ダンジョン超人は美人化ペットと無双する〜30年ぶりにダンジョンから出た地上は、女子率99.999%のハーレム世界でした〜 作:ラディ@小説家もどき
その最前線に位置するのがここ、愛媛県は伊方居住区。
住民の三人に一人が攻略者で残りのほとんどが攻略者学校の生徒と攻略隊関係者で占められています。
拡大する四国ダンジョンを食い止めるため意図的に、伊方居住区自体が伊方攻略隊の基地として人が集められている。
人口比率でいうなら間違いなく、日本で最も攻略者の多い場所。
とはいえ、瀬戸大橋を渡るのは難しいし飛んだり泳げる戦闘ペットを用いて山口県や大分県から人を運ぶのもそうやすやすと出来ることではない。
あくまでも人口比率、そもそも人口自体が多くない。民間人は島根の鹿島居住区に集まっているし鹿島防衛の為にも攻略者は必要なので伊方に集めるにも限界はあるのです。
もう少しすれば玄海……は微妙か。福岡の奪還が進めば、川内攻略隊も伊方攻略隊に合流できるとは思うけど。それでも四国ダンジョン攻略には人手不足だ。
「戻ったぞ。おお、里々起きたか。顔色もいいな、そのままで良いから話を聞いてくれ――――」
私が四国ダンジョンについて思いを巡らせていたところに、帰ってきた百一君は早速集めてきた情報を語り始めた。
おおよそ四国ダンジョンや伊方居住区についての話は私の認識通りだった。
伊方攻略隊にも、しっかりと札幌から共有が行われていて私たちの四国ダンジョン攻略についても快諾されたというか最早歓迎ムードだったらしい。
人手不足のところに現れた史上初のSランク攻略者二名が率いるパーティなんて、伊方攻略隊からしたら輝いて見えたことでしょう。
だから川内や玄海の時とは違って円滑に情報を得られたようです。
まず、四国ダンジョンの拡大は数ヶ月前からほぼ止まっている状態らしい。
理由は――――。
「
私は百一君の語る理由を、思わずそのまま口にしてしまう。
モンスター人間。
モンスターと人が混ざった、謎の怪人。
人型のモンスターとか、モンスターと人間の混血とか、モンスターの肉を食べすぎてモンスターになった人間とか色々な説があるらしくて…………まあ言うなれば都市伝説みたいなものです。
私も学校で噂は聞いたことあったけど……流石に荒唐無稽すぎて信じる信じないの前に興味がなさすぎて考えたこともありませんでした。
そのモンスター人間とやらが、四国ダンジョンにて暴れ回りダンジョン内のモンスターを蹂躙しながら絶災級ダンジョンボスにも挑んでいるらしい。
ダンジョンボスはそのモンスター人間にリソースを割き、ダンジョン拡大は収まってはいるものの――――。
「そのモンスター人間が暴れ散らかすせいで、現在四国ダンジョンは観測史上最も荒れているらしい。伊方攻略隊も調査は続けているが、あまりにも苛烈で無秩序にダンジョンが変化をするので攻略は困難なんだとさ」
百一君は淡々と、今回の問題点を語る。
なるほど……そのモンスター人間とやらのおかげで四国ダンジョン拡大は止まっているものの、そのモンスター人間とやらのせいで四国ダンジョンが荒れている。
なかなか変なタイミングで四国上陸してしまったみたいです。
というか……そもそもの話。
「その……モンスター人間というのは実在するのですか?」
私は一番の引っかかりについて尋ねる。
モンスター人間は都市伝説というか、怪談の類い。
なんというか、モンスター食の危険性やら警戒から生まれた怖い話みたいなものだと考えるのが普通です。
「いわゆる都市伝説通りのモンスター人間かどうかはわからないけど、少なくとも人ではない人型の何かが四国ダンジョン内で交戦している記録は確かだった。目撃証言だけじゃなくて映像も残ってる」
私の問いに、向水先輩が真剣に回答を始める。
「明らかに人を超えた動き……そもそもこの四国ダンジョン内で数ヶ月間も一人で滞在するのは人間じゃあ不可能。何者かの戦闘ペットって線も考えたけど、攻略隊のデータベースにはない。攻略者でもない違法な戦闘ペットを持った謎の人物の戦闘ペットって線は残るけど、なんにしろ常軌を逸している」
つらつらと集めてきた情報から噛み砕いて向水先輩は語り。
「だからその常軌を逸した人型個体を便宜上、モンスター人間と呼称する感じで。伊方でもそう呼ばれてるみたいだし」
そう言って、回答を終えた。