【――フリードの夢の中】
フリード「……幼いころの思い出と言っても、あまり記憶に残っていない」
フリード「私にとって、生まれ故郷であるガーランドは物心がつくより前から、私にとっての世界だった」
フリード「そこで暮らす場所が、生まれ育ててくれた者たちや共に育ってきた同胞の者たち」
フリード「彼らこそが私にとって、周りにあって当たり前の物だった。守るべき者であり、尊ぶべき者。それが、仲間意識であり、同族に対する想い」
フリード「だからこそ、神であるアルヴ様を信奉することは当たり前のことだと、受け入れることが出来た」
フリード「昔から人間と魔族は憎み合う物であり、我々はこの終わることのない戦いに身を投じ続けるのだと、そういい聞かされてきた」
フリード「大人たちから聞かされるおとぎ話、我々魔人族が崇めるアルヴさまの物語。幼いながらもその話を聞いてきた私は、いつかこの国を、偉大なる神の下で力を振るいたいと願った」
フリード「そのためにも、敵対するエヒトや人間たちに負けないように我々は結束を固めてきた」
フリード「国の将軍に就き、魔人族繁栄の力になれればとこの身を捧げてきた。厳しい訓練に耐え、多くの部下を従え、共にこの国と種族の発展をしようと誓い合った」
フリード「――この想いがあったからこそ、私は氷雪洞窟攻略に至り、ここで手に入れた『変成魔法』によって、我々魔人族は強力な魔物を使役することが出来た」
フリード「……私にとってかけがえのない『ウラヌス』は、血反吐を吐く思いで攻略した氷雪洞窟で手に入れた……大切な相棒だ」
――……そう、か……
――そうまで、して……お前は……魔人族、を……想って……か……
フリード「……あぁ、そうだ」
フリード「そのために、私はこの身を捧げてきた。『魔人族のため』に」
フリード「すべては、同胞の繁栄のために。我々魔人族が栄えるために」
――では、聞くぞ
――……どちらだ、お前の心は
フリード「どちらだ、とは?」
――お前は、その身をアルヴに捧げると言った
――お前がガーランドを想う気持ち……それは、本物……だろう
――だが、その気持ちはどちらに向いているのだ……?
フリード「……」
――魔人族のためにアルヴを崇めているのか
――アルヴのために、お前はその身を捧げたのか
――同族のためか、己の信仰心のためか
――どちらだ
フリード「……」
フリード「……どちらだ、か」
フリード「……久しく、忘れていた感情だ。いや、そう考えられるほど……今の私に余裕がなかったというべきか……」
フリード「戦い、戦い、戦いの毎日だ」
フリード「我々以外の種族は劣等種であり、魔人族こそが支配すべきだという気持ちは変わらん」
フリード「この身を捧げるという気持ち、今も変わらない」
フリード「……」
フリード「思えば……遠くに、来たのだな……」
フリード「アルヴ様に従い、神の使途をたまわり、イレギュラーどもを排除しようと……」
フリード「……勝てる、勝てるはずだ。我々の力があれば、この世界を支配できるはずだ」
フリード「……しかし、その後は……」
フリード「神に選ばれて神の民として生きるのか……魔人族として生きるのか……」
――……
フリード「……? 待て、貴様……」
フリード「誰だ? 先ほどから話しかけてきているが……」
――……話を、進めたいのだが……
――もう、無理だ……今は、話しかける事しか……出来ない……
フリード「? 待て、どこへ行く気だ」
フリード「お前はなんだ! なぜ、私に話しかけて――」
フリード「……いや待て! それ以前にここはどこだ!? 私はなぜここにいる!!」
――……呼び込むための力も、失われてきたか
――……フリード、『これ』が見えるか
フリード「……! な、なにをっ……!」
フリード「!! な、なんだ……! あ、頭の中に……!! 絵が、浮かびあがる……!」
――……お前の頭の中に、その『二人』を浮かび上がらせた
――その二人を……保護、しろ……
フリード「ま、待て! お前……!」
――……終わる
――この旅が、戦いが、終わりを迎えようとしている……
――……長きにわたる茶番が、終わる
――――
――
―
【――現実、フェルニルにて】
【――訓練場】
――シュッ! シュッ! シュッ!!!
――ガキィンッ!!! ガランッ……!
光輝「くっ……!」
ハジメ「脇が甘いな。一直線に来るから簡単に弾かれる」
ハジメ「前から襲えば推し通れるとマジで考えている。ルールや定積通りなんてもんを頭に入れてるから、いざ実践って時に足元をすくわれる」
光輝「……っ」
ハジメ「お前は搦め手やズルってもんをやろうとしない。それが『卑怯』であると思ってるからだ」
ハジメ「勝利のために自分を曲げず、勝利にたどり着けないまま落ちるのならばそれでいいが……」
――チャキンッ……カツカツカツ……
ハジメ「自分を曲げることで、目指す場所にたどり着いてやるという気概を見せて見ろ」
ハジメ「じゃなきゃ……勝てるもんもかてねぇぞ」
ユエ「……ハジメ、これ」
――ファサッ……
ハジメ「……タオルか。悪いな、ユエ」
ハジメ「お疲れ様。はい、光輝も」
光輝「……うん、ありがとう。ユエ」
………………
ハジメ「……ま、最初よりかは見れるようになったんじゃないか?」
光輝「そうか? ……正直言って、あまり実感がないんだよな」
光輝「真正面から行ってもお前にいなされる。俺なりに考えた奇襲や技も全部お前に叩き落される」
光輝「自分の考えたモノが、全部相手の一手で突き崩されていく。そのたびに、自分の自信を崩されそうになるんだ」
光輝「……お前の強さが羨ましいよ。俺も、そうなりたいもんだ」
ハジメ「……」
ユエ「……光輝はいい線いってる。頑張れば、きっとハジメに追いつける」
光輝「はは、ありがとうな。ユエ」
光輝「……っと、そうだ。俺、ちょっと龍太郎たちと話があるんだった」
光輝「付き合ってくれてありがとうな、南雲」
――タッタッタッタッタ……
ハジメ「……」
ユエ「……? どうしたの、ハジメ」
ハジメ「……」
ハジメ「あいつは、真正面から相手に立ち向かう事しか考えられない奴だ」
ハジメ「それが命を懸けた場面でも、卑怯であることを許さない。それが、天之河光輝と言う人間なんだろうな」
ユエ「……ん。でも、ハジメは強い。だから、負けることは――」
ハジメ「だから、思うところはある。あいつの強さは、もしかしたら……」
ハジメ「俺にとって、必要な強さなんじゃないかって」
ユエ「……え?」
ハジメ「勝つための強さ、欲しい物を得るための強さは違う。強さは、何かを得るための手段でしかない」
ハジメ「強くなって力を付けるのも、いろんな技を覚えるのも、手段を増やしているだけ。求めるべき、明確なモノを得るための強さは持つ奴は……ぶれない」
ユエ「……でも、ハジメは言ってたでしょう?」
ユエ「まっすぐ来る奴は、足元をすくわれるって」
ハジメ「そうだ。足元をすくわれる。真正面から来る奴は、そうなってしまう」
ハジメ「だけど、前を歩くことしか頭にない奴は、その強さを持って悪意や害を踏み散らす。明確な強さを持った奴は、すくわれるどころか、すくってくる悪意を踏みくだく」
ハジメ「……自分の足取りに迷いがない奴は強いよ。偶然で強さとお前を得た俺は、アイツよりも強さとして上にいるのに、届く気がしない」
ユエ「……ハジメ」
ハジメ「……前に、夢の中のアイツに言われたことを思い出すよ。俺は、どこまで行っても他者を遠ざけてるだけでしかないんだろうな」
ハジメ「……あ゛-……わりぃ、湿っぽい話になっちまった」
ハジメ「……風呂、入ってくる。ユエ、お前は先に飯を食ってこい」
ハジメ「俺はあとで、姫さんたちの所に行かなきゃいけないからよ」
ユエ「……ん……」
……………………
…………
……
【――フェルニル、ロビー】
ノイント「……さて、さきほど清水から聞いたところ、あなたたち地球の人間は休日になったら同性愛者の映像媒体の切り抜きを先の肴にし、日々の労働によって得た心の傷を癒している……ということですね?」
清水「そういう事だ」
ノイント「なるほど、ふむ……」
ノイント「その世界、我が主によって支配されたほうがあなたたちのためでは?」
恵里「真顔でなんてこと言うんだお前」
恵里(……いやでも偏見とも言い難いかな……)
清水「ちなみにな? ここ最近は俺たち地球の技術によって、AIに怪文書を読み上げさせて学習させるのが流行ってるんだよ」
ノイント「……えーあい、とは?」
清水「んー……まぁ、分かりやすく言えば、肉体を持たないお前たちみたいなモン?」
ノイント「なるほど」
ノイント「滅ぼされたほうが良いのでは?」
清水「ど、どうしてそんなこと言うんだよ!」
恵里「庇い難い話をお前が持ち掛けるからじゃないか?」
鈴「ねぇちょっとやだよ、それだけが地球人類の娯楽だと思われるの」
清水「でもよぉ、今まさに流行ってるモノって言ったらさっきの話だし……」
清水「面白いんだぜ! AIにへんてこなことを学習させると、面白い結果がたくさん出てさぁ!」
恵里「そうだな。今まさにお前がやってることが、そのラーニングみたいなもんだしな」
恵里「……ところでさ。あの二人はどうしたの? 例の二大女神とやらは」
鈴「……お部屋に籠ったきり、かな」
………………
【雫の部屋】
雫「……」
――……ペラ……
香織「……」
雫「……」
香織「……」
――ペラッ……
雫「……ねぇ」
香織「……どうしたの?」
雫「……」
雫「ごめんね、香織」
香織「……」
雫「……私ね、わかんないの」
雫「だれにも頼れなくて、でも、誰にも頼りたくなくて」
雫「誰かに寄りかかりたいって思っても、誰にも寄りかかれなくて」
雫「だけど、そんなことをしている自分がイヤになって」
香織「そっかー」
雫「……なのに、みんなに迷惑をかけて」
雫「私、どうすればいいか分かんないよ……」
香織「……そーだね」
雫「……こんなことなら、私だけ理想の世界に置いて行っても――」
――パタンッ……
香織「雫ちゃん。私ね、雫ちゃんのこと、わかんない」
雫「……香織?」
香織「……ううん、違うな」
香織「きっと、誰も雫ちゃんの事なんてわかんない」
香織「……もっと言ったら、誰かが誰かの事を本当に、丸っきり分かってあげることなんで、出来ないと思うんだよ」
――シュッ、ピィンッ……
雫「……ステータスプレート?」
香織「これにさは、私たちの力やスキルがたくさん載っている」
香織「私たちには知らない何かを、私たちの中に眠っている、分からない力を数字にしてくれる」
香織「でも、私たちの『想い』までは……きっと、知ることなんてできない」
雫「……じゃあ、知ることが出来ないから……分かることなんてできないって言うの?」
雫「誰にも……私の事なんて、理解してくれないって言うの……?」
香織「うん。誰も、雫ちゃんの事なんて見ようとしないよ」
香織「だって、ほかでもない雫ちゃんが、自分の事を見ようとしないから」
雫「……え……」
香織「誰かに見てもらう事ばかりを気にかけて、誰かに気遣ってもらう事だけを考えて」
香織「でも、誰よりも自分に寄り添ってあげなきゃいけないのに、雫ちゃんは自分のことを、雫ちゃん以上に蔑ろにしている」
――スッ……
香織「雫ちゃん、私は雫ちゃんのことが好き。友達として、すき」
香織「でも、私以上に雫ちゃんが雫ちゃんの事を好きになってあげなきゃダメ。そうすれば、雫ちゃんの事を好きになってくれる人が、いつか来てくれる」
香織「ステータスよりも、何よりも、自分の事を知って、心を開けるようになればきっと……」
雫「……香織……」
雫「っ、香織……私――」
――……っ、ゾクッ……!!
雫「っ!! い、今のッ……!!」
香織「わ、私にも分かった……ただならぬ殺気……!」
香織「……この船に近づいてる!?」
――バァンッ!!
光輝「緊急事態だ!! 南雲が、この船に近づいてきてる魔人族を発見した!!」
香織「魔人族……!!」
光輝「今、リリィとイシュタルには出ないように言ってある! 今、南雲と俺で奴らを迎えるつもりだ!」
香織「そんな……!」
雫「こ、光輝……私は……」
光輝「……雫はここにいてくれ。魔人族は俺たちが迎撃する……!」
――スタスタスタ……
ハジメ「……その必要は、ないかもしれない」
光輝「南雲!? お前、なんでここに!?」
香織「な、南雲くん……? 敵は……」
ハジメ「……その敵とやらは、もう船に入り込んでいる」
ハジメ「しかも、その相手は――」
ハジメ「――フリードだ」
………………
…………
……
【フェルニル内にて】
清水「ど、どーぞー……粗茶です……」カチャッ
フリード「……ふん、ありがたくいただこう」
清水「の、のんだ! のんでくれたよ!」ヒソヒソ
檜山「そりゃ、まぁ……飲むだろうよ……」
ハジメ「……それで、何の話だ」
フリード「ふん、そう急かすなイレギュラー。一杯の茶を飲み終わることさえ待てんのか」
――カチャッ……
フリード「単刀直入に言おう。異世界の者たちよ、お前たちの迷宮攻略を私が手伝おう」
ハジメ「……は?」
光輝「なんだと……?」
ユエ「……どういうつもり?」
フリード「……我々の国で、あることが発覚した」
フリード「我々が崇めていたアルヴ様は、実はお前たち人間が信仰するエヒトの……眷属神であることが」
ハジメ「眷属……? ちょっと待て、つまりお前の所の神って……ようは手下?」
フリード「……チッ、そういうことになるな」
フリード「と、なれば話は早いな?」
フリード「ここの所、お前たち人間の国ではろくでもないことが起きているそうじゃないか」
ハジメ「ロクでもない事って……」
光輝「今起きている問題……アレだな。エヒト神よりも南雲のほうが優れていて……」
ユエ「世間は、ハジメを神にしたがっている大騒動……」
ユエ「……あっ、つまりこれって……」
フリード「そうだ。これは魔人族にとっても非常にマズイことになってしまった、と言う事だ」
フリード「我々が崇めるアルヴ様は、実は人間が崇めるエヒトの眷属。そのエヒトが貶められれば、我々魔人族その物の立場もまずくなる、ということだ」
フリード「しかも、その力は日に日に弱りつつある。そうなれば、いざというときにお前たち人間や亜人族に侵略されて、神の力による加護で守られなくなる。それだけは絶対に阻止したい」
ハジメ「……エヒトが弱り切ってるとか、そのカギを握るのが俺だなんて誰に聞いた?」
清水「……たぶんだけどさあ、それって……」
ノイント「……『私たち』、でしょうね」
フリード「その通りだ。私はアルヴ様により、神の力を授かっている。そこにいる者と同じ、神の使者を兵士として利用して良い、とな」
フリード「だから、お前たちの事も、エヒトのこともある程度聞かされた。だから、こうして共闘の案を出したのだ」
――チャキッ……
ハジメ「……呑むと思うか。その案を」
光輝「確かに、エヒトが仕組んだこんな茶番……もう続けないほうが良い。だけど、俺たちはお前たちを信頼できるほどの材料を提示されて――」
フリード「何を勘違いしている。信頼する、しないの話ではないぞ。とっくにな」
ハジメ「……なんだと?」
――フィィィィッ……ン……
光輝「!? な、なんだ……空中に穴が……」
ユエ「……別の場所に繋がって――っ、!!!」
ミュウ「……ぱ、パパ……」
レミア「……お久しぶりですね」
ハジメ「ミュウ!? レミア!?」
光輝「キミは……」
ユエ「……どういうこと? なんでその二人が……」
フリード「見た通りに思ってくれればいい。力を貸さなければ、この亜人族の命はないモノと思え」
ハジメ「っ……お前っ……」
フリード「……我々が提示する要求はこれだ」
フリード「人間と魔人族との戦争の休戦、これだけだ」
フリード「これはアルヴ様や他の使徒たちも納得している。エヒトが回復すれば、少なくとも俺たちの代でこの戦争は終わるのだ」
フリード「……良い返事を期待しているぞ」
フリード「……」チラッ
ユエ「……?」
フリード「……やはり、だな。始めてみた時から思っていた」
フリード「お前は、アルヴ様に似ている気がする」
ユエ「えっ……?」
――シュゥゥゥゥッ……
光輝「ま、まてっ!!」
ハジメ「……消えやがった……? 幻影か、はたまた実態を伴わない分身か……?」
檜山「な、なんかすっげぇ話になったなぁ……」
恵里「あぁ、だけど……」
龍太郎「あれ、これ結構ラッキーな話じゃねぇ……? 南雲も回復するし、戦争は終わるし、俺たちは帰れるしで……」
鈴「そ、そうだよね! ってことは、次の迷宮を攻略したら、全部終わりってコトだよね!!」
光輝「……あぁ、そうだ。最後の迷宮、氷雪洞窟……!」
光輝「そこで……全部終わる……!」
ユエ「……」
ユエ「……終わる……最後の決戦が……」
………………
【――ハジメの部屋】
ハジメ「……」
ハジメ(終わり……終わり、か)
ハジメ(いきなりこの世界に召喚されて……生き残るためにこの力を手に入れて……)
ハジメ(……それが、次の迷宮攻略と共に終わる……か)
ハジメ(……)
――コンコンッ……
ハジメ「? ……ユエか?」
ユエ「ん、当ててくれた」
ユエ「……ちょっとだけいい?」
………………
ユエ「……そろそろ、終わるね。この旅も」
ハジメ「ははっ、いろいろあったな」
ハジメ「色んな敵をぶっ倒して、みんなと血から合わせたり……」
ハジメ「……シアや、ティオが抜けて行っちまったりよ」
ユエ「ん……」
ハジメ「でも、それもこれも、全部終わるんだよな」
ハジメ「いきなりこの世界に連れて来られて、どんな手段も、どんな手でも、俺は手に入れようとしてきた」
ハジメ「……確かに流されるままに戦ってきた。でも、得るために、必要なモノはこれだって思いながら戦ってきたつもりだ」
ユエ「……そっか、そうなんだね。ハジメが良いって思うなら、よかった」
ハジメ「ははっ、ありがとよ」
ハジメ「……」
ハジメ「ユエ、今のうちに言っておく」
ハジメ「俺は、奈落の底に落ちた時、俺の事を慰めてくれるなら……誰でもいいと思っていた」
ハジメ「あの場所でお前と出会えて、俺は俺の心を埋めることが出来た」
ハジメ「だからさ、包み隠さず言うよ。俺は……俺の事を慰めてくれる相手なら、誰でも良かった」
ユエ「……ハジメ……」
ハジメ「……それでも、こんな俺でもちゃんとお前と向き合いたいんだ」
ハジメ「改めて言わせてくれ。ユエ、お前も俺の世界に来てくれ」
ユエ「……っ、ハジメ……」
ハジメ「流されたからじゃない。誰でもいいんじゃない」
ハジメ「俺は、お前と共にいたいんだ」
ユエ「……ハジメ、ここに来て」
ユエ「私は、アナタが求めるなら……私は、いつでもアナタと一緒だから」
………………
…………
……
【――ユエの夢】
ユエ「……」
ユエ「……いるのはわかっている」
ユエ「次は私の番……と言う事?」
――そう、その通り
――……俺とお話、してくれるよな?
………………
…………
……