ダンジョン超人は美人化ペットと無双する〜30年ぶりにダンジョンから出た地上は、女子率99.999%のハーレム世界でした〜 作:ラディ@小説家もどき
01おー!
私、縞島成子は迷宮攻略分隊のサポート要員として大規模ダンジョン攻略のために日々活動していて。
今は迷宮攻略分隊、作戦指揮を担っています。
「……じゃあ……その……あの……し、しまっていこーっ!」
私は無線機に向けて、慣れないことを言ってみる。
「はい……?」
「里々コレは、おー! って返すんだ」
里里さんの疑問の声に、乱丸さんが説明し。
「ほら、もう一回いくよ!」
「はいはい……」
ミライちゃんの呼びかけに、暗木さんが淡白に返し。
「「「「おー!」」」」
私はダビンチを『250cc自動二輪』にして、玄海居住区を駆け回りながら、通信機からみんなの返事を聞いた。
うん……まあ通信良好だね、グループ通話でもしっかり音声が聞こえている。
作戦は小倉ダンジョン攻略と、玄海居住区内モンスター掃討の同時解決。
昨夜、キャンプにて乃本さんから作戦内容が共有されました。
まずヴィオラちゃんの話から、恐らく小倉ダンジョンに階層はなくボス部屋のみのワンフロア構成の可能性が高いという話が聞けた。
そもそも『幻惑』でダンジョンそのものの位置や存在を誤認させることが出来るのでダンジョンの階層やギミックにリソースを割かないらしい。
それが故にダンジョン攻略そのもの自体は必要がなく、重要なのは青竜王討伐のみ。
しかし、
一つ目は乃本さんとヴィオラちゃんと私以外、青竜王の『幻惑』によって正しい認識が出来ないこと。
現状だとミライちゃんや里里さんや暗木さんや乱丸さんが、お互いをモンスターと誤認してしまい戦いどころじゃあなくなってしまう。
つまり、青竜王と対峙可能なのは乃本さんとヴィオラちゃん……そして私。その三名だけということになってしまう。
二つ目は青竜王と交戦した際に、玄海居住区の住民たちを人質に取ることが想定されること。
これは当然のことだ。
あの今井川って馬鹿ブスが率いる玄海攻略隊が、モンスターを居住区に招き入れた瞬間からこうなることは予想出来た。
モンスターは狡猾で、残忍だ。
私は子供の頃、モンスターに攫われて嬲り殺しにされそうになったことがある。
まあ、結局ダビンチと共鳴して難を逃れて攻略隊に救われたんだけどね。
つまり、青竜王討伐にフルメンバーで挑めない上に挑んだら玄海居住区の住民が死ぬ。間違いなく、人は死ぬ。
かなり八方塞がり。
だから、乃本さんは強行作戦を考案した。
まず、青竜王討伐は乃本さんとヴィオラちゃんのみで行う。
これはどうにも青竜王は赤竜王よりかなり小さく、全長が二メーターから三メーター弱くらいで見た目は鮫の頭に手足や尾が爬虫類というか竜の獣人……いや半魚人型。
フィジカル的な馬力やスピードは赤竜王と変わらず、歯や牙などの質量弾を高速で撃ち出すらしいが。サイズ的に赤竜王のような苛烈さは想定されていない。
故に、『幻惑』さえどうにかなれば乃本さんとヴィオラちゃんのみでも討伐が可能だと判断した。
そして、残りのメンバーは同時進行で玄海居住区内のモンスターを掃討する。
でも私以外のメンバーは居住区内のモンスターと住民を見極めることが出来ない。
だから私はこっち、私がみんなの目になる。
乃本さんについて行っても何も出来ないしね、私は基本的に戦闘に関しては素人と遜色ない。万年Eランクの落ちこぼれだ。
でもだからこそ、私はこの作戦の指揮権を任されてしまったのです。
あー吐きそう。
なんで私なんかが……全員もれなく優秀な迷宮攻略分隊で私に『幻惑』耐性が……ミライちゃんみたいに作戦指揮にも慣れてるとこに耐性があれば……はあ……。
でも、やるしかない。
現状同時に解決するならこれしかない。
本当は川内攻略隊にも作戦に加わってほしかったけど、川内居住区は通信障害が続いてるので呼べない。田中山さんとかめっちゃ強そうだから来てほしかったけど無理なものは無理。
乃本さんは現在、ヴィオラちゃんに乗って小倉へ飛んでいる。もしかするともう戦闘が始まっているかもしれない。
とりあえずこっちはこっちでこの人数でどうにかするしかない。
すでにヴィオラちゃんが気配を探り、玄海居住区内にモンスターが三十前後紛れ込んでいることは判明している。
一体あたりの脅威想定は壊災級。
サイズとしては猛災級だけど、知能の高さや運動性能を考えると壊災級相当と考えていた方が良いらしい。
居住区中に散らばっているのではなく、居住区内一部エリアに集中しているみたい。
乃本さん曰く、流石に玄海攻略隊の馬鹿ブス共も目の届く範囲に集めておきたかったんだろうと推測していた。ちなみに馬鹿ブス共とは言ってない、念の為。
こちらの作戦としては。
「――Aの6、鉄塔付近のプレハブに一つ」
「――Aの4、ラーメン屋さん? 前に一つ……いや中にもう一つ、計二つ」
「――Bの3と2の境界付近、建設現場付近に一つ」
「――C抜けます。Dの……7、赤い屋根の民家裏に一つ」
私は居住区内のモンスターが集まるエリアを駆け回りながら、目視でモンスター位置を各員に共有していく。