ダンジョン超人は美人化ペットと無双する〜30年ぶりにダンジョンから出た地上は、女子率99.999%のハーレム世界でした〜   作:ラディ@小説家もどき

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02九十番

 高浜攻略隊が用意してくれた、かなり良い宿ではあるのだが……逆に落ち着かない。

 

 まあこれも慣れなんだと思うけど、僕はダビンチが変形した拠点でみんなでかわりばんこに警戒しながら過ごすのに身体が慣れきってしまったようだ。

 真夜中だし……うーむ、ノンプリⅡ:Novaとか触ってもいいけど……ちょっと走って体力を使うか。

 せっかくブラジャーで大きくなった胸が揺れにくくなったし、最近ちょっと怠り気味だったし。

 

 よし、そうしよう。

 僕はささっとジャージに着替えて、外に出る。

 

 うーん、まだそんなに高浜の地理が頭に入ってないし適当に走りすぎても迷いそうだから片道三十分でそこから引き返す感じでいいか。

 

 なんて考えながら適当に走り出して、しばらくしたところで。

 

「…………ん?」

 

 僕は視線の先に、人影を見つける。

 

 なにやらこそこそと隠れているヒーちゃんだった。

 

 こんな真夜中に……まあこんな真夜中に宿を出てるの僕も同じか。

 

「……ヒーちゃんなにやってるんだ?」

 

 僕はこっそりと物陰に身を隠すヒーちゃんへと尋ねる。

 

「な……、ランちゃん…………まあいいか。乃本氏を尾行してるのよ」

 

 驚きながらも、ひそひそ声でヒーちゃんは返す。

 

 僕も軽く身を隠してヒーちゃんの見ていた方を見ると、暗くてよくわらかないけど人影……あー確かに百一だな。

 

「百一を尾行……? なんだ…………まさかあいつ夜のお店とかに行く気か……? 別に良いだろほっといてやれよ……あいつにも息抜きは必要だろ」

 

 僕もこそこそと思いついた尾行理由の予想を口にする。

 

 というか男性向けの夜の店ってあるのか……? いや大きい街だし自認男性向けのところもないわけじゃないか。

 

「馬鹿ね。風俗行くくらいならとっくに乃本氏は私たちに手を出してるし、あの……謎の弩級美女もいるんだから。彼がこの時代でセックスに困ることはないでしょ」

 

 ヒーちゃんは呆れ顔で僕の予想を否定する。

 

「確かに……あの弩級美女が居て困ることはないか、北海道でカニカマ食べるみたいなことだもんな」

 

 僕はヒーちゃんの理由に納得して返す。

 

「まあ……それはそれとしてって考え方もあるけどね。カニカマはカニカマで美味しいから」

 

 僕の返しに不敵な笑みを浮かべて言ったところで。

 

「ねーよ馬鹿……、どうした? 俺を尾行するのは難しいぞ、訓練したいならミライ辺りから試してみろ。あいつも結構勘が良い」

 

「そうか? 小娘も結構間抜けだぞ、あれ」

 

 僕らの目の前まで近づいてきていた百一がさもありなんと会話に入り、背負っていたヴィオラもあっけらかんと言う。

 

 び……っくりしたあ……! 声も出なかった。

 ちょっと目を離しただけで……確かにこりゃあ尾行なんて無理だ。そもそも気づかれていたようだし、その気になればいつでも撒けていた。

 

 気配の殺し方が……こんなことも出来るのか百一は……。

 

「その通り……俺くらいでないと無理だろう」

 

 と、なにもない空間から突然現れたように一人の老婆がそう言った。

 

「! あんたが……九十番か」

 

「……凄まじいな。この私も気づけなかった……隠密行動だけなら主様を超えとるぞ」

 

 珍しく目を丸くして百一が反応し、ヴィオラもやや驚いて感嘆の声を漏らす。

 

 いやこれは驚くというか、一瞬理解が追いつかなかった。

 なんなら暗いし百一が反応していなかったら霊的なものの線まで追っていたかもしれない。

 

 そのくらい突然……赤竜王のワープのようなものを使って現れたと言われても信じるくらいに突然現れたぞ……。

 

「乃本九十郎、キュートばあちゃんで通っているのよ」

 

 背筋を伸ばし低い声で名乗って、背中を丸めて声色を変えながら笑顔で続きを言う。

 

 なんか……急に年をとったみたいだ。現れて名乗るまでは足腰のしっかりした老婆だったけど、今は腰の曲がったヨボヨボ感が出ている……え? なんなんだ? この……え、いや、乃本? 乃本って名乗ったか?

 

「おまえの隊員はどこまで知っている?」

 

「何の話だ」

 

「そうか、了解した」

 

 再び背筋を伸ばしシャキッとした態度でキュートばあちゃんは百一に問うと、百一は即答しキュートばあちゃんは即座に納得を示す。

 

「な、この御婦人は一体……?」

 

 僕は混乱しつつも簡潔に尋ねる。

 

「あー俺の……兄……父? いや父ではないか……祖父……いや……従兄弟……?」

 

「近くて遠い親戚だよ。ほら同じ苗字だろう、そんな感じだ」

 

 百一が続柄を上手く説明できてないところを、キュートばあちゃんは簡潔に回答する。

 

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