上位存在マイクラ   作:ハヤモ

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前書き
久々の驚く村人回?
マイクラ式が如何に非常識かの詰め合わせ?


新規と知識

石橋をクラフトし終え、同志とモドキの表情に一喜一憂しつつ町に帰還。

そこでは金林檎で浄化したての村人共が、我が創造力を前に感情の起伏に揺られ、感情に溺れているときた。 建築物を褒める奴に悪い奴はいない。 マインクラフターを莞爾とさせる事然りである。

 

 

「す、凄い……いつの間にか町に城塞が!」

「教会が総力を挙げて? いえ、辺境の地にここまで労力をかける意味は……やっぱり例の騎士様の力?」

「大量の松明は謎だけど。 燃え尽きないし、触れても熱くないなんて。 浄化魔法の1種なの?」

 

 

先ずは前菜となる防壁を見上げ、頻りに此方の顔を覗き込む。 クラフターは口角を上げてうんうんと頷く。 愉快愉悦。 満足だ。

それはキャノンやディスペンサーで武装もしている。 壁の上にはレールが敷設され、速やかな移動及び、TNTや矢とした消耗品を運搬可能だ。

それら品々の補給は、倉庫とを往来する不眠不休で働く銅ゴーレムにより成り立つ。 襲撃イベントという実戦も経て実用性は実証済み。

今は武装した村人が定期的に巡回してもいるし、有事の際はなんと、クラフターが製作したキャノンやディスペンサーを使うのだ。

この地に来るまで見た事の無い情景。 作り手としてこんなに嬉しい事はない。 この広い世界で己は孤独ではないのだと思えてならない。 未だに涙が出る。

 

 

「町の家屋や道も綺麗! 用水路には透き通る程の清水が流れてる……嘘っ、噴水まである!? え、仕組みは? 水源は!? こんな贅沢ができるほど、この町は豊かになったの!?」

 

 

町広場の広場中央に作った噴水が誉められた。

中央やや上に水バケツで水源を作り、下の円形の器に広がるようにして垂れ流され続ける、シンプルなものだ。

更に器の四隅にはグロウストーンが埋め込まれており、水面の隅が薄ら金色に輝いている。 特に夜間に映える。

井戸に代わる水汲み場としてだけではなく、遊び心も含んでるのだ。 故にか昼夜問わず村人が好んで佇む人気スポットとなった。

他にも流水を温泉掛け流し風に仕立てた水汲み場が、共用道路の傍に点在。 勿論、無限水源。 水が欲しいだけなら、わざわざ噴水にまで来る必要は無い。

それでも来る村人は判っている。 来訪者を見る度に上機嫌になれて気分が良い。

 

 

「町の内外に鉄の巨人が徘徊してる! ひっ、突然赤薔薇を渡してきた!? 魔物じゃないわよねコレ!?」

 

 

アイアンゴーレムを見上げ戦々恐々。

外にも配備している村の守護者だ。 町の備品でもある。 敵性モンスターを見つけ次第、両腕で高々と打ち上げて攻撃してくれる他、村人に害成した存在や、攻撃してきた存在にも攻撃する。

コレに悪戯した無頼漢が高々と打ち上げられたのが良い例だ。 この世界の村人も阿呆な事をするものだと、当初は呆れもした。

……己も駆け出しの頃はやらかしたが。 製鉄所の作り方が確立されてからは、手を出す理由はいよいよ無くなってきたし。 出すとしたら戯れの時だろうか。

それなりに強いのだが、たぶんエンダーマンに勝てる程じゃない。 数や地形次第だがゾンビの大群や襲撃者に対処し切れない。 詰まるところ過信は禁物だ。

それでもクラフター不在の集落は無防備が過ぎるし、殆ど唯一の戦力といえる。

ただし、ここの町は村人も戦うので、その限りでは無いのが心強い。

 

 

「雪だるまも動いてるんですけど!?」

「いよいよどういう仕組み!? 魔法!?」

「そんな便利な術法があるとでも!?」

 

 

それはスノーマンだ。

雪ブロック2個とカボチャで出来るから手軽に量産できる。 ただし相応に弱い。 少し殴られた程度で蒸発してしまう。

モンスターを見つけると雪玉を投擲するが、軽いノックバック効果しかなく、ダメージは与えられないし。

それでも有用な使い方がある。 モンスターが近付いてきた際の警報装置であったり、足元に無限にできる雪を利用した雪玉製造機だったり、崖の向かいにトーチカとして固定して、敵をノックバックで崖下や罠に叩き落としたりだ。

……その意味では石橋の両端に設置して検問とするのも良い。 後で作りに行く。

 

 

「苗木から、一気に白い木に成長した!?」

「え、なにそれ怖っ!」

「なんで幹が切られたのに、上下に分かれて浮いているの!? 微動だにしてないじゃない!?」

「上に向いて木こるってナニ? どうして苗木が落ちてくるの!?」

「骨粉を振り掛けると直ぐデカくなる!?」

「ま、魔法……? そういう魔法ね、ええ!」

 

 

そこは白樺の植林場だ。

成長が早く枝分かれをせず管理がし易い。

ツールや梯子などを作る材料としては最適解。

ただ建材として使用するには場所を選ぶ。 特にこの辺りは陰鬱とした雰囲気が多く、木材の白色が目立つ。 良くも悪くも。

 

 

「子供が少し多くない? 君いくつ?」

「……生後◯◯日? 冗談でしょ……?」

「この町では成長が早くなるの!?」

「でも若いままで老化なし……夢の魔法?」

「なんでも魔法で片付けられてたまるか! いえ、魔法で片付けたくなるわね……意味分かんな過ぎて」

 

 

走り回っている子供村人と交流している。

何故かゲンナリし始めたが。 取引出来ないからだろうか。 小麦やパンを用いて急成長を促すべきか。

いやそこまでする義理は無い。 というより最近多過ぎて防壁内が手狭になってきた。 そろそろ外に向けて開拓を本格化しなければとは思う。

 

 

「え、急に木からリンゴが落ちてきた?」

「これリンゴの木なの?」

「でも何も成ってない……また落ちてきた!」

「ああ、うん、もうそういう木なのよ」

「どういう木よ!?」

 

 

そこは試験農園だ。

林檎の生産は安定せず、自然ドロップ任せで効率が悪く考え中だ。 流水による半自動回収式を検討している。

他にスイカとか人参とか、ベリーや、コーラスフルーツを植えようと思う。 あとカカオ豆の栽培だ。 それらは安定して収穫できて良い。

キノコは既に谷底で栽培中。 気が向いたらキノコ狩りしてスープにしている。 或いは骨粉で成長させ巨大キノコ化。 なんちゃってキノコバイオームに。 シルクタッチで採取する事で、幹や笠を建材のアテにできる。

 

 

「この段々畑は……小麦畑ね。 他にもジャガイモ畑もある。 やっと普通寄りの光景が……水に流された!?」

「ああ、作物が駄目に……え、なんで勝手に束になって纏めて流れてくるのおおお!?」

「ま、まほー。 まほーでしょ、これも……」

 

 

水流による半自動回収式の段々畑だ。

近々サトウキビ共々高層高密度なビルディング型にして、土地に空きをつけつつ生産効率を上げようかなと思案中。

サトウキビに関しては根本を残すようにして、他を伐採するピストン回路式にする。 そうする事で他の畑と異なり、植え直しが発生しない。 ほぼ自動回収だ。 ホッパーとチェストを組み合わせれば尚良い。

 

 

「あっ、でも修道院の小さな畑では見慣れた温かみのある手作業よ」

「穀倉もある。 中は纏められた藁の山、箱の中はジャガイモがぎっしり。 当分食べ物に困らなそう」

「穀倉地帯じゃない筈なのに、凄い生産量。 さっきの植物の成長具合を見るに、小さな畑でも沢山採れるのでしょうね」

「鶏も育てているわ」

「えっ、鶏の卵を投げ始めた!? いくら有り余る食糧があるからと、貴重な栄養源を粗末にするなんて! え、卵から小さな鶏が孵ったああああ!!?」

「どういう事よ!? そこは雛でしょ!」

「ツッコミ、そこじゃなくない!?」

「温める必要もなく、簡単に増える……」

 

 

拠点の建物の庭で鶏共々鳴いている。

鶏は良い。 卵があればツガイ要らずだ。 少ない内は増殖効率や孵化確率の問題が付き纏うが、軌道に乗れば此方の物だ。 家畜の中では増やし易い。

ドロップアイテムも、食糧となる鶏肉と卵の他、矢や羽ペンの材料になる羽がある。

肉を焼く手間を惜しむならば、溶岩やら直火に晒せば焼き鳥に出来る。 その為の設備も検討中。

あとは豚とか牛が欲しい。 羊とか馬も。 兎やラマとかロバとかも欲しい。 犬と猫も。 でもいない。 何故いないのか。

豚はやたら攻撃的なのを見かけて以降、まともなのがいないし、牛は牛乳以外のドロップが欲しい。 肉もだが牛皮が欲しいのだ。 本や鞍にクラフトする。

兎は肉より足が貴重だ。 ポーション作りに欲しい。 ああ基本となるネザーウォートの栽培しなきゃ。

欲しい物、やりたい事が多くて楽しいな全く!

 

 

「ところで町の女性もだったけど、ここの修道女たちは胸が大きいね?」

「露出も激しい衣装だし、乱れてない?」

「え、薬キメてデカくなった!? 大丈夫ソレ?」

「副作用として胸が重くなって母乳体質になるくらい? なによ、そんなのデカくなる事と比べたら全然よ! 是非飲ませて頂戴!」

「しかも母乳は万能薬になる!?」

「隙あらば騎士様相手にキメセク(悪意)!?」

「小さい子はソレで生まれたって!?」

「お腹が膨らんでる人、やはり妊婦……」

「教えはどうしたの、教えは!?」

「修道女の姿なの、これが……」

 

 

今度は拠点に住まう黒服村人や、手に持つ牛化ポーションを前に狼狽えている。

ウィッチと勘違いして怯えているのだろう。 その割には興味津々に近付く個体もいるから首を傾げた。 まぁ村人の危機意識の無さや愚行は見慣れている訳で。 町の地下にも住んでいたし。 何にせよ自己家畜化には賛成だ。 面倒が減る。 一々搾乳対象を探したく無い。

 

 

「町の人達は慣れてるみたいね……」

「こんな理不尽、あって良いの?」

「理不尽な救いがあっても良いじゃない」

「魔物よりはマシ。 怖さも痛さも無い」

「いや、怖さはあるでしょ」

「これはきっと啓示……そう、ナニかの」

「もう考えるのをやめた」

 

 

やっと落ち着いてきた村人共は、やがて黒服の住まい兼拠点となる建物に入っていった。

いつも通りだ。 冒険の先々で浄化した村人は、そうして協調していく。 やがては皆共々豊胸し防御力が低そうな格好となり家畜となる。

やはり自動化は正義だ。 どうしてか製鉄所や取引所を作る気が起きないのは目下の謎であるが。

 

 

「ハーニャ、調査先で救出したシスターは例により、旦那様の偉業に驚愕しています。 誇らしく思うと同時に、この光景に様式美を感じ始めています……」

「ですが魔物化していた影響か記憶が混濁し、いつ頃魔物化したのか、自分の所属なども曖昧で、特に聖堂の情報は聞けずじまいです」

「やはり聖堂へ乗り込むしか無いでしょう」

「その件ですがリーリア。 大工から話がありました。 旦那様の気紛れで、堕とされた橋が復旧したようです……前と比較して立派で豪奢だとか」

「吉報です。 もっと早くに架かれば谷底を経由せずに済みましたが、旦那様も私に付き合ってくれて多忙でしたし……とにかく、これで直接行く事ができます」

「行く時はお気を付けて。 ここまでの神官は敵対的です。 きっと聖堂で罠を張り巡らし、待ち構えているでしょう」

「そうですね。 でも旦那様と一緒なら、きっと大丈夫です」

「助けたシスターの中には、リーリア程ではなくても浄化魔法を持ち戦える者がいます。 その時は助けになる筈です」

「……大変心強い話です」

「こんな時まで独り占め、考えてません?」

「そんな事は…………」

「懺悔室は彼方です」

「だ、大丈夫ですから!?」

 

 

牛胸とチビ黒服の声を聞きながら、黒服の増殖で手狭になった拠点を整理。 ツルハシを振るいシャベルを振るう。

拠点を増築したり、離れに共同住宅を建設して黒服の棲家とする。 どことなく小さな城にも見える拠点の色合いに合わせて、今回も石作りとした。

ただ全てを石煉瓦のみでは味気ない。 わざとヒビ入り煉瓦を埋め込んだり、苔付き煉瓦とし、アクセントに蔦を絡ませ、敢えての質素さを演出した。

だが内装は綺麗に徹底。 有り余る白樺木材や、明るい白めの色をした石ハーフブロックを床材として使用。 それぞれの部屋にベッドに作業台、チェストに竈と仮拠点セットを贅沢に完備させる。 こうして同志の自然発生を誘因。 淡い期待を込めての事だ。

 

そして、できた。

1棟3階建て。 内部を幾つも仕切り、独立した集合住居……新築ボロアパートが!

 

 

「また新たな建物が建ちました!」

「長屋3階建て。 間仕切りで幾つもの部屋に分けた宿? いえ、私たちシスターの為の住居のようです」

「父の能力であっという間に建ちましたね! シスターが増えて手狭になったのを不憫に思い、慈悲深く造ってくれたのでしょう。 有り難く使わせて貰いましょうね」

「それでも父は祭壇で寝るようですが。 最後まで儀式の贄スタイルでイクつもりでしょうか?」

「勃つ方も悪いですから♡ それで私たちが生まれたのですから咎め難いところ。 母もそのスタイルを好み、妹の誕生を望んでいるものかと♡」

「両親の生々しい話はやめて下さい」

 

 

早速、意図を汲んで黒服が内覧。 入居する。

村人とは扉さえあれば喜ぶ生物だが、ここも類似点が見られる。

細部は異なれど、この世界でも村人は村人なのだなと思わせてくれる。 普遍的な事実を目の当たりにすると妙な安堵感が湧く。

 

 

「でも私達もナニか作りたくありません?」

「子作りですか?」

「それもですけど。 建物とか装置をです」

「そうですね……湯を沸かす時に出る蒸気で何か出来ないかなと思量した事はあります」

「まぁ膨らむ力は強い気がします」

「これを変換して回転運動に……」

「火を使うから危険でしょう。 それに、そういう作業でしたら風車や水車で十分では?」

「そうですね。 そう上手い話はありませんか」

 

 

さてもクラフターの目は、次を見据える。

町の壁外。 橋の先に聳える城というべき大型建造物。 居住地を拡大する前に見学するべきだと。

 

 

「そうです! 火が危険、で思いました!」

「何をです?」

「生で肉や魚を食べるっていうのは? ちょ、そんな顔をしないで下さいよ!」

「寄生虫とか危険では? お腹壊しますよ?」

「新鮮な海の魚や牛肉なら何とかなりそうで」

「姉さん、手抜きは良くないですよ。 悪食の節が稀に見え隠れする我らが父も、生で食べている場面は……あった……いや無い筈、たぶん」

「駄目かぁ。 最悪は牛乳があるからイケると思いましたが、状態異常のリスクを甘んじる事こそ甘えという事ですか……」

 

 

牛胸や黒服から貰ったパンを齧りつつ城を見る。 満腹感は変わらないのに堅い。 咀嚼に時間が掛かって仕方ない。 兎シチューの如き堕落とは別方向の、非効率な食べ物もあったものだ。 食の世界も奥が深い。

 

 

「でも妹ちゃん。 料理のレパートリーを広げる事は大切です。 いつまでもベイクドポテトやパン、卵料理にと種類はあるようで同じ味では飽きてしまいます。 父のように作業台に置いてポンと何でも出来る訳でもありません」

「質素な食事を心掛けるのが美徳では? それに他にも料理はあるでしょう。 母方が作るパンとか」

「堅パンは嫌ですイヤイヤ! 水分が無くて石みたいにカッチカチに堅いじゃないですかヤダー!」

「保存用ですからね。 日持ちさせる為です」

「非常食の域でしょ! 普段食いする物じゃないです! というか母様達は修行に明け暮れて料理スキルが皆無の疑いがあります! 堅パンだって実は普通のパンを作ったつもりが上手く発酵しなくてああなった可能性もあります!」

「それでもです。 汁気の多い麦粥や共同窯で焼く堅い黒パンではなく、柔らかなパンにお腹一杯に食べられるジャガイモ。 これからもきっと豊かになり、贅沢を言えるのは幸せな事です。 しかし堕落はいけませんよ」

「両親は良いのですか? 性に乱れてますよ」

「……どうか生まれた罪をお赦し下さい」

「ヤリ過ぎて他が蔑ろになるのは良くないかもですけど、人が増えてこそ豊かになる事柄もある筈です。 悪い話ばかりではありませんよ、たぶん」

 

 

その凝り方は城の造形や、その調査に今まで乗り出さなかった己への戒めか。

或いは決意を固め、形にした物かも知れない。

 

 

「───妹ちゃんも料理の勉強します?」

「いえ、私は母と共に仕事の手伝いがありますから。 その過程で魔物の勉強も」

「熱心ですね。 でも読書とか読み書きは詰まらなそう。 途中で寝ちゃう自信があります」

「魔物については学んだ方が良いのでは? いずれは母のように魔物退治をする事になるのであれば尚更に」

「魔物……一瞥しただけで、なんであんなに色々いるんでしょうかね」

 

 

なんにせよ未知の味は未知への学びであり未知の喜びだ。 具材の無さを思う様に咀嚼し、素朴な雰囲気に芳醇さを見出して酔いながら、作られるまでに至る工程に想いを馳せ、やがてクラフターは悟る。 諸行無常、貧困を超克し、耐え難きの先に得られるのは望外の幸福であり普遍耽美だ。

効率を敢えて捨て、得られる価値。 ソレ美学。

 

 

「外なる者、上位存在の一部、或いはその影響で生まれた異形とされます。 他の例もありそうですが……何故人が蛇蝎の如く嫌悪するような形を取るのか。 私が思うに、人の恐怖心の反映ではないかと」

「うーん? なんだか難しい話?」

「死んだ人が襲ってきたら怖い。 だからゾンビがいる。 人間や動物が変貌したら怖い。 だから寄生型がいる、とか」

 

 

信念に似て非なる道。

有り余る資材と食糧の山、村人に塗れている内に初心を忘却していたようだ。

悔い改めると共に、クラフターは感謝した。

気付かせてくれた村人に。 まだまだ己は青い。

 

 

「偶然では? 墓地があって死体があって、操れる魔法があるからアンデッド系が存在しているだけとか。 他の魔物も、その形が効率的だからとか」

「だとしても考察しようはあるかと。 余裕があればですが……胸が膨らむエネヌトの体液なんかがあるので研究されても良いかと」

「そうですねぇ。 そうなると上位存在とはどういう存在なのか、外の世界の存在だとして、何故この世界に干渉してくるのかとか謎ですよね」

「……父と何方が上でしょうね」

 

 

クラフターは莞爾として涙ぐんだ。

まだまだ世界は楽しめる、その事に。

 

 

「分からない事、研究の途上にあるものは多くあります。 これから平和になれば、それらへの理解も加速していく事でしょう」

 

 

生きるとは感動の連続だ。

失敗も多いが、成功の糧となった様に。 腐肉や蜘蛛の目やフグを喰らい、空腹や毒異常に見舞われたのも経験だったじゃないか。

これからも多くの経験を喰らい、次なる創造へ繋げようではないか。

という訳で早速、拠点に落ちていた謎スープを飲もう。 挑戦してこそ得られる知見がある。

 

 

「ですねー……ところで話は戻りますが、私が試作したスープを知りませんか? 作り置きしていたのが消えちゃって」

「あ、父が今しがた飲んでいたのって……」

 

 

飲んだ。 美味しくない。

その癖に酩酊し視界が歪む。 他にも空腹異常や体力の減少などのステータス効果を発揮した。 これは飲む負傷のポーションと言ったところか。 スプラッシュにするべきものだ。

 

 

「お父様の顔色が紫になったり青くなったりしてるううう!?」

「一体ナニを入れたのですか!?」

「谷底に生えてたキノコでシチューを作って、そこに酒場の飲んだくれから貰った変な匂いのするお酒をドバァと入れて、あとは滋養強壮にと沢山手に入った生卵を割入れまくって掻き混ぜて……」

「探究心にしても慎重になるべきでしたね。 とにかく解毒を。 牛乳は手持ちにありませんし……姉さん、責任取って直飲みさせなさい!」

「やっぱり? じゃ、大胆に失礼しまーす♡」

「父さん、すみません……ウチの姉が……」

 

 

暗転する中、最後に牛胸モドキを見た気がした。

 

取り敢えず分かった事がある。

アレは料理では無かったのだろう。

また1つ、学びを得たクラフターであった。




後書き
友情も、罪も、命も、いつまでも
(突然の某映画風)
ボートのシーンとかマイクラ的に表現出来そう
あと木の家とか水中洞窟?とか

そして淫乱聖女達。 いやこれもう性j(ry
産めよ増やせよ地に満ちよ…とはいえ…

自動焼き鳥機はマイクラ実写映画のイメージ

家畜…豚は寄生されたのが敵として出てくるし、牛はミルクの概念があるからいるかなと思うし(羊、山羊の可能性も)、馬は妊婦の姉を助ける際、壊れた馬車があるからいるだろうと色々妄想

蒸気の話→蒸気機関
焼かない話→カルパッチョ等

あと中世っぽい雰囲気の原作ですが、現実においては中世と呼ばれる期間は長いようで…詳しくないのですが、場所や初期〜中期、後期で技術や考え方の勝手も違うのかなって(今更感
なので家畜や穀物類とした動植物、剣と弓矢、火薬を使用した武器など技術解釈等に誤りや違和感もあるかも…

次回、新章として聖堂に行けたら良いなと
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