ダンジョン超人は美人化ペットと無双する〜30年ぶりにダンジョンから出た地上は、女子率99.999%のハーレム世界でした〜   作:ラディ@小説家もどき

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18・暗躍教師、噛み締める
01自由落下中


 俺、佐々崎トオルは札幌攻略者学校の教師だ。

 

 現在、迷宮攻略分隊による太白山ダンジョン攻略を向水ミライのライブ配信で確認をしていた。

 

 一言で言うなら、()()

 

 これが絶災級との戦い……、こんなものが地上で暴れたら間違いなく日本は終わる。

 

 知性と思想を持ち、人類に対して悪意を向ける攻撃的な災害……こんなに最悪なものはない。

 

 三十年前の同時多発的迷宮災害と女体化症候群による男性の大量死を超える被害を生む。

 

 いつの間にか拳を握り、力が入る。

 

 凄まじい……いや、これは赤竜王とかいう絶災級モンスターの話ではなく迷宮攻略分隊への賛辞だ。

 

 火力兵装もなく、戦闘ペットの特性や個々の身体能力を掛け算のように高めて活かしている。

 さらに徹底した戦況予測……こんな超能力のようなことができるのは日ノ本特殊防衛人造超人である乃本だけだ。

 

 乃本の指示によって、あの複雑で奇怪で苛烈な動きに対応できている。

 流石超人……しかも迷宮作戦群としてさらに大規模ダンジョンで三十年間戦い続けた対モンスター戦のスペシャリスト。

 

 対迷宮災害のために完成した、超人である。

 

 こんなの現存する攻略隊の戦力ではどうにもできない、しかし乃本なら、超人なら。

 

 『穴』とやらで飛び回り、大暴れする赤竜王をヴィオラを装備して高速飛行する乃本が叩き落とす。

 

 素晴らしい連携だ。

 向水も喜怒もよく動いている。

 

 向水に関してはもちろんだが、喜怒は学生時代基礎体力や運動能力に関してはかなり良かったが判断能力に問題があった。

 

 無茶をしたがる節があって、無茶をしては怪我をして戦闘ペットのスライ厶に回復されていたが……かなりクレバーに役割を徹することが出来ている。

 

 そこから里里が追撃を試みるが『穴』から出てきた尾で叩き落とされそうになったところで。

 

 乃本が割って入り、尾を弾くも乃本はぐしゃぐしゃにひしゃげながらぶっ飛ぶ。

 

 な……っ、いや、仕方ない。

 乃本は日本を守るために造られた超人。

 

 目の前で国民が危機に直面していたら、動かざる得ない。

 トラックに轢かれそうな子供がいたら、大事な野球の試合があろうが超人たちが集うオリンピックの競技中だろうが迷わずに飛び出す。

 

 向水のカメラが赤竜王を向く。

 こいつも……流石に冷静だ、脅威から目を離さない。

 俺は基本的に攻略者全体の評価は低いが、向水に関しては本物の攻略者だといえる。天才だ。

 

 そして。

 

 最後は目のやり場に困るドスケベコスチュームの里里が、超高速で赤竜王の首を刈り取り。

 

 迷宮攻略分隊は勝利、並びに太白山ダンジョンを攻略した。

 

 しかし、余韻に浸る間もなく赤竜王最後の攻撃に迷宮攻略分隊は巻き込まれた。

 

 同時に、ライブ配信が途切れる。

 

「――――即刻女川攻略隊へ通達! 太白山ダンジョン消失の確認を急げ‼ 同時に通信の復旧‼ 迷宮攻略分隊の安否確認を! 最優先だ‼」

 

 俺は札幌攻略隊へと通達。

 

 そして、ライブ配信の再接続を試みる。

 技術的には単なる5G回線と国内配信サイトを組み合わせただけのものだ。

 情報統制のために国内からのアクセスしかできないし、攻略隊関係者しかログインもできない。

 だから突然サーバが重くなるとかもない、物理的にどっかの光回線が切れたってこともない。

 

 今の攻撃で向水の配信用のカメラが壊れた……いや上から叩き潰されたのだったら胸の位置にあるカメラより先に頭が潰れるはずだ。

 

 その様子はなかった……あの『穴』というワープゲートのようなもので通信圏外まで跳ばされたと考えるべきだ。

 

 どのくらいの遠距離まで跳ばすことが出来るんだ? 地中などの遮蔽物の中に埋め込むように跳ばすことは可能なのか? それができないとしても、海底に跳ばせるならそれでもほぼ即死だし上空に跳ばされても……何も出来ず落下したら即死だ。

 

 通信圏内にさえ入ってくれたら――――。

 

 なんて思考の中で、ライブ配信が再開する。

 

 乱れる映像、通信状態が安定していない。

 凄まじいノイズ、風切り音? 高速で移動している。

 やや霧が……いや、雲か。

 

 つまり、()()()()()

 

「――――ヴィオ……」

 

「――仕方な……」

 

 乱れる音声の中から、微かに乃本とヴィオラの声を確認する。

 

「――全員……乗せ……」

 

「――いやに決まっ……主様しか乗せ……」

 

「――ふざ……乗せ……」

 

「――いーやーだ……この程度で……絶対に主様以外……」

 

 乱れる映像音声から乃本とヴィオラの会話が微かに聞こえるが……なんか喧嘩してないか?

 

 映像が乱れすぎて高度は把握できないが、雲が映っていたことから二千メーター以上の高さではある。

 このままでは全員即死だ。

 

「――頼む……何でも……お願いし……」

 

「――なんでもだと……仕方な……」

 

 そんな何やらお互いの妥協点が定まったところで。

 

 ライブ配信に()()()()()()

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