「こっち!ハンバーグ定食と焼き鮭定食出来たよ!パンケーキちゃん!5番と6番の子に持って行って!」
「はい!お待たせしました〜!」
「ノクス!こっちはきつねうどんとカレーうどんが出来たから7番と8番の子に持って行ってあげて!」
「任せたまえ!」
うわぁぁぁぁ!忙しい!忙しすぎるよ!いつもは他の子も連れてバイトしに来るのに今回に限って二人とも別のバイトが入ってたなんて!調子に乗って任せてなんて言うんじゃなかったよぉ!
「はい!きつねうどんとカレーうどんだよ!」
「ノクス先輩!日替わりランチが入りました!」
「オーケー!」
ジュリちゃんから注文を聞いて今日の日替わりを確認する。どうやら今日はカツカレーらしいからカツを沢山作る事になりそうだ。
揚げたカツをザクザクと切っていきカレーライスの中に入れてトレイに乗せる。
「パンケーキちゃん!18番と19番に日替わりランチ!」
「は、はい!!」
これ強がるんじゃなくて素直に助っ人頼めば良かった!いつも思うけど4000人近くの人たちをこんな少人数で捌くなんて正気じゃないねぇ!今からでもお願いできないかな!……無理か。
【 二時間後 】
「はっはっは、バイトで鍛えた持久力も、飢えた猛獣たちの前では無力だってコトがわかったよ……」
「お疲れ様ノクス、今日はなんだかんだで美食研究会に攫われなかった。って言うか見当たらなかったし平和な方よ」
言われてみればそうだね。いつもならフウカちゃんの事を攫おうとして手伝いに来た私たちとドンパチやるのに…風紀委員に捕まったかな?
「賄いを持ってくるからノクスは少し休んでて」
「いや、料理長ちゃんのホウが私より働いたんだからキミが休みなよ。三人分程度ならまだ作れるしさ。パンケーキちゃん!料理長ちゃんを休ませといて!」
「え?あ、はい!」
「ジュリ!?」
フウカちゃんはジュリちゃんに任せて賄いを用意する。カツを作り過ちゃったからそうだなぁ…カツカレーにしとこうかな。カレーなら余程のことがない限り失敗しないし。
「お待たせ〜」
「待っておりましたわノクスさん」
「やぁ!美食家さん、イマからテーブルに置いていくからもう少し待っておくれ………え?」
いつの間にかハルナさんが座ってる。思わず二度見しちゃったよ。他の部員は見当たらないけど…一人だけ?
「これがノクスさんの手料理ですか、美味しそうですね」
「何シレっと食べようとしてるんだい。料理長ちゃんを攫いに来たなら追い出すよ?一人だけならパンケーキちゃんと私だけでも十分なんだから」
例え給食を作り終えたとしても今の私は臨時給食部員、部長を誘拐させる訳にはいかない。
「いえ、今日はノクスさんが料理をしていると耳にしましたので。普段はキヴォトス中のバイトをしているバイト部の部長、フウカさんを手伝いに来ても配膳や下拵えをしてる所しか見た事がない…そんな貴女の料理を食べられる機会なのですから」
あぁ、私より料理が上手い子たちだしそれなら私は邪魔にならないようにする為に配膳とかしてたんだっけ。
「そんな期待されるような腕前じゃないけれど…コレ食べて大人しく帰ってくれるって言うなら喜んで食べさせてあげるよ」
「今度は食材調達の際に呼ばさせてもらいましょうか。ノクスさんが持ってくる食材は質が良いので」
「…それって結局私が調理するのよね?」
フウカちゃんには申し訳ないけど、美食研究会に雇われたら私も止められないからねぇ。
「その時は私も手伝うよ…」
「あ、別にノクスを責めてる訳じゃないわよ!あなたの部活の都合上で立場がコロコロ変わるのは仕方がないもの!」
罪悪感に刺され今度手伝う時はもっとサービスしようと決めた。
「ふぅ、ご馳走様でした。貴女の料理、堪能させてもらいました。今日はこれで失礼させてもらいましょう」
「………爆破されなかった」
私の料理って平凡かちょっと美味しいかな?程度のレベルなのに、正直爆破されるかもって思ってたからずっと銃の引き金に指掛けてた。ふ、ふふ…どうやら私の料理はハルナさんをギリ満足させられるレベルだったらしいね。私の才能は恐ろしいよ!
−−−…怖かったぁ〜