【完結】その生徒、暗殺者に非ず。   作:クリオネf。t

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オリ主って気がつけばポンポン思いつくけど、思いつきすぎてあれもこれもってなります。



下着泥棒

「おはよー」

 

 棗がそう言って教室に入った時、何故か皆が殺せんせー詰め寄っていて、殺せんせーは慌てふためいているといつ状況であった。

 

「おはようございます棗さん!!助けてください!!先生は何もしてないんです!!!」

 

 開口一番にそんなことを言われ、棗の頭に疑問符が浮かぶ。

 

「どうかしたんですか?」

「これだよこれ!」

「?」

 

 下着泥棒。棗が見せられた雑誌には、そんな記事が一面を飾っていた。しかも犯人は、『黄色い男で「ヌルフフフ」と発する』のだという。そんなピンポイントな人物は一人しか存在しない。

 

「…何かの間違いでは…?殺せんせーはやっていいことと悪いことの一線くらいちゃんとわかっとると思うけど…」

 

 棗は殺せんせーを信頼している。故に、殺せんせーを疑うことはしなかった。

 

「棗さんならわかってくれると信じてましたよー!!!!」

 

 オイオイと泣き喚く殺せんせー。

 

「皆、歌川さんの言う通りだ。殺せんせーは確かに小さな煩悩いっぱいあるよ。けど今までやった事と言ったら、精々エロ本拾い読みしたり……水着生写真で買収されたり……休み時間中狂ったようにグラビアに見入ってたり……『手ブラじゃ生ぬるい、私に触手ブラをさせて下さい』と要望ハガキを出してたり……。……。くっ……先生……正直に言ってください……!!」

 

 最初は庇おうとしていた磯貝だが、殺せんせーがこれまでしてきた擁護しようのない数々の行いに、結局彼も自主を促した。最後まで信じようとする者はいないのだろうか。と言うか、最後まで庇ってやれクラス委員。

 

「い、磯貝君まで!!先生は潔白です!!失礼な!!いいでしょう、準備室の先生の机に来なさい!!先生の理性の強さを証明する為……今から机の中のグラビア全部捨てます!!」

「いや、グラビアは別に法に触れるものじゃないし、大事なら捨てる必要ないのでは……」

「いいんです棗さん!!これも先生の身の潔白を証明する為!!」

 

 殺せんせーからは自身の無実を訴える為の並々ならぬ覚悟を感じる。これが黄金の精神か。いや、違うか。そして、殺せんせーに連れられ教員室の机の中のグラビアコレクションを廃棄しようとしたら、何故かそこからブラジャーが出て来た。

 

「……マジか……」

 

 寺坂が引き気味に言う。

 そこへ、出席簿を抱えた岡野がやって来る。

 

「ちょっと!!皆見て、クラスの出席簿!!」

 

 そう言って見せられた出席簿には、女子の名前の横に全員のカップ数が書かれてあった。

 

   C 3 歌川棗

   A 5 岡野ひなた

   A 6 奥田愛美

   C 7 片岡メグ

永遠の0 8 茅野カエデ

   B 9 神崎有希子

   B 11 倉橋陽菜乃

   D 18 中村莉桜

   A 19 狭間綺羅々

   C 20 速水凛香

   D 21 原寿美鈴

   B 22 不破優月

   E 26 矢田桃花

 

「おおん…」

「ちょ!!私だけ永遠の0って何よコレ!!」

 

 茅野が自分のカップ数の表記に対してキレ、奥田がそれを嗜める。

 

「しかも最後のページ…町中のFカップ以上の女性リストが…」

 

 中々プライバシーもクソもないリストだ。確かに殺せんせーなら簡単に調べられそうではあるが。

 

「ちょ、待ッ…そんな筈が…」

 

 皆疑いの眼差しで殺せんせーを見つめている。完全に疑心暗鬼である。

 

「そ、そうだ!今からバーベキューしましょう皆さん!!放課後やろうと準備しておいたんです!!ホラ見てこの串!!美味しそ~で……しょ……」

 

 アタッシュケースの中の串まで何故かブラジャーになっていた。本当に下着泥棒だとして、こんなに証拠が残るような事があるのだろうか。棗にはよくわからない。ただ、皆から侮蔑の目で見られる殺せんせーの姿はあまりにも可哀想としか言い表しようがなかった。

 結局、殺せんせーの容疑は晴れる事なく、その日一日暗い顔で過ごしていた殺せんせーが不憫でならない。

 

「あっはは、今日一日針のムシロだったね~。居づらくなって逃げ出すんじゃね?」

「でも殺せんせー、本当に()ったのかな?こんな洒落にならない犯罪を…」

「その可能性は低いと思うけどなぁ…」

「地球爆破と比べたらかわいいもんでしょ」

「…そりゃまぁ」

 

 そういう問題でもないと思うが。

 

「でもさ、仮に俺がマッハ20の下着ドロなら、こんなボロボロ証拠残さないけどね」

 

 カルマが渚に投げたバスケットボールには、ブラジャーが着いていた。あからさますぎてわざとらしい。

 

「体育倉庫にあったボール。こんな事してたら、俺等の中で先生として死ぬこと位分かってんだろ。あの教師バカの怪物にしたら、E組(おれら)の信用を失う事をするなんて、暗殺されんのと同じ位避けたい事だと思うけどね」

 

 カルマの言う通りである。殺せんせーは確かにエロいけれども、道を踏み外すようなことはしない人だと棗は思うのだ。

 

「うん、僕もそう思う」

「私も」

 

 しかし、そうなると一体何処の誰が犯人なのか。殺せんせーでない事は信用しているけれども、真犯人の姿が全く想像出来ない。

 

「……偽よ」

 

 そこで声を上げたのは少年漫画好きの不破だ。

 

「偽殺せんせーよ!!ヒーロー物のお約束!偽物悪役の仕業だわ!!」

 

 興奮冷めやらぬ様子の不破が、眼球まで燃える勢いで捲くし立てる。

 

「サー○ィス的な?」

「そういうのも面白いけど、現実にコ○ーロボット的な物もス○ンド的な物もないからね……でもきっと、そのくらい完成度の高い変装をしてる事は確かな筈よ!!体色とか笑い方を真似してるって事は……犯人は殺せんせーの情報を得てる何者か!!」

「ハッカーとか……もしくは防衛省に内通者が……!?」

「歌ちゃんさっきからめちゃくちゃありそうな事言ってるね……まぁ取り敢えず、律に助けてもらいながら手がかりを探してみる」

「……その線だろうね。何の目的でこんな事すんのかわかんないけど。いずれにせよ、こういう噂が広まる事で……賞金首がこの街に居れなくなっちゃったら元も子もない。俺等の手で真犯人ボコッてタコに貸し作ろーじゃん?」

 

 かくして、今夜、殺せんせーの身の潔白を証明する為の作戦が執り行われる事になったのであった。




仲良し度★★★★
岡島大河
猥談友達。岡島の変態さ加減から特別仲のいい女子がいないので、岡島にとって棗は珍しい女友達。棗は弁えてる変態だが、岡島は弁えない変態なので、度々棗が注意したりすることもある。基本的に同性と同じ感覚で接しているが、小さいのに案外いい身体してるぜ…と思っている部分もあったりする。

寺坂竜馬
修学旅行で同じ班になって以降仲良くなった。棗相手だと強く出れない。棗のあまりの人畜無害さや警戒心の無さに庇護欲が湧いている部分があるのだと思われる。

狭間綺羅々
修学旅行で同じ班になった事や、寺坂グループである事もあり、結構会話が多い。棗は小説も嫌いではないので、狭間の読む小説で興味が湧いたものであれば読んでみる事もたまにある。狭間的には棗と接するのは妹みたいな感覚である。

原寿美鈴
周りから「お母さん」と言われるほどお母さん力のある原と、子供っぽい棗は相性がいいので仲がいい。互いに食べる事が好きである事も共通している。この二人が一緒にいると母と娘のように見えると周りは思っている。

村松拓哉
修学旅行で同じ班&寺坂グループであるので、会話が多い。暗殺旅行での肝試しではペアだった。村松にとって化石ラーメンでもおいしそうに食べてくれる棗は癒しだったりする。棗はいずれ店を継ぐ村松を応援している。

吉田大成
同上。バイクの事は詳しくないが、吉田が楽しそうに話す姿が好きなのでよくバイクの話を聞く。棗の父親が乗り物好きなので、いつか会わせてみたいと思っている。

殺せんせー
棗は殺せんせーのフォルムがかわいくて好き。最初に見た時は驚いたが、親しみやすくていい先生なので、すぐに好きになった。暗殺に興味を持てない&殺せんせーが好きだから死んでしまうのは悲しいというダブルパンチにより、単独暗殺はしない方向へ。他の生徒と比べ殺せんせーへの冷ややかな目線を向ける事もない為、殺せんせーからしてみても棗は割と特殊な存在。

イリーナ・イェラビッチ
気に入った最初のきっかけは生徒の中で唯一ファーストネームで呼んでくれる事であるが、今はそれ抜きでも棗の事を気に入りかわいがっている。素直な性格の棗を妹のようでかわいいと思っている。棗にとってイリーナはちょっと気になる相手。
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