ダンジョン超人は美人化ペットと無双する〜30年ぶりにダンジョンから出た地上は、女子率99.999%のハーレム世界でした〜   作:ラディ@小説家もどき

113 / 189
05何にだってしてやれる

「グ……っ⁉」

 

 ダビンチの蹴りで、ガードごとモンスターは飛ばされる。

 

 よし上手くいった。

 自由度が高いからこそ具体的な指示がないと動かないのなら、自由度を下げて出来る行動を制限してその動作しか出来ないようにすればいい。

 

 つまり、今のダビンチは蹴りを一回放つための動作しか出来ない構造をしている。

 

 可動域にモーターやギア、瞬発力を出すための板バネやウエイトを積んだかなり単純な構造で結構無理やり構築した。

 

 ダビンチは単純な動作だけを行う機構にすると、その通りに自分から動作させる。

 ピストンやデファレンシャルギアやショックアブソーバーなどの、単純な構造通りにしか動かないものを組み合わせてダビンチは自動車として命令をしなくても動いてくれている。

 

 それと同じように、蹴りだけを放つ機械として変形させた。

 

 でもこんなキックマシーンでは戦えない。

 だからここから、一つ一つの動きに合わせて。

 

 ダビンチの構造を常に組み替えて、変形させて動かしていく。

 

 足を引いて立つ機構へ変形。

 立ったところで踏み込みながらローキックをする機構へ変形。

 倒された瞬間に接地面を足として立ち姿へと再変形。

 ヴァレリーキックを放つ機構へ変形。

 

 動きというか戦い方は里里さんと川内攻略隊の田中山さんとの戦いを参考にしているが。

 

 実在するもののコピーではなく、オリジナルの設計でなんとか戦闘を成立させる。

 

 間髪入れず頭の中で記憶の中にある里里さんの動きを再現するための機構を考えては設計してダビンチを変形させを毎秒どころか一秒間に何度も行って単純動作をつなぎ合わせてダビンチを思い通りに動かす。

 

 脳みそを使いすぎて鼻血が噴き出す。

 頭が茹でるように熱い、さっきまで身体中痛かったのに集中しすぎて痛みを感じない。

 

 かなり無茶な変形と戦法だがダビンチが応えて成立させてくれる。

 

 ダビンチは他の戦闘ペット比べて意思や感情が希薄。

 でも私の考えや思いは、一番正確に理解してくれる。

 

 戦いにおける強さのイメージは仲間たち。

 ミライちゃんのように多彩に。

 里里さんのようにド根性。

 乱丸さんのようにクレバーに。

 暗木さんのように美しく。

 そして乃本さんのように強く。

 

 絶対に自分じゃあそうなれない。

 

 でも、ダビンチなら。

 ダビンチなら何にだってなれる。

 

 私ならダビンチを何にだってしてやれる。

 

 私は攻略者、大規模ダンジョン攻略経験のある迷宮攻略分隊の一員なのよ。

 

 たかが魚一匹、私とダビンチでどうにかする。

 

 ダビンチをボディストレート発射機に変形させて、ボディストレートを打たせ。

 さらにそこから今度はハイキック回転機に変形させる。

 

「グゥ……ガアッ‼」

 

 モンスターはハイキックをガードして、ダビンチの足を鷲掴みにして投げ飛ばす。

 

「ッグゲルルルグェエェエ――――アァァァ――――――ッ‼」

 

 奇声……いや鳴き声を発して、私に向かって駆け出す。

 

 ダビンチを私が動かしていることに気づいた。

 流石に頭が良い、今井川より賢い。

 

 速い、でもこの位置関係なら――――。

 

「チェンジ……ダビンチ! ()()()ぉ……ッ‼」

 

 私はダビンチの腕を捕鯨砲に変形させて銛を発射。

 

「――グエ……ッ⁉」

 

 モンスターは大きな銛をまともに受けて、ぶっとんで建物の壁を砕いて突っ込む。

  

 こんなこともあろうかと。

 

 川内居住区の資料館で、船について調べた際に武器として使えそうなこれもインプットした。

 

 捕鯨砲。

 文字通り、クジラを捕まえる時に使う武器? 狩猟具? だ。

 

 仕組みとしては銃火器とほとんど同じ、内部で火薬を炸裂させて弾ではなく大きな銛を発射する。

 

 火薬による炸裂射出はできないから、圧縮した空気で射出するように改良した。だから本物より威力は低い。

 

 でもこんな質量のモノがぶつかって、ダメージが入らないわけがない。これは鯨を捕らえるもの、雑魚には過剰なものだ。

 

 子供ももう逃げたようだ。

 せめてC区画方面へ誘導したかったけど……まあでも良かった……なんとかなった――――。

 

「ぃい痛っ……つつつ〜〜〜……っ!」

 

 集中力が切れて、身体中が痛み出して思わず声が出る。

 

 痛すぎる……! ちゃんと大怪我してる……泣きそうだけど声を出すだけで痛いから痛がりたくもないくらいに痛い。

 でも、子供は助けられた。もう少し落ち着いたらみんなに情報を共有して……乱丸さんに治療も頼みたいけど……私がつるっつるにしてしまうのは幼くなりすぎる……まあ仕方ないか……。

 

 なんて、安堵した瞬間。

 

「……っ、グオオォオォォオォォ――――――オオルアァァァッ‼」

 

 凄まじい雄叫びを上げて、モンスターが建物の壁を突き破って復活する。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。