上位存在マイクラ   作:ハヤモ

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前書き
相変わらずの更新頻度の低さと内容の薄さ。
町パートへ。この隙に関係を進めねば。
クラフト(建物等)よりクラフト(子作り)だ!
そんな要望には応えたいですが……。
酔漢のお持ち帰りや不良の◯Pは回避かな
何とか解釈違いを起こさずヤれないかな(妄


町人
渓谷と大工


マインクラフターは遂に、村に巣食う蜘蛛の巣の殆どを回収したのではと確信した。

黒服の拠点のみならず、修復がてら民家の悉くにお邪魔して尚の事、今後の宛が無くなった。

天を仰ぐ。 他の場所を捜索せねばと。 そうして道を切り拓かねばと。 蜘蛛の巣求めて腕を振るわねば嘘になる。

このままではベッドとか釣竿とかワイヤートラップのクラフトに苦労するのだ。 直ちに影響は無いが村人の繁殖にも難儀する。 いつ襲撃で数を減らすかも知らぬ集落故に気が散ってならない。

益々の困窮の予感に憤懣に駆られながらも、作り手の誇りを胸に工事の手は止めない。 最近は町外れの谷底や崩れた橋に注目している。 改修の資材を集めねば。

そこから先へ行けば、坑道や望遠越しに鎮座する城モドキに進入できよう。 蜘蛛の巣もある筈だ。 スポナーもあるかも知れない。 そうなればトラップタワーを増やせる。 希望はある。 そう考えれば不思議と元気が漲るというもの。

 

 

「騎士様の活躍で、町はすっかり綺麗になりました。 寧ろ初めの頃より格段に良くなっています。 亜人の襲撃があったとは思えない程です」

「はい。 廃屋の1軒も無く、広場には店飲み水に足る噴水まで作られ、退魔の光が隅々まで照らしています。 防衛設備も強化された様子。 壁の上には弾薬や人を迅速に運ぶ為の線路が町を周回。 銅体の不思議な小人が武器庫や炭鉱とを往復し、常に物資を補充。 壁の外にも鉄の巨人が巡回を始めました。 町の人は益々騎士様に感謝をしています」

「相変わらず得体が知れませんが、徳の高いお方です。 彼が作った雪ダルマも動き回りますし……常に足元に雪を残し、しかも魔物を見つけると雪玉を投擲するとは、いったいどういう仕組みなのでしょうか。 彼が植えた木の成長も早過ぎます」

「前にも言いましたが、考えない事です」

 

 

整然と並列する白樺の植林場。

効率強化のダイヤ斧のままに幹を木こる。 牛胸とチビ黒服の声を背後に無心で切る。 苗木も忘れない。 急ぎの際は骨粉を撒いて急速な成長を促す。

 

 

「このところ、騎士様はシスターにも大人気です。 皆して懸想を抱いているように思えます」

「……彼との時間は私が1番長いかと」

「力だけでなく財産の面でも魅力的です。 地下から掘り出したのか、宝石といった財宝を蓄えているようです。 騎士様は物売りとの取引で大粒のエメラルドを用いようとしたらしく、噂になっています。 金色に香る噂は人の心を惑わすには十分ですよ」

「……私は彼の真摯さに惹かれています」

「他の方もでしょう。 なので早めに同衾した方が良いかと。 彼が他の誰かを娶ったり他所の土地へ旅立つ前に」

「急かさないでください……心の準備が」

「あまり遅いと、私が奪っちゃいますよ」

「えっ!? そ、それはハーニャも彼を!?」

「ですから時間を大切にしてください……お互い、いつ命を落とすか分からない仕事をしているのですから」

「……そうですね。 間違いありません」

 

 

最近は牛胸もチビ黒服も元気だ。

言ってしまえば集落全体に活気がある。 子供が何人も走り回り、アイアンゴーレムを見上げる微笑ましい光景が見られる。 何処か知らない場所で繁殖しているらしい。

そういえば時々発情した村人がいる。 次にツガイを強請る視線を浴びたら、その辺の村人とを引き合わせようかなと思う。

 

 

「リーリア、話は変わりますが……聖堂に行く方法は2つあります。 橋を直して向かうのと、もう1つは昔、谷底に聖堂が作らせた水汲み場を経由して道を探る事です」

「いずれも工事が必要ですね。 騎士様か大工に話を通せれば何とかなるかも知れません」

「亜人に囚われていた娘が戻ったので、大工の気力が回復し、話ができるかも知れません。 騎士様は現場を見れば自発的にするかも知れませんが……こんな時、言葉が通じないのが悔やまれます」

「本当、どこの出身なのでしょうか……」

「それと、離れたところにある村で神官を見たという話があります。 其方も調査が必要でしょう」

 

 

まぁ何はともあれ工事だ。

遅かれ早かれ壁の外にも幅を広げるつもりだったし、更に言えば遠くに見える城モドキの見学にも行きたいところだ。

ただいっぺんには出来ない。 集落の周辺を盤石な物とし、それから遠征だ。 いつかのように帰ってきたらゾンビパニックという光景は見たくないのだし。

 

 

「リーリア、騎士様が移動されます。 向かう先は谷底のようです。 もしかしたら足場を作ってくれるかも知れません」

「分かりました。 様子を見てきます」

 

 

例により牛胸が共にいるのもある。

今は背後をつける。 誘引される家畜の如く。

たまになら愛らしいソレも、見慣れると鬱陶しい。 畜生に荒ぶるのは馬鹿らしいが、穴に落ちては気分が悪い。

故にクラフターはさっさと動く。 谷まで来ると、安全対策に木の柵で落下防止としつつ周辺の地形調査。 壁や谷底の様子を見て梯子をかけたり水流エレベーターを作れる環境に整えていく。 湧き潰しも忘れまい。

 

 

「バケツの水と共に騎士様が谷底に落ちていく!? えっ、今度は崖を綺麗な平面に直しながら梯子をかけて戻ってきた!?」

 

 

牛胸が身を乗り出している。

やはりかどうも、この個体は死地に向かう癖があるらしい。 今は柵につかえているから良いものの、目を離せば落下死しかねない。

 

 

「私には真似できない動きです……一応、大工と話して見てもらいましょう」

 

 

もっと安全対策を練らねば。

梯子より水流エレベーターか。 硝子壁で外の様子を見れるようにしつつ、昇降時に引っかからないよう看板で水を堰き止めようそうしよう。

 

 

「───で、大工の俺が呼ばれたと」

「はい。 騎士様のように大胆に谷底に落ちるのは難しいと思い。 足場を作っていただけませんか?」

「娘を助けてくれた手前、できる事ならやらせて貰うが……この様子じゃ平気じゃないか?」

 

 

よしよし、大凡形になったぞ。

トラップでも使われる水流エレベーターだ。

硝子壁に囲われる中を安全に昇降できる。 問題は村人に沈む動きができるかだ。 牛胸故に浮力が強そうな一方、重そうでもあるから判断に困る。 取り敢えず手本を目の前で見せる。 上下運動だ。 どれ楽しかろう。

 

 

「……不思議な水槽の中を作って、中で泳いでいるように見えます」

「……俺には奴ほどの建築もセンスもないが、大工としての意地は見せたい。 時間をくれ。 幸い材料は奴のお陰でたんまりあるからな。 聖堂へ続く橋の方も後で見ておこう」

「彼には悪いですが……お願いします」

 

 

村人が木材を運び始め……建築し始めた!?

 

何という事だ……。

まさかの事態に戦慄と共に身を震わせた。

 

村人が建築、今までにあったか!?

 

村自体は過去に何度も見てはきた。

家があり、畑があり、井戸がある。 そんなシンプルな村落だ。 クラフターが放置すれば忽ちゾンビに木製扉共々食い荒らさせて全滅する村々だ。

その癖、どうしてか建築をする村人は皆無であった。 そうした能力が無いものと考えると同時、ならば誰が建設したのか首を捻りはしたものの、もうそういうものだと期待せず接してきた。

 

それが、どうだ。

今、目の前の村人は木材を道具で加工し、繋ぎ合わせ、谷に対して足場を造っているではないか!?

 

マインクラフターは天を仰いだ。

思わず両手で口を塞ぎ、感涙と嗚咽を漏らす。

これが答えか。 我が疑問を晴らす光景か。

長年希求せし諦観の奥の底の光、希望の人よ。

会えて良かった。 生きていて良かった。

その作り方や速度から、己の求める全ての答えではないとは理解している。

理解しつつも……俗世に作り手が他にもいた、孤独では無かった事実。 これが感動せずに、どうしていられようか。

 

 

「泣きながらジロジロ見ないでくれ!? 気が散って作業に集中できないんだが!?」

「騎士様は造詣が深そうなので……新しい事、知らない事があると興味津々になるのでしょう……たぶん」

「すまねぇが連れて行ってくれ……」

 

 

牛胸が感化されたのか手を握ってくる。

そのまま後ろへと離された。 俯瞰して見るべきだということか。 何にせよ頷く。 観客は座して待ち見て学ぶ。

 

この邂逅は運命か。

ありがとう世界。 ありがとう人生。

己は今、生きている───。




後書き
モブの描写にも悩みます……

出すか分からないけどアレコレ説明的な。
【強い蒸留酒】
特別に強い酒。わずかに妙な香りがする。
酒場で使用できる。 使用後、酩酊状態に。
酒場の酔漢がくれる。アイテムの説明で罠だとハッキリワカンだね

【酩酊】
酔っ払っている状態。
視界・思考がぼやけ、うまく歩けない。
飲んだのが本当にただのお酒だけなら、ここまでにはならない。時間経過で解除される。
酔ったリーリアも可愛い。

【酔っ払い】
少量の夢見の花粉を酒と共に摂取していた酒場の酔っ払い。その特製の酒をリーリアに飲ませ、酩酊したところを無理やり彼の自宅へ連れ込んだ。
魔物ではなく人間の悪意にヤられる展開。加護が無ければ、そのまま孕みもする。そして無責任なヤり捨て。人間の為に頑張っているのに結果がコレでは可哀想可愛い。
当作では回避の方向。タダ酒は貰いたい(屑

不良
町外れにいる複数のゴロツキ。
聖堂の情報を聞こうとすると、家に入るよう促される。ホイホイついて行くと、亜人の襲撃はリーリアにあるとして、詫びにヤらせろと迫る屑共。家に入って襲われても抵抗すれば逃げられる。
作中ではアイアンゴーレムにちょっかいをかけて、反撃に万歳攻撃を喰らい高い他界された因果応報ザマァ設定なので登場回避(生きているが重症で寝込み中)
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