ダンジョン超人は美人化ペットと無双する〜30年ぶりにダンジョンから出た地上は、女子率99.999%のハーレム世界でした〜   作:ラディ@小説家もどき

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02想定通りに

「――――六花! 着装パージ! リリリビング・アーマード・ヘアッ‼」

 

 ヴィオラと緑竜王の会話をよそに、里々が声を上げて動き出す。

 

 赤竜王との戦いで生み出した着装合体の軽装甲超高速形態へと変身する。

 

 六花の浮遊により生まれる鎧同士の反発特性を利用し、防御力を捨てて宙を跳ね回るように高速高機動を実現したものだ。

 

 ただ赤竜王の時は中に着ていたジャージや下着も一緒に破れて、おしりと胸がほぼほぼ丸出しになっていた。

 今回はおっぱいとおしりが丸出しにならないように、アンダーウェアとスパッツを着用して露出を抑えている。

 

 あれは目線に困る……、どっちも大きいからどうやっても視界に入ってしまう。まあ恥じることのない立派な胸と尻だから堂々としても良いだろうが。

 

「ヴィオラ飛ぶぞ!」

 

 里々に続くように乃本がそう言うと、ヴィオラが背中に貼り付いて飛ぶ。

 

 ヴィオラ第二形態の超高速飛行に、乃本の格闘技量を合わせた合体技。

 

 あんな凄まじい加速を耐えるだけでなく自在に操るのは常軌を逸している。やはり乃本は別格、最強の攻略者だ。

 

「ブロオオオォォォォォ――――ォオッ‼」

 

 さらに続けてマジックバッグを装備したうし太郎が猛り飛び出す。

 

 天才、向水ミライのパートナー。

 腕力、体力、俊敏性、運動性、耐久性、何をとっても高水準。

 器用で頭も良くて、状況判断能力も野生の勘も働かせる。

 たったそれだけで、札幌近郊のダンジョンを攻略しまくった戦闘ペット。

 

 単独でも活躍する、向水ミライのうし太郎は伊達じゃあない。

 

 そこから里々は六花の浮遊する外装を足場に跳び回り。

 百一はヴィオラ第二形態を背中に張り付けて飛び回り。

 うし太郎はフックワイヤーを辺りの建物や樹木に投げつけて登って高度を稼いで移動する。

 

 牽制、緑竜王を注目させようとしている。

 

「あはは! ぴょんぴょん可愛いね!」

 

 緑竜王は自身の周りを飛ぶ三人に、嬉々としてそう言って。

 

 地面を割る。

 

 そのまま浮き上がらせ、翻弄する乃本たちを浮島のような巨岩で狙う。

 

 浮島を利用して、うし太郎はさらに高度を上げて頭部へとマジックバッグから取り出した巨大な斧を振る。

 

 緑竜王は頭を振ってうし太郎を叩き落とそうとするが。

 

「――――ぃぃぃぃ……あぁッ‼」

 

 雄叫びと共に、里々が凄まじい速さで突っ込んで斬りつける。

 

「わっ! 速いの――――」

 

 緑竜王が何かを言おうとしたところで。

 

 乃本が頭上から凄まじい速さで踏みつけ、緑竜王の頭が地面に叩きつけられた。

 

「――――第一から第三発射ッ! 頭じゃなくても当たればいい‼ 撃ちまくれ――ッ‼」

 

 空から見ているミライの指示で遠距離射撃が始まる。

 

 発射されるのはダンジョン外から回収してきた瓦礫や岩石の質量弾と、外部ダンジョンから回収してきた槍や剣などのアイテム。

 四国ダンジョンから採掘したものだと、緑竜王に操れてしまうために徹底してダンジョン外から集めた。

 

 しかし、バリスタや投石器などの大型弩砲からの質量弾といっても百メーター近い巨体に対しては致命的なダメージは与えられない。

 伊方攻略隊の氏形と西村の戦闘ペットによる荷電粒子砲と真空波でも、ダメージは通るが致命傷には足り得ない。

 

 でもこれで、緑竜王は再生とダンジョンを動かしての防御にリソースを割かなくてはならなくなり、モンスター群を発生させたりすることも出来ない。

 

 それに、遠距離へと意識を向けたら乃本たちの近接が通り続けることになる。

 

「ぉぉぉおおおおおおお――――――っらあ‼」

 

 弾幕を縫うように、ヴィオラと乃本が緑竜王へと接近して気合いの声とともに発勁を通す。

 

 第一目標は頭部破壊。

 赤竜王も断頭にて討伐したように、基本的に頭部の破壊は致命傷たり得る。スライムのエスメラルダやリビングアーマーなどの生物的な構造が不明瞭なモンスターは例外として、基本的に脳に位置する器官を循環器系と分離させれば生存は行えない。

 

 だが頭部だけで十メーター近いサイズがある。ヴィオラ曰く脳のサイズ自体はそこまで大きくはない、ただでさえ位置が高く、硬い外皮を突破して脳幹を撃ち抜くのはかなり難しい。断頭も困難。

 

 そのため、真の狙いは――――。

 

「だだだ……っ、もう! 面倒くさい! 人間ごときが調子乗り過ぎぃぃぃぃいいい――――――ィイイイイイイッ‼」

 

 集中砲火と乃本の弩級発勁に業を煮やした緑竜王が叫び。

 

 自身の周囲を、ダンジョンを滅茶苦茶に動かす。

 

 隆起する地面を近接組は器用に避けて、さらにミライが空中から別角度からの遠距離射撃の指示を出す。

 

 僕たち衛生治療担当が待機する位置もダンジョン操作の影響が出てきた。

 

 でもまだだ、僕たちが下がればそれだけ近接部隊の死傷率が上がる。いつでも届く距離にいなくちゃ意味がない。

 

 僕も攻略者だ。

 ダンジョンに飲まれるなんて、そんな一番手前にある死因に対してなんの対策をしていないわけがない。

 

 冷静に、ダンジョンの動きを見極めて安全地帯に移動を繰り返していたところで。

 

 緑竜王が天高く伸びる。

 

 空を飛ぶミライが、上空から指示を出していることに気づいたのだ。

 

 凄まじい……、いやはや流石に驚いた。

 まさかここまで。

 

 ここまで乃本の想定通りに作戦がハマるなんて。

 

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