ダンジョン超人は美人化ペットと無双する〜30年ぶりにダンジョンから出た地上は、女子率99.999%のハーレム世界でした〜 作:ラディ@小説家もどき
01マジっぽい空気
私、暗木ヒカリは迷宮攻略分隊の一員として大規模ダンジョン攻略に勤しんでいる。
仙台、太白山ダンジョン。
福岡、小倉ダンジョン。
この二つを消失させて、今は四国ダンジョン。
いやーすごいね。
まさか四国まで来れるなんて……、面白すぎ。
実は私は岡山県からの流れを汲む家の島根は鹿島居住区出身。
この四国ダンジョンは岡山も飲み込んでるから、私としては故郷の奪還みたいな感じだったりする。
まあ岡山出身なのは産みの母親で私は鹿島で生まれて施設で育ったし、十くらいにはマー坊と出会ってめんどくさい感じになったからサクッと攻略者学校でEランクになって色んな居住区と攻略隊を転々としてきたから全く感慨深くもないし故郷みたいな意識もない。
なんなら別に私は攻略隊に関しても帰属意識みたいなものは持っていない。面倒くさくなくて面白いところに居たいだけ。
この迷宮攻略分隊はこれ以上なく、私にぴったりだ。
現在は愛媛の先っちょにある伊方居住区に滞在して四国ダンジョン攻略に向けた準備を行なっている。
今日で十四日目。
乃本氏はその間に何度も四国ダンジョンへと偵察しに向かった。
成子ちゃんの運転ではなくて、乃本氏がヴィオラちゃんに乗って単独偵察に行くことも多かった。
上空から四国ダンジョンの全貌や、動き方。
モンスター人間との戦闘の様子。
有効な攻撃、効果の見られない攻撃。
様々な情報を確実に蓄積して、持ち帰った。
持ち帰った情報は、伊方攻略隊のAランク攻略者たちとミライちゃんに共有され攻略作戦の会議が行われた。
会議の中で有用な攻略を考案して。
さらに考案された攻略方法に基づき乃本氏が鼻血が出るまで予測をする。
乃本氏の予測からさらに成功率を上げるための装備や訓練についてを提言。
提言された内容を作戦参加の攻略者が準備する。
そんなことを繰り返して、着々と四国ダンジョン攻略作戦準備は進んでいる。
しかし。
「なんか……マジっぽい空気、めんどくせぇー……」
私は一人、正直な感想を呟く。
いや流石に今はふざけてる場合じゃないのはわかるし、気合いの入れどころってのはわかる。なんだかんだ私は大人だからね。
でも私は雰囲気大人なだけで、想像以上に不真面目で怠惰。
みんなで何かするのは好きだけど、訓練とか準備とかはウルトラ嫌い。スポーツ競技は好きだけど体育会系ノリな部活動は出来ないタイプ。
楽しくなくなった瞬間に遊びは遊び足り得ない。
本気を出すのは生存と生活のため。つまりお金を稼ぐことにしか苦労したくないし、なんならここも楽して稼ぎたい。
私は普通に成子ちゃんと一緒に乃本氏のちんちんをどう覗くかとか里々ちゃんのおっぱいの重さをどう測らせてもらうかみたいな、くだらない馬鹿話をしている方が好きなのだ。
努力と根性は大事だし、尊敬もしている。
でも私の中での優先度は高くはない。
私は楽観主義で快楽主義で利己主義、それを成すにはコミュニティに属するのは必要最低限でいい。
だから暇つぶしに伊方居住区を歩いている。
でも四国ダンジョン最前線に位置するせいか、攻略者が多いので娯楽施設のようなものはほとんどない。
歓楽街やホストクラブもないわけじゃないけど、エッチな気分でもない。
美味しいものを食べようにも、うどんもミカンも十四日の間にかなり食べたし。
映画……資料館とか行けばなんかありそうだけど、過去の名作はあらかた観ちゃってるし新作もそんな興味湧かないのよね。
あんまり海の方にも行けないし……。
うーん、やることないな……。
「……はあ、仕方ない」
私はそう呟いて、諦めつつ歩みを進めた。
「……っ! ぐ……、はっ‼ ……らあぁっ‼」
伊方攻略隊訓練場にて一人、大木に体当たりを続ける乱丸を見つける。
流石にやることなさ過ぎて、やるべきことをやらざる得なくなったのでちょっくら訓練場を覗きに来た。
運動自体は嫌いじゃない。
でも継続したり、やらされたり、追い込んだりするのが嫌いなだけ。ガムは味が消えた瞬間に吐き出したいタイプなの。
適当に参加しようと思ったけど……なんか乱丸しかいない。外でも走ってんのかな、里々ちゃんはいつも走ってるし。
「……はぁ……はぁ……っ、ふぅ――――――……ん? ああ暗木か。珍しいな、訓練か?」
乱丸は私に気づく。
「ええ、暇だったからね。ちょっと身体動かそうかなって。乱丸は何やってんの?」
私は適当に乱丸へ返しながら、マー坊のタンクから冷えた水をボトルに汲んで手渡す。
「乃本が使う発勁の鍛錬だ。震脚って踏み込みでしっかり地面を踏んで、
ボトルを受け取り頭から水を被りながら、乱丸は稽古の内容を述べる。
あー乃本氏の。そういえば里々ちゃんと習ってたっけ。