上位存在マイクラ   作:ハヤモ

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前書き
胃の忌み子戦。でもサクッと?
いつもですが誤字脱字、衍文があるかも…


悪食と投薬

土ブロックで上から下までを埋め尽くし、丸呑み肉壺の行く手を遮ってみたが、肉壺は止まらず衝突。 ひび割れも早々に突き破る芸当をもって、マインクラフターをあっと驚かせた。

 

 

「うぅ……ここは怪物の体内?」

 

 

何という事だ。

ブロックを破壊するモンスターといえば、クリーパーが最たる例だった。

しかしここまで堂々と壊し突き進む敵はそうはいない。 エンダードラゴンやウィザーに類似点はあったが、ここまで道を曲げずに真っ直ぐな相手はいただろうか。

それにダメージを負った雰囲気自体皆無である。 強い。 他に何が出来るのか。 クラフターの興味を引くには十分過ぎた。

 

 

「ッ! 胸が大きく!? ああっ、消化液のようなものが上がって!?」

 

 

面白い。 テンション上がるなぁ。

クラフターは肉壺の歩みを止めない姿勢に好感を持った。 己が描く信念に通じる部分があるからだ。

だがまだだ。 今度は丸石で行く手を遮ってみた。 土の次に手に入り易く、そして硬い。 これで止まったら開拓者失格だ。

衝突後、暫く閊えたが、ひび割れが広がってまたも破壊した。 石のツルハシくらいの速さはあった。

 

 

「このままでは消化されてしまうか、他の犠牲者のように魔物の繁殖に使われてしまう!?」

 

 

素晴らしい……!

開拓者の精神が形になったかのようだ!

 

迫る肉壺に、僅かに口元を綻ばせてウットリするクラフターだったが、いかんそうじゃないと首を振って我に帰る。

確かに敵にしておくには勿体無き快進。 地下の創造空間のアーチスト。 世界を相手取る素質がある。 夢が広がリング。 その価値が無くは無かった!

 

 

「駄目っ!? 液体が顔まで上がってきて……もう力が……」

 

 

最低限の掘削力は認めよう。

だが現実に帰れば、果たしてどうか?

先ず懐柔できそうにない。 何でも喰いそうなだけに正解が分からない。 あとデカい。 沼地にいた奴や別の洞窟にいた巨人よりマシだが、今回のもトロッコやボートに載せられそうにない。

仮に持ち帰れても村人が喰われ始めてしまう。 牛胸を食う事から明らかだ。 今なんて敵対して迫り来てるし。 クラフターを喰おうとしているし。 こんなの管理に責任が持てない。

何とか出来そうな気がするだけに、ただ殺す事が惜しいのも逡巡の原因だった。 せめて役に立った殺しをしたいところ。 無益な殺生をクラフターは嫌う。

……なら試しに例のアレ、食らわせてみるか。

 

 

「御免なさい旦那様。 皆を、娘をお願いします」

 

 

どうしようかなぁ。

クラフター、剣で切り落としつつ考えた。

中に牛胸がいるけれど、うん、まぁ良いや。

前にも牛胸に喰らわせたし。 2度ある事は然もありなん。 それに猛毒や空腹で死にはしない。 クラフター基準で。

決断するや、インベントリから怪しいポーションをスロット。 手に持った。

集落の地下に篭っていた、ウィッチらしき存在がクラフトしていたらしきアイテム。 未だクラフトに必要な材料やレシピは不明ながら、飲むと瀕死になる劇物である事は身を持って知り得ている。

以降、飲むのではなく攻撃用として火薬と組み合わせてスプラッシュポーションに。 起死回生、逆転の切札として数える。 金林檎に並ぶ決戦アイテムだ。

そう考えてアイテム枠を1つ消費してでも携行していたものの、そういえばまだ効果を確認していなかった。 試す。 その時が来た。

 

 

「駄目……沼地の時みたいにお腹が膨れて……蠢いていて……やあぁ……」

 

 

何でも呑み食いしそうな相手。 誂え向きだ。

そう判断するや、クラフターは早速相手の大口にスプラッシュを放り込んだ。 ホールインワン。 口内で瓶が割れる音がする。

刹那。

 

 

「ヴォエエエエエッッッ!!?」

 

 

大口が咆哮。 同時に吐瀉物が粗末なキャノンのように飛び出した!

砲弾となったのは腹が膨れて粘液塗れの牛胸。 服が破れてボロボロだが生きている。 己の見立ては誤っていなかった事に、一先ずの安堵。 胸を撫で下ろす。

 

 

「助けて下さり、ありが、うえぇ……」

 

 

大口共々嘔吐したが。

 

 

「忌み子が萎れていく? 魔女が作っていたポーションを使用したのですね。 何という劇的な……魔物にも効果覿面です。 私も巻き込まれましたが、大丈夫です……いつぞやみたいに直接ではないので……モゴゴッ!?」

 

 

直接牛乳バケツを飲ませてやり、状態異常を中和。 流石に巻き込んだ。 その詫びに。

取り敢えずこのバケツ一杯の牛乳はロハだから飲んで落ち着いて欲しい。 飲ませるのは何度目か分からないが、またなんだ。 済まない。

それに、元を辿れば牛胸の牛乳だ。 遠慮は要らない。 ある意味で返している。 出た所と入れる所が違うのは仕方ないと諦めて欲しい。

 

 

「ゴホッ、ゴホ……ああ、旦那様、見ないで……前もそうでしたが、その、やっぱり恥ずかしい……」

 

 

牛胸が片腕で視線を隠す中。

またも何故だか、股座から卵なり触手なりがドロリと出て行き、腹は元通りに引っ込んだ。

やはり牛乳。 牛乳が解決する。 沼地でもそうだった。 今後も牛乳に相談で間違いない。

最も拠点での牛腹には効果が無かったが……なんだったのか。 アレで正常なのか。 暫くして小さな村人の出現と引き換えに元に戻ったから良かったものの、牛乳が効かない未知の状態異常の存在。 身震いするばかりだ。

 

 

「い、いつもありがとうござ、ああん!?♡」

 

 

直ぐにも空いたバケツを大きくなっている牛胸に押し付けて牛乳を補充。 同時に元のサイズに縮む牛胸。

そこは常に大きくて構わないというのに。 小さいと牛乳が搾れない。 最近はそのサイズからも摂れるが確実性に欠ける。

 

 

「そんな強引なところも……いえ! さ、先に進みましょう! どうやら忌み子は浄化され、洞窟が元ある姿へと戻っていくようです───この先に出口が開きました、助けた方々もいます。 行きましょう」

 

 

牛胸がボロ布となった黒服を申し訳程度に持ち上げて、また勝手に先行していく。

クラフターは来た道足る洞穴を振り返る。 探検と開拓への渇望のままに。 肉肉しいバイオームは鳴りを顰め、赤色が既知の洞窟色へと溶けていく。

興味深い現象だった。 今にもツルハシを振り回して壁や天井の中を探りたい。 拡張して何かに使いたい。 けれど牛胸が先に行っちゃったしなぁと逡巡。

暫くスニークで右往左往するも、やがて牛胸の背中に追従。 やはり1人には出来ない。 知らない所で死なれそうで困るし、うん。

 

そうして普通の洞穴となった情景を進む事暫し。

浄化した村人が装飾の凝った扉の前に溜まっていたから、またしても新たな冒険の予感にウキウキウォッチングだ。

 

 

「いつの間にか洞穴の赤みが消えていったけど。 あの恐ろしい魔物を倒したのね」

「はい。 旦那様が倒してくれました」

「……認めるわ。 あなた達は変だけど、強さは本物なのね……これ以上はこの扉で阻まれて進めも退けもしなかった。 これで少なくとも来た道は戻れそう……あなた達は命の恩人よ、ありがとう」

「私も旦那様も出来る事をしたまで。 皆様も無事で何よりです。 しかしこの扉は……」

 

 

やはり己の経験に基づく選択は正解だった。 牛胸は新たな地へと誘ってくれる。 益々今後も生かさねばなるまい。

 

 

「この意匠……おそらくこの先は聖堂に繋がっています」

 

 

牛胸も興味本位のままにハァンと鳴く。

今度はアレか。 ここ開けハァンか。

しかし押しても殴っても開かない。 ツルハシで壊しても良いが、中々に凝った扉だ。 装飾付き、色付きの鉄扉のようで、クラフターをもってしてそんな手法があったかと唸る技である。

壊すにしてもシルクタッチが欲しい。 しかし今は無い。 何故無いのか。 悔やまれる。 この先にはこの扉に見合うだけの情景を期待するだけに。

 

 

「でも鍵が必要みたいです……村で手に入れた鍵が使えるかも知れませんが、生憎と修道院に置いてきています。 1度ハーニャのところに戻りましょう。 道中は安全になったと思いますが、念の為に皆様を町まで護衛する必要もありましょう」

 

 

牛胸が今度は元来た道に引き返した。

此方の心情を慮っての事か。 家畜系村人にしては高度な行動に、クラフターはまたも感心させられるのであった……。




後書き
胃がひっくり返る?ような倒し方…
説明口調過ぎるかなとか、地の文であるクラフターの言い回しに質の低下を感じつつ、果たして完結なるのか
次章は遂に邪教の牙城、聖堂へ? その前に街の建築/娘ちゃん回かな?
聖堂は宝物庫、書庫、食堂などで分かれているので、章を小分けするかも
町の外ではリーリアばかり喋って独り言状態ばかりだと味気ないのと、マイクラ要素に驚く姿の描写が無いと思い、モブが話す事もありましたが…聖堂まで来たし敵の神官を作者妄想で喋らせようかな?
あと特定の場所でアイテムを使う事で戦える裏ボス「セエレ」とか、どうしよう。突拍子も無い事はクラフターに任せられそうとはいえ…
…暑さで体調不良になる日も増えてくる中、トラブルもあり、またも更新が止まるかも知れません。その際はご了承ください…

助けられた人達
変わり果てた町や、淫らな集団となりつつある修道女達に唖然、或いは驚愕しながらも何とか日常へ戻っていく
リーリアやハーニャ的には流石旦那様と、内心やや引きながらも褒めているが、クラフターからすれば牛胸候補となる家畜が勝手に増えていくなぁ感覚
先駆け上位存在からすれば、俗世に顕現する為の母体をまたしても(しかもいっぺんに)パクられたので「なんだよ、もおおお またかよぉおぉお」と憤慨ものか

アルセゾン大聖堂
最終目的地でありラストステージ
立派な建物で幾つかのステージに分かれている
地下より潜入、宝物庫や食堂等を通る
邪教と化した神官の牙城なだけに、侵入者対策の多くの罠、それによると思われる犠牲者が散見され、非常に危険な場所
同時に重要な情報があったり、ヤられて祭壇で神官に淫紋を刻まれて更に洗脳されて自ら神官に跨って子作り上下運動な儀式をシちゃったり最後はプレイヤー自らに出産する選択を半強制させてくる等のエッ要素もあるが、頭がパァンする等のグロ要素も色々ある(激キモ早口
幾つかのステージとボスを倒し、アイテムを揃え、ハーニャと共に最上階へ行けばラスボスとなる上位存在と対峙
大浄化により元凶を根絶、忌み子の呪いを解決する流れとなる

聖堂への橋
ハーニャを聖堂へ連れて行く為、大工により直される橋。当作的には娘ちゃんも携わる予定。出番もね、作らないと終わっちゃいそうだからね…次章辺りで架橋工事?

ハーニャの娘
母親似で背丈と胸が小さいが、知識や創造力を武器に後方支援。母と共に同じような仕事に携わる事になっていく
父親ほどのマイクラ能力は無いものの、この世界に準じた物理や科学、魔法を取り入れ、それによる提案や技術を開発していき、リーリアの娘や他の仲間達と共に先駆けプチ産業革命のようなものを起こしていく事になるのは先の話
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