ダンジョン超人は美人化ペットと無双する〜30年ぶりにダンジョンから出た地上は、女子率99.999%のハーレム世界でした〜 作:ラディ@小説家もどき
「――第四騎士団所属、正規騎士リチャード・ガルド! メルバリア王国より帰還! 詳細の共有を求む‼」
帰還後、即座に僕は第三騎士団へと乗り込んで本題に入る。
「止まれ‼ リチャード・ガルド‼」
第三騎士団は僕に剣を向けて、静止を促す。
いきなり抜剣した……? 僕も同じ騎士だぞ? 服務規定違反じゃないのか?
困惑しつつ、言われた通りに僕は立ち止まる。
「……料理人と侍女が魔法で操作されテラリス王子の食事に毒を盛り暗殺を謀った。料理人と侍女に残った魔法の痕跡を辿り、第四王女が首謀者であることは断定された」
つらつらと、第六の騎士と同じようなことを第三の騎士は語る。
魔法で操作……? いや、確かにリライラ様は『生物操作』の魔法を使える。
しかし、基本的に操る対象は小さな動物に限る。人間のように意思を持った大きい生物を操り他者への殺人を教唆したりするのは不可能だ。
そもそもリライラ様は、人間を相手に魔法を使うような御方ではない。
慈愛に満ち溢れ、優しく公平。
僕らの訓練を見に来てくださったり、労いの言葉まで向けてくださったりもする。
暗殺なんて頭の片隅にも存在しない。
リライラ様の王位継承権は第四位であり、その順位に納得もなされている。
第三王子……御兄弟を蹴落としたりする動機もない。
故にこれは誤解、冤罪だ。
「……っ、そんなはずがない‼ 再度調査と再捜査を――」
僕は当然のように食い下がろうとするが。
「断定されたと言っているッ‼」
僕の主張を第三の騎士は潰す。
「貴様以外の第四騎士団も、調査結果に異議を唱え第三騎士団へ抗議活動を行ったが異議は棄却された」
さらに続けて第三の騎士は語る。
棄却……? 意味がわからない。何でこんなことに……絶対にリライラ様は無実なのに。
「そこで第四騎士団は、武力行使に出た。しかして我々第三騎兵団と第五騎士団の合同で制圧した!」
困惑し続ける僕をよそに、第三の騎士は仲間たちの動向について述べる。
武力行使……そりゃあそうなる。
僕たちの仕事……いや生存理由はリライラ様の守護。
こんな危機に動かないわけがない。
それに第四騎士団は贔屓目無しに見て、かなり精鋭揃いだ。
僕が優勝した剣術大会に他の第四の騎士が誰か一人でも出場していたら、優勝は難しかったと思うくらいに実力者しかいない。
他の騎士団を侮るわけじゃあないが、第四騎士団が本気で武力行使を出て……ただで制圧されるなんてことがあるのか?
「ふ……なにやら体調も崩していたようで、容易く処刑できたぞ」
歪んだ笑みを浮かべ、第三の騎士はそう言った。
ああ、やっと察した。
第四騎士団は全員超健康体揃い、何を食っても腹を壊さないし冬の海で泳いでもくしゃみ一つ出さない。
何か盛られたんだ。
麻痺毒の類は流石に効く……。
最初からリライラ様に冤罪をふっかけて、第五と組んで第四騎士団を潰すつもりだったんだ。
ふつふつと、心から熱が込み上げてくる。
こいつらは、排除する。
僕が怒りを燃やし始めたところで。
「そして第四騎士団の武力行使によって国家転覆罪を適用ッ‼
第三の騎士が、リライラ様について述べた。
その瞬間に心の熱が爆発する。
迷宮追放刑……、迷宮の最深部に非武装で置き去りにして帰還をさせるという刑罰だ。
迷宮を登り脱出するか、迷宮奥の魔獣の親を殺して迷宮を破壊することで刑の執行とする。
だが、生身で迷宮から帰還するのは不可能だ。
事実上、魔獣に喰い殺される処刑方法でしかない。
「……っ‼」
僕は間髪入れずに動き出す。
北の迷宮へ、一秒でも早くリライラ様の元へ。
「動くな‼ 貴様もここで捕らえるッ‼」
第三騎士団は動き出す僕を囲み、剣を向けてそんなわけのわからねえことを抜かすが。
「……邪魔をぉ……するなああああぁぁぁぁああああ――――ッ‼」
僕は心の爆発を言葉と『念力』の魔法に込めて発して囲んでいた騎士たちをぶっ飛ばす。