ダンジョン超人は美人化ペットと無双する〜30年ぶりにダンジョンから出た地上は、女子率99.999%のハーレム世界でした〜 作:ラディ@小説家もどき
01モンスターの肉
私、向水ミライは迷宮攻略分隊として太白山ダンジョン攻略を達成し鹿児島まで跳ばされたAランク攻略者だ。
とりあえず、縞島さんがダビンチを仮拠点へと変形させて乃本以外のみんなで丸一日爆睡。
泥のように眠って、ふやけるまでお風呂に浸かって、たらふく食べて血糖値爆上がりでまた爆睡した。
二日間ばっちりと休養を経て、一番近い川内《せんだい》居住区を目指して出発するも。
「……食べるものがないんだけど」
私は道中の休憩中に目の前の問題を打ち明ける。
そもそも札幌でかなりの量の食料をマジックバッグに保存し、女川居住区でも追加で食料を買い込んで太白山ダンジョンでも二ヶ月は持つくらいの計算だったはずだけど……。
誤算としては、ヴィオラが思ったより食うこと。
基本的に戦闘ペットは食事をしない。
モンスター自体は食事をしたりするのもいるけど、戦闘ペットは帰還状態で攻略者の中で待機させている間に状態が最適化される。
うし太郎なんかも口もあるし消化器とかもあるから食事は出来るけど嗜好品扱いだし、うし太郎は食事を好まない。
でもヴィオラは帰還状態がない。
いやまああるのかもしれないけど、百一が戻してるのを見たことがない。
これは暗木さんのマー坊もそうだけど、出しっぱなしでも問題がないみたいだ。
だからヴィオラは暇つぶしに、必ず食事を摂る。
しかも小さいのにまあまあ食べる、普通に最低でも一人前は食べるし里々ちゃんの作る時はおかわりもする。確かに里々ちゃんのご飯は美味しいけど……。
それと、昨日は太白山ダンジョン攻略達成打ち上げみたいなノリでしばらく運動量増やさなきゃって思うくらいには食べた。
これにより現在、迷宮攻略分隊は食糧難に陥ったのだった。
「まあ水はあるし、一日くらいなら食わんで行けるだろ。昨日たらふく食べたし、ぼちぼち川内居住区にも到着するんだし」
乱丸さんが私の提起に、さらりと返す。
ですよねえ……。
いや別に全然私も我慢はできるよ? Aランク攻略者だし、長期でダンジョン潜ることもあるからこういう事態は想定してるし。
でも……食べたほうが動けるタイプなのよねえ。
まあ仕方ないか……昨日食べ過ぎたし減量だと思うことにしよう……。
「いや、緊急時ならまだしも基本的に万全を期していた方がいいだろう。腹が減っては戦はできぬってのはマジだからな、待っていろ」
百一はそう言って、自分のマジックバッグから謎の肉や謎の果物や野菜を出す。
「確か米と味噌はあるよな。適当に切って鍋にぶち込んで煮込んで味噌溶かしゃあ腹は膨れるだろ。縞島、台所を頼む」
百一が謎の食材を抱えながらそう言うと。
「チェンジダビンチ、システムキッチン!」
縞島が流れるように、ダビンチを変形させる。
そのまま淡々と乃本が謎食材を、台所に並べるけど……。
「……待って、それ……モンスターの肉?」
私は恐る恐る、百一へ尋ねる。
「ああ、太白山ダンジョンは動物型やら獣人型が多かったからな。非常食として保存していた、一応血抜きは済ましてるし生で食って腹も壊してないしマジックバッグに入れていたから腐ってもない。野菜類は千歳ダンジョンの草みてえなやつから毟ったやつだが、これも問題ない」
あっけらかんと、百一は想像より具体的な回答をする。
「………………」
百一の回答に、さーっとみんながドン引いていく。
モンスター食……、いやこれかなりハードルが高い。
ダンジョンは未だほとんどが未知だ。
生成される鉱物や石ころなんかは、地球上でも存在しうるものが多いとされる中でダンジョン復元やそもそも地下に何かしらの次元的な干渉がなければ地質学的に存在不可能な大空洞というところなんかは何もわかってないに等しい。
さらに生物、モンスターにおいてはさらに未知だ。
生態やら、どれだけの種類がいるのか、全然わかっていない。
ざっくりとした種別や脅威度は随時まとめてはいるものの、生物学的な研究は進んでいるとはいえない。
ここ数年でやっとダンジョン産の植物に関しては、食欲として流通するようになったし食堂でもたまに使われてたりするし私も食べたこともある。それでもダメな人は絶対食べない的なものだ。
どんな菌を保有しているかもわからないし毒性や寄生虫などに関しても全くわかっていない。
女体化症候群という未知の病の実例がある以上、未知のモンスターを食べたらどうなるかわからない……って考えるのはかなり現代における真ん中の考え方ではある。
モンスターを食べてモンスターに身体を乗っ取られた『モンスター人間』って都市伝説もあったりするし。