上位存在マイクラ   作:ハヤモ

13 / 34
前書き
巻き展開。
R18タグの有無について。
ここまで出た意見を参考に悩みましたが、原作がR18でもR15、R17.9として残る作品もあり、それに倣おうと考えています。
既に多くの人が読んでくれた当作が削除されたり、最悪、作者がサイトで活動不可能になる可能性は常にありますが、どうかご容赦ください。


変な木と変な粉

いつものように牛胸を助けたマインクラフターだが、その先で奇妙な木を見つけた。

草を全て落とした枯木で、しかし幹には妖しい光源が埋まっている。

動き出した。 枝や蔦が触手のようだ。 今までになく面白い木である。 栽培出来ないだろうか。

懐柔できれば防壁の外に植えて固定砲台のようにしたい。 あいや利用価値があるか牛胸との戯れを見て見極めよう。

 

 

「騎士様、酒場の方が言っていた木で間違いないでしょう! 花粉には幻覚作用があります、お気を付けて!」

 

 

枝が蠢き、実をつけた蔦が下がる。

刹那、それらを基点に黄色い煙が充満。 視界が歪む。 遊戯用のポーションを飲んだ際の状態異常に似る。 或いはネザーゲートを潜った瞬間の光景だ。

 

 

「うっ、吸い込んでしまいました……視界がボヤけて、考えが上手く纏まらない……」

 

 

クラフターは気分が悪かった。

こんな時は牛乳だ。 この手に限る。 牛胸から牛乳を搾取できるポーションも持ってきた。 問題はない。

などとタカを括った罰か。 木が理解してか。 千鳥足の牛胸を蔦で拘束。 吊り上げると幹に取り込んでしまった!

 

 

「ああっ、なにか……植え付けられて……!」

 

 

好奇心とは何か。

それは危機に際して備えなき時に抱く悍ましさと似て非なるものであり、例えば新たな発見をした際の実験だとか、財宝欲しさに手を出すチェストとか、例えばブラマイ中に突き抜けた坑道や地下渓谷であり……直近の例としては拘束される牛胸の変化だ。

 

 

「これは夢でしょうか……不思議な多幸感が体中を駆け巡って……ああ、騎士様……そんな体中を……あ、ぁ……♡」

 

 

何故か恍惚としているなぁと観察を続けた次の瞬間、牛胸の体が木と同じ色に染まり、グチャアと目から花らしきものが咲き誇った。

 

クラフターは思う。 この木は微妙だと。

奇妙な粉はポーションの材料になるか研究するとしても、木そのものは村の防衛に使えない。 うっかり苗木を持ち帰れば村人を食べかねないからだ。 蔦ともなれば防壁に這って侵食もする。 そうなれば見栄えが悪い。

クラフターは不採用の烙印を押すや、牛胸に予備の牛乳バケツをひっくり返し正常化。 剣で本体と切り離すと、火打石で容赦なく幹を燃やしてしまった。

 

 

「うぅ……頭がまだぼんやりして……木が燃えている? また騎士様に助けられたのですね。 そうだ花粉を……!」

 

 

牛胸が地面に散らばる粉を拾う。

牛胸にも知的好奇心があるのだろう。 後で何かに使うのかも知れない。 クラフターもそうする。

 

さても今は……牛胸に牛化のスプラッシュポーションを投げた。 ボンッと面白いように大きくなる牛胸。

 

 

「ひゃあんっ!? 急にそんな……!」

 

 

すかさず空バケツを押し付け牛乳を補充。

常に携行したい。 その為に牛胸はいるのだから。

 

 

「も、戻りましょう。 ハーニャが待っています」

 

 

頬を染めながら、その癖にまんざらでもない牛胸は、村へと再び戻る。

花粉を何かに使うのかな、ならば見てやろうと後に続くのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「リーリア、ご無事で……」

「……騎士様に助けられました。 それで、妊婦の方はどうでしょうか?」

 

 

またも高床式の家に戻ってきた。

牛胸たちが何をしたいのか分からず、漠然とするクラフターだが、何か意味があると信じて共にいる。

詰まらなかったらさっさと移動だ。 防壁の武装化をしたい。 あと奇妙な粉を何かに使えないか研究だ。

 

 

「不思議な事に邪気は感じません。 ですが彼女の夢の中に入り、忌み子の先触れの存在を確かめるべきでしょう。 夢見の花粉はお持ちしましたか?」

「……ここに」

「確かに。 これで夢魔の秘薬を作れます」

 

 

チビ黒服が何やら調合。 ポーションらしい。

よもや此奴もクラフターであったか。 思えば片鱗はあった。 何もない時は本を書いたり、他の黒服と一緒に掃除したり、誰かの像を前に両手を前にして閉目する行為をしていた。

ただ本は解読出来ないし、クラフターの本も村人は読めないらしく進展は無い。 掃除は理解できるが閉目行為は不明だ。

分かり合えそうで合えない、痒い所に届かぬ惜しさで焦がれる。 新手の勧誘方法かも知れないとは思う。

 

 

「……これより彼女の夢の中へ入り、忌み子の存在を確かめます。 万が一はリーリア、浄化をお願いします」

「分かりました、騎士様は連れて行けませんね」

「精神の状態で未知の存在と対峙する事となります。 やられても怪我はしないかもしれませんが、精神に何かしらの悪影響を受けるかもしれません。 私たちには加護が備わってはいますが、それもどこまで通用するか……準備はよろしいですか?」

「はい……では参ります」

 

 

牛胸がチビ黒服の薬を飲み……眠った!

状態異常かと言われればそこまでではなさそうだから判断に困る。 とはいえ見た目通りの効能なら大したモノではなさそうだ。 取引所の遊戯用ポーションの類だろう。 期待して損をした。

 

 

「…………ハーニャ」

「リーリア! よくぞご無事で……」

 

 

しかも直ぐにも目覚めた。

これがベッドなしにリスポーン地点を設定できるアイテムならば有用性はありそうだが確実性がない。 牛胸を殺して確かめる気も起きないし。

 

 

「その、彼女のお腹の中なのですが。 忌み子は無垢な命へと浄化されておりました。 邪気の一切は消失しております……」

「それは驚くべきことです! 騎士様の退魔の光の影響でしょうか。 それともリーリアが来るまでに摂取させた牛乳の影響でしょうか。 なんにせよ、記録に残さないとなりません。 この治療法が確立すれば、魔に冒された土地にも希望が生まれます!」

「ですが早くも臨月です。 成長速度が早いですが、通常通りにお迎えをするべきですか?」

「修道院の方々と協力します。 後は私たちにお任せを。 リーリアは心配せず、通常の浄化任務にお戻りください」

「わかりました……彼女の為に祈りましょう」

 

 

チビ黒服共々、牛胸が両手を組んで閉目。

やはり何か意味のある行為なのだろうか。 取り敢えず倣って閉目しておく。 何かステータスに変化があるかも知れない。

 

 

「……私も、騎士様の……」

 

 

しかし何も起きなかった!

何か割れる音が牛胸から響いた気がするが、目を開けて見た限り何ともない。

 

クラフターは再び閉目し……首を振った。

己には関係の無い事だったか。

今回は何の成果も得られなかった。 残念だ。




後書き
次回書く際は更に表現に気を配らねば。
ご意見、感想などお待ちしています。

【失われた加護】
魔の受胎を防ぐ加護は既に失われた。
例えそれが術や呪いによるものであれ、ほんのひと時であっても妊娠を望んでしまったために、加護に綻びが生じてしまった。
(◯出しされて◯液溜まりの状態異常を受けた際、妊娠する場合がある)
割れる音は加護が失われた音。
……エッ!リーリアさん、望んじゃったの?
以降は村人や化物に◯出しされるとボテ腹姿にされてしまうぞ!
当作的にはクラフターこと騎士様にデバフかバフか関係なく効果を消すマイクラ牛乳の効果と、騎士様に恋心を抱いたり、今回の妊婦の影響で遅かれ早かれ加護は弱って消えていた……という後付設定もあるとエモい(歪
聖堂で神官らに洗脳されたり淫紋を刻まれちゃってそうなった、という王道展開を待たずに先行。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。