TS女騎士フローゼ~R⓲ゲーの女主人公に転生したので、全力で!回避してやる!   作:令和大学文学部小説科

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初投稿です。よろしくお願いします。


第一話 転生したら女騎士だった件について~  

-せっかく異世界に生まれ変わったのに、状況は最悪だ

 

 

 

ベッドから起き上がり、ひどく痛む頭を抱えながら、俺は鏡を見た。

 

 

 

 光り輝く黄金の長髪。鋭い慧色の眼。透き通った肌。

 

あるはずのものがなくなっており、胸が少々膨らんでいる。

 

見た目は10歳くらいだろうか――美少女と言って差し支えないだろう。……そう、見た目だけは。

 

 

 

男から女になったのは別にいい。

 

そんなことは問題じゃない。

 

それよりも問題なのは…問題なのは

 

 

 

「R18ルートはいやだぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」

 

 

 

 俺は叫んだ。

 

 

 

――この世界が、俺が前世でプレイしたR18ゲー『帝国騎士フレイヤ』の世界とそっくりだったからだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 俺がはどうなってしまったのか。

 

それを説明するためにはまず、前世でプレイしたR18ゲー『帝国騎士フレイヤ』シリーズについて説明する必要がある。

 

 

 

 『帝国騎士フレイヤ』

 

前世で発売されたゲームで、シリーズ累計数十万本を記録しているR18ゲームである。

 

 

 

 元々は、低価格で作られた、R18ゲーであった。しかし、人気イラストレーターの起用、独特のパワーワード、R18ゲーにしては作りこまれた世界設定等が評価され、続々とシリーズ化、ソーシャルゲームなど、様々なジャンルへと展開された。一般化されたアニメまで作られ、R18ゲームの中ではそこそこ成功した作品である。

 

 

 

 あらすじはこうだ。

 

 ――舞台は、剣と魔法の国、ロゼイネ帝国。魔界からの侵略者、魔法姫とその配下は、人間に対して虐殺の限りを尽くした。その所業に人々は恐れ、人類にはなす術がないかのように思えた。しかし、人類も決して無力ではない。人類は魔に対抗するため魔の術を身に着けた。国に仕え、魔と戦う彼らをこう呼ぶー帝国対魔騎士と

 

 

 

 

 

 全年版アニメを見たことをきっかけに、俺もこのシリーズに夢中になった。

 

 

 

 

 

 女騎士フレイヤ、類まれなる剣才と魔法を持ち、その実力は人類最強クラス。冷静沈着ともいわれる、その鋭い目つき。彼女が魔と戦い、無双する姿はまさに圧巻であった。

 

 そんな彼女が忠誠を誓うのが帝国の聖女と呼ばれるアマリナ姫である。フレイヤは幼いころにアマリナ姫に救われたことから彼女に忠誠を誓った。フレイヤは帝国騎士として彼女を守るために魔と戦うのだ。

 

 

 

そうーアマリエ姫は主人公フレイヤのヒロイン的ポジションである。

 

アニメでアマリエを見た俺は彼女の姿を見て、一瞬で彼女の虜になった。

 

国民のために自己を犠牲にしてまでも魔と戦う彼女は気高く美しく感じたからだ。

 

 

 

アマリナ姫推しになった俺は一般作品に飽き足らず、原作もプレイしてみた。

 

 

 

 だが、それゆえ俺はトラウマを受けた。なぜなら、原作一本目のゲームが、主人公フレイヤは勿論、アマリナ姫までもが対象の残虐鬼畜ゲーであったことからだ。

 

 『帝国騎士フレイヤ』では、敵に捕まったり、裏切られたりして、主人公フレイヤが様々な拷問を受けることになる。だが、エログロゲーと言われるこのゲームではハートフルボッコ、吐き気を催す邪悪がいともたやすく行われていた。

 

 

 

アマリナ姫も悲惨な末路を辿ることになる。

 

グロい意味での拷問シーンもかなり数多くあり、守った人間の裏切りによるギロチン処刑ルート、魔物によるリンチ死亡ルート、魔女による異形魔改造ルート、あと余り詳細には言えないが、アマリエ姫を料理して食べる捕食ルートなど、これでもかというほどグロもある作品であった。ちなみにtrueエンドでもアマリナ姫死亡による世界救済ルートだった。

 

 

 

 

 

 で、俺はなぜかその舞台となる帝国に生まれ、前世のことなどすっかり忘れて、今の今まで、フレイヤとして過ごしてきたのだ。そして、10歳の今、高熱で寝込んだことにより前世を思い出し――現在に至る。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ゲームの世界では一切Happy endはなかった。

 

だが、現世での記憶からこの世界がゲームの世界とは到底思えない。この世界はちゃんと現実世界のはずだ。

 

そんな世界で原作にあったようなR18ルートなんて到底受け入れられない。

 

オークやゴブリン、薄汚い人間とかにまであんなことやこんなことを?

 

男のときだった前世ですら、まだなのに?

 

 

 

 

 

R18ルートはいやだぁぁぁぁぁぁっぁぁぁぁあぁぁああ

 

それだけはなんとしても回避しなくてはならない。

 

こうして俺の戦いは始まったのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

「先の大戦で、憎き魔族は男を虐殺し、女を凌辱しました。

 

 ですが、戦いはまだ終わっていません!人類の未来はあなたたちにかかっているのです!

 

 あなたたち子どもが魔族に復讐する番なのです!」

 

 

 

生まれて物心ついた時から俺は孤児院にいた。

 

ここは帝国孤児院。国が運営している孤児院である。

 

ヨーロッパ風の世界観によくあるような孤児院でそこで俺は大人達にお世話になって暮らしている。

 

 

 

 

 

この孤児院は国の管轄で、ここで育った子はほとんどが国に仕えることになる。

 

 

 

人魔戦争ー7年前に起きた魔族と人間族が奪い合った戦争。

 

お互い殺しあったが色々あって最終的には魔族に負けた。領土は昔に比べ魔族にずいぶん取られ、残された人類は、複数の国から集まり帝国を築いた。その後、魔族への復讐を誓っているらしい。

 

 

 

ただ一つ問題があった。魔族との大戦で、人がめっちゃ減ってしまったのだ。

 

 

 

そこで帝国は労働者を増やすためにいろんな政策を行った。

 

 

 

 

 

その一つが『子ども破棄防止法』又の名は『赤ちゃん買取政策』

 

 

 

表向きは、様々な事情から育てられない子どもを親が遺棄するのを防ぐため、国が保護し育てるのだとしている。

 

 

 

まあそんなのは建前で実際保護する目的は、国に都合の良い騎士や技術者、魔法使いを増やすためである。子どもを産んで、国へ売ればとりあえずしばらくは暮らしていけるので、割と子どもを売る親も多いらしい。

 

 

 

しかも、実際に「保護」(という名の買売)されるのは、ある程度の魔力を持った子どもだけだ。

 

多くを魔法騎士として育てるから、魔力の低い子どもはいらないらしい。

 

魔力が極端に低い子どもは色々理由つけて、保護(買取)を拒否される。

 

 

 

なんとも世知辛い世の中である。まぁ、俺はそんな子供の一人だけどな。

 

 

 

 

 

そんなわけで、俺たち子どもは孤児院で絶賛、洗脳中である。

 

 

 

「魔族は悪!憎き敵!人類の恨みを忘れるな!

 

 あいつらは罪のない女子供も大勢殺したのです!」

 

 

 

いかにも知識人ぽい人がもの凄い怖い顔で、俺たち子どもに訴えかけてくる。

 

 

 

だが、このまま聞いてばかりでもいられない。

 

なぜなら帝国孤児院の中で、俺は10歳の誕生日を迎えたからだ。

 

 

 

 

 

10歳の誕生日を迎えた俺は選択を強いられていた。

 

今までは孤児院だったから、無償だったけれど、ここからはどんな道に進むにしても金がかかる。

 

とはいえ、俺は孤児院生まれだから何ぶん金がない。

 

 

 

子供がいきなり働けるところなんてないし、専門学校に通うとしてもお金がかかる。

 

だから国の教育機関に進むしかないのだが、俺はあんまり勉強すきじゃないから、学問の道なんてとても無理。

 

 

 

たまに研究者が話にくるけど、何言ってるのか全然分かんないんだもん。

 

兵器開発のための研究が数Ⅲよりも難しく感じて、とてもじゃないがその道に進むのは無理だ。

 

 

 

 

 

俺が進めるのは、身体能力と魔力量が認められた騎士科と俺の可愛さが認められた慰安科のみ。

 

 

 

要するに、選択肢は

 

 

 

「騎士になるか、娼婦になるか、どっちか好きな方を選びなさい」である。

 

 

 

…いや、貧しいのは分かるよ?

 

 税金で育ててもらったよ?

 

 でもさ、違うじゃん。もっと職業色々あるじゃん!

 

 職業に貴賤はないって言うけども、娼婦か軍人かの二択しかないってのは違くない?

 

 

 

 

 

分かった、分かったよ。

 

 

 

騎士の道に進むしかないってことでしょ。

 

でも絶対にR18ルートだけは避ける!運命をねじ曲げてやる!

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