上位存在マイクラ   作:ハヤモ

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前書き
宝物庫へ。 ハーニャの出番増やしたい
文才不足もあり、筆が進まぬ…
執筆現在、自然災害等、将来不安も抱えつつ8月の夏も終わり、学業へ戻る人もいるであろう中


宝庫
応接間と装備


チビと黒服共の交流は長くなりそうだから、マインクラフターは階段ブロックで椅子を作成した。 ついでに木の柵を1本支柱とし、上に木の感圧板を設置してテーブルを用意する。 仮拠点には応接セットが無い。

 

 

「既に知らされた者もいると思いますが、今一度、いくつか重要な事をお伝えしようと思います。 外なる者と対峙する方法、そして特別な浄化の術法についてです」

 

 

早速というか、黒服共はテーブルを囲い、その上に本や質の悪そうな紙やらを敷いて利用していく。 クラフターはまじまじと観察した。 時々気になっていたのだ。 拠点といい、チビ黒服モドキといい、所持する本に何か書いてあるのかと。 ウィッチがドロップしたエンチャント本とは違う。 そういう気配がする。

 

 

「この大扉の奥は、聖堂の頂上にある至聖所へと繋がっています。 頂上には外なる者がいる筈です」

「外なる者。 神官達が求める存在とは一体?」

「外なる者は、この世の外の存在です。 私達の認識するところの肉体を持たず、通常、その姿を目で見る事はできません。 だからこそ、彼らは人の体から産まれることで、この世に顕現しようとしているのです」

「やはり……目に見えぬ存在となれば、対処が難しく思います」

 

 

この気配はウィザーを召喚した際の緊張と似ている。 そんな気がする。

クラフターはぐるりと首を回転させ、今一度照度と安全を確認すると、インベントリを開いて確認していく。 フルエンチャントダイヤ装備よし、上位金林檎よし、即席足場や防壁となる土や丸石ブロックよし。 弓矢は無限エンチャントで耐久値の続く限り使える。 一般的な自衛なら問題ない。

 

 

「しかし、外なる者の姿はスキヴィアスの粉薬を振りかけることで見えるようになる、とあります。 外なる者を追い求めていた神官達はその粉を使っていたはずです。 粉薬の手掛かりを探さなくては」

「この聖堂のどこかに隠されているかも知れません。 各部屋を浄化しつつ探索しましょう」

 

 

松明は幾つかスタックしている。 全てを照らせるか不明だが、当面は持つものと思われた。 見学であれ新築であれ冒険であれ、それら先々に立つものだ。 クラフターの基本であり習慣だ。 今更無くしちゃおけない。

忘れた頃に闇に紛れて魑魅魍魎は音も無くやって来る。 特にクリーパーとかクリーパーとか、あとはクリーパーだ。 建築物を己共々木っ端微塵にされるとか考えたくも無い。 チェストの側とか論外だ。 目も当てられない惨事である。

 

 

「大浄化についてもお話します───この祭壇には、外なる者を彼らの次元へ追い返す為の、特別な浄化の術法が記載されています。 先程リーリアと共に修道院に戻った、修道女の1人が残したものですね」

 

 

本は装備品の1種かも知れないと予想した。

村人の武具については、ゾンビやスケルトンとしたモンスターのそれらと違って判別し難いところがある。 牛胸は棒や弓矢を行使するが、此処のウィッチは棒の他に本を使用していた。 チビ黒服もその類かも知れない。 実は戦えるのかも知れない。 蜘蛛の糸収集時、ついて来たし。

 

 

「まず……この術の発動には時間がかかるようです。 そして貯めた浄化の力を元凶となる1点に放出するのです」

 

 

エンチャント本をツールに依らず直接戦闘にて行使する……それも敵が何度も使用できるとなれば脅威だ。

いつも己だけがツールの使い手にして特権的地位にいるという思い込みに、警鐘を鳴らされているようでもある。 どうして敵が使わないと妄信出来るのか。 学びは多い。 決して侮ってはならないと反省する事然り。

 

 

「過去、大扉の先へ行き、大浄化を試みた修道女は何らかの妨害に遭い、術法は発動せず失敗。 魔物化してしまいましたが、辛うじて残った意識で修道院の地下に行き自らを封印。 そこを旦那様が浄化し、元の敬虔な姿へと戻しました」

 

 

対抗する為に前に手に入れた洗脳本を持ってくれば良かったか。 それとも黒服達に武器装備を渡して強化するべきか。

クラフターは集う黒服を数えた。 ひぃ、ふぅ、みぃ……取り敢えず鉄剣だ。 牛胸より弱そうな個体群だが、装備を与えればそれなりだろうとの目論見だ。

防具はコストが嵩む。 盾もだ。 牛胸は使い熟せずにアッサリ失くした。 ツールは使われてこそだが、粗末に扱われるのを見るのは気分が悪い。

 

 

「そうして、今や多くの修道女がいます。 今度こそ成功させましょう。 私達で術法を完成させるのです。 未来の為、アルセゾンを生きる人々の為に」

 

 

己の為でもある。 現状、牛兼犬の補助枠だ。 数と装備を揃えた肉壁を周囲に侍らせれば、咄嗟の不意打ちで即死なんて事も起き難い。

 

 

「旦那様、全ての準備が出来たら大扉へと進みましょう。 術法は私達が引継ぎます。 その時がきたら、大浄化の発動まで私達を守ってください」

 

 

不死のトーテムとまで言わないが、身代わりとなってくれる事請け合いだ。

多少減っても集落から補充できる。 なんか繁殖力がそれなりにあるし、寧ろ減った方が良いまである。

 

 

「既に聞いていると思いますが、奥は食堂、書庫、宝物庫の3つの部屋に別れています。 いずれも暗く淀んでいるようで生気を感じられませんが……」

 

 

作業台に鉄インゴットと木の棒を縦に並べ、鉄剣を量産してやる。

単調作業……最も物作りの土台や基本と向き合える場所があるならば、そこは作業台だと思う。 それが何であれ何処であれ、いつでも何処でも、常なる不変ながら手腕が試されているからだ。 道具でも建材でも料理でも。 どんな楚材であれ作業台1つから数多に派生し世界は彩られてきた。 これからもだ。 きっとそうなる。

 

 

「階段を登ると書庫になっています。 大量の書物が保管されており、まだ見つかっていない情報が探れるかも知れません。 一見静かな場所に思えますが、何か異質な存在の気配も感じます」

 

 

必要なのは知識、情熱。 物事を見据えて侮らず、常なる学びと共に世界に在りたい。

 

 

「扉の向こうは食堂のようです。 中は荒れ果てており、うごめく肉塊がいたるところに侵食しています。 ここを探索するには、そうした敵を払い除けながら進む必要がありそうです。 また、奥からは大きな生き物の唸り声のようなものも聞こえました。 十分に注意してください」

 

 

みぎりに脅威を祓い、良性の食糧に有無を言い、建築を休んでダンジョンに殴り込み、ボスや宝箱をしばき回る贅沢をする冒険心もまた、人生に潤いを齎した。

 

 

「階段を降りると宝物庫があります。 神官のいた地下室は井戸の下に隠されていた密儀の場所でしたが、こちらは本館といった様相です」

 

 

つまり、いつも通りだ。

人生中々どうして、楽しいではないか。 手始めに城の地下を探索し、後々上階を目指そう。 井戸の下も中々な内装だった。 それが本館となれば期待が持てるというもの。

 

 

「協会も聖者の威光を万民に伝えるため黄金や宝石の力を借りることはありますが……ここにある財宝はやや多すぎるように思います。 ここは魔物の気配は少ないように感じましたが、宝を守るためなのか、各所に罠や呪いのようなものが施されているようです」

 

 

よし。 見学と冒険の再開だ。

できた鉄剣を、漸く鳴き止み始めた黒服の前にズラリと並べると、早速地下へ伸びる階段に目をやった。 地の底は外装は勿論、基本的に窓が無く、自然と光源も無い。

 

 

「旦那様が私達の為に鉄製の片手剣を?」

「ありがとうございます。 騎士様のようには振る舞えませんが、確かな斬れ味だと周知しております。 有難く使わせてください」

「ここまで白銀に輝く両刃を瞬きの間に沢山用意できるとは。 純度が高く、最後のひと振りまで刃毀れもせず、錆びも寄せ付け無さそうです。 ここまで高度な錬金術が存在するのでしょうか」

「何にせよ味方である事が頼もしいです」

 

 

その闇に釣られるように、ついつい内装も疎かにしがちで、倉庫にしがちだ。

しかし井戸の底のように凝っている可能性があった。 果たして此処はどうか。 胸踊り、緊張のままに階段を1歩1歩降りていく。 そんな時も松明を刺すのを忘れない。

 

 

「宝物庫を調査するのですね。 分かりました、私達も後に続きます。 罠があるかも知れません、どうかお気を付けて」

 

 

そして飛び込んできた景色に、マインクラフターは首をグリグリと激しく動かした。

 

 

「騎士様が激しく首を動かし始めた!?」

「呪い!? 呪いにかかったのでは!?」

「旦那様は時折こうなるのです。 平気です、大丈夫です。 やがて落ち着きます。 皆様もそのうち慣れるでしょう、そういう文化なのかと」

「平常なの、これで!?」

「文化なの? そういう話なの!?」

 

 

後に続いた黒服共も騒ぎ立てた。

そうだろう、そうだろう。 分かり身が深い。

 

何故ならソコは倉庫でありながら、クラフターの描く倉庫とは異なる倉庫の光景……疎らなチェスト群や祭壇、乱雑ながら空間を彩るトッピングにされた金塊や壁の絵画。 備蓄と美術を両立させる空間だったからだ。

 

マインクラフターは理解する。

美学だ、これは!!




後書き
中々進まない感が否めず
当作、完結なるのか否か…
湿気や暑さ、悪天候が続く中…
皆様、体調等ご自愛ください

宝物庫
聖堂地下。 名の通り金銀財宝らしき物品が。
奥行きがあり、かなり広く感じる。 魔物より罠が幾つも張られており、中にはプレイヤーの選択次第で即死なんてものも
最奥には絵画の化物が待ち構えている。 負けたら触手凌辱絵となって額縁の中に閉じ込められ、敗北の様相が飾られてしまうぞ!

宝物庫の罠
宝箱の中に何故か己の生首があって、迂闊に手に取れば本当に己の生首が取れて即死したり
石化ライトを浴びて石化、その時に空中にいたり敵の攻撃を受けるとあっけなく崩れたり
金の手にやられると、金ピカ石化しちゃって宝物庫の一部になってしまったりする
後は絵画から突然死神の鎌みたいのが飛び出して襲ってきたりなど、殺意も見え隠れ
魔物は少ないぶん、それら特殊性がある感じ

シスターの装備
杖に加え、浄化の魔法による剣や弓矢のイメージをしているが、他にも原作にあるように炸裂の矢とか、滑空できるふくろうの魔法、各種杖や剣を持てるイメージも
マイクラ要素を入れるなら、ゾンビやスケルトンのように剣や弓矢、防具も装備できるかも
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