ダンジョン超人は美人化ペットと無双する〜30年ぶりにダンジョンから出た地上は、女子率99.999%のハーレム世界でした〜   作:ラディ@小説家もどき

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03誘いに来た

「ちょっと待ってて持ってくるから!」

 

 頭髪を二つに結った小娘がそう言って駆け出し。

 

「髪もセットしなきゃ! ロングなら踊る時邪魔じゃないように上げた方がいいよ! ちょっと編んでいい?」

 

 帽子頭の小娘がそう言いながら私を長椅子に座らせて。

 

「メイクも……いや美人すぎて必要性が……っ、グロスだけでも乗せとく?」

 

 一つ結びの小娘が鞄を開きながらそう言って。

 

「チークも入れていいんじゃない? けっこうイエベだよね」

 

 金色頭の小娘がそう続く。

 

 何だかわからんが、どうにかしてくれるようだ。

 とりあえず任せておくか、特に危害を加えてくる様子もないし戦いにもならん。こいつらは今まで見た小娘共の中でもかなり脆弱だ。下手に撫でたら肉団子にしてしまう。

 

「――なるほどな、おおよそ把握した。大義だったぞ小娘共よ」

 

 好き勝手弄らせ『どれす』とやらも見せてもらい私は感謝を述べる。

 

「こっちも楽しかったから全然いいよ」

 

「じゃあお姉さんまたパーティーでね〜」

 

「やっば、私料理係の時間だった」

 

「えー! 佐々崎先生時間に厳しいよ! ほら駆け足!」

 

 最後までかしましく小娘共はそう言いながら去っていった。

 

 さて、そろそろ私も戻るか。良い暇つぶしになった。

 

 ぺたぺたと歩いて戻り、第二形態になって主様の背中へと飛びつく。

 どうにも第五形態でくっついていると、周りの小娘共がうるさいのだ。

 

 第二形態なら騒がれんし、重くもないので主様にも負担がない。ずっとくっついていられる。

 

「よし、一段落ついた。ヴィオラ、行くぞ」

 

 飛びついた私に主様はそう言って、立ち上がる。

 

「うむ」

 

 私は首元に顔を埋めながら、返事をする。

 

 そこからこつこつと、主様は階段を上り。

 いつもとは違う部屋を覗いて。

 

「縞島ぁ、いるか?」

 

 そう言った。

 

「はいはい。え、乃本さん?」

 

 返事をしたのは、デク人形の主である小さき者だった。

 

「おまえを誘いに来たんだが――」

 

「なっ⁉ えっ‼ わたっ、え……? 私ぃ……?」

 

 主様が言い終わる前に小さき者は慌て出す。

 

「ああ、ダメか?」

 

 主様は慌てる小さき者に尋ねると。

 

「いや……っ! …………おっけーです……はい」

 

 耳まで顔を赤らめながら、小さき者は小さく答えた。

 

「そうか、助かった。少々時間が迫ってるからまた後でな」

 

 主様はそう言って、足早に次の目的地へと歩き出した。

 

 …………? なんだ? なんの誘いなんだこれは。

 

 なんて考える私をよそに、主様は階段を下りていつもの小娘共がいる部屋へ。

 

「里里、話がある」

 

 主様は机でなんか書いてた鎧娘に声をかける。

 

「……! いえ、みなまで言わずともわかっています。お誘いに来られたのでしょう?」

 

 一瞬目を丸くしてから、努めて冷静に鎧娘は返す。

 

「話が早くてたすかる、返事をくれ」

 

 淡々と主様は話を進める。

 

「お受けいたします。選んでくださり感謝いたしますわ」

 

 心拍を跳ね上げながら、鎧娘はそう返した。

 

「喜怒、少しいいか?」

 

 鎧娘と別れた後また移動して、外でなんか話してた半端女に声をかける。

 

「なんだ乃本、僕はまあまあ忙しいんだが」

 

 迷惑そうに半端女は返す。

 

「じゃあ手短にいくが、誘いに来た」

 

 主様は端的に言うと。

 

「ぶ……っ! なっ! きさ……っ ふ……いいだろう……この僕を選ぶとは――――」

 

「よしじゃあな」

 

 慌てて答える半端女に主様はさらりと返して、すぐに踵を返す。

 

「早くないか! 待て! おーい!」

 

 半端女が忙しいわりになんか言っているのを無視して、主様は歩みを進める。

 

「暗木、話いいか?」

 

 大きな容器に水を入れていた、悪樓の主に声をかける。

 

「……なに?」

 

 悪樓の主は端的に返すと。

 

「おまえを誘いに来た」

 

 これまた主様は端的に言う。

 

「………………面白いじゃない」

 

 少し笑みを浮かべ、悪樓の主はそう言った。

 

 さらに歩いて、祭りが行われる大部屋付近まで移動し。

 

「ミライ、暇か?」

 

 昨日やりやった小娘に声をかける。

 

「私が暇なわけないでしょ、つーかあんた怪我は大丈夫なわけ?」

 

 煩わしそうに小娘は返す。

 

「ああ治した。暇じゃないか……じゃあ誘うのやめとくか。邪魔したな」

 

 主様はさっさとそう伝えて、踵を返そうとしたところ。

 

「⁉ 待っ、なになになになになにっ、待ちなさい! 誘……マジに言ってんの? あんたが? 私を?」

 

 大慌てで言いながら小娘が先回りして主様を止める。

 

「あ? そうだが……忙しいんなら別に――」 

 

「もっと食い下がんなさいよ馬鹿! ま、まあ? あんたがどうしてもっていうなら……」

 

 淡白な主様に小娘はなんかわちゃわちゃしながら言うと。

 

「おおそうか、助かった。じゃあまた後でな」

 

 主様はそう言って、その場を離れた。

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