広「お姉さん力を身につける、よ」 作:mamanaranai
静かな生徒会室で私、姫崎莉波は1人で仕事をしていた。
(今日はみんな忙しくて生徒会室に来ないから静かだな)
いつも賑やかな生徒会室なだけに今日は少し寂しい。
「よし、今日のお仕事終わり♪」
私は大きく伸びをする。少し固まった身体に気持ちがいい。
「少しお茶菓子をいただいてから帰ろうかな、千奈ちゃんがお家から持ってきてくれた紅茶も入れちゃおう♪」
電気ケトルの電源を入れるてしばらくすると、生徒会室のドアをノックする音がしてドアが開いた。
ゆっくりと篠澤広ちゃんが生徒会室に入ってきた。
「しつれいします」
「あれ広ちゃん、いらっしゃい」
「今日は、利波だけ?」
「そうだよ~。今日はみんな用事があってお休みなんだ。広ちゃんは今日どうしたの?」
「莉波に相談したいことがあってきた。今大丈夫?」
「私に?ちょうど仕事も片付いたところだから大丈夫だよ。あっ今紅茶を入れるところだから、紅茶を飲みながら話さない?」
「うん。ありがとう。いただきます」
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「これ千奈ちゃんがもってきてくれたクッキーなんだけど、すごくおいしいの。広ちゃんも食べてみて」
「ありがとう。・・・おいしい」
「でしょ~。おいしくてつい食べ過ぎちゃうから気を付けてるんだ。ところで私に相談って?」
「莉波。わたしに『お姉さん』を教えてほしい」
「お『お姉さん』を教える・・・!?」
「そう。今話していても感じた。莉波の包容力、温かさ、それは莉波のお姉さん力の賜物だと思う」
広ちゃんがすごく褒めてくる。
「その、広ちゃんはどうしてお姉さん力が必要なの?」
「・・・わたしの大切な人が最近、すごく疲れていて。なにか私に出来ることがないか考えた。そこで莉波のお姉さん力を身につけたいと思った」
ひ、広ちゃん!なんて健気なの!大切な人って千奈ちゃん?佑芽ちゃん?も、もしかして広ちゃんのPさん!
「そういうことなら、この莉波お姉ちゃんに任せて!でも、私は何をしたらいいのかな」
「この前千奈が言ってた。莉波にされた膝枕と耳かきが天にも昇る気持ちだったって、だからわたしにもしてみてほしい」
「お安い御用だよ!それじゃあさっそく始めようか」
私はソファに座り、広ちゃんを手招きした。
「広ちゃんこっちに来て」
「うん」
広ちゃんが私の隣に座る。私は自分の膝をぽんぽんと叩いた。
「じゃあ広ちゃんここに頭をのせて」
「うん。しつれいします。おお、これは確かにいい、かも」
「ふふ、はーいじゃあまずは左耳から掃除していくよー」
私は広ちゃんの耳掃除をしていく。広ちゃんは気持ちよさそうだ。
「ねえ広ちゃん」
「・・・な、に」
「さっき言ってた大切な人ってもしかして広ちゃんのプロデューサーさん?」
「・・・うん。・・・そう」
「プロデューサーさんのこと好きなんだね」
「うん。・・・とても大切な、人、だから、わたし・・・すー、すー」
「ふふ、広ちゃん寝ちゃった」
私は広ちゃんの頭をなでる。とても気持ちよさそうな寝顔だ。
私はそんな可愛い後輩の頭をもう一度なでた。
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「あれ、わたしいつのまに寝てた」
「おはよう、広ちゃん」
20分ほどして広ちゃんが目を覚ました。
「莉波すごい。これがお姉さん力」
「ふふ、なにかつかめたかな」
「うーん。これは莉波だからできることなのかも。わたしには難しいかもしれない」
広ちゃんが少し悲しそうな顔をする。
「そんなことないよ。広ちゃんのその気持ちがあれば、きっとプロデューサーさんに届くよ!」
「そう、かな。あれっ莉波どうしてPだって知ってるの」
「えっ、広ちゃんが話して、あっ」
「・・・あっ。えっとその、Pには秘密にして、ね」
「ふふ、もちろんだよ。私と広ちゃんの秘密ね」
顔を赤く染めた後輩が可愛くて、私はまた広ちゃんの頭をなでた。
「な、なに。莉波くすぐったい」
「広ちゃんが可愛くてつい♪」
「・・・可愛いくない、よ」
私は広ちゃんの気持ちが彼女の大切な人に届くように祈った。