最強孤高の青い春   作:兵器スキー

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《多分あんまり需要がない英一の強化技(極の番)》

無下限バリア=試験運用済み・可能

術式順転「蒼」=現在研究中・不可

術式反転「赫」=研究終了・現在調整中・不可

虚式「茈」=呪力総量が不足・不可

-追記-

この構図は英一の無下限呪術、その強化版の技をどの程度実用化しているかどうかです。
「無下限バリア」は前々回初使用した「不可逆」の事です。そして全部呪力消費が六眼ありとはいえ、半端じゃないのであまり好き放題には使えません。


不可逆

~英一視点~カイザーPMC~砂漠基地~

 

「...何とか発動できたな。」

 

辺りを見渡す。

周囲には、光の屈折が静止し、カイザーの職員たちが結界の効果に囚われて動けなくなっていた。

これは"無下限呪術"の極ノ番不可逆。

その効果は、概念そのものの速度を低下させること__つまり、座標の圧縮だ。

敵であろうと、音であろうと、水や光であろうと、これから移動する"距離"そのものを圧縮し、到達を遅らせる。

唯一遅れないのは僕自身から起こる自称と、僕が指定した存在だけだ。

そして座標の圧縮。それを応用すれば...

 

バシュッ!!

 

~地下~

 

「最深部だけあって、不気味な場所だな...」

 

そう呟き、目の前の鉄扉を呪力の拳で打ち破る。

この結界内では任意の場所に瞬間移動(フェイズスルー)も可能だ。

そして結界内の呪力反応を調べた所、何故呪力で出来た結界に反応したかは兎も角ホシノは地下の最深部に閉じ込められている。

中へ足を踏み入れると、そこには...赤い鋼鉄のロープに縛られたホシノがいた。かろうじて息はある。

 

「...ホシノッ!」

 

つい冷静さを欠き、ホシノのいる部屋の中央に"無防備"で駆け寄る。

 

 

 

 

 

 

 

だが、気づくべきだった。

 

 

 

 

 

 

 

ほんの一瞬の油断。

それは、僕自身の脳が鳴らす最大級の警報だった。

ホシノの光の消えた瞳の色。

背中に回されていた右手が__振るわれた。

 

「な゙っ__がッ゙!?」

 

乾いた音がする。

ハンドガン放たれた一筋の光。

神秘のエネルギーを纏った、弾丸。

それが僕の肝臓と結界術を、正確に貫いた。

その発射主は、タレットでも、カイザーの連中でもない。

まったくの別物だった。

 

「ホシノ゙...っ!?なん゙、で...!」

 

僕が助けたかった。

救いたかった。

そんな少女の手に握られた引き金によるものだった。

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

~地下~実験室~

 

「...少し、場所は悪いけど...私と喋らない?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「だって、久しぶりじゃん。」

 

 

 

 

 

 

 

英一。

 

 

 

そう呼ぶ声は、酷く掠れていた。

倒れ、痛みにもがく僕に"堕ちた"視線が刺さる。

何で僕の不可逆が破られた?

黒服は呪力を神秘の逆と言っていた。

という事はこのキヴォトスの生徒に纏う神秘は、反転術式なのか?

もう訳が分からない、そもそも__

 

「何か言いなよ、英一」

 

「ぐっ...!?」

 

ホシノに頭を蹴られ、本当の名前が呼ばれ。

僕の思考は赤い海(血)から引き上げられた。

でも、それと同時に意識が朦朧としてくる。

 

(なんで、なんでこんな事に...?)

 

(僕は、何故こんなにも"弱い"んだ)

 

(決めたじゃないか、この世界を完璧なハッピーエンドにす_____

 

 

パァン

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

~ホシノ視点~

 

ピタリと動かなくなる。

 

「あ、死んじゃったか、確かに一応ヘイロー無かったもんね...あははっ...」

 

錆びた水が、撃った彼の肩から、溢れてくる。

 

「あれ、殺したの間違いだったかな...?」

 

ケリを付けられるように、と黒服に貰った銃を、見つめる。

 

「...私が、私が?...私、が?」

 

世界から色が消えてゆく、脳裏に"人殺し"の三文字がちらついた。

 

「...私が」

 

コロシタコロシタコロシタコロシタコロシタコロシタコロシタコロシタコロシタコロシタコロシタコロシタコロシタコロシタコロシタコロシタコロシタコロシタコロシタコロシタコロシタコロシタコロシタコロシタコロシタコロシタコロシタコロシタコロシタ

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

~経過駅(地平線の世界)~

 

「...」

 

黄昏の光に照らされて、眩しさに目を覚ます。

目の前の席には、ひとりの女性が腰を下ろしていた。

見覚えがある。

忘れられるはずがない。

 

「連邦生徒会長...?」

 

「始めましてですね、五条英一さん。」

 

そう微笑んだ彼女を見て、僕は...

涙をこぼすことしか、できなかった。




次回「存在意義」

用事で次回の投稿が少し遅れると思います...逆にスムーズに用事が終われば、すぐ投稿できる筈です。
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