ダンジョン超人は美人化ペットと無双する〜30年ぶりにダンジョンから出た地上は、女子率99.999%のハーレム世界でした〜 作:ラディ@小説家もどき
01異常な光景
俺、乃本百一は迷宮攻略分隊として大規模ダンジョンの全消失を目標に行動をしている。
現在は当初の予定から大きく外れて、赤竜王により仙台から鹿児島まで跳ばされてしまったがやることは変わらない。
九州は福岡県小倉に位置する大規模ダンジョン攻略のために、準備を行うために佐賀県の玄海居住区へやってきたが。
どうにも様子がおかしい。
居住区内には半魚人のようなモンスターが当たり前のように歩いている。
なんなら住民と会話も成立している場面も確認した。
人語を解するどころか、日本語を発声しているところから知能の高さが伺える。ヴィオラも出会った時は赤竜王と同じく脳内へ思念を飛ばしてこちらの脳で言語へと変換させていた。
俺と共鳴して、今は日本語を理解し発声しているがここにいるモンスターは共鳴せずに日本語を学習して住民との疎通を図っている。
ヴィオラが言うには、青竜王によって住人は認識を誤認させられているという。
縞島以外のミライ、里々、暗木、喜怒もその影響でモンスターが人間に見えてしまっている。
どうにも心の強さとやらが影響を有無に関係するらしいが……、不明瞭な上にすぐにどうにか出来るものでもない。現状対策しようがない。
故に、青竜王の力に影響を受けている四名を居住区外で待機させて今のところ影響を受けていない俺とヴィオラと縞島のみで居住区にて情報収集を行うことにした。
しかし……異常な光景だ。
全員戦闘ペット持ちの攻略者学校ですら、こんなにモンスターが白昼堂々と闊歩していなかった。
モンスターは危険だ。単純に人に被害を与える害獣であり、小災級のモンスター一匹でも非武装の人間なら容易く死に至らしめるくらいの危険性がある。
共鳴し戦闘ペットとして従順になっていたとしても、何かの拍子に誰かを傷つけてしまう事故も起こり得る。
サーカスや動物園でしっかりと管理された熊だったら街に放っていいなんてことがないように、熊は熊だ。危険性は消えたりしない。
暗木のマー坊や縞島のダビンチのように、能動的には被害を出せないとされていたり。ヴィオラのように攻略者が帰還させられない戦闘ペットだったりしない限りはむやみやたらに召喚しないのがセオリーだ。
なるべく自然には振舞っているが……人里に熊が降りてきている中で避難指示や注意喚起が全く行われていないような、本来絶対あっちゃならない異常すぎる光景が俺の神経を逆撫でしていく。
マジで何やってんだ……? ここの警察や攻略者は本当に誰一人としてこの事態に気づけてねえのか?
公人が国民を危機に近づけるなんてあってはならないだろ。
早急に対策を講じる必要がある、その為にもまずは状況確認だ。
「すみません。あー……めんたいおにぎりを三つください。はい食べ歩くので……ありがとうございます。あ、ついでにお伺いしたいのですが――――」
俺は居住区内の弁当屋で商品を購入したついでに、聞き込みを行う。
というか聞き込みのついでに買い物をしたのだが、まあどちらでも良い。
他所から来たことや、攻略者であることを伝えてこの居住区で何が起こっているのかを弁当屋の店員から聴取した。
やはり居住区内に歩く半魚人モンスターは人として認識しているようだ。しかし……そんなことより問題は。
ここの住人は、モンスターである事実を把握した上で人間として扱っていることだ。
数年、少なくとも七年ほど前。
攻略調査中の玄海攻略隊が小倉ダンジョンから、人間を連れてきたという。
色々と疎通を図った結果、異世界人ではなくモンスターであることが判明したが。
「それは……玄海攻略隊が問題はないと発表したと?」
俺はそれが信じられず、弁当屋へと問いかける。
「ええそうなのよ。最初はびっくりしたけど、小倉の人たちが全然モンスターには思えないし何かトラブルを起こしたりってこともないから。何だかんだで受け入れちゃってるのよね」
弁当屋は当然のように答える。
「そうですか」
俺は衝撃的な答えに対して、表面的な反応すら起こさせず努めて冷静に返す。