ダンジョン超人は美人化ペットと無双する〜30年ぶりにダンジョンから出た地上は、女子率99.999%のハーレム世界でした〜 作:ラディ@小説家もどき
「おい、そこの名前のないおまえ。そう、草花柄の服を着ているおまえだ」
「は、はあ……」
私は近くに歩いていた人に声を掛けると、名前のない者はマヌケ面で足を止めて返す。
「あいつを見てどう思う、ほらあの魚面の気持ちの悪いやつだ」
青の下僕を指さして、私は問う。
「ええ……? いや、こ、
名前のないマヌケが答える。
「あ? なんだその『こくらのひと』とは、説明しろ」
さらに私はマヌケを問い詰める。
「あ、他の居住区から来た人? 小倉の人ってのは青竜王さんの住む小倉から来た人ってことよ」
あっけらかんとマヌケはマヌケな答えを述べる。
「つまりおまえにはアレが人に見えるということだな?」
マヌケすぎて、私はさらに質問を重ねるはめになる。
「…………ちょっとやめなよ。流石に他所から来たからって、確かに小倉の人はモンスターらしいけど人の見た目で人の言葉を話してこちらに危害を加えたりもしないんだからそういう差別はこの居住区じゃ禁止だよ」
何やらマヌケは私に敵意を向けて、強い口調で語る。
……誰を相手に敵意向けてるんだ?
脆弱な虫けら風情が……黒竜王を敵とするには脆すぎるし弱すぎるだろう。
人と見た目が同じということだけで判断して、この黒竜王に口答えするなど。脆弱な上に愚かだ。
こう考えると小娘共はこの世界ではかなり上澄みなのかもしれんな。虫けらの中ではかなりマシだ。
どちらにしろ虫けらには変わりないが。
結局、私を満足させるほどの実力はない。
「調子に乗るなマヌケ、もういい去れ。次一文字でも発したら殺すぞ」
私はマヌケを殺してしまう前にそう言って、追い払う。
人らを殺すと主様が嫌がる。
どうにも主様は人らを守ることを信条に生きている。
私が人らを殺して怒らせれば、主様は私と殺し合ってくれると考えたが。
嫌われたくもないのだ。
私は主様に一番愛されている、それはそれで大事なことだ。恋焦がれ好かれ好み愛し愛され、とろけるような思いの中で殺し合いたい。
さて。
おおよそ状況は把握した。
青の下僕が青の『幻惑』によって人らに混ざっている。
なら次に知るべきは。
「おいそこの、目的はなんだ? ほらマヌケ面の人らが歩いているぞ。食い殺さぬのか? 殺し放題だぞ」
私は青の下僕に目的を聞く。
青の下僕が人らの住処で暴れ散らかしているのならわかる。
青は当然人らを見下している。
というか流石に七竜は人らより事実として上位の存在ではある。個体としての完成度が違う。
青や赤は七竜の中では比較的若い、だから特に人を侮っていて見下している。
自身を超えうる存在を、他の七竜や悪樓かくらいしかいないと本気で思っているのだ。人に手を焼いた経験に乏しい。
だから青が人らに接触するなら、暇つぶしの蹂躙としか考えられない……のだが。
何故かこいつらは暴れずに、人らに紛れ込んでいる。
「……我々は無益な殺生を好まない。青竜王様は現在人間との共存の道を模索して――」
と、青の下僕が私に答え始めたところで。
超弩級発勁一撃で、破裂させて
これは……裡門頂肘という技だったか。
第五形態の身体能力や動きは主様と遜色ない。
主様と二十年戦い、私はこれを死ぬほど喰らってきたのと主様と繋がり思いと想いの重さが混ざり合ったことで主様の技をいくつか使えるようになった。
なるほどな、この技は確かに凄まじい。
この黒竜王の肉体強度にも通る以上、おそらくこれが効かない奴はほぼほぼいないだろう。
こちらから話しかけたは良いが、格下に対等な物言いをされて苛ついたのでとりあえず殺した。
何でこの私が青の下僕などと話さねばならんのだ。
容赦はない。
私は七竜最強の黒竜王。
本来、対峙した相手の生死は私の気分次第でしかない。
「……う、うわあぁぁぁぁ‼」
「きゃあぁぁぁぁあ‼」
「警察……! 攻略者も呼んで‼」
青の下僕が弾けたのを見て、人らが騒ぎ出す。
あ? 青の下僕を潰しただけで、何故人らが騒ぐんだ……? 喰い殺されたかったのか?
「貴様! 何故小倉の人を……、何をしたかわかっているのか‼」
「囲め‼ 気をつけろ! 高威力の戦闘ペットを有している確率が高い‼」
「捕らえて口を割らせろ‼」
ぞろぞろ、私を囲むように人が次々にそんなことを宣う。