「炎の風見鶏っっ!!」
イナズマイレブンとの試合で習得した炎の風見鶏を練習していた雷門イレブン達。そこに雷門中の理事長がやってきた。
「諸君、全国大会出場おめでとう!!監督、驚きましたよ。まさか伝説のイナズマイレブンがチームを率いているとは。そして、君たちのおかげでフットボールフロンティアは大きな盛り上がりを見せている。全国大会でも熱い戦いを期待しているよ!?」
「「はいっっっっ」」
「後もう一つ、サッカー部に顔を出したのは要件があってね…サッカー部の部室が随分古いと夏美から聞いている。40年前からの部室だからな。これから部員が増えてくることを考えるとここは狭いのではないかね?確かにここは懐かしい。しかしいつまでも古いものにこだわっていても仕方なかろう。新しい部室を用意したいのだが、どうかな?サッカー部復活のお祝いと、全国大会出場へのご褒美と思ってくれたまえ。」
「…おれ、このままでいい。この部室は試合が出来なかったころの俺たちの事も、40年前のイナズマイレブンのおじさん達のこともみんな知ってる。それに、こうして部員も増えてきた。この部室は雷門イレブンの歴史そのものなんだ。俺たちの大事な仲間なんだよ!!」
「円堂の言う通りかもしれないな。」
「この部室に、全国優勝のトロフィー飾ってやろうぜ!!」
そう言って特訓の続きを再開した雷門イレブン達。教室の窓から雷門中の生徒たちの応援が聴こえてきた。
(最初の頃と比べたら信じられないな…弱小サッカー部なんて笑われていたのに)
感慨深く応援を聞いていると風丸が誰がに呼び止められているのを見た。
(あの子は確か…陸上部の後輩の子だったっけ…?)
風丸の方を見ていると陸上部の後輩の子と目が合ったのだが…
(なんか今睨まれた…?)
その後、特訓を再開したが、先程まで成功していた炎の風見鶏が成功しなくなり、風丸が明らかに動揺しているのが見てとれた。
(確か一郎太は帝国との練習試合で助っ人として参戦してくれた…ひょっとして陸上部の後輩の子にいつ戻ってくるか聞かれたりしたとか…?)
部活の時間が終わり、帰宅しようとグラウンドを歩いていると、ある人物に呼び止められる。
「あの…サッカー部の山野彩さん…ですよね?」
「君は確か、一郎太の後輩の…」
「陸上部一年、宮坂といいます。あの、山野先輩にお願いがあるんです!陸上部に入ってくれませんか!?」
「………はいっ……?」
「風丸さんは陸上部に戻ってくるべきです。帝国との練習試合で助っ人として参戦し、雷門イレブンを全国大会に出場させる事ができた。今日、風丸さんにいつ陸上部に戻ってくるのか聞いたら迷ってました。サッカー部にまだ未練があるのと、山野先輩、あなたがサッカー部にいるからと。」
「一郎太が…?」
「どうやら風丸さんはあなたが時たま危険な目にあったり、無茶をするので離れるのが心配だと。サッカー部に未練があるのがあなたならば一緒に陸上部に来てくれれば、風丸さんもすんなりと戻ってきてくれると思うんです。お願いです。陸上部に入部してください!!」
「んー。私陸上部の競技としては体育の授業ぐらいでしかやった事がないから難しいかも…一郎太の未練は、今はサッカーが楽しいからじゃないかな?もちろん陸上部で走ってた頃も楽しかった思いがあるから、今どっちが一郎太自身が本当にやりたい部活なのか、迷っているんだと思う…」
「風丸さん自身が本当にやりたい部活…」
「もちろん、一郎太が陸上部に戻ると決めたのなら、私達にそれを引き止める権利はないし、サッカー部を続けたいのなら、私達は大歓迎で一郎太を仲間として全国で一緒に戦って行きたいとは思ってる。まずは一郎太自身がどっちの部活をやりたいのか決心がついてからじゃないかな?」
彩がそう諭すと分かりました、絶対に風丸さんが陸上部に戻りたいと思えるように説得します!!と去っていってしまった。
翌日、風丸と一緒に登校している時に昨日宮坂に言われた事を話すと後輩がすまないな、と風丸は謝罪する
「俺も迷ってるんだ…確かに陸上部だった頃は走るのがとても楽しかった。でも今は、円堂や彩、雷門イレブン達とサッカーをしたいって思いの方が強いからサッカー部にこのまま残りたい。でもどうしたら宮坂を説得できるか案が思い浮かばなくてな。」
「そうか…ねぇ。今度フットボールフロンティア開会式の翌日の初戦って戦国伊賀島だったよね?そこに宮坂くんや陸上部のメンバー達に試合を見にくるように誘ってみたら?そこで一郎太か楽しそうにプレーしてたら陸上部のメンバー達も納得してくれるんじゃないかな?」
「その手があったか!その案なら確かに宮坂達に俺の思いが1番伝えられるいい機会だ!早速誘ってみるよ!ありがとう彩!!」
風丸の表情はスッキリしたようになり、迷いが吹っ切れたようだった。
特訓の最中、夏美のスマホが鳴る。
「どうしたの?場寅?えっ!?お父様が…!?」
ただならぬ夏美の表情に彩はどうしたの?と問いかける。
「彩…お父様が…お父様が…事故にあったって…!!」
「何ですって!?すぐに病院に行きましょう!」
病室の前では場寅が座って待っていた。
「あれだけの傷を負いながらも、気を失うまでずっとフットボールフロンティアの成功を気にかけておられました。」
「…夏美、今はお父さんについていてあげて。私達なら大丈夫。絶対に勝ってみせるから!!」
一緒に来ていた円堂と秋も頷く。
「全国中学サッカーファンね皆様、ついにこの日を迎える事ができました。フットボールフロンティアスタジアムは早くも白熱するであろう試合を予感して盛り上がりを見せております!フットボールフロンティア開幕ぅぅぅ!!」
「続いて関東ブロック代表、雷門中!!雷門中学は地区予選大会であの帝国学園を下した恐るべきチーム!!伝説のイナズマイレブン再びと注目が集まっています!!」
「さらに昨年の優勝校帝国学園も特別出場枠にて参戦!!超名門中学です!」
「そして残る最後の1校、推薦枠として世宇子中学が参戦です!尚、本日は調整のため開会式は欠席すると連絡を受けています。」
(あのプラカードの子、1人で可哀想に…)
「皆んな、今日は疲れただろう!今日はもう家に帰ってゆっくりやすみなさい!!」
家に帰った後、彩はあるノートを取り出す。
原作の記憶が薄れていく中で、これだけは忘れないようにと対戦相手のある程度の情報をまとめたノートだ。
(今現在、化身を使えるのは守、私、土門、鬼道の4人。まだ敵チームである鬼道が化身を使えるようになったからこれからも敵チームの中に化身が使えるようになる選手が多いはず…相手が化身を出した場合、それを止める手段は化身で対抗するか、2〜3人以上で必殺技を使いながら止めるしか今のところ手段はない。今以上に化身を使用する場合は試合の状況を見極めていかなければ…)
翌日、フットボールフロンティア初戦が始まった。
(風丸さんのサッカー、どんなプレイするのか、見せてもらいます!!)
風丸に誘われて陸上部のメンバーは試合を見に来ていた。
雷門のフォーメーション
FW 豪炎寺 染岡 ベンチ:栗松 宍戸 目金
MF 少林 半田 山野 松野
DF 風丸 壁山 影野 土門
雷門中からのキックオフで試合開始、霧隠が割り込み、シュートを放つ。
流石は全国大会に進出したチーム、的確な指示と必殺技で試合を有利に進めていた。
「伊賀島流忍法、つちだるま!!」
「熱血パンチ!!」
霧隠のシュートが雷門のゴールを破る。先制点を取られてしまった。
(守のあの表情…ひょっとして手が!?)
「守、グローブを脱いで手を見せて!」
ハーフタイム中、円堂の手を見ると赤く腫れ上がっていた。
「こんな状態でゴールを守ってたのか…。よしみんな、全力で円堂をカバーするぞ!!」
「ペナルティエリアには一歩たりとも踏み込ませるもんか!」
後半開始早々、伊賀島の猛攻撃が続く。
「絶対に通さないっス!ザ・ウォール!!」
「ナイス壁山っっっ!!」
「まだだ!!つちだるまぁぁぁ!!」
「ゴッドハンドォォォ!!ぐっ、ぐわぁぁぁっ!!」
「絶対にゴールを割らせない!!まもるんだ!!はぁぁぁ!!」
手が腫れているため上手く防ぎきれず跳ね返ったボールを身体を張って防いだ風丸そのまま相手のゴール前まで駆け上がっていく。
(凄い気迫だ…風丸さん、何故あなたが試合を見てくれと言ったのかわ今なら分かる。ここが、風丸さんの走る場所なんだ!!そこだ!行けっ!風丸さん!!)
「行くぞ豪炎寺!!炎の風見鶏!!」
「ゴォォォル!!豪炎寺と風丸の新必殺技が炸裂ぅぅぅ!雷門、同点だぁぁぁぁ!!」
「このままじゃ終わらせられない!!勝負だ!」
霧隠と風丸が激しく競り合う。
「一郎太っっ!!負けるな!頑張れ!!」
「お前の速さじゃ俺に敵わない!!」
「足が速いだけじゃダメなんだよ、サッカーは!行けぇっ!!彩!!」
「この1点、必ず決める!!こいっっ!私の化身、暁の巫女ツクヨミ!!」
「ムーンフォースラビットォォォ!!」
「ゴォォォル!!山野の化身シュートで雷門追加点、そしてここで試合終了!!互いによく責め、よく守った!これは名勝負に刻まれること間違いなしだぁ!!」
試合は2-1で雷門の勝利に終わった。霧隠と一郎太が互いの検討を讃えあっている。
「凄い試合でしたね。僕、感度しました。特に最後の霧隠をかわした場面は鮮やかだった。まるで、疾風のようなダッシュでしたよ!!」
「宮坂、俺、サッカーが大好きなんだ!」
「えぇ、ボールを追う姿から伝わりました。風丸さんが走る場所は今はこのフィールドなんだって。」
「陸上の競技で走るのも楽しい。けど今は、雷門イレブンで、円堂と彩と、仲間達と一緒にフィールドでプレーしてるとそれぞれの思いがボールから伝わってくるんだ!!あいつらと一緒にプレーして、全国大会を優勝したい。宮坂、応援してくれるか?」
「はいっっ!!僕は風丸さんをずっと応援してますよ。もちろん彩さんと両思いになれるようにもですね!」
「なっっっ!?いつから気づいていたんだっ?」
図星をつかれた風丸は赤面し、目を逸らしながら問いただす
「1日様子見てたら表情とかで分かりますって。でも彩さんも鈍感というか、手強そうですよ。うかうかしてたら他の仲間や選手たちに取られるかもしれないので、時間かかるかもしれないけど外堀は埋めた方が良さそうですね。」
「ははっ。他の奴らには手出しさせないさ。その為に学校ではできるだけ彩の近くにいるんだ。じっくり外堀埋めてから逃げられないようにするさ。」
そう答えた風丸の表情に宮坂は苦笑を浮かべ、彩さんも厄介な人に捕まったなぁと思うのだった。
「くしゅんっっ!!」
「なんだ?彩。風邪引いたのか?」
「んー?熱はないんだけどねぇ。今日は早めに風呂に入って寝ようかな。明日も練習あるしね。」
自分の話しをされている事など知らずに能天気に過ごしている彩。風丸が若干ヤンデレがかっているのに気づくことになるのはだいぶ先の話しである。
皆様お久しぶりです(´;ω;`)
Switchのイナイレに没頭しておりまして気付けば一年以上経過していました(^^)
最近アニメも見返してみてやっぱり風丸のかっこよさにどんどん沼っていくこの頃です。
またぼちぼち更新していきます。