殺戮兵器美少女が軍人さんと触れ合って心を取り戻すまで   作:TSしか書かないマン

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第2話 倫理観度外視

 んーっと。

 

 俺には前世の記憶があるんだよな。

 

 確か、前世では日本って国でそれなりに普通に生きてきて、最終的に事故で死んだんたっけ。

 

 で、いつの間にかこの異世界に転生してたって訳だ。

 

 周りを見渡すとメイドがずらりと並んでいて、その時に自分が貴族の娘にTS転生したって気づいたんだよな。

 

 つっても貴族の娘とは言っても、下級貴族の出身だったから両親に俺を養う余裕なんてなかったから、どっかに嫁ぐかもしくは軍隊に入隊しないといけなかっただよなぁ。

 

 それで、なんか王国の魔導検査を受けたら才能アリだったから軍隊に入隊して、軍の魔導大学に進学して、無事卒業した暁には”少佐”になって。

 

 気づいたころには今のツウィリン少佐になっていたんだっけ。

 

 うーん、まぁそんな感じだったよな。俺のこれまでの人生ってやつは。

 

 

▽▲▽▲

 

 えーっと、で、殺戮兵器が届けられた訳だったんだが、これがポンコツだったんだよな。

 

 棺桶の中に放尿するし、掃除はめっちゃ大変だったし。

 

 おい、研究所め。もっと教えるべきことを教えなきゃいかんだろ。

 

 ま、合成獣(キメラ)だなんてイカレポンチな非人道兵器を開発してる時点でお察しではあるが。つっても、俺もそれに片棒を担がせられているんだけど。笑。

 

 ん?なんかチャイムが鳴ったぞ。訪問者か?

 

 ささっと玄関口の方へ移動し扉を開けると、そこには白衣を纏った研究者っぽい憎たらしい顔の男が。

 

「やぁ久しぶりだなツウィリン少佐」

「こちらこそお久しぶりです”サキムラ”博士」

「ははは、まぁ、挨拶は置いておいてさっさと中に入っていいか?」

「どうぞ」

 

 うむ、どうしてサキムラ博士がやって来たんだ?

 こいつは確か研究所の助教授とかじゃなかったっけ。

 

 あー、じゃああの殺戮兵器の説明とかのために来たのかな。

 うん、それっぽいな。

 

 客人用の部屋に通し、テーブルを挟んで互いにソファーに座る。

 

「で、ここにやって来たってことはあの”兵器”の説明に来たんですか?」

 

「ああ、その通りだ。あの兵器って言うのは中々に特別な物でな、棺桶に張り付けておいたメモだけでは足りんと考えた。で、補足説明の為にわざわざ足を運んで来たのだ」

 

「あー、それはご苦労様です。それで補足説明と言うのは?」

 

 するとニヤリと微笑を浮かべるサキムラ博士。

 

「ふむ、取り合えずあの兵器の特別性と言うのを説明しよう」

 

「特別性、ですか」

 

「そう、あの兵器は特別なんだ。あれはツウィリン少佐が聞いているように合成獣(キメラ)なんだが、従来我々が開発してきたものは、魔物と魔物を無理やり合成させたものだった。だが、今回の合成獣(キメラ)は人間と魔物を合成したものだ」

 

 おーい、やっぱり素材は人間と魔物なのかよ。

 イカレポンチ倫理観度外視兵器じゃねえか。

 

「もともとこの実験に耐えられる実験体というのは中々いなくてな、ほとんどの実験体が死んでしまった。だが、ある日スラム街を歩いていると物乞いをしている全身あざだらけの薄汚い女のガキがいてな、実験体が足りなくなっていることを思い出して麻酔薬を無理やり飲ませて実験所まで連れてきたんだ」

 

 そしたら、と博士は付け加えた。

 

「なんとこの実験体が魔物との融合に成功したんだ。少々、融合の際の苦痛により人格や記憶という物が飛んでしまっているが、兵器運用をする上では問題ない」

 

 いや、何も問題なくないぞ?

 あらやだ、さっきから話聞いてたがかわいそすぎる出で立ちじゃないですか。

 倫理観はどうした、倫理観は(泣き)。

 

「だからこの兵器と言うのは現状一基しかこの世に存在しない。故に極力壊さないようにデータ収集を貴様に依頼したい」

「あー、なるほど。了解しました」

「さて、あの兵器の希少性を伝えるためだけにここに来た。俺はもう帰る」

 

 そうしてさっさと帰ってしまったサキムラ博士。

 

 ……えっと、これ、どうするんだよ。

 なんか想像していたよりも倫理観度外視兵器だったんだが。

 おーい、俺、これからアイツの面倒を見なきゃいけないの?

 

 流石に泣きそうなんだが。

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