこれで失礼。」

 

 

 

 

 

 

 

 

冬海先生がクビになってこれで落ちついてサッカーができると思ったら今度は別の問題が浮上した。大会規約によって監督がいないチームは出場できないことが発覚したのだ。

 

 

「円堂、雷雷軒のおじさんは円堂大介のことを知っていた。という事は…」

 

 

円堂達は早速雷門軒に向かい、おじさんに監督になってくれるように頼み込む円堂達。しかし…

 

 

「仕事の邪魔だ!!注文しないのなら出て行ってくれ!」

 

 

 

「わかったよ!注文すればいいんだろ!?ラーメン一丁!!」

 

 

 

(あれ?でもうちら手ぶらだよね…!?)

 

 

 

案の定財布が部室にある事を忘れていた円堂。注文取り消しによりキレたおじさんに出ていけ!!と外につまみ出されてしまった。マネージャー達は壁山の上に着地できたが、彩は他の仲間にぶつかり、地面に落ちそうになる。

 

 

(地面にぶつかる!!)

 

 

彩は襲い掛かるであろう痛みに備えて目を瞑るが、痛みは一向にこない。不思議に思いつつ目を開けると、そこには風丸の顔が近くにみえた。

 

 

 

「大丈夫か…?」

 

 

彩が地面に落ちそうになってる彩をみつけ、咄嗟に抱き抱えたのだ。いわゆるお姫様抱っこっていう形で。

 

 

 

「あ、ありがとう。一郎太。」

 

 

(えっ、はっ、え?何この状況?推しが目の前に顔面ドアップで映るだけでなく、まさかのお姫様抱っこされてる!!?)

 

 

風丸に地面に下ろしてもらってからも内心混乱していた彩。その姿を後ろから面白そうに春菜が見つめていた。

 

 

(彩先輩ってもしかして風丸さんのことが…?風丸さんが彩先輩を好きな事は一部の鈍感な人以外には知れ渡っている事だし…これは面白くなりそうです!!)

 

元新聞部としての血が騒ぐのか、格好の材料を見つけたとはしゃいでいた。

 

 

 

翌日、屋上で作戦会議をする円堂達。

 

 

 

「どーするよ!?決勝まであと2日、2日で監督を探さなきゃならないんだぜ!?」

 

 

「もー!!規約なんて嫌い!!」

 

 

「監督が見つからないからか、練習もなんだかなぁって感じだしな

…」

 

 

「まさかこんなピンチがあるとは思わなかったなぁ…なーんもいい手が浮かばなーい!!」

 

 

 

「……俺、もう一度雷雷軒のおじさんに掛け合ってみる!」

 

 

「守、何かいい手があるの?私も行く!」

 

 

放課後、雷雷軒によろうとすると鬼瓦刑事に引き止められ、40年前のイナズマイレブンの悲劇を教えてくれた。

 

「これはここ最近捜査をして分かった事だが…どうやら影山は嬢ちゃんを狙っているらしい…おそらく化身っていうのか?あの力を操れるから、自分の道具にしようとしているかもしれん。気をつけてくれ。」

 

 

鬼瓦刑事の忠告に礼を言い、雷雷軒に向かった円堂と彩。説得しても渋るおじさんに対し、守はおじさんが3本シュートをうち3本ともシュートを止めれたら監督を引き受けるという提案をした。

 

 

「それじゃ勝負にはならんだろ…嬢ちゃん、シュート技持ってるんだろ?円堂が3本シュートを止める。嬢ちゃんがシュート3本うち、そのうち2本シュートを決められたら監督になるという話はなし。これでいいな?」

 

 

 

河川敷のグラウンドに場所を移し、円堂はおじさんのシュートを熱血パンチ、爆裂パンチ、ゴッドハンドで見事に防いでみせた。

次は彩のシュートを打つ番である。

 

 

「女の子だからって手加減はしない。本気でこいっっ!!」

 

 

 

「おじさん、行くよ!!はぁぁぁっ!マッハウィンド!!」

 

 

彩のシュートはゴールに突き刺さった。

 

 

「嬢ちゃん、いいシュートを打つなぁ。次に行くぞ!!」

 

 

 

 

「次シュートを決めれたら約束どおり監督引き受けてもらうからね!!こいっ私の化身暁の巫女ツクヨミ!!」

 

 

 

「ムーンフォースラビットォォォ!!」

 

 

「なんて凄まじいシュートだ…ゴッドハンドっ!!」

 

 

 

(あれがおじさんのゴッドハンド!!でも、こっちだって負けられないっ!!)

 

 

「いっけぇぇぇっっっ!!」

 

 

 

彩のシュートはゴッドハンドじゃ防ぎきれず、ゴールした。

 

 

「嬢ちゃん、素晴らしいシュートだった!!嬢ちゃんの名前は?」

 

 

「山野彩です!!」

 

 

「山野彩か…いい名前だ!!今回の勝負は俺の負けだ!約束どおり、雷門の監督を引き受けよう!」

 

 

「ホントですか!?やったぁ!!」

 

 

 

円堂と彩は監督が決まったことに喜び、ハイタッチをする。これで心置きなく試合に集中できそうだ。

 

 

翌日、雷門中サッカー部の部室にはあらたに監督となった響が自己紹介をしていた。

 

 

「今日から雷門中サッカー部の顧問になった響正剛だ。よろしく頼む。さぁ、決勝戦までもうすぐだ!お前ら全員鍛えてやる!」

 

 




主人公は神様に連れられてゴッドエデンに行きました。
次は帝国学園との決勝戦!長くなりそうな予感…(>人<;)
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