世界の敵になるために   作:黒巛清流

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ちょっと遅くなった


3.初戦

「はぁっ!」

 

エンジェルナイトがバッドギアに向けて剣を振るい、バッドギアも武器で受け止め金属音が鳴り響く。

ちなみに僕は少し離れている所で見てるだけです。腕を組んで傍観の姿勢、ルルゥはマリの元へと向かった。

戦闘は拮抗しているようだがややエンジェルナイトが有利かな。戦い慣れていないからまだ強くなれるか。

 

「ケタッ!」

「くっ…! 戦い方ってこれであってるの…!?」

 

レイは別に剣術を習っていたわけでもないため見様見真似で剣を振るっているが有効だとは言えない。といってもバッドギアは初戦のためそんなに強くはしていない、ぶっちゃけていうと必殺技ブッパで倒せる。

 

「魔力を使うルルゥー!」

「ま、魔力ってどうやって使うのよ!?」

「ぐっとしてぱぁーってやるルルゥー!」

 

そんなコントみたいな会話をしながらも運動神経は高いようで踊るようにバッドギアの攻撃を回避している。

 

「え、えっと...ぐっとして…!」

 

体に流れる魔力を循環させ剣となったトランス・ギアに魔力を集め。

 

「ぱぁー!」

 

勢いよく剣を振るうと剣先から魔力が斬撃の形となり飛び出し、バッドギアに少なくはない傷を与えた。

よし、魔力の使い方はこれで覚えられるはずだ!

 

「エンジェル・コアをトランス・ギアにもう一回セットするルル! 必殺技を放って倒すルルゥー!」

「え、えっと…これかっ!」

 

いつの間にか腰のホルスターに収まっていたエンジェル・コアをトランス・ギアに差し込む。

 

《Holy Charge!》

 

刃に白い魔力が満ち、それが青い魔力へと変わっていく。

バッドギアも対抗して武器にどす黒い魔力を貯めてレイに放つ。

 

「グォォッ!」

「これで終わりよっ!!! ホーリー・スラッシュッ!!!」

 

レイが剣を振るうと青い斬撃が飛び、バッドギアの攻撃を打ち消しそのままバッドギアに直撃し。バッドギアは叫び声を上げながら消滅した。

ふむ、危なげなく倒せたな。次はもうちょっと強くしてもいいかもしれない。

 

「……こんなところか」

「あっ! 待てっ!」

 

レイがこっちに迫ってこようとしているので銃から黒煙を出して姿を消す。実は短距離のワープ機能までついているのだ。まぁちょっと時間がかかるから戦闘中とかは使えないけど。

少し離れた所で変身を解除する、次は一週間後ぐらいかな。さてどうするべきか…

魔法少女を増やすために10日後にするのもありかなぁと…と考えていると。

 

『夜野アスカ』

 

後ろからそんな風に声をかけられた、感情のこもっていない機械的とも言える声。

振り向くと一人の少女がいた。

真っ白な髪と人形のような無表情が特徴的な少女は感情を一切感じさせない視線をこちらへと向けていた。

 

「…あぁ、『天使』か。思ったより早かったね」

『我々のことも知っていましたか、なら話は早い』

 

バキリッ。

 

何かが歪むような音と共に『天使』の腕から何かが生えてきた。

それは徐々に弓のような形へと変貌していき背中から純白の羽、そして頭上に天使の輪が現れる。

そして辺りの景色が灰色のような白のような色で染まり、現世から断絶された。

 

『あなたを排除します』

 

…彼女達は『天使』、エンジェル・コネクト!のラスボスである『さいごのかみ』の手下である。

簡単に説明すると『さいごのかみ』の目的は『強い魔法少女を生み出すこと』である。しかし過程などを全く考慮しておらずそれが原作の悲劇へと繋がった。

たちの悪いことに彼女達は心が存在しないため怪物化したり魔法少女同士で殺し合うことに何も感じていないどころがその方が強くなれると計算しているからだ。

そして、魔法少女達と敵対する僕をイレギュラーとして排除しようとしているのだ。

 

普通ならルルゥに事情を話し、協力体制を取った方がいいのだろうが。『天使』が僕の仲間と勘違いし協力体制をとった魔法少女も排除しようとするのかもしれない。

現在の魔法少女の評価は(ボク)の生み出した怪物を倒しているから天使(こっち)側と思われていることだろう。心がないからこそそのような評価なのかもしれない。

だからこそ、僕は彼女達の…いや、『さいごのかみ』が支配する『世界の敵』にならなくてはいけなかったのだ。

 

「ずいぶんと熱烈だね『CONTACT』」

 

再度銃を手に出現させ天使に銃撃を行う。

天使はその弓を振るい銃撃を弾いた。そのままこちらへと駆け出す。

 

『SET UP』

 

 

そのまま流れるようにバッド・コアをセットし構えた。

 

(『トランス・チェンジ』)

『BAD CONNECT』

 

黒い煙が僕を包み【バッドエンド】と変貌した。

天使は弓をまるで剣のように扱い僕へと振るってきたのでトランス・トリガーで受け止める。

ガキンと剣同士でぶつかり合ったような金属音が鳴り響いた。

互いに後方へとのけ反るが僕は足を踏み込み足を振りぬく。

 

「フッ!」

「…っ」

 

ビキッ

 

天使が蹴り飛ばされ地面を転がる、それと同時に天使の顔にヒビが僅かに入った。人ではないといえ見ていて気持ちのいいものでもないな…。

 

「...これほどまで」

 

僕も驚きだ。原作であれほど苦戦していた天使にここまで有利を取れるとは思っていなかった。

終盤、『さいごのかみ』は一般人を守って死亡した魔法少女を見て「一般人は邪魔になるから消そう」と聖骸と呼ばれる異形を生み出し、天使と共に主人公の町を襲った。結果としてはレイを含めた魔法少女4名の死亡という結果で終わる。

最終話へ続く話とは言えあのシーンは見ててきつかった。この世界では絶対に起こさせない。

 

「…」

 

僕はトランス・トリガーからバッド・コアを抜き。別の差込口に差し込む。

 

『BLOODY DISCHARGE』

「…っ」

 

赤黒い火花が銃を覆う様に発生する。それを見ると天使は羽根を広げそれへと逃げた。

僕はゆっくりと銃を構えて天使に狙いを付け、引き金を引いた。

 

【NIGHTMARE FANG】

 

銃から巨大な牙が発射され天使へと追尾する。天使は逃げようとするが逃げきれずに直撃した。。

 

「…-ッ」

 

空中で牙は噛みつくように爆発し天使は墜落して地面に叩きつけられる。ひび割れはかなり大きくなっておりもう活動することは不可能だろう。

僕は反撃される可能性を考慮し銃を突きつけながら天使へと近付いた。

 

「これは...想定外でした…更なる…強化を…」

 

そういうと共にスゥ...と天使の姿が消え。周りの景色も元通りになった。僕は変身を解除し一息つく。

 

「まだまだ頑張らないと...」

 

でも僕もちゃんと戦える。拳を握りながら僕はこれからの天使の戦いに気合いを入れ直した。




・魔法少女の必殺技
エンジェル・コアは変身後に腰のホルスターに移動するのでそれを武器となったトランス・ギアに差し込み、ボタンやトリガーを押すことで発動可能。複数回押すことで強化されるが肉体の負担が大きい。


・バッドエンドの必殺技
マガジン部分にあるバッド・コアを抜き、銃でいうハンマー部分にあるスロットに差し込むことでトランス・トリガーの必殺技を放つことが可能
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