ダンジョン超人は美人化ペットと無双する〜30年ぶりにダンジョンから出た地上は、女子率99.999%のハーレム世界でした〜   作:ラディ@小説家もどき

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02特別なことでもない

 知識や記憶は戦闘ペットに少なからず影響を与えるけど、複雑過ぎるものは戦闘ペットの知能によっては受け入れられない。

 

「ああ、されるよ。なんなら僕の医学的な知識というか……根本的な回復役としての心構えのようなものはエスメラルダからの影響がある」

 

 さらりと、喜怒さんは答えて語り出す。

 

「流石に具体的な医療行為や知識を教えてもらったわけじゃあないけど、僕が元々知っていたことから……なんだろう咄嗟の時に頭の中の正しい引き出しを開くことが出来るようになったというか。トリアージなんかの判断能力も上がった、感覚的に確信めいて動くことが出来るようになったんだ」

 

 つらつらと誇らしげに、エスメラルダについて語った。

 

 エスメラルダからの影響……?

 戦闘ペットに攻略者の知識や感情がフィードバックされるのと同じように、攻略者に戦闘ペットから少なからず何かしらの影響を受けることがある。

 

 私もうし太郎の闘争本能というか闘志的な交戦意欲のようなものに影響されて、恐怖や躊躇いといったブレーキが外れて実力を最大限に発揮できるようになっている。

 

 人によっては性格ががらりと変わるようなこともあるけど、人格形成にそこまで影響を及ぼすのはかなり稀だ。人によっては何も影響を実感できないこともあるくらいだ。

 

 多かれ少なかれ攻略者は共鳴によって戦闘ペットからの影響を受けるのは間違いない。これは共鳴現象が確認された三十年で検証されていることの一つでもある。

 

 でも……スライムが医療行為の手助けとなるような影響を攻略者に与える……?

 

 例えば、うし太郎はミノタウロスでかなり戦闘に特化したモンスターだ。そこから戦闘に関する影響を受けるのはわかる。

 多分、成子ちゃんの知識欲のようなものも変形ミスリルゴーレムのダビンチからの影響もあるんだろうし里々ちゃんの根性も確実に六花によって底上げされているだろう。百一や暗木さんに関してはわからないけど、何かしらの影響はあるんだと思う。

 

 それでも、それは戦闘ペットの特性に合ったものだ。

 

 スライムは基本的に知能はないと考えられている。

 打撃攻撃は効かないし、取りつかれると剥がすのが大変で肉を溶かされたり窒息させられたりする危険なモンスターではあるけれど行動自体は単純で適切に対処すればそこまで脅威でもない。

 

 構造的に脳があるわけでもないし、高い知能はないとされている……。

 医療行為に対する判断能力に対する影響なんて、そんな凄まじい専門知識と経験値からしか生まれないようなものをスライムが……?

 

「よし、まあとりあえず成子は今日は食って寝ろ!」

 

 喜怒さんは成子ちゃんの様子を見てそう言った。

 

「はい。あ、百一さん」

 

 なんて成子ちゃんが返事をしたところで、外の見回りから戻った百一が部屋に入ってきた。

 

「お、成子は復帰か。じゃあ少し進行経路について相談したいんだが」

 

 百一は元気な成子ちゃんの様子を見て相談を申し出たので。

 

「じゃあ僕らは出ているよ、決まったら共有してくれ」

 

 喜怒さんはそう言って、私と二人で外に出た。

 

「なんかあの二人、わりといい感じだな」

 

 外に出たところで、喜怒さんがさらりと言う。

 

「え……っ⁉ い……、そ…………、そうなの?」

 

 私は突然の言葉に驚きつつも具体的に聞いてみる。

 

「ほら下の名前で呼びあってるし、わりと進行のことで話し合いも多いし連携が……ああ! いや()()()()か⁉ それはごめん! わからない!」

 

 驚く私に慌てて喜怒さんは答える。

 

「あ、そっちの話ね! べ、別に私には関係ないことだけどね!」

 

 私はほっとしながら取り繕うように返したが。

 

 何を慌てて何をほっとしたんだ私は……、別に下の名前で呼び合うのも私とか里々ちゃんもそうだし。特別なことでもない。

 

 というか成子ちゃんが百一と仲良かったところで別に私には関係ない。

 変な話、この大規模ダンジョン攻略進行中に妊娠とかしなきゃ別に恋愛関係になったって構わない。私の目的は大規模ダンジョンの攻略と迷宮災害の根絶、私には関係ない。

 

「そうなのか? 少なくとも僕よりは関係ありそうだけどな」

 

 喜怒さんはそう言ってから。

 

「しかし、乃本はなんなんだ? 単独での絶災級ボスの討伐を成し遂げて、怪我もした形跡はあるがほぼ無傷……あれは人なのか?」

 

 百一の超人性についての疑問を述べる。

 

「まあ……人の域は超えてるね。あの体質以前に身体能力や技量が、常軌を逸している」

 

 私は同意する。

 

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