(自称)純白の天使降臨異変〜楽園の素敵な巫女達〜   作:ライムα

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最近急に寒くなったわね〜


第四話 地底の狂乱鬼 前編

 「地底も案外広いもんだな。結構歩いてるけどまだ着かないのぜ…。しかも蒸し暑い…。」

 

魔理沙は顎に付いた汗を拭いながらぼやいた。霊夢も額の汗を拭いながら返す。

 

「こんな状態じゃ調査なんか出来やしないじゃない…。地霊殿着いたらお燐に冷たいお茶でも淹れてもらいましょ。」

 

「さんせ〜…ん?あいつは確か…。」

 

魔理沙はそう呟きながら目を凝らした。視線の先には、おでこから黄色い星印の付いた赤い角を生やし、長い金髪をなびかせている女性が佇んでいた。左手にはスマホ、右手には大きな赤い盃を持っている。魔理沙は手を振りながら言う。

 

「ちょうどよかった。お〜い勇儀、最近この辺で不審者とか見慣れない奴とかフランとか見てないか〜?」

 

魔理沙が叫ぶと勇儀はその声に呼応するようにゆっくりと振り返った。しかし、その目はどこか虚ろで焦点も合っていないようだった。霊夢は眉をひそめて魔理沙に囁く。

 

「ね、ねぇ…なんだか勇儀の様子がおかしくない?心ここにあらずって感じというかなんというか…。」

 

「言われてみれば確かにそんな気もするのぜ…。あいつどうしちまったんだ…?」

 

霊夢達がひそひそ話していると、どこからか声が響き渡る。

 

「あんた達何やってるの!?早く勇儀から離れて!今の勇儀は…正気を失っているのよーー!!」

 

その声を合図に勇儀は盃を捨てて飛び上がり、霊夢達に拳を振り下ろした。霊夢と魔理沙は間一髪攻撃を飛んで避けられたが、拳が地面を砕く衝撃波で二人とも遠くに吹き飛ばされてしまった。

 

「イテテテ…何が起こってるんだ…?おい、霊夢も大丈夫か?」

 

魔理沙は埃を払いながら帽子を被り直して言った。霊夢も咳き込みながら立ち上がる。

 

「ゲホゲホッ…なんとかね。とりあえず、逃げる準備しておきなさい。」

 

「え、何で逃げる準備なのぜ…?私とお前が二人で掛かれば鬼と言えども流石に…。」

 

魔理沙が反論しようとした時、空き家の中から金髪ショートの少女が顔を覗かせて、手招きをしながら言う。

 

「そこの金髪魔法使い!今は巫女の言う通りにして、こっちに隠れなさい!勇儀に見つかる前に早く!!」

 

「…!あんたは勇儀とよく一緒に居る…まあいいわ、とにかく行くわよ魔理沙!」

 

霊夢はそう言いながらまだ不満気な様子の魔理沙の手を引っ張って少女の方に走っていった。二人が空き家に駆け込むと少女は勢いよく引き戸を閉めて近くにあった棒をつっかえにした。霊夢は肩で息をしながら少女に言う。

 

「はぁはぁ…助かったわパルスィ。それで、一体何が起こっているの…?」

 

霊夢が聞くとパルスィは扉に寄りかかりながら答える。

 

「わかんないわよ…いつもみたいに橋の上で待ち合わせしてたんだけど、私のところに来た時にはもうあんな感じだったからね。正気を失う前の行動を見れてないから原因も不明だし…どうしちゃったのよ。」

 

パルスィが泣きそうな表情で言うと魔理沙はミニ八卦路を取り出しながら言う。

 

「普通に酔っ払ってるだけじゃないのか?あいつらいつも酒を浴びる様に飲んでるだろ。それか鬼特有の発情期的な何かだったり…。」

 

「多分そのどちらでもないわ…今まで勇儀があそこまで見境なく暴れたことなんてないもの。それに…例え酔っ払ってるとかだったとしても持ってるお酒を地面にぶちまけるなんて絶対しないわよ!」

 

パルスィが叫ぶと霊夢は顎に手を当てて言う。

 

「確かにそうねぇ…勇儀だったらどんなに酔っても命より大切なお酒をこぼしたりしないか…そういえば、勇儀スマホ持ってたわね。それに…あの時魔理沙の様子も…。」

 

霊夢は独り言を呟きながら考え込んだ。隣で魔理沙はミニ八卦路を箒に埋め込みながら言う。

 

「考えても仕方ないし、とりあえず今は地霊殿に行くとするか霊夢…お〜い霊夢さ〜ん?大丈夫なのぜ〜?」

 

魔理沙が霊夢の顔を覗き込みながら心配そうに言うと霊夢はハッとした表情で返す。

 

「え?ああ、ごめんごめん。ちょっと考え事してただけよ…。でも地霊殿に行くと言っても、その前に勇儀と会ったらどうするのよ。パルスィでも今の勇儀を宥めるなんて無理でしょ?」

 

「絶対無理よ。いくら私と勇儀が仲良いからって、あの状態じゃ殴り飛ばされるのがオチでしょうね。」

 

パルスィは首を横に振りながら言った。すると魔理沙は自信満々に言う。

 

「ふふん!その点は心配ないのぜ!パルスィ、ここから地霊殿の方向はわかるか?」

 

「そりゃまぁ…わかるわよ。大きいからここからでも目視できるからね。」

 

「なら良かった。それじゃあここがバレる前にさっさと出発するぞ。」

 

魔理沙はそう言いながら立ち上がると、つっかえ棒を外して外に出て行った。残された二人は顔を見合わせ、首を傾げながら魔理沙の後に続いた。外に出ると魔理沙は箒にまたがって言う。

 

「お前らも乗りな。あいつが来る前に早く!」

 

魔理沙はそう言って二人を急かした。霊夢達は怪訝そうな表情をしながらも箒にまたがった。魔理沙はニヤリと笑って言う。

 

「よーし、それじゃあお前らしっかり捕まってろよ?振り落とされないようにな!」

 

魔理沙がそう言うと箒はフワリと宙に浮かんだ。その瞬間、先程まで彼女達が居た空き家が轟音を立てて崩れ去った。その土煙の中から勇儀の叫び声が聞こえる。

 

「あ゛あ゛あ゛ムカつくムカつくムカつくーー!!!人間も妖怪も神々もこの世界さえも全部癪に触る!!」

 

勇儀はそう叫びながら地面を思い切り踏みつけ、地割れを起こした。魔理沙は焦った表情で言う。

 

「やべっもう来たのか!霊夢にパルスィ、絶対振り落とされないようにしっかり捕まっててくれ!」

 

魔理沙はそう言うと一気に箒を上昇させ、身をかがめた。霊夢達も魔理沙に倣って身をかがめた。

 

「行くぞ!これが本当のほうき星だ!」

 

叫ぶと同時に、先程箒に仕込んだミニ八卦路からマスタースパークが放たれた。箒はその推進力で一直線に地霊殿へと飛んで行った。

 ーーーーー

 「ほい到着っと。」

 

魔理沙はそう言いながら箒を地面まで降ろした。後ろに乗っていた霊夢はぐったりした様子で言う。

 

「いくらなんでも飛ばしすぎよ…私もう少しで吐くところだったわ。ほら、パルスィなんか気絶しちゃってるわよ。」

 

霊夢はそう言いながら霊夢にしがみついたまま白目を剥いているパルスィを突いた。パルスィはハッと目を覚まして言う。

 

「…!もう着いたの?うぅ…視界がぐわんぐわんする…。全く妬ましい速さだったわ。」

 

「ハハッすまんすまん。ちょっと調子に乗りすぎちまったぜ。…ん〜でもなんか違和感があるな。飛ぶ時とかなんか技名みたいなの言ってた気がするんだがなぁ…ブレイジングなんちゃらみたいな…だめだ、思い出せん。」

 

魔理沙はブツブツ言いながら少し焦げた箒の中からミニ八卦路を取り出した。その様子を見ながら霊夢はすっかり黒ずんでしまったカードを取り出して呟く。

 

「袿姫と戦った時はまだスペカとそれに関する記憶の大半がみんなに残っていたからなんとか私達も戦えたけれど…今は魔理沙以外もこんな感じみたいだし、妖怪に襲われでもしたらスペカルールに守られていた私たち人間はひとたまりもないでしょうね。…早くなんとかしてよ、紫。」

 

霊夢は祈るようにスペルカードだったものをギュッと握りしめると地霊殿の扉に手をかけた。

 ーーーーー

 「全く…魔理沙は相変わらず無茶苦茶なことをするなぁ。もう少しで私の可愛いコウモリが置いてかれるところだったよ。」

 

破壊神はモニターを見ながら言うと、紅茶を一口飲んだ。時空神は頬杖をつきながら言う。

 

「意外と早いんですねコウモリって。私途中で見失うだろうなとか思いながら見てたのに。」

 

「私のコウモリは速いだけじゃないよ時空神。超音波を出して相手の鼓膜を破壊したりもできるし、いざとなれば周囲を巻き込んで大爆発だって出来るんだから。」

 

破壊神が得意気に言うと時空神はとても嫌そうな表情で返す。

 

「うわ…破壊神、絶対それこの空間に入れないでくださいよ。この空間整備するの結構大変だったんですからね。」

 

「はいはい…そういえば、魔理沙の様子を見る限り、スペカの存在を上手い事“無かったこと“にできたみたいじゃない?」

 

破壊神がニコニコしながら聞くと時空神も心なしか嬉しそうに返す。

 

「えぇ、八雲紫や博麗霊夢なんかの一部力を持っている者たちはまだ覚えてるようですが、幻想郷住民のほとんどは記憶から消えているようです。あのお方ともう一度暮らせるようになるのも…もうすぐです。」

 

「ということは〜、この“オリジナル“の世界を私たちの故郷で塗り替えられる算段もついたんだ?」

 

「はい、長らくお待たせしましたが無事この旅路に終止符を打てそうです。」

 

時空神はそう言いながら黒い宝玉を取り出した。破壊神はニヤリと笑って言う。

 

「あとはあいつから“創造“の力を取り込むだけか。あの異変の時に上手い事取り込めれたら楽だったんだけどな…まあ仕方ないか。今はこいつらの動向探って暇つぶしするしかないってのも退屈だなぁ。」

 

破壊神はそうぼやきながら視線をモニターに戻した。

 ーーーーー

 霊夢たちが地霊殿に入るとすぐに化け猫の妖怪が出迎えた。

 

「おやこんにちは〜霊夢達が来るだけでも珍しいのに…そこにパルスィさんもいらっしゃるなんて、何があったんだい?」

 

「えぇ、ちょっと地底で調べたいことがあってね…とりあえずさとりに会わせてくれる?あと冷たいお茶もお願い、地底はやっぱり暑いわね…。」

 

霊夢は両手で扇ぎながら言った。するとその時、奥から歩いてくる人影が見えた。

 

「あれ?霊夢っち達じゃん。まさかこんな所で会うとは思ってなかったよ~。」

 

そう言いながらやって来たのはつばの広い帽子を被り、眼鏡を掛けた茶髪おさげの女子高生だった。魔理沙達は驚いた様子を見せたが、それ以上にお燐は驚いた表情で叫ぶ。

 

「あんたは人間じゃないか!?一体どうやって潜り込んだんだい!?」

 

「それがね…実は私にもよくわかってないんだよね。いつもみたく博麗神社で目覚めるつもりだったのが気付いたらここに…。そうだ!霊夢っちに伝えたい事があったんだった!」

 

菫子はそう言いながらスマホを取り出すと霊夢に写真を見せた。そこにはマントを羽織った赤髪の女性の後ろ姿が写っていた。

 

「この人が外の世界にある霊夢っちの神社の場所を聞いてきたんだよ。ついさっきの話だからまだ来てないと思うけど…。」

 

菫子がそう言うと霊夢は写真をじっと見ながら返す。

 

「こいつは確か…レミリアのところに居候してる吸血鬼じゃない。」

 

「え?霊夢っちこの人の事知ってるの!?」

 

菫子が驚いたように言うと、霊夢は不思議そうに返す。

 

「知ってるも何もこいつはもう幻想郷に入って来てるわよ。本当にこの写真ついさっき撮ったやつなの…?」

 

「本当だよ!私これ撮った後にすぐ寝て来たんだから。…まあ何故かこのお屋敷に出ちゃったんだけどね。」

 

菫子はそう言いながらスマホをポケットにしまった。霊夢はどこか腑に落ちないという表情を浮かべながら言う。

 

「ふ〜ん…大結界に異常でも起きて時間や座標のズレが起きたのかしら…まあその話は今はいいわ。どうせ何かあっても紫あたりが見つけてくれるでしょう。お燐、さとりの部屋まで案内して。」

 

「あ、あぁ分かったよ…。」

 

お燐は状況がよく飲み込めないという表情を浮かべながらも霊夢たちをさとりの執務室へと案内した。

 

「さとり様失礼します。霊夢達がさとり様にお聞きしたい事があると言って訪ねてきたのでお連れしました。」

 

お燐はそう言いながら執務室の扉を開けた。中には目の下にうっすらとくまを浮かべたさとりが、立派なデスクで事務作業をしていた。さとりはゆっくりと顔を上げながら言う。

 

「申し訳ありませんが私もそのような怪しい人物は見かけてませんね。」

 

さとりは開口一番霊夢達の問いに対する答えを返した。普通なら驚きそうなものだが霊夢は落ち着いた声で返す。

 

「こういう時は便利な能力ね。手間が省けて助かるわ。そういえば、アリス達から聞いたけど、袿姫の異変の時に受けた神気の力の反動はもう大丈夫なの?」

 

霊夢がそう言うとさとりはゆっくり立ち上がり、霊夢達を見回しながら返す。

 

「ええ、お陰様で。ところで、勇義さんが正気を失って暴れているようですね。パルスィさんにも原因がわからないのであれば…怨霊に取り憑かれたか、遠隔で誰かに操られている、と考えるのが自然でしょうか。…どちらにせよ、残念ながら地底の住民では勇儀さんを止めることは不可能です。」

 

「いや、お空が居るじゃないか。あいつなら勇儀を止められるんじゃないか?」

 

魔理沙が不思議そうに言うと、さとりは目に掛かった前髪をさっと上げながら返す。

 

「あぁ、言葉足らずでしたね。“周りに被害を出さず安全に”勇儀さんを止められる方は地底には居ません。仮にお空を送り込んだら…地底はおろか、最悪の場合地上も火の海になりかねません。」

 

「あぁ…なるほどな。」

 

魔理沙はそう言って苦笑した。その時、たまたま通りかかったお空が不思議そうに尋ねる。

 

「さとり様、今私の事呼びました?何かお仕事ですか〜?」

 

「いいえ大丈夫よ。ありがとうね。」

 

「うにゅ?そうですか。」

 

お空はそう言うと、多角柱の制御棒を振りながらその場を離れた。さとりは額に若干の汗を浮かべながら言う。

 

「ふぅ…とにかくまずは勇儀さんを止めましょう。その方が、貴女方も調査がしやすいでしょう?」

 

「まあ…その通りだけど、でもどうやって?」

 

霊夢がそう言うとさとりは静かに答える。

 

「一応二つほど案があります。一つは、パルスィさんが勇儀さんに呼び掛けなどを行い正気を取り戻させる、というものなんですが…。」

 

さとりはそう言いながらじっとパルスィを見つめた。しかしパルスィは首を振って言う。

 

「いや…それは無理だったわ。今の勇儀には私の声すら届いてない…。」

 

「そうですか…ならば仕方ありません。二つ目の案を使うとしましょう。霊夢さんと魔理沙さん、にとりさんからスマホを貰っていますね?」

 

「ん?これがどうかしたのぜ?」

 

魔理沙は首を傾げながらさとりにスマホを見せた。さとりは上を指差して言う。

 

「それで地上の鬼、萃香さんを呼んでください。彼女ならば地底の被害を最小限に勇儀さんを止めてくださるでしょう。」

 

「ちょっと待って!あいつだってお空程じゃないとしても地底に大損害を出すんじゃない?それこそ巨大化したりして…。」

 

パルスィが不安そうに言うとさとりは小さく微笑んで返す。

 

「その点はご安心を。彼女はよくこの地底の居酒屋で、勇儀さんと昼間から呑んだくれています。鬼が御用達に出来る居酒屋なんてそう多くありませんし、何より萃香さんは地底の居酒屋を大切に思っています。なので下手に居酒屋ごと地底を崩壊させるような戦い方はしませんよ。」

 

「それならいいけど…。」

 

パルスィはどこか不安が拭えないという表情をしながら言った。その横で霊夢はスマホで電話帳を開きながら言う。

 

「そういえば…萃香の電話番号登録されてないわね。あいつスマホ持ってないのかしら。仕方ない…あいつに伝言を頼むとするか。」

 

霊夢はそう言うとどこかに電話をかけ始めた。十秒ほどで繋がると雑音混じりの声が聞こえてくる。

 

「こちら、清く正しい射命丸文でございます!霊夢さんどうかされましたか?」

 

「あーもしもし文?ちょっとお願いがあるんだけどもいい?」

 

霊夢がそう言うと文は自室の椅子で足を組みながら返す。

 

「お願いですか?珍しいですね〜霊夢さんが改まって。私に出来る事なら承りますよ。なんですか?」

 

「ちょっと萃香宛に伝言をお願いしたいのよ。」

 

霊夢が言った瞬間電話口からゴトリと鈍い音がした。驚きのあまり文がスマホを落としたのだ。文は明らかに嫌そうな声色で返す。

 

「萃香様…ですかぁ。いや〜ちょっとそれは難しいかもしれませんねぇ…。」

 

「人里で新聞売れなくなったら困るでしょ?」

 

霊夢は静かに、そして強かに言い放った。しばらくの間電話口からは唸り声が聞こえてきたが、やがて折れたように文が口を開く。

 

「はぁ…わかりましたよ。それで、萃香様になんとお伝えすればいいんですか?」

 

文は紙とペンを用意しながら気乗りしない様子で言った。それに対して霊夢は満足そうに言う。

 

「話が早くて助かるわ〜流石幻想郷最速ね。それじゃあ今から言うことを出来るだけ早くしっかり本人に伝えてちょうだいね。」

 

霊夢は勇儀が地底で正気を失っていること、そしてそれを止めてほしいことを文に伝えた。文はさらさらとメモ帳に書き留めると立ち上がって言う。

 

「了解しました、早速伝えて来ますね。それでは。」

 

文はそう言いながら電話を切るとため息をつきながら呟く。

 

「全くあの人は…まさか文々。新聞の存亡を盾に交渉してくるとは…萃香様よりよっぽど鬼だわ…鬼巫女だわ!」

 

文はぶつぶつ文句を言いながら萃香を探しに行った。

 

その一方で霊夢は満足気な笑みを浮かべて言う。

 

「ふう〜これで一件落着!」

 

そう言いながらポケットにスマホをしまった。その後ろで菫子は苦笑いしながら呟く。

 

「自分の要求を飲ませる為に新聞の購読者を人質にとるとは…霊夢っち恐るべし!流石妖怪の天敵!」

 

「聞こえてるわよ〜。失礼しちゃうわね!」

 

霊夢が目を細めて言うと菫子は慌てて口をつぐんだ。少しピリついた空気が流れたもののすぐにさとりがそれを破るように言う。

 

「ふむ…それではこれで勇儀さんの方は一旦は解決ですね。ところで霊夢さん、貴女もしかして勇儀さんがああなった原因に心当たりがあるのではないですか?」

 

「!?…ほんとにさとりの前では隠し事が通用しないわね。…一応あるにはあるわよ、心当たりが。」

 

霊夢は頭の後ろを掻きながら言った。するとパルスィが霊夢の両腕をガッチリ掴んで言う。

 

「貴女、勇儀がおかしくなってしまった原因知ってて内緒にしてたの!?私すら知らなかったのに…妬ましいわ!」

 

「いや別に内緒にしようとかそんなんじゃないけど…確信が持てなかったから黙ってたのよ。余計なこと言って場を混乱させてもあれだしね。まあ、気になるなら話してあげるわ。」

 

霊夢はそう言いながら、先程しまったスマホをもう一度取り出して続ける。

 

「念の為言っておくけど、今から見せるものを直視はしないでね。私の予想が正しければ恐らく…一定時間直視した全員が操られるわ。」

 

霊夢はそう忠告すると、動画サイトのコメント欄を開いた。そこには『純白の天使ラフレシア』というアカウントが上位に来ていた。魔理沙はそれを見つめながら言う。

 

「ん?こいつは確か…霊夢が怪しい力を放っているって言ってたや…つか…ぐぅぅ…。ムカつく…。」

 

「言ってる側から直視すんな!」

 

霊夢はそう言いながら魔理沙を強めに叩いて正気に戻した。それを見ながらさとりが顎に手を当てて言う。

 

「ふむ…なるほど。言葉では形容し難いですが魔理沙さんの心に異常が確認出来ました。先程心を覗かせていただいた際に見た勇儀さんと比較しても、おそらく勇儀さんの身に起きた現象と同じものかと。」

 

「やっぱりさとりもそう思う?まあ仮に勇儀のは別件だったとしても、このアカウントにも人を狂わせる力があると見ていいわね。」

 

霊夢が視界の端でアカウントを捉えながら言うと、話についていけてなさそうな菫子が口を開く。

 

「よくわからないけど…また幻想郷で異変起きてるんだね。ん〜…にしてもこのアカウントどこかで見たことある気がするけど…思い出せないなぁ…。」

 

菫子は霊夢と同じようにアカウントを視界の端で捉えながら呟いた。

 ーーーーー

 一方その頃、文は萃香を探しながら妖怪の山上空を飛んでいた。

 

「お山に居てくれれば楽なんだけど…鯨呑亭とかに出掛けられていたら面倒ですね…。なんで私がこんな目に…。」

 

文はぶつぶつ文句言いながらも懸命に萃香を探して回った。その甲斐あってか数分後、川沿いの木に寄りかかって酒を呑んでいる萃香を見つけた。文は小さく嘆息をもらすと、決心したように萃香に話しかける。

 

「あの〜萃香様、お休みのところすいません。ちょっとお話よろしいですか…?」

 

「ん?お前は確か新聞作ってる天狗だな。いいぞ、言ってみろ。」

 

萃香はそう言いながら起き上がり、あぐらをかいた。文はメモを取り出し、霊夢からの伝言を事細かに伝えた。話を聞き終えると萃香はニヤニヤしながら言う。

 

「へぇ…勇儀の奴がな。それで、お前はあいつを止めるためだけに私を地底に呼び立てるのか?」

 

「い、いやいや私ではなくて博麗の巫女がですね…。」

 

文が慌てて両手を振りながら説明しようとすると萃香は笑いながら返す。

 

「ははっ!分かってるよそんな事。ちょいと意地悪しただけさ。とりあえず了解した、確かにそれは私が行った方が良い案件だ。霊夢の奴、他には何か言ってたか?」

 

「いえ、特には…。そ、それでは失礼します!!」

 

文はそう言うとさっさと飛び去っていった。萃香はその姿を見ながら頬杖をついて呟く。

 

「ふん…相変わらず逃げ足の速い種族だな天狗ってやつは。しっかしああは言ったものの、本気の勇儀とやり合ったら私だけだと周りに配慮しながらの戦いは、ちと無理があるな…。仕方ない、あいつらも連れてくとするかな…。」

 

萃香はそう言いながら立ち上がると何処かへと歩き出した。

 

一方、文は冷や汗を垂らしながら空を飛んでいた。

 

「いやはや…鬼との会話は何度やっても慣れない…。なんかこう…心臓がきゅっとされる感じですね。さて、とりあえず気を取り直して人里に特ダネでも探しに行くとしましょう!」

 

文は独り言を言いながら全速力で人里に向かった。

 

「お、見えてきた見えてきた。とりあえず少し遠くに降りて羽だけ隠さないと。」

 

文はそう言いながら降りると服の中に羽を詰め込んで人里に向かって歩いた。文はカメラを片手に人里に入った瞬間絶句した。

 

「…これは、とんでもない特ダネみたいですね。」

 ーーーーー

 「よう、華扇。久しぶりだな。」

 

萃香はそう言いながら花々の咲き乱れる自然の中に建てられた、一軒の平屋の縁側に座った。すると奥の方からとても面倒くさそうな雰囲気漂う声が聞こえる。

 

「何しに来たのよ萃香…。そもそも私貴女にパスワード教えたっけ…?」

 

そう言いながら現れたのは、ピンク色のショートヘアーに二つのお団子のような髪飾りを付けた茨木華扇だ。右腕には包帯を巻いている。萃香は相変わらずにやにやしながら答える。

 

「いや、お前の腕の方から聞いたのさ。いつでも遊びに来いよってな。まあ今日は遊びに来たわけではないんだがな…。」

 

「あいつ勝手な事を…。それで、要件はなに?面倒事ならごめんですよ。」

 

華扇が正座しながら言うと、萃香は少し溜めて返す。

 

「…地底まで一緒に勇儀を倒しに行くぞ。」

 

「あーもう面倒事確定だわ。喧嘩なら二人でやってちょうだい。」

 

そう言いながら奥に戻ろうとする華扇の足を掴んで萃香は続ける。

 

「待て待て喧嘩ではないんだよ。勇儀の奴どうやら操られて正気を失ってるらしくてな。タイマンだと周りに被害を出さないように、なんて戦い方できないから地底の居酒屋とかも巻き込んじまう。だからこうして仙界まで来たんだよ。」

 

「…はぁ、そういう事なら放っておくわけにもいかなそうね。奥で私の“右腕”が寝てるから、あいつも連れていくとしましょう。」

 

華扇はそう言いながら奥の部屋へと戻って行った。

 ーーーーー

 萃香達が地底に向かっている頃、霊夢達はお燐の運んできた冷たいお茶を飲みながらゆったりしていた。

 

「ふう〜そういえば今日は朝から動きっぱだったから疲れたわね。」

 

霊夢はそう言いながらお茶を飲んだ。さとりも事務作業を続けながら言う。

 

「それはお疲れ様です。萃香さんが勇儀さんを止めてくれるまではここでゆっくりしていてください。私もこの仕事片づけたらペット引き連れて地底の調査を手伝いますよ。」

 

「助かるわ〜。ここ広いから私たちだけじゃ終わらないと思ってたとこなのよ。」

 

霊夢がそう言いながらソファに寄りかかったその時、霊夢のスマホに一件の電話が入った。

 

「ん?誰かし…って文じゃないの。もしかして萃香見つからなかった報告じゃないでしょうね…。」

 

霊夢はそう呟きながら電話に出た。すると電話口から焦った文の声が聞こえる。

 

「あ、霊夢さんですか!?大変です一大事です!!」

 

「どうしたのよそんなに慌てて…もしかして萃香に会えなかったとか?」

 

「い、いえ…そっちは大丈夫です。とにかく現状だけ報告するとですね、私今人里に来てるんですけど、人間の一部が正気を失って暴れてるんです!!ちょうど霊夢さんから聞いた勇儀様みたいに!!!」

 

「…はぁ!?」

 

霊夢は目を丸くして叫んだ。すると帽子をアイマスク代わりにして居眠りしていた魔理沙が、帽子を少しあげて言う。

 

「ん、どうした霊夢。もう萃香達きたのか…?」

 

「違うわよ!とにかく地底は後回し。今すぐ人里に戻るわよ!!」

 

「ふぇ?」

 

霊夢はまだ寝ぼけ眼の魔理沙の手を引いて外の飛び出そうとした。しかしその瞬間、地霊殿全体を揺らすほどの衝撃と轟音が響いた。それと同時に天井付近のステンドグラスを割って勇儀が飛び込んできた。

 

「な…!もう来たの!?」

 

霊夢はそう呟き絶句した。電話口からは文の心配と焦りの混じった声が聞こえる。

 

「霊夢さん大丈夫ですか!?そちらからとんでもない音が聞こえてきましたが…。」

 

「大丈夫なわけないでしょ。件の狂乱勇儀が地霊殿に乗り込んできたのよ。…萃香よりも早くね。というわけで私たちは人里に向かえそうもないから、沈静化お願いね、文?」

 

霊夢がそう言うと文は嫌そうな雰囲気を溢れさせながら返す。

 

「え〜私がですか!?…はぁ分かりましたよ。読者が居なくなるからやればいいんでしょやれば。」

 

「わかってるじゃない。頼んだわよ。」

 

霊夢はそう言って電話を切るとお祓い棒を構えて言う。

 

「それじゃあ私達も、萃香が到着するまでなんとか凌ぐとしましょうか。」

 

   Next Phantasm

 

 

    おまけ

 〜紅魔の素敵な住民達〜

 

 プリンが無ければ作ればいいじゃないの巻

 

 「ない!!」

 

フランは冷蔵庫を見ながら叫んだ。その声を聞きつけた咲夜がすぐキッチンに現れて言う。

 

「どうされましたか妹様。何か失くしものですか?」

 

「あぁ咲夜…聞いてよ、私が食べようと思ってたプリンがなくなっているのよ!せっかく楽しみにしてたのに!!」

 

フランはそう言いながら地団駄を踏んだ。咲夜は冷蔵庫を覗き込みながら言う。

 

「どれどれ…確かにどこにも見当たりませんね。あるのは牛乳に卵にお砂糖か…。」

 

咲夜は冷蔵庫を眺めながら少し考えると、手をポンと叩いて言う。

 

「そうだ!妹様、ないならご一緒に作りませんか?」

 

「作る?でも私お菓子とか作った事ないし…。」

 

フランが自信なさ気に言うと咲夜が微笑んで返す。

 

「大丈夫ですよ。今から教える作り方は超簡単ですから!チルノだって覚えられるくらいの工程ですよ。」

 

咲夜がそう言うとフランの顔は途端に明るくなった。

 

「それなら安心ね!それじゃあ早速教えてちょうだい!」

 

「そう来なくては!それではまずは汚れてもいいように、こちらのお嬢様が誤発注して大量に余ったメイド服にお着替えください。」

 

咲夜はそう言ってフランに可愛らしいエプロンとカチューシャを差し出した。フランは楽しそうにエプロンに頭を通して咲夜に後ろの紐を結んでもらい、カチューシャを被ると嬉しそうにくるりと回ってみせた。

 

「えへへ、どう咲夜?なかなか似合ってるんじゃない?」

 

「ええ、とてもよくお似合いですわ妹様。それでは、早速始めていきましょう。私は材料を用意するので妹様は手を洗ってください。」

 

「はーい!」

 

フランは元気よく返事をすると羽根をパタパタさせながら事前に汲み置きしてあったお湯で手を洗った。その間に咲夜は冷蔵庫から、牛乳、卵、砂糖、バニラエッセンスを取り出して調理台に並べた。フランは手を拭きながら不思議そうに尋ねる。

 

「え、材料ってこれだけでいいの?」

 

「ええそうですよ。意外とシンプルですよね。それではまず始めにボールに卵を七つ割ってください。」

 

咲夜はそう言って食器棚からボールを取り出した。フランは踏み台に乗って早速卵を一つ割ろうとしたが、力加減が上手くいかず粉々にしてしまった。

 

「むむむ…意外と難しいわね卵割りって。今度は慎重に…。」

 

フランはそう呟きながら卵を優しく持った。しかし角でコンコンと叩いただけでグシャリと潰れてしまった。後ろで咲夜はどうしようかと少し悩んでから、一つ提案する。

 

「妹様、能力で卵の殻の上半分だけ破壊してみてはいかがでしょうか。そしたら空いたところから黄身と白身だけボウルに入れられると思いますよ。」

 

「なるほど〜やってみるわ!きゅっとして〜どかん!」

 

フランは左手で卵を持ちながら右手で「破壊の目」を握った。すると上手い具合に殻の上だけが吹き飛び、中から綺麗な黄身が顔を覗かせた。

 

「やった〜!部分破壊は苦手だけど上手くいって良かったわ。それじゃあ残りもこの調子で…。」

 

フランはそう言いながら残りも壊していき、ボールには七個の卵が入った。

 

「良い感じですね!では次に牛乳を1400mlをボウルに入れて下さい。ええと計量カップは…。」

 

咲夜は辺りをきょろきょろと見回したがそれらしき物は見当たらなかった。咲夜は少し考える素振りを見せると、次の瞬間手には500mlビーカーを持っていた。

 

「ちょっと今計量カップが見当たらなかったんでパチュリー様の部屋から拝借してきました。」

 

「…それ使って大丈夫なやつ?衛生的にも…。」

 

「大丈夫です!未開封のやつなんで!」

 

咲夜はそう言いながらビーカーに牛乳を注ぎ始めた。

 

一方その頃地下図書館では。

 

「ねえ、こあ〜私が買っといたビーカー知らない?500mlのなんだけど見当たらないのよ。」

 

「私本なら能力で見つけられますけどビーカーはわかんないですねぇ。だから日頃から整理しておきなさいと言ってたじゃないですか…。」

 

「うるさいわね〜私は研究で忙しいのよ!とりあえず河童のとこまで買いに行ってちょうだい。」

 

「え〜わかりましたよ。」

 ーーーーー

 「これで1400mlですね。ではこれを泡立て器で優しく混ぜて下さい。」

 

咲夜はそう言いながらフランに泡立て器を手渡した。フランは再び踏み台に乗るとボールをしっかり掴み、カチャカチャと混ぜ始めた。

 

「むぅ…結構量が多いからやりづらいわね…。えいえい!!」

 

フランはプリン液を溢さないように慎重に混ぜた。その途中でバニラエッセンスも加えてある程度混ざったところで咲夜はザルを出して言う。

 

「それではプリン液を七人分に分けていきましょうか。こうやってザルで液体をこしながらカップに注いであげるとなめらかな口当たりになるんですよ。」

 

咲夜はそう言いながらお手本を見せると、フランにザルを渡した。ボールの下を咲夜に支えてもらいながらフランは残りを均等にカップに注いでいった。全て終わると咲夜はレンジを開けて言う。

 

「それでは次にこちらで温めていきます。500wで三分、その後はプツプツ音が鳴るまで十秒ずつ温めていきます。ラップは掛けないで大丈夫です。」

 

「はーいじゃあ入れるね〜。」

 

フランはそう言って大きなレンジにカップを入れていった。その後咲夜が温度と時間を設定するとレンジはぼんやりと柔らかいオレンジ色の光を放ちながらプリンを温めていった。やがてプツプツと音を立て始めたくらいにレンジからカップを取り出した。

 

「うわすご〜い!もう結構固まってきてるね!」

 

フランはカップを少し揺らしながら歓声を上げた。さっきまで液体だったプリンは波立たないくらいまでは固まっている。

 

「それではこのまま三十分ほど放置して粗熱を取った後、冷蔵庫で三時間冷やします。それでは、三時間後にまたいらして下さいね。」

 

「はーい!じゃあちょっと外で遊んでくるね〜。」

 

フランはそう言ってエプロンを外すとそのまま外に行ってしまった。

 

三時間後、フランが帰って来た時にはプリンはすっかり固まっていた。

 

「やった〜ちゃんとプリンになってる!」

 

「ふふっ良かったですわ。それでは最後にカラメルソースを作っていきましょう。ここが一番難しいんですよね。」

 

咲夜はそう言いながらフライパンを火にかけると砂糖と水を大さじ十四杯ずつ入れた。フランはそれを見ながら不思議そうに尋ねる。

 

「難しいってどういう事?何か技術がいるの?」

 

「いえ、そういうわけではないのですよ。ただタイミングがとてもシビアなんですよね〜あ、ほら見てください妹様。」

 

咲夜はそう言ってフライパンを指差した。先程まで白かった砂糖が黒く変色してきていた。

 

「わ、黒い!プリンソースの色になってきてるわね!」

 

「ええ、そして砂糖が完全に溶けてカラメルソースの色になれば終わりなんですが…終わりのタイミングを過ぎると大変な事になるのですよ。」

 

「大変なこと?」

 

フランがキョトンとした表情で尋ねると咲夜は声を潜めて答える。

 

「ええ…フライパンに砂糖がこびりついて取れなくなります。つまりこれからのお料理は全部ほんのり甘くなってしまいます!ステーキとかも。」

 

「それは…怖いわね。」

 

二人がそんな話をしてる間にカラメルソースは出来上がった。辺りには甘苦い香りが漂う。その香りに誘われたリムがキッチンに顔を覗かせて言う。

 

「なんだなんだ美味しそうなの作ってるじゃんか。これ全部フランが作ったのか?」

 

「うん!咲夜に教えてもらいながらね。」

 

フランは嬉しそうに答えた。リムは出来上がったプリンを覗き込みながら言う。

 

「そうかそうか凄いなフラン!ん〜美味そうだ。こんな事ならさっき冷蔵庫にあったやつ食べなきゃ良かったなぁ勿体無いことしたよ。」

 

「…リム姉、それってプラカップに入ってた焼きプリンの事?」

 

フランが低い声で尋ねるとリムはプリンに気を取られながら答える。

 

「ん?ああそうだよ。そうだ!パチュリーに魔法で少しプリン炙ってもらっても…。」

 

「お前かぁぁぁぁぁ!!!!!」

 

フランはそう言いながらリムにレーヴァテインを振り下ろした。リムは何が何だかという表情で飛び退いて避けながら言う。

 

「うお!いきなりどうしたフラン!あ、もしかしてあの焼きプリンって…。」

 

「私のよ!」

 

フランはそう言いながらリムにどんどん攻撃を仕掛ける。咲夜は小さくため息をつくとフランに向かって叫ぶ。

 

「妹様!外の方が広いですよ!」

 

「それもそうね!」

 

フランはそう返すなりリムを窓に投げつけた。リムはそのままガラスを突き破って外に飛び出す。その後を追いかけてフランも外に飛び出した。

 

「はぁ…窓は後で美鈴に直してもらうとするか。私はカラメルソースかけちゃわなきゃ。」

 

咲夜はそう言ってプリンにカラメルソースをかけていった。その後いっぱい体を動かしてお腹が空いたフランは自作のプリンをおいしそうに食べたのだった。

 

  プリンが無ければ作ればいいじゃないの巻 終わり

 

 

プリンのレシピ(実践済み)

 

卵 人数分

 

牛乳 卵×200ml

 

お好みでバニラエッセンス三滴

 

砂糖 卵×大さじ1.5

 

カラメルソース

 

砂糖 大さじ二杯×卵

 

水 大さじ二杯×卵

 

 

要は

 

卵:砂糖:牛乳=1:1.5:200がプリン

 

卵:砂糖:水=1:2:2がカラメルソース

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




ちなみに私は砂糖が足りなくて味うっすくなったしカラメルもなし(´・ω・`)
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