小出し感
R18にならない塩梅が難しい……
苗床表現や恍惚な表情が許されている風の作品もあるので、そうした描写を参考に出来ればと思います
バケツとゾンビ
村を丸石の壁で囲い、安全を確保したマインクラフター。 村の中で暫しクワを振るい畑を耕し……ようやっと教会に行こうと思い立った。
エンダーマンを真似たにしては露出があり、花飾りを頭部に付ける黒服が気掛かりだ。 牛乳を絞れるなら牧場を作って柵の中に閉じ込めねばならない。 この近辺には牛がいない。 見た目が村人だろうと性質が牛なら、それは牛だ。
とはいえ先ずは試さねばなるまい。 作業台で鉄インゴットを3つ配置し、バケツをクラフト。 準備したクラフターは黒服と対面する。
「修道院にいたシスターから話を聞けました。 彼女や町の人の話を纏めますと、かの青白い鎧を纏う騎士様は魔法を行使し、あっという間に城塞と町の整備をしたとの事です。 城塞は魔物の物理的な侵入を防ぎ、火が消えず、移りもしない不思議な松明の光は、魔除けの力があります」
「そのような魔法があるのですか?」
「聞いた事がありません。 本人の口から直接聞き出したいところですが、異国の文化圏なのか言葉が通じず困っています」
取引に応じてくれない。 困る。
ハァンハァンと鳴き声を上げるばかりだ。 どんな職業かも把握できない。 そもそも取引に応じないタイプの村人かも知れない。 それか特殊な方法でのみ可能か。 ネザーの金好きモンスターピグリンがそうだ。
いや今はそうじゃないのだったとクラフターは首を振り、バケツを牛村人に押し付ける。
「な、急になにを……ひゃぁんっ!?」
中途半端な手応えで終わってしまった。
駄目だ。 実験は失敗だ。 もっと胸のある村人なら成功するだろうか。 いやここまでの逸材が他にいるのか怪しい。 やはり胸は見た目だけなのか。 クラフターはがっかりした。
「リーリア、ご無事ですか?」
「は、はい……突然バケツを胸元に押し付けられただけです。 何がしたかったのでしょうか」
「異文化交流もほどほどに。 アルセゾンに来た本来の目的を忘れてはなりません。 この地の呪いの原因を調査、浄化するのです。 その道を彼が阻む事がないのなら、出身などの調査は後回しです」
まぁ黒服は後回しだ。
村の外に目を向ける。 築き上げた防壁の向こうの、広大な退廃。 ゾンビが徘徊する地もあれば沼地もある。 城に続く橋は何故か壊れている。
つまり己が出張らねば。 取り敢えずゾンビが出ないよう松明を差しまくろう。 再開発はそれからだ。
「騎士様が御出陣の様子。 方向は墓地のようですね……ゾンビが急に湧くようになり危険な場所となっていますが、墓地を管理している墓守に話を聞く事ができれば、呪いの解明に繋がるかも知れません」
「分かりました、私も彼に同行します。 そのうちに彼についても理解が深まるかも知れません」
内は感圧板開き、外はボタン開きの鉄扉を抜ける。 遂に村の外も開拓だひゃっほい。
早速というか、ゾンビの呻き声が多数。 こちらに寄ってくるが、今更遅れを取る駆け出しでもなし。
「かなりの亡者……騎士様1人では、えっ!?」
エンチャントダイヤ剣を右手に握る。
そして……ズバズバ斬り刻む。 アンデッド特効だ、ゾンビが溶けるように斃れていく。
そのついでに、左手に握った松明を地面に差しまくる。 相手の活動範囲を押し込んでいく。
「ますます彼が分からなくなりました……」
何故か牛胸黒服が懐柔されたように後をついてくるが気にせず進む。
作業の邪魔になるようなら、怒りのままに殴っていただろうが、そうでもない。 いち村人に荒ぶるのも馬鹿らしい。 所詮は別種。 分かり合えない生き物同士だ。 互いの道を進む。 それだけだ。
「それでも私は、貴方を信じています」
汝、悉くを希求し邁進せよ。
希望の創造主よ、大志を抱け。
後書き
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アンデッド特攻
マイクラのエンチャントの1つ。ゾンビやスケルトンとした相手に通常より大きなダメージを与える。このダークファンタジー世界でなら、より活躍する場面がありそう。
ゾンビ
マイクラでは通常はゆっくりとした足取りでまっすぐに近接攻撃をしてくるだけの雑魚モンスター。この世界でもゆっくりと襲ってくる点は共通する。
シスター(修道女)
主人公たち以外の、この地にいたと思われる者は既に死亡、異形化してしまったと思われる。成れの果てがステージで見られる事から、異変を解決しようと行動したところをやられてしまったり、邪教徒により生贄にされてしまったのかも知れない。
当作ではご都合主義もあって、金のリンゴで浄化できる者もいる設定。そうしたシスターは町に生還、町人や浄化の姉妹の力となる。
バケツ
マイクラ製のバケツは、牛乳や水だけでなく溶岩を持ち運ぶのにも用いられる。掬われてから出された水や溶岩は、何故か水源となり、流水やマグマが周囲に流れていく。