名無湖キャンプ内、社員食堂。
ズゴックに乗っていた渋谷凛と大原みちるが無事帰還し、配給食糧で食事をとっている。
「凛さん、今回は特大コッペパンを買ってくれてありがとうございました!」
「どういたしまして。
仕事で活躍してくれたからごほうび、って言っても同じ階級なんだけどね。大きいほうに目を奪われてたでしょ。」
「大きいとしばらく楽しめますから、大きいほうがいいなーって考えちゃいます。
パンをくれるならいくらでも配下になります、上官殿。なんて冗談ですけど。」
「ふだんの言動を聞いているとちょっと笑えないのよねー。」
「守るものが同じだったらみんな仲間ですよ。これは冗談じゃないです。
小さくても製粉所と小麦畑があって水がある。小麦粉を作れる南無湖は全力で守る対象ですから。
南無湖名物コッペパンは未来に残さなくちゃいけない地球人類の宝です。」
「人類の宝っていうほどかはおいといて、たしかにここのコッペパンはおいしいって評判なのよね。観光地でコッペパンをわざわざ買おうっていう人は少ないみたいだけど。
安いし助かるわ。気軽に買えるから。」
「観光客にはウドンヌードル派が多いらしいですね、ウドンは水が豊富なところでしか作れないらしいのでパン派と血で血を洗う水場争いをしたという過去が特にない。
ウドンもだいたい材料はパンと同じですからね、配合がちょっと違うだけで。つまりうどんもだいたいパン。」
「水が豊富ならほかの料理だって作りやすいわよね。少なくてこれしか作れない、じゃなくて多いんだから。
みちるの言うパンの守備範囲が広すぎてびっくりするわ。」
「パンかパンじゃないかだったら、パンのほうがいいですからね。だからパンの要素を求めるわけです。
もともとパンなコッペパンは素晴らしくおいしいことは言うまでもありません、フゴフゴ。」
「のどに詰まらせないように落ち着いて食べなさいよね。
それで、念のため武器残量の確認をしましょうか。」
「フゴ?フゴフゴ、ごくん、武器残量ですね。
腕部換装型ズゴックのスプレーガンは今回の出動でカラになりましたが自力充電である程度回復できます、威力はないけれど牽制には使える程度ですね。
あとは実体弾とクロービームですね。
クロービームは仮復旧がもうすぐ終わるそうなので水冷状態ならある程度撃てるくらいにはなりそう、ただし冷却が終わるまでは水上か水中にいる前提でです。当然ですが動力からエネルギーを持っていくので使いすぎると本体の機動力も下がります。威力と射程はいいんですけど、冷却は難しい。パンも焦げたらがっかりしますから冷却はだいじなのはわかります。
実体弾は頭部6連ロケットが前回注文分の12発があと数日で投棄されてくるらしいです。補給はこまめにしてもらってはいるけど、いろんな使い道があるぶんすぐなくなりますね。
スプレーガン以外の銃も希望は出しているんですが次回投棄されることは無いみたいですね。偶然事故が起きた機体が持っているものに限られますから仕方ないですけど。」
「私も同じくらいね、違うところは6連が1セットしか来ないくらい。
接近してクローで直接叩くのがやっぱり安定かしらね。通常機体ならある程度何とかなりそうだし。
中距離ならこちらに向かってきている敵で堅そうなものがいたらクロービーム、数が多くて手が足りないならロケットかしら。」
「そうですね、クロービームはある程度遠くの敵も狙えますけど、命中率を考えるともったいないですよね。
撃てる数が多いならダメもとで撃っておいてもいいですけど、パンくずを撒いて鳥を待つみたいな戦い方をするには手持ちが足りません。」
「パンくず?
あ、そういうことね。弾が少ないからイチかバチかじゃなくて大事に使おうっていうことね。
話は通じてるんだけどパンで例えられるのは時々悩むわ。」
「弾が大切と言われれば、弾はパンだったのかと答える、それがあたしです。通じにくいならパンなしで話を、できるかな、自信ないです。」
「うん、だいたい通じるから良いわ。あなたのアイマスがパン関連なのはわかってるし、その点は頼りにしてるから。
今日は報酬が多かったし食後のスイーツを買っちゃおうかな。良いものがあれば。」
「いいですね!
あたしはベーコンパンにしようと思います!」
「あなたはデザートもパンなのね・・・・・・」