2025年5月某日日本時間14時30分・イギリス時間3時30分・イギリスベーカー街
イギリスのベーカー街のある一画にて、青髪に表が黒で裏地が赤を基調とする東洋風のスーツとソフト帽の素足のサングラスの男・星街は、紫の髪に黒のスーツを基調としたスーツの男と落ち合っていた。彼の名は北海道帯広を拠点とした広域暴力団常闇組の常闇刹那。常闇組の組長である。彼は、自身のスマートフォンを片手に、
「星街~。二時間前ぐらいの銃撃事件、まさかお前か?」と呆れと困惑の表情と声色で星街に問いかけた。常闇は長年の付き合いから予想していたとおりに彼自身の行った行為を恥じることはなくむしろ満面の笑みでこう答えた。
「そうだよ。私がやった。よかったね、刹那。邪魔者は排除したよ。しっかし、帯広から、生活安全課の桜の野郎ここまで来やがって。しかも、森や白金・古明石を引き連れてきたんでついでにやった。」
「マズすぎやしないか?」
常闇の思いとはお構いなく、星街は桜たちを拳銃で撃ったことを話し始めた。
しかしながら、このとき何が起きたのか。桜たちの視点を含めて時を巻き戻す。
同日二時間前、星街はイギリスのベーカー街で常闇とカルト宗教組織【血の遺志】のある人物との取引の仲介をするために取引現場に向かっていた。そのついでに、あのアデライン・アストラルの住んでいたアパートの一室の窓に向かって黙とうをし、立ち去ろうとしたとき。
「待て、星街」という声がした。そこには、ピンク色に近い赤髪の男、北海道警察帯広警察署生活安全課課長桜竜也警部 、銀髪の男は同生活安全課の少年係に属する白銀巡査部長、ピンク色に近い赤髪の短髪長身女性は同警察捜査二課の森警部補、小柄の銀髪の女性は森の部下で日本人とイギリス人のハーフである古明石ビジュ巡査部長であった。彼らは、遠路はるばる星街をおいかけてきた。しかし、彼らにとって不運なことにこの星街の情報の信ぴょう性がかなり低いことからとりあえず帯広警察署の大空署長は彼らにロンドンに試しに向かうように指示し、情報の成否によってはスコットランドヤードに捜査協力をしてもらう計画だったことだ。そのせいで、彼らはスコットランドヤードの助力を得られていないだけでなく、勝手に土足で人様の敷地に土足で上がり込んでしまってもいた。星街自身、桜たちの事情もこの時知る由もない。だがここで必ずまかないといけない。そして、彼らと何度のやりあってきた経験則から、カラらの追跡のしつこさは折り紙付きである。そうしたことから、星街は彼らを無力化するために手持ちの自動式拳銃の引き金を引いた。あまりの咄嗟のことに桜たちは対応することができずに、拳銃によって撃たれたことで全員が重症を負うことになったのである。
これがことの顛末である。
星街自身、自身が警官四名を手にかけたことに加え、拳銃で人を撃ったことに関する高揚感を常闇に語っていた。そして、しばらくたった頃、【血の遺志】のある人物が到着した。