正直何にも考えてないのでね
「ん…ペンネ来たぞ、ほら。」
「ありがと。」
うーん、どうやって離すか…まずはカレーを混ぜて食べるのは確定として、後は何をするか。
お金の無心でもすればいいのかな。
それでも離れなかったら…いよいよこっちが折れるしか無くなる。
「ん…カレーも来た。頂きます」
「悟空って、カレーを混ぜて食べるんだね」
「ああ、家ではこうやって食べてる。」
「そうなんだ…」
「嫌だったか?」
「ううん…このことを知ってるのって私だけでしょ?」
「そうだけど。」
「みんなが知らない一面を知れて嬉しいんだ。」
「そう…」
これってさ!もしかして、もう『○○だから好き』じゃなく『○○でも好き』の段階に入ってるってコト?
「それでさ、そろそろ本題に入るんだけどさ。」
「うん、本題って?」
「ちょっと今お金に困ってて、出来れば十万円援助してくれないかなって…
本当に出来ればでいいんだ」
「最低だね…いつまでに渡せばいい?」
「えっ……!?」
無敵かこいつ
「なにその反応、援助してあげるって言ってるじゃん。」
「いやいやいや!十万だよ十万!?
十万なんて大金!さらっと渡していい訳ないじゃん!」
「大金……?」
「大金だよ充分に!
十万あれば2ヶ月は遊べるよ!?」
「なにいってるの?私の一週間のお小遣いより少ない金額だけど」
「何だってぇ!?」
そういえばトリニティってお嬢様校だったなぁ!?にしても小遣い多過ぎだろいい加減にしろ!
「それで、何に使うの?」
「えっと…それは…」
「言えないの?」
使い道考えてなかった…そもそも貰えないと思ってたから。
「それは…」
「もしかしてさ…私から逃げたくて強請ったの?」
「そんな事は…」
「悟空って、嘘吐く時だけ視線が合わなくなるんだよね。」
「きしょ…何でわかんの?」
「ふーん…そうだったんだ。」
「あれ、これって嵌められたらやつ?」
「うん。カマ掛けちゃった。」
「それに、お金を集られただけで離れる訳ないじゃん。それも十万なんて端金で。」
終わりだよこの女。こういうのが将来ホストにハマるんだろな。
「あと、これ。録音してたんだ。」
『ちょっと今お金に困ってて、出来れば十万円援助してくれないかなって…
本当に出来ればでいいんだ』
「これ聞いて、どう思った?」
「肖像権の侵害…」
「よくそんな事言えるよね。詐欺みたいな事したくせに。
これをSNSに広めたら、どうなると思う?」
「信頼とかが無くなる…」
「うん。そうはなりたくないよね?」
「なりたくない…」
「じゃあ、付き合おっか」
「うう…」
「まあ、拒否権は無いんだけどね。」
「終わった…」
もうこうなったものは仕方がない…アヤメについてもまあ、無言で数ヶ月も音信不通になるなんて破局扱いでもいいか…
「これからよろしく…カズサ」