最近、最強孤高の青い春以外に...セイア系の小説が少ない気がするので、書こうと思ったんですよね。
それはそれとして、ミカのキャラとデザイン好き過ぎるんですけど。どうしてくれるんすかこれ。
~悠二視点~アビドス高等学校~会議室~
先生は俺に困惑の目を向けていた。理由は明確だろう。が、俺にとっては関係無かった。
「...マーキングはしてないから、俺は取り敢えず1人で向かう、お前達と先生も後で来てくれ。」
「(言うべきことは言った、急いで向かうか。)」
"...待って。"
振り返って踏み出そうとした瞬間、俺の袖をそっと掴む手があった。先生だった。
その手には静かな...いや、覚悟のようなものが滲んでいた。
「...頼む、離してくれ。」
"...それがたとえ悠二のお願いだとしても...ごめん、聞けない。"
先生は俺の目をじっと見つめながら言葉をかけてきた。
その視線に偽りはなかったが、俺には分かっていた。
このまま黙って従っていたら、本当にホシノの身に危険が及ぶ。それだけは、くっきりと想像がついた。
「(どうせいつかバレるし...もう、外すか。)」
ゆっくりと仮面に手を被せ、取る。
"..."
目隠しを、ゆっくりと首元にずらした。
「っ!?」
直後、ノノミが何かに気づいたように、息を呑む。
幽霊でも見るかのような目で、じっと俺を見つめている。
......どうやら、俺の正体に気づいたらしい。
だが、それが何だというんだ。今さら驚かれても、心底どうでもいい。
そんな思考を巡らせた俺は、先生に視線を戻す。
そして__
「もう一度言ってやろうか?...今すぐ離せ。」
"っ..."
言葉を浴びせた直後も、先生は一歩も引かなかった。
掴まれた袖越しに、先生の迷いが伝わってきた。
けれど、それでも俺は...手を払い除け、歩き出した。
「...先生」
背を向けたまま、ぽつりと呟く。自分でも驚くほど穏やかな声だった。
「時計の針は元には戻らない、ただ、自らの手で進めることはできる。」
誰の返事もなかった。ただ、槍のような沈黙が背中を突き刺した。
「......
その言葉は、自分の中にある最悪の可能性を断ち切るように口から出た。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
~三人称視点~アビドス砂漠深層・カイザーPMC・基地上空~
カイザーPMCの軍事基地。その遥か上空、基地を見下すように英一はただ一人、虚空に立っていた。
「...問題はここからだな。」
英一は戦闘開始を前提に、頭の中で現状の情報を冷静に整理する。
__隠密行動は望めない。警備の配置、監視の密度……よほど腕の立つハッカー...ヒマリとかでもいなければ突破は不可能だ。
___だからといって、ただ派手に暴れても意味がない。こちらが陽動に徹すれば、その分だけ相手に逃走の隙を与えるだけだ。
「そろそろ、
英一にとって【
つまり...ひとつのギアが欠ければ、その先に続く物語の駆動は止まる。
そのギアに刻まれた凹凸は、誰とも違う、唯一無二の【
誰にも代わることなどできない。代役は存在しない。
「...チャンスは一回、集中しろ、瀬戸際に掴んだ、呪術の核心を。」
それは静寂の胎動。
止まりゆく世界の産声。
無下限呪術__極ノ番
【
キィィィン......ッ
基地を覆うように、約半径250メートルの空間が、まるで硝子の檻のように変貌していく。
それと同時に、彼の瞳は灰色に変異する。
距離を追うごとに時間は緩やかに、そして確実に粘性を増していった。
英一の純白の頭髪が風に靡く、その速度だけが世界に生きていた。
「さて、始めようか。」
彼の呟きが、地を照らす光すら停止した、そんな虚構で木霊した。
今回の新技、不可逆は簡単に言うと...ニュートラルな無下限呪術を空間にまで拡張し、大結界の内に収めたものとなります。