「いや〜今回のバイトは中々にハードだねぇ」
「あなたが温泉開発部と一緒になって騒ぎを起こさなかったらこうならなかったのだけど」
「ソレは反省してるよ委員長さん。だからこうして故障した空調を修理してるんじゃないか!」
詳細は省くけど、ついさっきまで私は温泉開発部でバイトをしていてうっかり公共施設の一つを爆破しちゃったんだよね。温泉は出たけど風紀委員長のヒナさんに私と雇用主が捕まちゃって…罰として奉仕活動をさせられてるって感じかな。
「風紀委員の仕事を手伝ってくれるのは嬉しいけど…」
「言わなくてイイ!私も迷惑掛けてるのは自覚してるから!その分サービスをしてるから許しておくれ!」
「……」
「っや、そもそも問題を起こさない方がキミとしても助かるのは理解してるけど…やっぱりバイト部はバイトをしてこそだからさ」
それなら最初から問題を起こさないでほしいと言う目で見られたのでつい言い訳みたいなことを喋りつつ駄目になった部品を取り換えていく。
「手際が良いのね…」
「はは!これも日々のバイトの賜物だとも、あまりに酷かったりしたらムリだけどこの程度なら私でも直せるよ」
断線してたり細かいのが壊れてたりする空調はバイトで何度も直したことがあるしこれはヒナさんももっとうちの部を頼ろうと思うんじゃない?はっはっは!いや〜また私の優秀さを見せてしまったねぇ!
「あなたのお陰で風紀委員の仕事が楽になってるのは確か…だけど」
「…?」
「美食研究会や温泉開発部と一緒になって騒ぎをより大きくするのは止めてほしいわ」
「っう…な、なんだかマッチポンプをしてる気分になってくるじゃないか、実際ソウ思われてもしょうがないのかもだけど」
彼女たちからの仕事はしばらく控えた方が良いかなぁ…でもバイト、う〜ん。温泉開発は爆薬の適切な量を学べるし…美食は色んな調理が学べるし…どうしよう。
「……提案なのだけど、風紀委員でのシフトを増やす分その二つのシフトを減らせないかしら」
「ソレはとても魅力的だねぇ…うん、うん…フフ」
風紀委員が頼りにしてると言うお墨付きがあればうちの部は今より人気になるかも…んふふ♪
「イイよ!その提案に乗った!」
「良かったわ。細かい部分の調整は後日アコと相談してちょうだい」
「オッケー、じゃ、後はネジを締めるだけだしパパッと済ませるよ!」
空調の修理を済ませて工具箱を片付ける間もヒナさんの視線をひしひしと感じるけど、まだ何か話したいことでもあるのかな?それとも終わるまで見張ってるだけとか。
「…少し気になったのだけど。ノクス、あなたはどうしてバイト部の人気に拘っているの?」
「うん?う〜ん、そうだねぇ…………褒められたいから…かな」
「…え?」
色々と理由はあったのにふと、声に出してしまった。
「な〜んてね!バイト部が人気になればそれだけ部員も増えるかもしれないだろう?目指すはゲヘナで一番の部活さ!」
一瞬ヒナさんに怪訝な目で見られたから咄嗟に誤魔化しちゃった。気付かれてないと良いんだけど。結構無理のある言い訳だったかな。
「…別に恥ずかしがることはないと思うわ」
「あはは…流石にこんな理由で人気が欲しいだなんて恥ずかしいじゃないか。恥ずかしがらないではムリがあるよ」
これは気を遣われちゃったかな?やっぱり疲れが溜まってたのかも、うっかりあんな言葉を溢しちゃうなんて、私らしくないにも程があるよ!
「このコトは内緒にしてておくれよ?」
「えぇ、誰にも言わないわ」
「ありがと、それじゃあ、お疲れ〜今後ともゲヘナ学園バイト部を御贔屓に!」
−−−今日は良い香りのするアロマでも使ってみようかな