ダンジョン超人は美人化ペットと無双する〜30年ぶりにダンジョンから出た地上は、女子率99.999%のハーレム世界でした〜   作:ラディ@小説家もどき

172 / 189
04不適切な発言

「そこで女体化症候群が効かなかった俺に、装備の保管が命じられた。装備を残したまま基地を放棄するわけにはいかないからな。俺は一人でここを掘って各駐屯地や防衛戦後の地帯から回収出来た装備を運び込み、以降極秘裏に三十年くらい装備の手入れと湿度や温度などの管理を行ってきた。まあ中隊規模に届かない程度しか集めきれなかったが」

 

 淡々としっかりとした口調でキュートばあちゃんは語りを続けた。

 

 聞き逃がせない話がありすぎる。

 まず、やはりキュートばあちゃんこと乃本九十郎さんは元自衛隊関係者だ。

 そして一人で……崖をくり抜いて保管庫を作り、この量の武器を運び込んで管理を行ってきた。あの薬品のようなものは乾燥剤か、裸電球に通す電気工事まで行って……多分空気清浄機だったりエアコンや排水設備なんかもありそうだな。

 

 まあそんなことよりも聞き逃がせなかったのは。

 

「……待て、女体化症候群が効かなかった……? つまりあなたは……男性ということなのか?」

 

 僕は一番驚くべき場所について、問う。

 

「その通り、俺は男だ。当時であればまだ人口回復施策に参加も可能だったが……保護を受け入れると装備の管理が行えないからな。女装をして女になったフリをしてきた。元々俺はそういう騙したり紛れたり隠れたりするところの所属だった、この程度は容易い」

 

 あっさりと、キュートばあちゃ……いや九十郎さんは衝撃の事実を語る。

 

 百一以外にもいたのか……政府からの保護を受けていない男性が……。

 

「まあもう九十七、ここまで老いたら男も女も関係ないがな」

 

 驚愕する僕へ、にこりと笑顔を見せながら穏やかなに九十郎さんは言う。

 

 ……ん、九十七って年齢の話か……?

 九十七って九十七か…………? は、え?

 元気過ぎるだろう、いや九十七でも歩いたり話したりする人も全然いるだろうが……こんなに元気でいられるものなのか……?

 

 これは……やっぱり百一と近い。

 僕は百一の身体が、人間のそれと筋肉や骨の密度や神経系の発達や内臓の強さが全然違う。

 

 多分、九十郎さんも百一と同じような肉体を持っているんだ……。そうか、それが似ているところか。

 

 僕は慄きつつ色々と合点がいって納得をする。

 

「すごい……名前的に元男性なのかと、ちんちんついてるんですね」

 

「今ちんちんの話は絶対に違うぞ」

 

 ヒーちゃんの不適切な発言を僕は諌める。

 

「はは、お嬢さんらの期待に応えられるようなもんはついてないよ。せめて五十年若かったら存分に応えられたが、とっくに枯れとる。立派なちんちんは百一に期待しとけ」

 

 九十郎さんはけらけらと笑いながらヒーちゃんの不適切な発言に返す。

 

 ああ、やっぱりちょっとおじさんっぽいな。元男性の老人の下品さだ。

 

「俺にも期待するなよ。現状人口回復施策に参加するつもりはないし少ない戦力を妊娠出産で離脱させるわけにはいかないからな。緊急性の高い指示がない限り、性行為は行わない方針だ」

 

 壁に掛かった銃を見ながら、百一も乗っかって返す。

 

「はっ、使えるうちに使っておいた方が良いぞ。こればっかりは若さがものをいうからな」

 

 けらけらと笑いながら九十郎さんは百一さんに提言した。

 

 そんな会話をしつつ百一は木箱の中にある銃や弾丸の状態や数を確認し。

 途中出てきた日本国旗に対して、九十郎さんと一緒に敬礼をしたり。

 九十郎さんからヘルパーの明日花ちゃんという子が可愛いとか。

 女装とか変装が得意なので化粧も出来たとか。

 ファンデーションとコンシーラーの違いとか、流行りのメイクの系統とか僕に似合う色合いとか。

 そんな話を聞いて。

 

「よし、おおよそ装備の確認が出来た。このまま譲渡を受け入れる……それと俺の兄弟についての情報を持っていないか?」

 

 部屋にある装備を確認し終えた百一が、九十郎さんへと尋ねる。

 

 そうか、兄弟がいるという話だったし兄弟も強いという話だった。

 つまり百一の兄弟も自衛隊関係の人間なんだ。

 

「……兄弟か、すまんが知らない。いや存在は知っている、俺は情報に触れる機会が多かったからな。おまえも含めて三兄弟の存在は知っているが……まあ女体化症候群では死んでいないだろうな」

 

 少し眉をひそめて九十郎さんは答える。

 

「どうにも俺たちは女体化症候群が効きづらい、俺たちが発症してないのなら……おまえの兄と姉も発症していない確率は非常に高いだろう」

 

 九十郎さんは続けて私見を述べる。

 

 確かに……百一の兄弟も九十郎さんや百一と同じような超人的な肉体やなんでもやり遂げようとする強靭な精神性を持ち合わせているのなら……共通点として考えられる。

 

「ああ私もそう思うぞ。白の『疫病』は強固で重い思いと想いを持っていれば克服が可能なものだ。主様と同等の個体であれば、女になったり死んだりはせん」

 

 ヴィオラもその可能性に同意を示す。

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。