ダンジョン超人は美人化ペットと無双する〜30年ぶりにダンジョンから出た地上は、女子率99.999%のハーレム世界でした〜   作:ラディ@小説家もどき

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閑話・努力騎士、繰り返す
01王家第四騎士団


 僕、リチャード・ガルドは王家第四騎士団に属する正規騎士である。

 

 王家騎士団とは、文字通り王家を守り王家を害なす脅威を排除するために強い忠義心を持った精鋭を集めた特殊部隊だ。

 

 第一から第六まで騎士団は存在し、僕の属する第四騎士団は第四王女を守る部隊。親衛隊も兼ねている。

 

 下級貴族の僕は、そもそも騎士と成るのは不可能ではないだけでかなり難しい。

 

 規定の中では騎士は爵位に関係なく、身元や出自がはっきりとしている貴族家の人間であれば騎士への志願は出来る。

 

 しかし、正規の騎士となるための試験はかなり厳しい。

 訓練生となっても、訓練内容もかなり厳しく一定ラインに達していない場合は足切りをされる。

 厳しい訓練を超えてもまた厳しい試験があって、その試験を超えても見習いとして鍛錬を積み、補欠騎士の席を目指す。

 補欠からさらに正規騎士のサポートを行う正規騎士補佐に選ばれてから、一定の実力が王家に認められた者が正規騎士となる。

 

 険しすぎる道のり、故に志願する者は幼少の頃より騎士になることを見据えた教育や訓練を積んでいる。

 

 つまり騎士としてのノウハウを持つ身内に騎士のいる家系や元騎士の人間を雇い師事することのと出来るような上級貴族しか騎士には成り得ない。

 

 だから規定の上では身元や出自がはっきりしている者であれば志願可能となっているものの、志願の段階で騎士との繋がりがない下級貴族は弾かれる。教官や施設の受け入れには限りがある、これは差別などではなく記念受験やひやかしを弾くための合理的な精査だ。

 

 しかし僕は母方の叔父の妻の祖父が元騎士という細い繋がりを使って、なんとか騎士へと志願して訓練生となり。

 

 ただひたすら愚直に努力し続けて。

 訓練生、見習い、補欠、補佐と一歩ずつ前に進み。

 

 国内の剣術大会で、正規騎士や冒険者を破り優勝し実力を認められ。

 

 正規騎士となり、王家を守る騎士となった。

 

 僕の属する王家第四騎士団は第四王女のリライラ姫をお守りする部隊だ。

 

 剣術大会にて優勝した僕を見て、リライラ様が親衛隊への入隊を推薦してくださった。

 

 騎士の家系でも上級貴族でもない僕は、あらゆる順位で最下位からスタートした。

 それでも愚直に、十でも百でも千でも鍛錬を繰り返してなんとかギリギリ足切りをくぐり抜けた。

 

 誰よりも遅れていた僕は、誰よりも鍛えるしかなかった。

 

 そんな十五の頃に志願してから十年間、ただひたすら正規騎士を目指してひたすらに鍛え続けなくてはならなかった周回遅れの僕を。

 

 リライラ様は剣術大会で、泥臭く戦う無様な姿を見て認めてくださったのだった。

 

 ()()()()()()()

 

 その二つで、僕の命の使い道は決まった。

 全てはリライラ様のために、血の一滴までリライラ様のために。

 

 リライラ様を守る。

 その為だけに生きて、死ぬ。

 それが僕だ。よろしく。

 

 だから僕は騎士になっても毎日鍛えた。

 ひたすらに剣を振り、ひたすらに加重し、ひたすらに走った。

 騎士として魔獣や迷宮を排除していた。

 

 そんなある日。

 

 僕は他国の式典にリライラ様が参列されることになり、先んじて入国し警備体制や来賓対応などの打ち合わせを行っていた。

 

 第四騎士団の中では一番若手の僕はこの手の使いっ走りをよく任される。

 大事な仕事なので特に不満もない、他国の文化に触れるのも刺激的だし。

 

「おい第四の、今通達が来たが……大丈夫なのか?」

 

 警備体制の書類に目を通しているところに、同じく式典に参列される第六王子の警備体制打ち合わせに来ていた第六騎士団の者に尋ねられる。

 

「? 何の話でしょうか」

 

 僕は意図がわからず問い返してしまう。

 

「こちらも詳しくは知らんが……()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()とか……すまない真偽はわからない、第六には詳細情報が降りてきてないみたいだ」

 

 神妙な面持ちで第六の騎士は答える。

 

 一瞬、理解が出来ずに思考が止まる。

 

 ……え? 第四王女……リライラ様が第三王子を暗殺……?

 意味が……、そんなわけなさすぎて理解が出来ない。

 そして第四騎士団が捕まった……? 何故、リライラ様の危機に騎士が動くのは当然ではないか。

 

 駄目だ、真偽以前に状況の理解が出来ない。

 

 早急に戻らなくては――――。

 

「おい、待て。いや多分話の通りならおまえを拘束しておくべきなんだろうが、生憎第六騎士団は今回蚊帳の外だからな。これ使え、早く帰りたいだろ」

 

 焦燥し、動き出そうとした僕に第六の騎士はそう言って『転移結晶』を手渡してくる。

 

「ありがとうございます!」

 

 辛うじて感謝を伝え『転移結晶』で。

 

 僕は跳んだ。

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