ダンジョン超人は美人化ペットと無双する〜30年ぶりにダンジョンから出た地上は、女子率99.999%のハーレム世界でした〜 作:ラディ@小説家もどき
そして次点はヴィオラ……ではない。
黄竜王は人間を異常に警戒している、前の世界でモンスターをこの世界へと追放したのが人間だからだ。
人間に怯え続けた結果、黄竜王は前の世界で人間の虐殺を行ない日本でも迷宮災害を起こした。
だから次に狙うのは人間、俺たちの方だ。
最後がヴィオラ。
まあ舐められているとは思うが仕方がない。
どうにもヴィオラは昔、何度か黄竜王の虐殺行為を止めようとしたが全て逃げられたらしい。
黄竜王のモンスターを操る能力はヴィオラにも効く。完全に操られることはないらしいが、金縛りのように長くて十数秒ほど制止させられてしまうようだ。
十数秒動きを止められたら、ヴィオラ第二形態級の飛行速度である黄竜王は逃げられる。
黄竜王からすればヴィオラからは逃げ切れる相手と考えて然りだ。
だから人間という不確定要素の方に注視し、優先的に排除しようとする。
だが基本的に人間は殺せると考えている。
前の世界にいたという勇者やら聖女なんて例外的な存在は認識しているものの、例外は例外。高確率で人間はモンスターより弱い。
だから黄竜王に、ここにいる人間が例外的な存在だってことを見せつける。
というか、見せかける。
「ふ……ッ‼」
入り身からの震脚で地面を砕きながら勁を練り上げつつ視界に映る中から脅威判定。
獣型が五、昆虫型が八、ゴーレム型が四、武装鳥人型が四、ゴブリン型が六……いや七、スライム型が三。
足が遅くて距離のあるモンスターはミライが射撃で落とす。
ロングソードの刃筋が通る強度のモンスターは里々でも対応が出来る。
構造的に血液や体液が通う有機的なモンスターならマー坊が血液を掌握した瞬間に殺せる。
ヴィオラは全部殺せる。
つまり俺は外皮が硬く動きが速い奴。
獣型と昆虫型、ミライが落としきれなかったゴーレム型を狙う。
近距離の獣型二体の頭を殴って練り上げた発勁を通して破裂させる。
一撃必殺。
別に俺は八極拳士でも意拳使いというわけでもないというか、中国武術を専門にしてきたわけでもないんだが……いつの間にかこればっかりやる人になってしまった。
まあいい、一番効くから使うだけだ。
そのまま運足のままに、昆虫型に鉄山靠。
内部を破壊しながら外殻を弾いて、近場のモンスターを巻き込む。
膝を抜いて沈み込みながら流れのままに飛び上がってゴーレム型にローリングソバットで砕く。
砕いたゴーレム型から腕を千切って、そのまま隣の獣型に叩きつけて潰す。
この状態での発勁なら基本的にどんなモンスターも一撃で殺せる。
ヤマタノオロチ型のような討伐方法にコツがいるのはあれだが、まあそれでもこの状態なら一人で殺せる。
まずは俺とヴィオラで殺せるだけ殺す。
これで黄竜王は俺を、脅威として見ざる得なくなる。
次に、ミライと里々による戦闘ペットを用いない状態での単独討伐。
この二人は強い。
ミライはそもそもうし太郎と一緒に戦いう際にも自分自身を戦力として頭数に入れている。
模擬戦とはいえ、日ノ本特殊防衛人造超人の肩を貫いて磔にするのは常軌を逸した実力だ。
里々も六花との着装合体を前提としているものの、基本的に自身の技量でモンスター討伐を行っている。
二人の立ち回りは対モンスター戦において洗練され、完成されつつある。
しかし、決定力が足りていない。
ミライはハチキュウやグレネードを携行しているが、ここのモンスター相手には火力不足だし弾数も足りない。ミライと同様の装備を持つ訓練をした兵士を最低でも二小隊くらいは居ないと無理だ。
里々も高浜で調達したロングソードを装備しているが、鍛えているとはいえティーンエイジャーの筋力では限界がある。
その決定力は暗木とマー坊が補う。
「――っ! 暗木さんお願い‼」
射撃機姿勢から転がってモンスターを躱し、ミライが叫ぶ。
「ぃぃぃ…………あぁッッ‼ せぇえあ‼ 行きました!」
ゴブリン型を逆袈裟に斬り上げて蹴り飛ばしながら里々も叫ぶ。
「おっけい……満たして、マー坊!」
呼応するように暗木も叫ぶと。
ゴブリン型と武装鳥人型がほぼ同時に破裂。
マー坊の水を操作能力は強力だ、何より相手の血液を掌握することが出来れば必殺となる。
ミライと里々で負傷させ暗木が負傷箇所狙って傷口からマー坊が血流を操作して破裂させる。
よし、連携が機能している。
このまま蹴散らし続ける。
これでここにいる人間がモンスターを容易く討伐する例外的な力を持ち、マー坊も戦闘行動が可能だと認識させる。