ダンジョン超人は美人化ペットと無双する〜30年ぶりにダンジョンから出た地上は、女子率99.999%のハーレム世界でした〜 作:ラディ@小説家もどき
01大穴ヒロイン
私、縞島成子は迷宮攻略分隊におけるヒロインレースで突然急上昇二位に浮上した大穴ヒロインです。
いやごめん冗談。
全くもって浮上してない。
どさくさで百一さんのほっぺにちゅーはしたけど、百一さんはまるで一ミリ……いや一ナノも気に留めていない。
私のちゅーは百一さんの心を何も動かしていない。
いやまあ……私にそんな魅力がないことは十二分にわかってる。おっぱいもないし、寸胴でチビだし。
やっぱあの謎の弩級美女がヒロインレースのトップというか普通にパートナーなんだと思う。だとしたら百一さんは長身爆乳黒髪ロングさっぱり女子という私と真逆の存在が好みなはず。
つまり私はレースにすら参加できてない。だからあのちゅーは結局ノーカンというかカウントすらされてないんだと思う。
いやー……冷静に考えると私じゃどうにもならないな。負けヒロインですらない、傷つくことも出来ないのだから。
まあ別にそれはしょうがないかな、正直私は百一さんが好きだし恋もしてるけどそれはそれ。
今は攻略者として、大規模ダンジョン攻略を進めていく方が大事だ。
恋とかちんちんにうつつを抜かしてる場合じゃあない。やっと私は攻略者になったんだから。まあちんちんは見たいけど。
閑話休題。
こないだの玄海居住区モンスター掃討作戦で私は負傷した。
わりとがっつり、というかオートバイで盛大に転んだわけだから大事故だ。
それを丸二日くらい喜怒さんと百一さんによって治療を受けて、今はもう全快した。
いやー凄すぎるよ。エスメラルダの回復能力。
どういう原理なんだろ……ぜんっぜんそっちは明るくないけど治癒ってこう……細胞分裂とか皮膚組織の再生やら炎症やら癒着やらよくわからないけどそういう人体がなんやかんや頑張って治す感じだと思うけど。
そういうのって再生速度に限界があるはず……それをものの数日で骨折まで治して傷も残らず元通りってちょっとこれはとんでもない。とんでもなさすぎて多分、今の私たちじゃどう解析してもわからないことだから今はありがたいとだけ思っておくとして。
回復したからには仕事。
川内でインプットした船舶知識をフル動員して、ダビンチを『大型クルーザー』にして小倉から伊方へ海路で移動。
かなり内装やエンジンの出力や船体バランスもこだわったから快適な船旅になるはずだったけど……。
私の操縦が下手なのと瀬戸内海の荒波で里里さんがダウン……。
乱丸さんが介抱して事なきを得たけど、船酔い対策は難しいなぁ……もうちょいなんとかしたい。
伊方にて四国ダンジョンと、イレギュラーであるモンスター人間について聞いて。
重機やら特殊車両や、ダビンチをより動かしやすくするための機構を勉強したりして。伊方攻略隊が用意してくれたホテルでぐっすり寝て。
そして今日はいよいよ、四国ダンジョンへと踏み入れる。
とは言っても、これは偵察。
四国ダンジョンの現状についての調査のため。
ダビンチを『高機動車』にして、迷宮攻略分隊全員を乗せて進む。
「なるほどな。地上のダンジョン化ってのがどんなもんかと思っていたが……確かにこれはダンジョンだ」
四国ダンジョンの様子を見ながら、百一さんは感想を述べる。
異常に成長した樹木。
変形した山々。
民家が積み上がった塔。
複雑に絡み合った道路。
あとなまら道が狭い上にカーブも坂も多い……北海道じゃあ考えられんど、こなんして雪で誰も通れんなるべや。
「あ、また道が変わってる。かなりぐちゃぐちゃ……地図通りならまだここ愛媛なのに、今の青看は完全に高知のものだった……想像以上にかき混ぜられてる」
ミライちゃんが伊方攻略隊に貰った地図と地形を照らし合わせながら、相違点を挙げていく。
四国ダンジョンは常に変化している。
規則性はあったりなかったり、つまりない。
不規則で理不尽で無意味、何かの目的があるわけではなく四国という土地をぐちゃぐちゃに捻じ曲げながら変化し続けている。子供が描いた迷路のような……そもそもゴールできるかどうかも怪しいただ描くのが楽しくなった誰かが遊ぶことを想定していない落書きの様なものだ。
「なあ、これって消失させたら元に戻るのか? それとも……まさか四国ごと消えたりしないよな?」
乱丸さんは奇妙な風景を眺めながら、そんな疑問を投げかける。