ダンジョン超人は美人化ペットと無双する〜30年ぶりにダンジョンから出た地上は、女子率99.999%のハーレム世界でした〜 作:ラディ@小説家もどき
「緻密だし現実的だし私たちの可能な範囲で組まれているけど……ここまで狙い通りに行くって本気で考えてるの?」
ミライが作戦を把握し、俺に問う。
ああ、これは当然の感想だ。
突っ込まれると思っていたし、回答も用意している。
「当然、想定外になることは想定している。想定外のことが起こった時は俺とヴィオラで無理矢理捻じ曲げて作戦行動へと修正する、ここは力技だ」
俺は用意していた回答を述べる。
そう、力技だ。
作戦通り、想定通りなんてものは単なる幸運でしかない。
想定外、トラブル、不運……そういったものは何処かで必ず一番嫌なタイミングで顔を出す。
そういった不測の事態を、どんなことが起こっても作戦を遂行し日本を守る為に日ノ本特殊防衛人造超人は造られた。
つまり、俺という存在で作戦から不測も不足も取り除かれる。
その為の超人。
だから俺たちは、人間を超えたんだ。
さらに、俺はどうにもダンジョン内だとダンジョン復元現象の影響を受けてほぼ不死身になれる。
ヴィオラが言うにはダンジョン内でモンスターの血肉を食い続けて混ざったとのことだった。これがあったから三十年も千歳ダンジョンで生きていられた。
つまり、ダンジョン内の俺は死ぬ気で動くことが出来る。
命を燃やして動けるというのは、人の限界を一つ超えることが可能ということだ。
生物として最も守るべき己の命を守らなくて良い、全てのリソースを遂行に充てられる。
それでもヴィオラ相手には二十年かかったんだがな。
俺はこの迷宮攻略分隊の練度なら、千歳ダンジョンの攻略に三十年も掛からないと思っている。
現在、日本全国の攻略者は約二万人。
内八千人が札幌に、その他は各居住区にいる。
しかも攻略隊は、合同練習や大規模な連携が必要な作戦行動の訓練も行われていない。
もし攻略隊で大隊規模の人員を用いて、千歳ダンジョン攻略に臨んだ場合。間違いなく全滅する。
大多数が最下層到達まで至らないし、到達出来たとしてもヴィオラ第一形態に蹂躙される。
単純に攻略者は訓練量が足りていない。
体力も筋力も判断能力も知識も思考力も精神力も装備も、何もかもが足りていない。
戦闘ペットという生物兵器にアバウトな指示を出すだけの素人というのが、攻略者の大多数だ。
都市や居住区の防衛で精一杯で、七大都市奪還にまで手は回らない。
このままだと日本は完全に滅ぶ。
少数精鋭による攻略作戦の遂行、現状日本を救うのならこれしかない。
俺はこの隊にその可能性を見たんだ。
「そして、聞いていてわかるが今回は全員の力が必要になる。特に里里、今回はおまえの力が重要になる。気負いは要らないが気合いは入れとけ」
これ以上の回答を持ち合わせていない俺は、里里に向けてそう言って共有を終えようとしたが。
「…………あの、
ぽつりと、青い顔をした里里が呟く。
「作戦の要を任されるような実力は……恥ずかしながら、有るとは思えません。重要だからこそ、私の実力を正確に測っていただきたいのです」
焦ったように、里里は俺に思いをぶつける。
「貴様……ぶるあっしゅど……⁉」
「待て待て、落ち着けって」
里里の言葉の意味に怒気を纏わせて膝に座っていたヴィオラが動こうとしたので、両手で頬を挟んでぐりぐりこねくり回して落ち着かせる。
なるほどな……そうか、そりゃあそうだ。
ヴィオラも別に怒らなくても良いとは思うが……まあ確かにもし俺が兄貴にこんなこと言ったら殴られていただろう。まあ素手の喧嘩なら俺のが強いが、間違いなく怒らせる。
でも想定の内ではある。
ここは毅然な対応を心がけよう。
「あー……
俺は堂々と、毅然とした態度で里里へ返す。