ダンジョン超人は美人化ペットと無双する〜30年ぶりにダンジョンから出た地上は、女子率99.999%のハーレム世界でした〜 作:ラディ@小説家もどき
「はあ……、相変わらず頭が悪くて安心したよ。ちゃんと殺せそうだ」
呆れたようにヴィオラがそう言ったところで。
「……各員、攻略開始」
乃本君は、攻略作戦の開始を通達した。
「了解するぞ、主様」
ヴィオラはそう返しながら、巨大化。
「Get Ready for the next battle! うし太郎ッ‼」
さらに向水先輩は、うし太郎を召喚。
「スタンドバイミー! ダビンチ‼」
ほぼ同時に縞島先輩は、ダビンチを召喚。
「勇往邁進ッ! エスメラルダ‼」
続けて乱丸さんは、エスメラルダを召喚。
「満たして、マー坊‼」
さらに続けて暗木さんは、背中のタンクから水を展開。
「六花! 着装合体、リリリビング・アーマードッ‼」
そして私も、六花を召喚し着装合体してロングソードを抜く。
「はっ、本当にやる気か……黒。ここは我の迷宮だぞ、消し飛ばしてくれる‼」
巨大化したヴィオラに対して、赤竜王はそう言って玉座から立ち上がる。
乃本君の想定通りです。
事前の共有によれば、基本的に赤竜王は人間を舐めているというか……完全に眼中にない。
同格であるヴィオラにだけ注視する。
私たちはノーマークです。
目の前に熊がいて、足下の虫に注意を払う人はいない。
でも、私たちは虫ではない。
その差を認識できないのは強さではない、明確な虚弱性です。
巨大化したヴィオラが、赤竜王へと攻撃。
赤竜王はヴィオラが共有していた、例の『穴』を出現させる。
あまり明るくありませんが、サイエンスフィクション的にいうならワームホールやワープホールと呼ばれるもの。
ヴィオラの説明から乱丸さんが噛み砕いて説明してくださったので、イメージが共有されました。
どうにも空間と空間を直接繋ぐ穴、移動距離そのものがなくなり入口から出口まで一瞬で到達する。
札幌近郊中規模ダンジョンの転移トラップを体験したことで、理解の範疇にはありますが常軌を逸した超常現象です。
そんな『穴』を赤竜王は自由自在に生み出すことが出来る。
ヴィオラの鋭い爪による突きは、展開された『穴』を通じてそのままヴィオラ自身の腹部へと向けられる。
ヴィオラは自身の爪を、もう片方の爪で弾く。
凄まじい衝撃で、空気が震える。
とんでもない質量がぶつかり合って、もう何かが爆発したように身体の芯へと音が響く。
だがこの隙に各員戦闘配置へと移動。
この攻略作戦の前提として
ダンジョンの上層や外へと跳ばされたり、高い天井すれすれから落とされたり、ヴィオラと赤竜王の大怪獣バトルに巻き込まれることが考えられるからです。
それと投擲や射出武器はあまり使わないこと。
これも『穴』に飛ばしたものが入った場合、どの穴から出てきてどこに飛んでいくか予測が出来ないからです。
同士討ちは避けたい、もちろんそれを狙ってくることは想定しているけど自分たちから不確定な要素を増やさない。
この二つは遵守しつつ、作戦通りに行動します。
各員戦闘配置へ到着、ボス部屋の広さだったり地形的な勾配や遮蔽物の有無でパターンを決めてあります。
今回のは最もスタンダードなパターン、広く勾配もなく遮蔽物もない。
配置左陣。
まずは縞島先輩がダビンチを『35メーター級はしご車』に変形。
リフトにはうし太郎を乗せて、伸ばしていく。
向水先輩はうし太郎を帰還出来るように『はしご車』上で待機。
私も『はしご車』付近で待機、モンスターが沸いた際に向水先輩と縞島先輩の護衛を行う。
配置右陣。
こちらには乱丸さんと暗木さんが待機、これは着地のサポートだ。
ヴィオラの背を登り乃本君は待機。
各員の配置を確認し、乃本君は無線機にてカウント送り。
ヴィオラが火炎を吐こうとしたのと同時。
乃本君はヴィオラの背を駆け登って飛び上がり、うし太郎は『はしご車』から飛び上がる。
そのままヴィオラの火炎に注視する赤竜王のこめかみを挟むように。
乃本君は飛び蹴りを放ち、うし太郎はマジックバッグからハンマーを取り出して思いっきり叩く。
攻撃が通ったのと同時に、向水先輩はうし太郎を帰還させて戻し。
乃本君は十数メートルの高さから落下して、スライムのエスメラルダが受け止めて。
縞島先輩はダビンチを『はしご車』から『4WDスポーツカー』に変形させて、急発進して走り始める。