俺は現実の方が良い   作:コーラ好きぃ

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目的

 

 もう訳がわからん。

 

 仕事中突然見知らぬ場所に居たと思えばゴブリンにいきなり襲われぶん殴ったら爆散した。

 

 そんなことある?

 小学生本気でぶん殴ったら頭爆散すんのか?いやいやいやある訳がない。

 

 「....とりあえず移動しよう」

 

 少なくともこの辺にはゴブリンがいることがわかったから移動しよう。たぬきいたよな....向こうの森の方行ったよな?とりあえずそっち行くか。

 

 

 

 歩きながら考える。仕事はどうなった?ここマジで異世界っぽいよなこれからどうしよう.....てかゴブリン殺しちゃったけど大丈夫だよね?分類魔物でいいんだよね?実は知性ありましたー!お前は殺人鬼です!逮捕ー!っていうルート入ってたら詰みなんだが。てか爆散?手応え豆腐だったんだけどなんで?そんなバカみたいな身体能力はしてなかったんだけど俺。

 

 待てよ?マジで異世界と仮定して。ゴブリンを爆散させるほどの身体能力って魔力が悪さしてんじゃないの?それかチートか?

 

 試してみるか。身体能力が上がっているのなら試す方法はいくらでもある。

 

 手始めに俺はその場で思い切り地面を踏み抜いた。

 

 

 

 

 そして轟音。俺の足は地面にめり込み、半径2mは下らない浅いクレーターを作り出した。

 

 

 やはり何かしらがこの体に起きているのは間違いなさそうだ。

 普通にありえねーもん人間じゃねーってこんなん。

 

 まぁこの分なら魔物かなんかに襲われても大丈夫そうか....?

 ちょっと腰を落ち着けられそうな場所見つけたらじっくり色々考えてみよう。

 

 

 

 

_____________________________________________

 

 

 

 30分ほど歩いただろうか。特に何かと遭遇するでもなく、ひたすら森目掛けて歩き続けた。

 そうして森の前までたどり着くとあることに気がついた。

 

 なんか木.....デカくね?横幅が1m以上はあるんだけど。背もかなり高く感じる。前見た7階建のビルよりでかいんだが。

 めちゃくちゃ鬱蒼としてて不気味だし中には入らんとこ。

 

 

 森の木の手前に転がっていた岩に腰掛けて水を飲む。タバコに火をつけ思考に没頭する。

 

 

 まずこの状況。異世界にいるとしよう。夢ならそのうち覚める。魔法とかあるかもしれんけど今はどうでもいい。

 

 特大の問題として、明日生きているかもわからない状況に今俺はいる。周りは平原or森。人工物なし。野生動物的なのはタヌキと推定ゴブリン。魔物らしきものがいる。

 敵対的な生物がそこらへんにいても何もおかしくない。というか恐らくいるだろう。ゴブリンいたし。

 

 それから水と食料。水は500mlのペットボトルが一つ。成人男性の1日の水分の必要量は2Lだと聞いた覚えがある。水源の確保が必要だ。

 食料は無し。昼飯たらふく食ったから明日までは持つだろうが、その先の飯がない。

 

 サバイバル必須かなこれは。幸いライターがあるから火の心配はないしキャンプなんて何度もしたことがあるが、水食料の確保までやらされるのは人生初だ。

 

 人おらんのかな。

 大声で呼びかけてみるか?いや危険か.....魔物がそこらにいると仮定した時、大声は注意を引くだろう。あのゴブリンが俺に一直線に向かってきたように。

 

 人工物を何かしら見つけて誰か通るのを待つのが一番良さそうだ。

 

 

 となると俺のやるべきことは水と食料を確保しつつ人工物を探すことだな。人見つけるのにどんくらいかかるかわからんから長期戦を覚悟しておこうか。となると寝床が必要だ。それも安全に眠れるようなのが。

 まぁそれはまず水を見つけてからだな。

 

 

 「水かぁ....川がどっかにあればいいんだが」

 

 ここから川を探さなければならない。

 平原側は先ほど歩いてきたので少なくとも向こう1キロぐらいに川はない。

 

 

 

 

 .......仕方がない、本当に嫌だが森の中に入って探すしかないか。

 あまり森の中に川があるイメージはないが、もしかしたらあるかもしれない。

 

 

 いつのまにか吸い終えていたタバコを投げ捨て歩き出す。

 

 そして森に一歩立ち入った瞬間、首筋にピリッとした感覚。

 背中に衝撃が走り思わず転倒してしまう。

 

 「いってぇな!」

 

 怒鳴り声を上げながら振り返る。

 

 そこにいたのは木の枝のような胴体をした虫であった。細長い手足が6本あり、前足と思われる部分は鋭く尖っている。体高は1mほど、体長は恐らく10mを超えていると思われる。

 

 ていうかナナフシがいた。体高1mの超ビッグサイズで。

 

 「きめぇ!!!」

 

 なんだアイツキモすぎる!!どっから来やがった?そうか枝に擬態してやがったのか!木がデカすぎてそっちに気を取られてた!てかこいつもデカすぎだろ!

 というかなんか現実のナナフシと違う!前足ってあんな尖ってねぇだろ殺意たけぇよ!

 

 

 そのままナナフシは音を立てずにスルスルと近づいてくる。

 

 俺は森の奥へ全力で逃げた。

 というかなんで森に入った瞬間あんなんとエンカすんだよおかしいだろ!

 

 

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